奉仕部で駄弁るだけ   作:ひょっとこ_

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五駄弁り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――奉仕部は今日も駄弁る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「みんなー、焼き肉食べたいかー!?」

 

 

「おー! ほら、ゆきのんも! おー!」

 

 

「……おー」

 

 

「今日ちょっと家があれなんで、帰っていいすかね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやね、最近、なんだか貯金しているのも馬鹿らしくなってきてな。たまには教え子たちと親交を深めるのもいいかと思った次第さ」

 

 

「はあ……。ていうか、事情はわかったので、羽交い絞めはやめてください。逃げませんから」

 

 

「……おい、雪ノ下、由比ヶ浜。戸塚を呼べ。ちょうどテニス部も練習を終えた頃だろう」

 

 

「貴様! 卑怯だぞ!」

 

 

「ふはははっ、なんとでも言い給えよ!」

 

 

「……ヒッキー、楽しそう」

 

 

「そうね。でも、放っておいて早く戸塚君を誘いに行きましょう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あの、平塚先生。本当に僕も一緒でいいんですか……?」

 

 

「ああ、構わないよ。そのほうが、そこのぶーたれているやつも喜ぶだろうさ」

 

 

「えっと、その……うん、僕も八幡と焼き肉、食べたいな……」

 

 

「平塚先生。飛ばしてください。一刻も早く、焼き肉屋へ!」

 

 

「……ヒッキー、食い気味だ」

 

 

「もうやだこの人たち……」

 

 

「おー、すごい。めっちゃ速いよ、ゆきのん」

 

 

「ゆ、由比ヶ浜さぁん……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とりあえず生で」

 

 

「いや、飲まないでくださいよ。あんた一応引率で、しかも車で来てるんでしょうが」

 

 

「ちっ……。じゃあ、ノンアルコールで」

 

 

「んー、ゆきのん、どうする?」

 

 

「由比ヶ浜さんに任せるわ。……その、恥ずかしながらこういう店はあまり経験がないの」

 

 

「へぇ、薄々知っていたけど、雪ノ下さんって本当にこう、箱入りって感じなんだね」

 

 

「遺憾ながら、ね……。戸塚君はなにを頼むのかしら」

 

 

「うーん、どうしよっかな。……でも、こういうのって、こうして悩むのが楽しいんだよね」

 

 

「あ、それ、あたしわかるよー」

 

 

「さ、君たち、早く注文したまえ。焼く係は私と比企谷が務めよう」

 

 

「え、俺普通に食べた、」

 

 

「八幡、ありがとね」

 

 

「よぉぉしっ、どんどん焼いてやらぁ!」

 

 

「この男、チョロすぎないかしら……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひきがやぁっ、ほら、おまえものめーっ! にゃははは!」

 

 

「うわっ、酒くせぇ! ノンアルコールじゃなかったんすか!?」

 

 

「……その人、だいぶ前から生を飲んでるわ」

 

 

「なんで止めないの!?」

 

 

「いえ、家の人間を呼ぶから、構わないかと思ったんだけど……」

 

 

「あ、そうですか……」

 

 

「はい、八幡。こっちの、焼けたよ」

 

 

「あ、ああ、サンキュ。ていうか、戸塚、結構焼くの様になってるよな」

 

 

「え、そうかな。えへへ」

 

 

「ヒッキー、レモン取ってー」

 

 

「おう、ほら」

 

 

「ありがとー」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「たまにはこういうのも、いいかもな……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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