リリカルなのはvivid もう1人の聖王のクローンの人生   作:アテナ(紀野感無)

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わりと、夜になると創作意欲が湧くというか。

1日で書けるものですね。

今回……ユタがいじられまくります。


それではどうぞ


29話

コングと同時に私たち3人は構える。

 

最初に突撃してきたのは予想通りミウラだった。

抜剣の応用で一瞬で距離を詰めてきて容赦無く顔を狙ってきた。

それを間一髪とはいえ避ける。

 

「あっぶなぁ」

「まだです!」

 

ミウラはめげずに何度も拳を打ち込んでくる。

それを、ひたすら避ける。

 

そして、大ぶりの蹴りをバックステップで避ける。

 

「そこですわ!」

 

そして、その背後からヴィクターさんが手刀を繰り出してくる。

けど……

 

「ちゃんと()()()()()()。これでも一度ヴィクターさんには勝ってるんですから」

 

それを影で受け止めた。

 

「……っ!やりますわね!」

「せやあっ!」

「おっと」

 

ヴィクターさんが無理やり影をほどきサイド迫ってくる。

それに合わせるようにミウラも打ち込んできた。

ヴィクターさんのは軌道をずらし、ミウラのは影を硬くして受け止めた。

 

そして、2人から距離をとる。

が、ミウラが張り付いてくる。

 

「くっそ……邪魔だなあ!」

 

なんども、試合で見たような早く重い拳や蹴りを打ち込んでくる。

けど、いつもは反撃の隙を伺いながらやっているのに対しこれは避けることだけに集中すればいい。

試合の時よりは格段に楽だった。

 

「(今です!ヴィクターさん!)」

「(わかってますわ!)」

 

そして、多分ミウラはひきつけ役なんだろう。ヴィクターさんが後ろから迫ってきていた。

だから……

 

「よっ」

「いだっ!」「いたっ!」

 

前と後ろ、両方からの拳が当たる瞬間に下に避けた。

するとまあ綺麗にミウラの拳はヴィクターさんに、ヴィクターさんの拳はミウラに当たった。

 

「ふふーん、2人とも。その様子だと無理ですよ。残り時間も1分切りましたし」

 

「……しょうがないや。ヴィクターさん、お願いできますか?」

「ええ、もちろん。このままではいられませんものね!」

 

と、今度はミウラが下がりヴィクターさんが前に出てくる。

 

ヴィクターさんと一対一になる。

この人、本来は槍の使い手だよね?格闘術うますぎない?

 

お嬢様っぽい服装に似合わず軽やかなステップで拳を連打してくる。

けど、まだよけやすい。

 

「抜剣!」

「よっと!」

「へ?」

 

と、あろうことかヴィクターさんが急に私の前から避けた。

そして、そこにミウラが抜剣で突っ込んできた。

 

………危ないな!使っていいって言ったけど本気でやりにくるとは思ってなかった!しかも試合で使うようなガチな抜剣じゃん!

 

間一髪、首をそらし避ける。危ないので距離を取ろうとすると急に後ろから羽交い締めにされる。

 

「……っ!」

 

それはヴィクターさんだった。

 

「(まずい…抜けれない!)」

「さあ!ミウラ!今ですわ!」

「抜剣!空牙!」

 

影での防御?いや、間に合わない。負け……

 

『はーい!試合終了!3人ともお疲れ様でしたー!』

 

「「「へ?」」」

 

え?マジですか?終わり?てことは……

 

「ねえ、ユミナ。これって私の勝ち?」

「うん、そうだよー。すごいねぇ。やっぱりユタさんはすごい」

 

………なんだ、この不完全燃焼感は。

ヴィクターさんとミウラも同じらしく、納得いかない、みたいな顔してる。

 

……うん、私を睨まないで。

あと、そこの私の母親。いい加減に私のコスプレを見て笑うんじゃない。

 

「ユタさん、そろそろ休憩だよね?ご家族の皆さんを案内してきたら?」

「うん、そうするよ」

 

ユミナさんにそう促されリングを降りる。

どうやら、先ほどの試合で寄付がそこそこ集まったらしい。

 

「それじゃあ、ちょっと着替えてくるから皆さん、少し待っててください」

「「「「はーい」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?なんでエリオだけ?」

「いやー、それが……はやてさんがね、2人きりの方がええやろ♪って他の人もそれに乗っかって、なんかこうなった」

「あの狸……!!!」

 

着替え終わり戻ってくると、母さんたちの姿は綺麗に消えておりエリオだけになっていた。

 

 

フザケンナ!何が楽しくてこんな羞恥プレイばっかさせる!

