東方英雄伝 ~ラノベの主人公が幻想入り~ 【完結】   作:カリーシュ

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紅魔郷、スタート!

…士道、キンジ、ガンバ。うp主も戦闘描写、がんばるから…!


なお東方原作キャラ同士の戦闘はカット。


紅魔郷の黒き剣士
4話 紅い霧


〜2週間後〜

 

―朝

―博麗神社

 

side士道

 

えーこちら、絶賛居候中の五河士道です。 本日もお日柄よく……

 

「ん〜美味し〜♪」

 

「なあ霊夢、言わなきゃならないことがあるんだが。外n」

 

「あー!あー!おかしいわねー!何にも聞こえないー!」

 

お日柄よく……

 

「…霊夢」

 

「…」

 

「もう食料のストックがそれでラストなんだが」

 

「う…!」

 

お日柄……

 

 

良くないんだよ!!

 

「それにこの天気じゃ洗濯物も乾かない」

 

チラッと見た外は、今日もまた『紅い霧』。

 

ここ数日連続で続いていて、洗濯物が溜まる一方だ。

部屋干しでもいいが……どうしても生乾きになっちまうからな。

 

「く…!アンタが行けばいいじゃない!」

 

「行ってもうボコられてきたっての」

 

「⑨に負けて恥ずかしくないの!?」

 

「真っ直ぐしか飛べないスペカ3枚じゃ限度があるわ!」

 

て言うか何が(バカ)だから楽勝だ!! しばらくの間空飛ぶ氷がトラウマになったよ!! 普通の氷は空飛ばないけどな!

 

「ったく。

…魔理沙とキンジは?」

 

「…そもそも生きてるのか?魔法の森から何回か断末魔の悲鳴が聞こえてたけど?」

 

明らかに聞き覚えのある声のな。

 

……複数回聞こえたからあんまり心配はしてないけど。

 

 

「それは大丈夫みたいね」

 

? なんで部屋の隅に動い―

 

 

 

ドグシャァっっ!!

 

 

「は―ザグっ!?」

 

「イテっ!」

 

「デジャビュッ!?」

 

ピチューン×3

 

 

 

 

 

……グォォォ………ふ、襖がぁ………

 

「霊夢ー!異変なんだぜー!」

 

「面倒臭いからアンタたちでやりなさいよ」

 

イヤツッコむ所そこじゃないだろ。

 

「へへーん?じゃあ謝礼とか全部私が独り占めなんだぜ!」

 

「そんな大口叩いといて、アテはあるのかしら?」

 

「キンジ」

 

「イテテ…霧はザックリ言えば水滴の集合体だからな。どこか湖みたいな所は?」

 

アイツも全身生傷だらけ……苦労してんな……

 

―ん? 湖?

 

 

「人外が外の常識に当てはまるワケが―」

 

「そういえば、霧の湖の湖畔に見慣れない真っ赤な洋館があったけど」

 

「…」

 

「…」

 

「…」

 

「…」

 

数瞬の沈黙、の、後。

 

「出発なんだぜ!」

 

「「おおー」」

 

「ちょ、ちょっと待ちなさーい!!」

 

 

 

〜巫女魔法使い精霊武偵祈祷中〜

 

 

 

―神社近辺 森

 

…今、空を飛んで移動してるわけだが……

 

やっぱ慣れない……ハンドルの固定された自転車に乗ってるような感覚だな。

 

 

「うーん」

 

「?どうしたキンジ?」

 

「いや、俺も少しは飛ぶ練習でもしようかなと。1人で飛べれば巻き添え喰らわないし。帰れるのもまだ先みたいだからな」

 

「巻き添えってなんなんだぜ!」

 

「自覚しろよノンブレーキ魔法使い」

 

「自覚はあるんだぜ」

 

「ねぇ、あ「なら着地のたびにピチュるのをどうにかしろ」‥」

 

「ねぇ、あ「だが断る、なんだぜ!」‥」

 

「ねぇ、ちょ「ダニィ!?」‥」

 

