会話文のみのお送りになります。ご了承ください。
――――奉仕部は今日も駄弁る。
*
「もうすっかり冬って感じだねー。朝学校来るときちょー寒いの」
「そうね、冬だもの」
「……ああ、冬だからな」
「それでね、あたし、冷え性なんだけどさ。冬って毎年ヒビとかアカギレになっちゃったりするの、あれ困るんだー……」
「それは大変ね……。もしかして今もそうだったりするのかしら」
「あ、うん、あはは。実はそうなんだー……」
「そうなの……」
「…………ほら、ハンドクリーム。使えよ」
「わ、ヒッキー。こんなの持ってるんだっ」
「あー、まぁ、ちょっとな。小町もよくやるんだよ、ヒビとか」
「本当、マメというかなんというか。いえ、ただの妹脳ね……末期だわ……」
「わ、悪かったな。……使いたきゃお前も使えよ」
「……ええ、そうね。ありがたく、厚意に甘えさせてもらうわ」
「……おう」
*
「はい、ヒッキー。これ、ありがとう」
「構わねぇよ」
「にしても、由比ヶ浜さん」
「なぁに、ゆきのん」
「いえ、たいしたことでもないのだけれど、あなたも女の子なのだし、肌には気を配ったほうがいいというだけの話よ」
「あー、うん、お母さんにも言われてて、あたしも保湿クリームとかよく使ってるんだけどねー……」
「洗い物とか、水仕事してたらどうしてもなっちまうもんじゃねぇの」
「うん、そうそう、そうなの。ゆきのんも一人暮らしで家事とかしてたら、経験ない?」
「いえ、私はない、わね……」
「……まぁ、お前、綺麗な肌してるもんな」
「い、いえ、それほどでも、ないわ。ええ」
「むぅ……」
「ん、どうかしたのか、由比ヶ浜」
「なんでもなーいー」
「なにヘソ曲げてんだよ……」
「大丈夫よ、由比ヶ浜さん。あなたも十二分に綺麗な肌をしているわ」
「わっ、びっくりしたー。ゆきのん、肌スベスベー」
「ちょっ、く、くすぐったいわ、由比ヶ浜さんっ」
「ここー? ここがいいのかなー?」
「くっ、ふふっ……や、やめっ……!」
「お、おい、由比ヶ浜、もうやめとけって。後が怖ぇよ」
「あ、うん」
「おい、大丈夫かよ」
「ふーっ……ふーっ……」
「ゆ、雪ノ下……? こ、怖ぇよ? そ、そんなにじり寄ってくるなよっ。ていうか、由比ヶ浜っ、俺の後ろに隠れてんじゃねぇ!」
「あ、あははー……」
「お前……!」
「ゆきのん、ごめん……!」
「あっ、逃げやがった……!」
「…………比企谷君」
「ひゃ、ひゃい!?」
「…………今度、由比ヶ浜さんの
「こ、怖ぇよ、お前……」