リリカルなのはvivid もう1人の聖王のクローンの人生   作:アテナ(紀野感無)

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今回のは、サブタイはあまりつけない方向で行こうと思います。

最初の作品でも思ったのですが自分の頭ではなかなかつけづらいんです…


と、そんなことはどうでもいいですね

それではどうぞ!


1話

格闘技を含めた魔法戦に興味を持ち始めたのはいつ頃だろうか。

多分初等科1年にも満たなかった気がする。

 

六課として活躍していたはやて(母さん)や高町なのはさんなんかの活躍を見ていたこともあったり、テレビの生中継なんかでインターミドルの試合を見ていたころからか。

けど、決定的なきっかけは【アレ】が起こったからだろう。

 

そこからは少し独学でやっていた。人気選手の真似なんかをひたすら繰り返していたっけ。

けど、シグナム姉さんに見つかってからは筋がいいと言われてザフィーラや母さんも誘って忙しいはずなのに練習にできる限り付き合ってくれたりして。

 

シグナム姉さんにどうしても一本とれなくて嘆いたりもしたっけ。

まあ、あの人から一本取れたらめちゃくちゃすごいということを後で知ったんだけど。

 

そして、10歳になって初めてインターミドルの予選にでて、まさかの都市本戦に行けて

 

そこでいろんな出会いがあって…決勝前でも家族や戦ってくれた人が応援もしてくれた。

とてもうれしかったし楽しかった。

 

けど、そんな気持ちは試合が終わるとすべて別の気持ちになっていた………

 

 

 

 

 

 

ユタは今高町家にいるがそこでは家族会議みたいな雰囲気になていた。

 

「親子になって時はゆっくりと流れてるって、思ってたんだけど。なんでまたこんなことに」

 

こんなこととはもちろんヴィヴィオちゃんの大人モードだ。

 

「あー、えーと」

 

「いや、あのね フェイトママ?大人変化自体は別に聖王化とかじゃないんだよ。魔法や武術の練習はこっちの姿の方が便利だから、きちんと変身できるよう練習もしてたの。なのはママにも見てもらって、もう大丈夫だね、って」

 

「ハッ、そうなの!」

 

ハッて、なのはさん。そのこと忘れてたの?

 

「でも…」

 

だけど、フェイトさんはまだ渋っている。

 

「んー…。クリス変身解除(モード・リリース)!」

 

と、その合図とともにヴィヴィオちゃんが元の姿に戻った。

 

「何より変身したってヴィヴィオはちゃんとヴィヴィオのまんま!ゆりかごもレックスももう無いんだし。だから大丈夫。クリスもちゃんとサポートしてくれるって」

 

「うん……」

 

「心配してくれてありがとう。フェイトママ。でもヴィヴィオは大丈夫です」

 

うわー、なにこの超理想的な家族の団欒。本当に邪魔者になってきた気がするよ。

 

「それにそもそもですね?ママたちだって、今のヴィヴィオくらいの頃にはかなりやんちゃしてたって聞いてるよ?」

 

と、その一言でママ2人が一気に顔を赤らめる。むぅ、この子意外とやり手だな。

 

「そうだねー。母さんから聞いた話しかないけど。一般人じゃやらないようなこととかやってましたしね。あ、なんならヴィヴィオちゃん聞きたい?」

 

「え?いいんですかっ!」

 

「いや、ちょっと待ってユタちゃん!はやてちゃんからの情報は信憑性ありすぎていろいろと困るから!」

 

と、ただ情報を横流ししようとしたらフェイトママに慌てながら口を塞がれた。なのはさんからはなんとも言えない威圧感が出てて怖い。

 

「ま、そんなわけで。ヴィヴィオはさっそく魔法の練習に行ってきたいと思います」

「あ、私も!」

 

と、そんな会話をしながらヴィヴィオちゃんとなのはさんが外に出る。

 

「あ、ユタさんもご迷惑じゃなければ練習してくださいませんか?」

 

「全然いいよ。2年前のカンも取り戻したいしね」

 

「やったー!ありがとうございます!」

 

やばい、この子天使だ。私の周囲の人間たちの中では間違いなくダントツで天使だ。ものすっごいピュアな天使だ。

 

 

 

「♪ ♪ ♪ やっぱりいいなー♪大人モード♪ねークリスー♪」

「ピッ!」

「だよねー♪」

 

