リリカルなのはvivid もう1人の聖王のクローンの人生   作:アテナ(紀野感無)

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先にお詫びを
感想の返信でコラボ番外は3月中に投稿、と言っていたのですが、引っ越し等で忙しく、気づいたら過ぎてしまいました。すいません。

はい、ということでコラボ編2話目です。
ここからは思い切りギャグ路線で突っ走る!(つもり)


それではどうぞ


番外編 コラボ②

「ねえ、エリオは私だけをみてればいいの。キャロとも、フェイトさんとも、なのはさんとも、チームナカジマのみんなとも、他の女の人と喋っちゃダメ、みてもダメ」

 

「ゆ、ユタ?ど、どうしたの急に…」

 

私は、エリオを床に押し倒して、影を実体化させてエリオの上にまたがる。

 

「エリオ、いまは私がエリオにいってるの。エリオが私に何か言う時じゃないの。わかる?わかるよね?」

 

「は、はい…」

 

「だから、私しか見ちゃダメだよ。もし見たら……私、何するかわからないから」

 

「ぐ、具体的には何をする…つもり?」

 

「えー?うん、そうだなぁ……本来の能力の使い方とは違うけど、私の『影』でエリオを取り込んで一つになろうかなぁ。文字通り、私と一つに、ね。別に首に縄をかけて鎖で繋いでてもいいんだけど……それだと周りのみんなから目立っちゃうし。ああ、別にいいのかな。エリオは私のものだって示せるし。ああ!いいね、それ。それで行こうかな……」

 

「え…そ、それは…」

 

「なに?」

 

「や、やめてほしいかなー、なんて」

 

「ダァーメェ。…そうだねぇ。次は……」

 

 

 

 

「ハイ、カットぉ!」

 

 

 

 

「「…………」」

 

「あー、うん。なんかすまん。俺が言ったとはいえ、色々な意味で取り返しつかなくなりそうだったもので。なんか、すまん」

 

『ご心配無く、マスター。キッチリと録音してあるので』

 

「……影の箱(ブラックボックス)

「ちょっ、ユタ⁉︎」

「先輩、後で少しお話ししましょうか」

「え゛っ……ハルちゃん?なんでそんなに冷たいトーンで話していらっしゃる…?」

「ユタ、気にしないで。ちょっと怖かったけど罰ゲームなのはわかってるから」

 

いまは顔真っ赤にしながら自ら作った影の箱の中に閉じこもっております。

 

本当に……なんでこうなった。

 

 

 

 

 

〜少し遡り、帰路の途中〜

 

 

「ねえ、信じられる?私がツッコミに回ってるんだよ?」

『珍しいこともあるもんやなー』

『なかなかアスカさんもはちゃめちゃな方でした。珍しくマスターとの連携が決まりましたので』

「まあ、それ抜きにして、すごいとは思ったけどね。チームナカジマのフルメンバーと連戦して勝つんだから。スタミナ管理のこととかあの子らの性格とか知ってたのに持ち上げられていい気になってほぼ休憩なしでやってたのはアホだけど」

『アホやな』『アホですね』

 

「お前ら聞こえてるからな⁉︎」

「先輩はバカじゃありません!天然で乗せやすいだけです!」

「ハルちゃん?フォローになってない気が……」

 

「まあ、アスカさんがアホなのは置いておきまして」

「とうとうど直球に言ってきた⁉︎」

「家に着きました」

 

遠くから見えていたが、明かりがついていると言うことはエリオはもうきてるんだろう。

 

 

あぁ……なんだかなぁ……。こう、悲しいというかね……なんというか、うん、2人で過ごしたかったけども……。

 

 

「そういえば……ユタさんはなぜ眼帯をつけておられるのですか?」「あ、俺も気になってた。試合の時外してたから見えないわけじゃないんだろ?」

 

「……カッコいいから」

 

「はい?」「は?」

 

「そ、そんな事はどうでもいいのでさっさと入ってください。締め出しますよ?」

 

 

 

 

 

「ユタ。おかえり〜。あ、そっちの人たちが……」

「ただいま。うん、メールで言ったアスカ・スカーレットさんと別のアインハルト。はしょって言うとパラレルワールドを実体験したと言う珍妙な人達」

「ユタ、どんどん俺たちの扱い雑になってねえか?」

「気のせいです」

 

 

 

 

閑話休題

 

 

 

 

「うーん、食料多めに買ってある……。でも、朝にして置いた下準備は2人用だからこれと同じのをもう1セット作っておいて今夜は……やっぱり鍋かな?」

『それが無難でしょうね』

「じゃあそうしようか。さて、料理しますか。おすそ分けでもらったトラフグの鍋にでもしようか。猛毒の部分は取り除いてもらってるからあとは私でもできるし」

 