ていうか、最近こんなの多くない⁉︎

 

 

あと、周りの男女!ヒューヒュー口笛吹くな!

 

「ユター!どこまで行ったんだー?」「キスはしたのかー?」「教えろー!」

「やかましいわっ!誰が教えるか!」

「「「ブーブーブー!」」」

「ブーイングすんな!」「ユタ、別に教えてもいいんじゃない?キスくらいしかしてないし」「ちょっ!ばっ……」

 

と、エリオを慌てて止めるももう遅かった。周りの目は……

 

うん、言いたくない。言いたくないけど言わなければならない。

 

「そのニヤニヤ顔とお前には合わねえって表情と嫉妬の眼差しで見てくるな!お願いだから!ていうかお願いします!もう解放してください!」

「ちょっ!ユタ⁉︎」

 

思わず土下座した私はきっと正常だと思う。

 

 

 

「「「「よし、許してやろう!」」」」

 

 

 

「はい、無駄なクラスの息の良さ&上から目線な態度ありがとう!(泣)エリオ!さっさと行こう!」

「え?う、うん」

 

エリオの手を引いてさっさと体育館から出る。

 

「それじゃあ、まずはどこから行く?」

「そうだなー。やっぱりヴィヴィオたちのところかな?結構豪華らしいよ」

「オッケー」

 

ヴィヴィオちゃんたちの教室ならわかる。

 

「わ、本当だ。しかもかなり人気っぽい?」

「だね。入れるのかな?」

「あ、大丈夫らしいよ」

 

入り口に着くと、空席あり、というふだがあった。

それを見つけると同時に入り口にいたメイド服を着た子がいらっしゃいませーと言ってくる。

 

「お邪魔しまーす」「失礼します」

『ようこそいらっしゃいませ』

「「おおー!」」

 

え!マジすごい!言葉だけだと伝えきれないけどすごい!

作者の世界にある文化祭とかいうやつよりはるかにすごい!

てかさ、もうメイド喫茶にしか見えないんだけど。

 

「すごいファンタジーだね」「だね、ゴーレム操作だからコロナちゃんあたりが頑張ってるのかな?」

 

さらに中に入るとヴィヴィオちゃんたちがいた。

 

「いらっしゃいませー。あ!ユタさん!エリオさん!」

「来てくださったんですね!にしても……2人とも熱々ですね!」

「「ハッ!」」

 

……忘れてた。今思い出したけどずっと手をつないだまんまじゃん。

 

……恥ずかしい。なに?みんならこういうのを耐え抜いて夫婦とかになってんの?すごいメンタル。尊敬するよ。

 

「熱々の恋人である2人はこちらの相席へどうぞー!」

「「どうぞー!」」

「お願いだからみんなして私をいじらないで!」

 

と、向かい合う席に案内される。

 

「ユタ、顔ものすごい赤いね」

「無理……アニメとかでしか見てなくて私には関係ないって思ってたのが全て私に降りかかって来てるから……まさかこんな羞恥プレイをやられまくるとは思ってなかった……」

「あ、あはは……」

 

エリオも苦笑いしてる。

かくいう私は顔真っ赤で机に突っ伏してる。

 

「ユタさん!ドリンクです!」

「ああヴィヴィオちゃん、ありが……」 「………え?」

 

と、飲み物を机まで持って来てくれそれを飲んで落ち着こうと思い顔を上げた。

うん、これが間違いだった。

 

「「ね、ねえ、ヴィヴィオ(ちゃん)」」

「はい?」

「「これはなに?」」

「八神司令からの差し入れです!あっ、ちなみにここはお残し厳禁なので!2()()()飲みきってくださいね!」

 

と、私とエリオの声が重なる。

 

さて、訳がわからない人も、察している人もいるだろう。だが、一応説明する。

 

目と前には、少し大きめのグラス。中には氷とジュース。そして刺さっているものは……

 

二本のストローでハート形が作られており、それが刺されていた。

 

いわゆる、漫画とかでよくあるカップルが飲んでるやつ。

 

「「……」」

「ごゆっくりー!」

 

 

 

「「あの狸!」」

 

 

 

多分、一言一句、しかも感情まで一致してたのはこれが初めてだろう。

 

「よし、エリオ」

「うん、わかってる」

 

私とエリオの目が合う。互いにやることはわかっているらしい。

 

「「(速攻で飲み干してここから出る!)」」

 

うん、周りでいろんな人に動画撮られてるけどそんなのは気にしてられない。

 

………んん?ちょっとまって。ジークさんとかエルスさんとかミカヤさんとかハリーさんとか、なのはさんとかまでいるのは気のせい?