今は練習もできる公園に向かっているのだがヴィヴィオちゃんはものすっごい上機嫌だ。よほど大人モードができたのと愛機ができたのが嬉しいんだろうね。

懐かしいなぁ…

 

「ユタちゃん、ごめんねー。わざわざヴィヴィオの練習に付き合ってくれて」

 

「全然いいですよ。他ならぬなのはさんとその娘さんからの頼みですし。それに私と同じ生まれというなら私が先輩として気にかけてあげないといけませんし。後、まだ付き合うって決めただけでやってはないのでそのセリフは早いですよ」

 

「うん、そうだよね。でも、ありがとうね」

 

「あ、そういえば私の生まれについてはヴィヴィオちゃんには?」

 

「あ……」

 

………そろそろ呆れてもいいよね?この天然な方には。いや呆れてもいいはずだ。

 

「まあ、聞かれたら答える、位でお願いします。別に隠してるわけじゃないんですがあまり言いふらしたくないんで」

 

「うん、わかった!」

 

 

 

「ねぇヴィヴィオ?」

「はい?」

 

え?またなのはさんが超真面目モードになってるよ。また私のけ者になる気がする。

 

「大人モードはヴィヴィオの魔法で自分の魔法をどう使うかは自分で決めることなんだけど。幾つか約束して欲しいんだ」

 

「ーーうん」

 

「大人モードは魔法と武術の練習や実践のためだけ使うこと。いたずらや遊びで変身したりは絶対にしないこと。ママと約束」

 

「うん、遊びで使ったりは絶対にしません」

 

と、親子2人で指切りを交わしている。もう、この写真だけ撮ってからウチのたぬ……母さんに見せてみようかね。そしたら、家での私への対応が少しは変わるかも。

 

『あの人に限ってそれはないと思いますよ。マスター」

 

「うわっ、プライド。起きてたんだ」

 

『はい、というか私の存在をちゃんと認識されているのかどうかが怪しいのですが。主にどくし……いえなんでもありません』

 

と、そんなことを話しているとまた2人でじゃれ合っている。2人はここに他人がいることをお忘れじゃありませんかね?

 

 

まあ心が癒える動画が撮れたからよしとしよう。

 

 

 

〜市民公園内 公共魔法練習場〜

 

「じゃ、基本の身体強化からね。それから放出制御!」

「ピシッ」

 

「クリスの慣らしもあるんだからいきなり全開にはしないんだよ」

 

「だーいじょーぶ!」

 

ふむ、私はどうしようか。慣らしの部分は他人が入るのはやめたほうがいいだろうし。それなら

 

『なら、約1年ぶりのセットアップでもしてみます?」

 

「お、いいねー。プライド。その案に乗った」

 

いやー、私の愛機の名前や外装は地球の鋼の○金術師の敵役からとったんだが名前の割には私の知っている性格にはなっていない。いやなっていたらなっていたで困るけど。

 

『マスター、いろいろと隠せていません』

 

「あはは。まあそれは置いといて。プライド。セットアップ」

 

その掛け声とともにヴィヴィオちゃんがやってたような光に包まれる。すると私にとっては見慣れた、外装になった私が姿を現した。

 

肩から先はほぼ全て露出していて髪も少し伸びており後ろで束ねている状態に。服は黒一点のみのシャツっぽいものと同じくほぼ黒一点のズボンだけだ。というか、外装というより夏場の少年?みたいな服だ

 

なんでこんな外見なのかって?

 

それはハ○レンの強欲のグリー『マスター、それ以上は言わせません』 ちぇっ、どうせなら説明させてよ。

 

「にしても、1年くらい離れてたとはいえまだちゃんとできるもんだねぇ。これもプライドの性能のおかげなのかな?」

 

『いえ、こればっかりはマスターのイメージで左右されるのでマスターの力と見ていいかと。私はただそれの補助をしているだけなので。というか、マスター』

 

「ん?何」

 

『その眼の包帯はいつ頃取るんです?』

 

……忘れてた。まあいっか。別にかっこいいし。

 

 

 

その後、軽く体を慣らした後ヴィヴィオちゃんの元に戻るとそちらも慣らしが終わったらしく少し休憩を取っていた。

 

「あっ!ユタさん……ですよね?」

 

「うん、そだよー。いまはセットアップしてるからこんなだけど解除すれば元に戻るよ」

 

「なるほど。後ユタさん、えーとですね…」

 

と、またヴィヴィオちゃんがモジモジしながら言っていいのか迷っている。みたいな感じになっている。

 

「どうしたの?別に私の生理的に無理なこと以外だったら何も嫌がったりしないから言ってみなよ」

『マスター、最初の一言が非常に余計な気が』

 

うん?何か間違えてのかな?