 

 

 

「はー、あの『影』便利過ぎるだろ。料理でも使えるとか」

「すごいです……」

 

今は手でフグをさばきつつ影でその他のことをしてます。なんか話されてるけど微妙に聞こえない。

 

「そうですよね。でも、中にはあの『影』が触ったかもしれないから食べたくない、って言いながらユタの作ったものを絶対に口にしようとしない人とかいたりするんですよ。ただの魔力なのに」

 

「あー、それで料理に入る前にあんなにしつこく『影で食材触ってしまっても大丈夫⁉︎』って聞いてきたのか」

 

「管理局でも、特に年上かつ同じ階級の人から有る事無い事言われることも多いみたいだし。管理局に入ってからより一層他人を気にするようになっちゃって」

 

「あー、はやてさんも言ってたな。地味な嫌がらせが時々あるって」

 

「ほいっと!あとは時間を適度に置くだけ!で、なんか私について話してませんでした?」

 

なんか話してたのは聞こえてたけどあまり聞き取れなかったんだよね。

 

「いや、何でもないよ。気にしないで」

 

「?まあ、エリオが言うならそうなんだろうけど…。……うん、これくらいかな?」

 

はい、タイミングぴったり。

いい具合に出汁も染み込んでるね。

 

「おお、うまそー」「いい匂いです…」

「すごい美味しいですよ。それは僕が保証します」

「なんか恥ずかしいな…でもそう言ってもらえると嬉しいよ。そんじゃあ、みなさんどうぞ」

「「「いただきます!!」」」

 

私の声を合図にみんなが受け取り皿に具と汁を入れて行く。

 

「うまっ⁉︎」「おいひいです…!」

「うん、やっぱり美味しいね」

 

「フグ使った料理は一番得意だからねー」

 

「ユ、ユタさん!後で私にレシピを教えていただけないでしょうか⁉︎」

 

「ダメ、企業秘密」

 

「そ、そうですか…先輩に作ってあげたかったんですが…」

 

知りたかったら本場の料理店で3年くらい修行すればわかるさ。

私は1年弱で授業終わったけど。

 

 

 

 

 

 

「えんてい?ああ、ライコウ・スイクンに並ぶもう1匹の幻の炎タイプのポケモンの…。あ、アインハルトダウト」

 

「それはエンティだ!」「な、なぜわかったのですか…、ユタさん…」

 

「ああ、あれかな?幼稚園とかの庭の…。アスカさんダウト」

 

「それは園庭だ!わかってて言ってるだろ、エリオは!あと何でわかるんだよ!」

 

ご飯を食べ終わった後、全員で何が見れるかを考えて、いつの間にか置いてあったよくわからないスゴロク?人生ゲーム?みたいなのをすることになった。

トランプはその開始の時の優位を決めるための前哨戦。

 

ちなみに、私とエリオが圧勝。

 

イカサマとか疑われたが、素人がゲーマーに勝とうなんて五年早い!いや知らないけどね。

 

4回いろんな種類のゲームをやって、どれも私とエリオが1.2位を独占している。

 

その最中に、アスカさんがエンテイ、と言うものを教えてくれた。

 

「で、エンテイってなんですか?てか、結局エリオと2勝ずつか…。最近全然勝てないや」

 

「炎帝っていうのは俺の先祖のことだ」

 

「ふーん、ヴィヴィちゃんやアインハルトと関係あるってことですか」

 

結局アスカさんとアインハルトによる最下位争いが始まった。

 

「ユタとも関係あるよね?」

 

「え?まあそうだけど……アスカさん気づいてないしいう必要ないかなって思ってたんだけど」

 

「どういうことだ?」

 

「んー、番外編なのにシリアスを持ち込みたくないんだけど、まあいいか」

『急にメタいことを言わないでもらえますか?』

「まあまあ、細かいことは気にしない。番外編なんだから。はい、こういうことです。アスカさん」

 

私は眼帯を取って聖王特有の虹彩異色を見せた。

 

「ああ……なるほどな。いや、でも試合中には気づかないわ。だって始まった瞬間にユタの顔の右半分が影で覆われてたし」

 

「むしろそれでわかったら、どれだけ目がいいんだってなりますけどね。私は、ヴィヴィちゃんよりも前に造られた存在です。本来はヴィヴィちゃんの代わりに私が使われる予定だったんですけど、運がいいのか悪いのか私は『出来損ない』だったんで、捨てられました。お姉ちゃんと一緒に。で、そのあと機動六課だった母さんたちに拾われてそのあとは家族になった、って感じです」

 

ほら、アスカさんとアインハルトが神妙な面持ちになった。

 

「まあ、そんな深刻そうな顔しないでください。もう過ぎたことですし」

 

