ご了承ください...
風を切り裂き進む魔導船イージスは目的地に向かって飛び続けている。
その姿はまるで鳳凰のようにも迦楼羅天にも見えるくらいとても神々しく美しい。
そしてイージスが通った跡には七色に輝く魔紛が空に舞っていてそれもまた美しい。
それを見た農民は
「ありゃ、奇跡の風景だなぁ」
誰もがそう思うくらいとても奇麗。
...イージス艦内...
館長室から二人の声が飛び交う。
「ちょっと、スピード落ちてるのじゃ!!」
学長もとい艦長のホワイトのかわいい罵声が無線を通じて船員に轟く。
「すみません、いきなり魔力の数値が下がりまして。すぐ、元に戻します」
慌てる船員はすぐさま魔力数値をもとに戻す。
「えぇと、空気中のエレメントを抽出します」
その言葉と同時に外の外部装甲が開き、そこからエレメントを吸い出していく。
エレメントとは空気中に存在する魔力の根源。
それを生物は空気を吸うと同時にエレメントを魔力に変え体内の血液に溶け込ませて身体全体に行きわたらせる。
このエレメントを血液に溶け込ませるのを得意とする血液と得意としないものが存在する。
上から
α型:とてもよく溶け込ますことができる。最高級魔術師に多い
β型:α型に比べて劣るがよく溶け込ますことができる。高級魔術師に多い。
γ型:程よく溶け込込むことができ、世界中の人口の大半はこのγ型。
δ型:あまり溶け込めず、才能無しの刻印を押される。
そして極めて稀なケースが存在する。
それが『 ζ型 』である。
このζ型は存在自体が確認されず近年の魔術医療の発展により確認された。
この型は息をしなくともエレメントが身体全体の魔路に強制的に引き込まれそのおかげでこの型の持ち主は魔力がなくなる事がない。
だが世界で6人しか確認はされていないためとても貴重なのだ。
噂ではこの血液型は遥か昔の人類が持ってたとされる。
そもそも魔力とはエレメントから抽出したものなのだが、そのエレメントはどこから出るのかと言うと魔力から出るのだ。
これを聞いて矛盾に気付く人は沢山いるだろう。
魔力を使うのにエレメントが必要なのにそのエレメントは魔力から出るなんて誰しもが疑問を持つ。
しかしよく考えてほしい。
最初の文に注目してほしい。
『イージスが通った跡には七色に輝く魔紛が空に舞っていてそれもまた美しい』と書いてある。
これの七色に輝くこれこそがエレメントの元の魔紛である。
この魔紛が空気中に分散しそしてそこで魔術反応が起こり魔紛と魔紛が再結合してエレメントに戻る。
それ故、世界中の魔力はなくなるかとがないのだ。
それと魔力には色が存在するのだがそれは後々紹介しよう。
「エレメントの抽出が完了しました」
船員の疲れた声で艦長に伝わる。
「じゃぁ、早速ブーストをしてくれ」
「了解。魔力供給一部切り替え、マジックブースター起動」
後方の装甲が開きそこからマジックブースターが二基出てきた。
物凄い静かに莫大な魔力をためる。
「魔力充填20%、30、45、60、90、100%。充填完了しました。いつでもブーストできます」
無線から聞こえた船員の声と同時にニヤリと笑う艦長。
艦内に放送が流れた。
それはブラックさんの声だった。
「間もなくブーストします。船員は直ちに防御魔法を使い、ショックに備えてください」
船員たちは、すぐさま詠唱をはじめ、防御の体制に入った。
それを聞いた空仙とマリは何もすることが出来ない。
「まぁ、私たち耐えるか」
「そうですね、マスター」
二人は横になり楽な体制に入った。
そして艦長が無線に向かて大きな声で言う。
「ブーーースト!!」
その瞬間物凄いGが二人を襲う。
船員は防御魔法を使い耐えたが二人は唯々横になっているだけなのでGの掛かり具合はまったく違う。
船員たちが耐えてる中、ゲストルームから平然と歩いて出てくる二人。
「いやー、あまり大したことないね」
「そうですね、マスター」
平然と廊下を歩く二人をみて船員は。
「なんなんだ、あいつら。こんなにGがかかってんのにどんな魔法を使ってあんな平然と歩けるんだ」
苦しそうに言う。
そんな思いもつゆ知らず二人は艦長室に向かう。
...数分後...
二人は迷っていた。
「迷いましたね、マスター」
「う..うん」
今いる位置すら分からない状態である。
歩いていて気付かなかったがブーストは終わっていた。
近くに船員をみつけ艦長室に連れて行ってもらった。
「いやぁ、本当に良かった。もしかしたら一生このまま迷い続けると思い焦っていたんですよ」
空仙が安心した声で船員に話しかける。
「いいんですよ、困っていたら助けるのが当たり前なので...それよりもあなた方がの使った魔法は何ですか?」
船員が二人に質問をする。
「魔法?...私たちは唯々耐えてただけですが...」
マリがとても困ったような顔をして答える。
その答えに船員は目を丸くさせまた質問を二人に投げかける。
「だったら、おかしいですよ。このGは防御魔法レベル3まであげて展開させないとぺちゃんこになっちゃうくらい強力なんですよ」
とても大きい声でマリの答えに反論を加える。
ここで『防御魔法レベル3』について説明しておこう。
このレベルと言うのは魔法、魔術の威力、魔力量を表します。
まず上から0~6まであるがその上もあると言う噂。
レベル0:ほぼ害は無く魔力もあまり使わない。
レベル1:少量の魔力を使い、相手に攻撃できるくらい。
レベル2:レベル1と同じだが魔力をもう少し使う。
レベル3:魔力を中量を使い、あらゆる魔法の平均値である。
レベル4:高級魔術師から必要とされる魔力レベル基準。
レベル5:超絶魔法や極大魔術に使用されここまで来るのには才能と実力が必要。
レベル6:国一つを消滅させる最終魔法(終焉魔法)何千人もの人の魔力が必要で世界でここまでのレベルを発生させたのはまだない。
これがレベルの事だが6はほぼ使うことがないので省いてほしい。
では物語に戻ろう。
すみません。
風邪をこじらせてしまい投稿が少しむずい状態であります。
少しばかり休ませてもらい次から本格的に書きたいと思います。
見てくれる人は少ないのですが...
good bye