 

「えーとですね。練習に付き合って欲しいというのもあるんですが、さ、さ」

 

「さ?」『さ?』

 

「サインください!」

 

ほぅほぅ、サイン。サインとな。私みたいな選手のサインを求めるとはもの好きでらっしゃる。私は戦闘スタイル上余り好む人がいないのだが。

 

まあそれは後々語るとして

 

「なんだ、こんな中学一年生のでよければ幾らでもいいよ」

 

「ありがとうございますっ!」

 

あー、やばい。この子の肖像画でも作って家に飾ろうかな。

 

そして、ヴィヴィオちゃんに渡された手帳にサインをして返すとそのまま練習に入る。

 

内容は主にストライクアーツの型の練習だった。

それの受けをする役目に抜擢されたというわけだ。

 

「へぇ、なかなか筋がいいんだね。それに師匠にも恵まれてるんだ」

 

「はいっ!それに最近は友達とも一緒に練習するようになってますます楽しくなってますっ!」

 

それに、この子の型……ああそれで私か。

 

「もしかしてヴィヴィオちゃんが師匠に教えてもらってる型ってカウンターヒッター?」

 

「えっ?なんでわかったんですか?!」

 

「いやー、なんでというか。同類だから?いや違うな。君は生粋のカウンターヒッターとしてだから私みたいなのとは違うと思うし…」

 

「あの、ユタさん。非常に身勝手で申し訳ないのですが」

 

「?どうしたの」

 

「私と軽く一試合お願いできませんか?」

 

?この子なんて?私に?試合?

 

「あの、インターミドルみたいな本格的じゃなくて手合わせ程度でいいのですが」

 

「あ、ああ。いいよ。なのはさんが許してくれるなら…ってなんでなのはさん涙目?」

 

と、ベンチにいたなのはさんを見ると何故か涙目になっていた。

 

「うう、だって2人とも私のこと忘れてる気がして…。あ、怪我しない程度ならどんどんやっちゃいなよ」

 

と、なのはさんからの許可も出たので私とヴィヴィオちゃんが構える。

 

「あー、そうだ。ただ手合わせするのもつまらないね。んー、ヴィヴィオちゃん」

 

「はい?」

 

「この試合中に私に()()()()()()()()()()()()()()()()()()()何か一つ、なんでも頼みを聞いてあげるよ」

 

それを言った瞬間、明らかにヴィヴィオちゃんのやる気が上がった。うーん、こういう相手のやる気をあげるのが得意なのは母さんからの遺伝なのかね。血は繋がってないけど。

 

「それ、本当です?」

 

「本当本当。学校の友達とならまだしも君みたいな子やなのはさんのいる前では嘘はつかないよ。さあ、どこからでもどうぞ♪」

 

と、その言葉と共にレイジング・ハートがゴングを鳴らしてくれる。

 

すると、開始早々ヴィヴィオちゃんが突っ込んでくる。しかも思いっきり利き手の右で顎を狙ってアッパーをかましてきた。

それを避けると今度はそれを読んでいたとばかりに左で打ち込んでくる。

 

今度はその打撃を避けずに受け流す。すると今度は上段蹴りをしてくる。

 

が、それも避ける。案外まっすぐな拳や蹴りというのは軌道がわかりやすい。いつぞやの番長なんかとは大違いだ。

 

そこからはひたすらあえてヴィヴィオちゃんの得意スタイルで攻めさせる。いや正確にはカウンターヒッター型なので得意スタイルとは言えないか。それでもひたすら近距離でのジャブや蹴り、それらを混ぜたコンビネーション技みたいなのもやってきてくれた。

 

だけど、それをひたすら避けた。それか受け流していった。

 

 

「(すごいすごいっ!全部わかってるみたいに避けられる!)」

 

ユタさんの戦績やビデオから知ってはいたけどここまで綺麗に避けているのを見てヴィヴィオは興奮を抑えきれない。よほど訓練を積んでる証拠なんだろう

 

