第四鎮守府、執務室。
水熊「行くぞ!」
全平を止めるため、海賀・工海・水熊・海上は一斉に攻撃を仕掛けた。
海賀は刀を使い、工海は拳を使い、水熊は持っていた杖を使い、海上は蹴りを使い全平に攻撃したが刀は指二本で掴まれ拳も手で掴まれ杖と蹴りは避けられた。
海賀「う・・・動かない・・・!!」
工海「ぐぐ・・・!!」
全平「そんなもんかぁ?憲兵部隊リーダーと副リーダーの力はよぉ!!」
全平は掴んだ指の力で海賀の刀をへし折りそのまま腹を殴り気絶させた。
そして工海は片手で振り回され壁へ投げつけられ気絶した。
海上「とりゃあ!!」
海上は高く飛び上がり全平の顔面に飛び蹴りをくらわせた。
全平「グッハッハッハッハ!!そんなんで俺がやられると思うかぁ?」
海上「なに!?」
全平「くらえぃ!!」
全平は近くにあった机を持ち上げおもいっきり海上に向かって投げた。
海上はなんとか避ける、しかし・・・。
海上「ぐ・・・!!」
水熊「!!お主やはり足の傷、治っておらんかったのか・・・!」
海上「ああ・・・酷くやられたからな・・・」
水熊「・・・全平!これ以上こやつに手を出すならわしが相手じゃ!」
全平「水熊が相手かぁ・・・!!楽しめそうだなぁ!!」
海上「・・・戦えるのか?お前の体はもう歳をとりすぎた・・・戦える体じゃあ・・・」
水熊「安心せい、打つ手はある・・・」
全平「かかってこい水熊ァ!その打つ手とやらを試してみろぉ!」
水熊「そうか、じゃあ試そうかのう・・・」
水熊はポケットから布袋を取り出した。
全平「・・・?なんだそれは?」
水熊「お主を止める道具じゃよ、ほおれ~」
全平「!?なんだこりゃあ!こ、粉か?だ・・・だんだん意識・・・が・・・」
全平はその場で倒れた。
水熊「・・・睡眠粉じゃよ、起きたら元に戻っとるじゃろ・・・さて・・・」
海上「・・・・」
水熊「安心せい、お主は捕まえん」
海上「・・・何故だ?」
水熊「お主にはもう素晴らしい艦娘達が居るじゃろう・・・」
海上「!?」
水熊「ほれ、見てみろ・・・」
海上は執務室の壊れた扉を見ると、そこには隠れて見ていた艦娘達の姿があった。
海上「・・・・」
水熊「あやつらはお主の事を心配しているぞ、早く艦娘達の所へ行って安心させてこい・・・」
海上「・・・そうだな、行ってくる」
海上は艦娘達の所へ行った。
全平「う・・・ううん、此処は・・・?」
水熊「もう目が覚めたのか、早いのう・・・」
全平「・・・俺はまたやっちまったのか?」
水熊「・・・あれほど戦闘はやめておけと言ったはずじゃがのう・・・」
全平「はは・・・すまねえ、それより海上は・・・?」
水熊「・・・艦娘達と話しているわい」
数時間後、第四鎮守府玄関前。
海上「すまない・・・まさか俺の思い込みだったとは・・・」
水熊「大丈夫じゃよ、それにしても・・・やっと良い艦娘達に会えたんじゃのう・・・」
海上「ああ・・・俺が気づいてなかっただけで、既にこんなにいい仲間達と会っていた、気づかせてくれてありがとう、水熊」
水熊「いいんじゃよ、それよも・・・全平がすまなかったのう・・・」
全平「本当にすまなかった、俺が戦闘を控えてればよかったんだが・・・」
海上「気にするなって仲間じゃないか、それにしても・・・」
海賀「・・・?」
海上「お前が海自(かいじ)の言ってた海賀か・・・優秀な憲兵らしいな」
海賀「海自殿をご存じなのですか?」
海上「昔の仲間さ・・・今もあいつは元気か?」
海賀「・・・海自殿は数年前病気で亡くなりました」
海上「なに!?そうだったのか・・・じゃあ今度憲兵寮に行って墓参りさせてくれないか?墓でもいいからあいつに会いたいんだ」
海賀「わかりました、いつでも待っています」
水熊「そういえば海上よ、牢屋に入れていた艦娘達はどうしたんじゃ?」
海上「ああ、檻から出して大本営が引き取っていった」
水熊「そうか、じゃあそろそろわしらは行くとするかのう・・・早くせんと夕飯に遅れてしまう」
海上「わかった、二人ともたまには遊びに来いよ?」
全平「お前も憲兵寮に来いよ?じゃあな」
水熊「じゃあの」
憲兵部隊は憲兵寮へと帰っていった。
羽黒「優しい人たちでしたね」
海上「そうだな、さて俺達も夕飯の時間だ!」
羽黒「・・・・」
海上「どうした?」
羽黒「・・・いえ、司令官さんからそんな言葉聞けるなんて思いませんでした」
海上「そういえばそうだな・・・」
羽黒「・・・司令官さん、今日私と一緒に食べませんか?」
海上「お、初めてだな、よし一緒に食べるかな!じゃあ食堂に行こう!」
こうして海上は再び心優しい提督へと戻った、第四鎮守府はまた平和になるだろう・・・。
書けたかな?。