気のせいだ。うん、きっとそうだ。

 

「はぁー熱々だねぇ」「まさか、ユタちゃんがこんなことになるとはねえ」「ユタさん……あなたは同類だと思ってたのに!」「無限書庫の時とは大違いだな」「ユタ〜、お似合いやでー」

 

はい、感想ありがとう。あと、エルスさん。勝手に同類にしないで。あなたの同類はどちらかというとコロナちゃんの方だ。

いや、なんの同類かは知らないけど。

 

「よし、飲みきった!出よう!」「そうしよう!」

 

息ぴったりな私たちは即座に喫茶店から出る。

周りの圧力のせいで手を繋がないといけなかったけど。

 

「おっ、ユタ。やっと出て来たなぁ。って、おい。逃げんな」

「ヘヴッ⁉︎」「は、はやてさん⁉︎」

 

扉から出た瞬間に襟を母さんに掴まれた。

 

「ケホッケホッ……な、なに!」

「いやー、これやってみてくれんかなーって」

「え…?」

 

母さんたちのいる方を見るとなにやら、小悪魔的なコスプレをしたヴィヴィオちゃんがいた。

 

「ユタさんも挑戦してくださいー!」

「……うん、まずこれなに」

「【ストライクデビル】っていう的当てゲームですよ!ちなみに今はエクストラハードモードです!」

「いやー、4人同時で受け止められてしもうたからな。ヴィヴィちゃんすごいでー」

 

……この人は私はシューターとかできないということを知っているのだろうか。

 

「わかっとるわ。ええからさっさとせえ」

「サラッと心を読むな!……ええと、これって魔力使っていいの?」

「はい!遠慮なしに使ってください!」

 

よし、言ったね?

 

「そんじゃあ、まあ、遠慮なく」

 

私は、ボールを構える。

それと同時に周りの観客がみんな息を飲む。

 

 

が、そんな緊張感は次の瞬間にみんな吹き飛んだらしい。

 

 

闇の箱(ブラックボックス)!」

「え⁉︎」「「「「「は?」」」」」

 

え?魔力使っていいんでしょ?

だから、影でヴィヴィちゃんを囲いました。

うん、ヤッタね。簡単に当てれたよ。

 

当てたあと、闇の箱(ブラックボックス)を解除し振り返ると全員にジト目で見られた。

 

「え、えーと」

「ユタ」

「はいっ⁉︎」

 

と、母さんに呆れたような声で言われ思わず姿勢を正してしまう。

 

「後ろを見てみ」

「え?」

 

ん?ちょっとまって、なんでみんな青ざめてるの?

後ろに魔王でもいるみたいに。

 

ん?ていうか、すんごい殺気を感じるんだけど。

 

「ユタちゃん?」

「ひゃいっ!」

 

恐る恐る振り返ると……

 

「さ、ユタちゃん。'お・は・な・し'しようか♪」

「え、え、いや、なのはさん、まっ……」

「ああ、ユタ、達者でな」「ユタ、お前のことは忘れない」「「「以下同文」」」

 

ああ、天は我に味方せずとはこういうのか(泣)

 

そのあとは………ご想像にお任せする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『というか、今までのマスターの行いのバチが当たったと思うだけなのですが。全て自業自得だと思うのですが。読者の皆様、そこのところどうでしょう?わたくしプライドの言葉に賛同できる方は感想欄で是非』




ユタは無事天に召されましたとさ。
めでたしめでたしw


はい、えーと、そろそろインターミドルの試合も挟んで行きたいですねー。

原作だと主人公たちので終わってますがこの主人公はユタなので。
予定としてはヴィクターさんやジークさんとも戦わせる予定ですので。

読んでくださりありがとうございました

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