それになんとかしてでも当ててやりたい。という気持ちもそれと同時に増えていった。

 

あとはまだユタさんに()()()()()()()()()()()()()からなんとしてでも手を出させてみたいというのもあった。

 

 

 

 

「(まっずい、調子に乗って飛ばしすぎた……)」

『アホですか、マスター。まだ体力も戻ってないというのに』

 

と、あれからひたすら避けてはいるが体力に限界が来ていた。

避けるというのは体力とかはいらないと思われがちだが相手の攻撃を見切るために見ることに集中しないといけないし今みたいに連続で攻撃される立場になった時の体力の消耗は半端じゃない。

 

まあ、今回のは私から煽ってやらせたんだけどね。

 

『マスター前々から思ってたんですが……バカですよね?」

 

ひっどいなぁプライド。それでも私の愛機ですか?

『はい、愛機です』

そしてサラッと心を読まれたよ。

 

「いっ?!」

 

やばい、避けすぎて足フラフラになった所を狙われた。しかもその足を。このこ、可愛い顔して案外えげつない…。

 

「やぁぁっ!」

 

「うわ、ちょいまち…」

 

と、好機とばかりにヴィヴィオちゃんが今までにないようなラッシュをかましてくる。

 

「う…らぁっ!」

 

そこで、思わず()()()()()()()()()()()()()()()

もちろん、あいてはカウンターヒッター。それを避けてカウンターを入れ

 

「あー、うん。参りました」

 

る直前で止めてくれた。

なんともありがたい。たぶんあの勢いで入ってたら気絶してたよ。

 

「ありがとうございました!とても有意義な時間でした!」

 

「いえいえ、こんな程度でいいならいくらでも。あ、最後の一撃止めてくれてありがとうね。でも一発入れたらって話だったのになんで?」

 

「あーえっとですね。ユタさん。練習がほぼ一年空いてるっておっしゃってたじゃないですか?」

 

「うん言ってたよ」

 

「だから、もしあてちゃったらまたユタさんの復帰を延ばしてしまうんじゃないかと思いまして…」

 

女神だ。女神がここにいたよ。世界のみんな。

 

「私の体を心配してくれたんだ。ありがとうね。あ、約束のなんでも一つお願い。何か決めてる?」

 

「あ、はい!それはもう!えーと、明日から私たちと一緒に練習してもらえないかなーって思いまして」

 

と、遠慮しがちに言ってくる。提案したのは私なのになんで遠慮してるんだろうね。

 

「私から言ったんだから遠慮なんて必要ないよ。それに、練習ならいくらでもオッケーだよ」

 

「本当ですかっ!ありがとうございます‼」

と、ものすごいはしゃぐ。

 

「あ、そうだ。このことリオやコロナにも教えないと!」

 

とまた忙しそうにメールを打っている。

 

「なのはさん…お宅の娘さんは女神ですね…」

 

「ふふーん、でしょ?」

 

と、なのはさんがドヤ顔を決めてくる。

なんか面白かったので写真を撮ってみた。

 

「え?ちょっと待って!なんで写真を撮るの!?」

 

「母さんたちに見せてあげようかと」

 

「ユタちゃん?」

 

と、なのはさんがめちゃくちゃ威圧してくる。はい、正直めちゃくちゃ怖いです。すいません調子に乗りました。

 

「なのはさん、すいませ…「後で'お話し'しようか?」…いま謝ろうとしてたのに」

 

はい、そう遠くない未来に私に地獄が来ることが決定いたしました。

 

「ユタさん、一緒に写真を…ってなんで泣きかけてるんです?」

 

「あーヴィヴィオちゃん。いや何。地獄が決定したのを泣かない奴なんているのかな?」

 

「え?いや、それはたぶん泣きますけど…じゃなくて!友達に写真を送りたいので一緒に撮ってもらえないですか?」

 

「いいよ、全然オッケー」

 

と、了承するとクリスが写真を撮ってくれる。この子飛べるわ自分の意思を持ってるわ、写真も撮れるわでいろいろと便利だね。

 

そんなこんなで復帰戦へ向けての練習一日目が終わった。




どうでしたか?

基本的にキャラ崩壊は好きじゃないので原作通りのキャラで行きます

最近近所の本屋が一つつぶれて悲しいです

けどこのすば2期も始まったりして楽しみも増えております



読んでいただきありがとうございます

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