「お姉様、というのは?」

 

「正確にいうと私のお世話係だった人です。ヴィヴィちゃんが造られ(うまれ)て、捨てられる前も、後も、その後の母さんたちと過ごしてた時も、ずっと私のことを愛してくれた人。なんなら写真見る?」

 

お、どうやら最下位はアインハルトらしい。

私はお姉ちゃんと一緒に母さんたちも映ってる集合写真を2人に見せた。

 

「はい、この青い髪と目の人です」

 

「結構可愛いな…って痛い⁉︎ハルちゃん⁉︎なんでつねってるの⁉︎」

「ユタさん、この方はいま何をされているんですか?」

 

「え?え、えーと……その」

『今は仕事の関係上体を壊してしまって少し遠くの病院で養生しておられます。ですので、美人に会いたいという欲望を持ったアスカさんのご要望にはお答えできませんね。よかったですねアインハルトさん』

 

「あだぁ⁉︎ぷ、プライドさん⁉︎なんで俺に火の粉を飛ばしてんのぉぉ⁉︎」

 

あらぁ、アインハルトの目が冷たくなって無音で断空拳打った。

 

「ユタ、大丈夫?」

「う、うん……大丈夫。ありがとう。プライドもありがと」

『いえ、この時期に心を抉られて試合に集中できなとなっても困りますし。一応曲がりなりにもマスターですしね。しかし……すこし心が痛いですね。マリナさんについて嘘をついてしまうのは』

「え、プライドって心あったの…?」

『よし、宣戦布告しましたね?容赦しませんよ?』

「ほらほら、プライドもユタもコントをしない」

 

あ、なんかアスカさんが関節技をきめられてる。

 

 

 

 

閑話休題

 

 

 

「さて、いろんな意味での被害が主にアスカさんに出たところで、母さんが用意したすごろく?人生ゲーム?をしましようか。まあ、母さんが用意した時点で絶対にまともなものじゃないですけど」

「確かに」

「今度は何をするんだろうね…」

「??」

 

アインハルトだけわかってないけど、思う存分私たちが引っ掻き回されるだろうね。

 

「えーと、『4人の場合かつ男女が2人ずつなら必ず男女ペアでのチーム戦』?なんかあからさま過ぎない……?」

「それなら、まあ僕とユタ。アスカさんとアインハルトだね」

「だな。よし!ハルちゃんにいいとこを見せてやるぜ!」

「「それがアスカ・スカーレットの最後の言葉だった」」

 

「2人して俺を殺すんじゃねえ!」

 

 

 

〜ゲーム開始20分後〜

 

 

 

…うん、予想はしてた、ロクなものじゃないって。

ちゃんとしたものだったらこんなことにはなっていないはずだ。

 

「あ、アスカさん、今度はアインハルトをお姫様抱っこをしてくださいにゃん」

「や、やめてくださイィ⁉︎恥ずかし過ぎます!…にゃん」

「諦めてくれ、ハルちゃん。出ないともっとひどいことになる」

 

 

「今度はエリオはユタに膝枕だな」

「ゔぇえ⁉︎」

「ほら、ユタ。大人しく」

「うう……わかった、にゃん……」

 

 

「アインハルト、ペアの好きなところを5個言う、だって」

「だ、ダメです、これ以上すると…羞恥心で……」

「ほら、諦めて言うにゃん。ていうか語尾ににゃんをつけ忘れてるにゃんよ」

「ほらほら、ハルちゃん。遠慮なく言ってくれ!」

「うぅ……。ウニャーーーッ!」

 

 

〜謎の命令し合うゲーム。最終ターン〜

 

 

 

「お願いだから最後くらい楽なのを……」

 

アスカさんがそんなことを言っているが、もうだいたいわかる。カードを引いてそれを命令するんだけど、ロクなものがない。

ちなみに次引くのは私。

 

「……アインハルト」

「こんどはなんですかにゃん⁉︎」

「…アスカさんに思いっきり、愛情たっぷりでハグしろ、だってにゃん」

「ゔにゃあ⁉︎」

 

「次は僕だね。えーと、アスカさん」

「エリオ、俺は信じてるぞ」

「そんなことを言われても……。……アインハルトの命令が終わった後、なんでもいいのでアインハルトに誓ってください。その誓いは絶対に破らないってことも」

 

ほんと何なの、このゲーム。

パーティ用とかじゃ絶対に違うでしょ。

 

 

 

 

「よ、よし。こんどはこっちの番だ…」

「い、行きますにゃん……」

 

「「(お願いだからすぐ終わらせれるもの来て……)」」




現実にこんなのあったら絶対にやらねえ……と書きながら思ってしまった

ヤンデレ表現って案外難しい…。

読んでくださりありがとございます

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