「ねぇ、お願「ハイハイじゃれ合ってないの。遠足じゃないんだから」‥」

 

…さっきから何か言おうとして、全部台詞を被せられてる人がいるんですけど……

 

「…えっと、君、大丈夫?」

 

「…うわーん!!」

 

「うわ、ルーミア!?」

 

「全然気がつかなかったんだぜ!?」

 

「…俺はあえてスルーしてるのかと」

 

「鬼だ。お前ら鬼だ。―ほら、もう大丈夫。ちゃんと聞いてくれるから」

 

「…言う内容の予想はつくけどね」

 

コラ霊夢、そんな呆れた顔をするでな―

 

「エグっ、あなた達は、食べられる人類…?ルーミアお腹空いたのだー。エグっ」

 

…ゑ?

 

「ほらやっぱり」

 

「あー、なる」

 

「あまりにも自然体だったから気にも留めなかったけど、そういえば飛んでるな。妖怪か」

 

……そういえばそうだった。 こんな天気でのうのうと空を飛んでるんだから、妖怪か妖精だよな。

 

「…食べても、いいのかー?」ジー

 

「いやダメだろ」

 

「お腹空いたのだー」ジー

 

「う…」

 

そ、そんな泣きそうな眼で見られても……

 

「―じゃあこうしましょう。弾幕勝負で誰かが戦って、アンタが勝ったらその相手を食べていいわよ」

 

「分かったのだー」

 

「じゃ、士道。ゴー!」

 

「ゴー!じゃねえよ!殺す気か!?」

 

「殺るのかー!」キラキラ

 

ルーミア漢字が違うからそれ!?!?

 

 

(おい魔理沙。あれ大丈夫なのか?)コソコソ

 

(ヤバくなったらさすがに霊夢が助けるんだぜ。事実コッソリスペカ持ってるんだぜ)ヒソヒソ

 

(ならいいか)ボソボソ

 

「じゃあ先に行ってるんだぜ」

 

「士道。骨は拾ってやる」

 

「キンジィィ!?化けて出てやるからなぁぁあっ!?」

 

アレか!? 前に霊夢の弾幕に突っ込ませた仕返しか!?!?

 

 

 

〜精霊祈祷中〜

 

 

 

「ご飯の時間なのかー

月符『ムーンライトレイ』!」

 

「チクショウ、もうヤケだ!

炎符『灼爛殲鬼(カマエル)』!!」

 

ヒュンヒュンヒュンヒュン!

 

互いの宣言直後、発生した弾幕を炎で出来た戦斧で迎撃していく。

 

移動があまり―というか全然出来ない以上、短期戦に持ち込むしか―

 

「―っうおおぉぉおおぉぉぉおお!!」

 

戦斧をフルパワーで振り回し、噴き出た炎の斬撃で、弾幕に消し飛ばす。

 

そして―

 

 

 

「よし、1枚クリア!」

 

「うー、まだご飯にありつけないのかー?

夜符―」

 

「させるか!

熱符『(メギド)』!」

 

戦斧の棍の部分が変形、腕に装着され、その砲門から極太の熱戦が放たれる!

 

バシューッ

 

「!?能力を―なのかー!?」

 

ピチューン

 

 

 

「は〜…怖かった…」

 

「お疲れ♪」

 

「お疲れって、お前な」

 

マジで死ぬかと思ったんだが……

 

「ううぅ、食べ損ねたのかー…」ショボーン

 

……完全に項垂れるルーミア。

 

心なしか、こっちにまで空腹感が漂ってくる。

 

「…あー、ルーミア?」

 

「なんなのかー…」

 

「えーと…異変解決出来たら何か食わせてやるから、それまで待てるか?」

 

「…!わかったのだー!」

 

「よしよし。またな」

 

「またなのかー」

 

ルーミアがフヨフヨと飛んでいく。

 

約束した以上、キッチリ異変解決して、ちゃんとした料理を作らないとな。

 

「…」

 

「…何だよ霊夢」

 

「ロリコン」

 

「!? そ、それより置いてかれちまったんだから早く行こうぜ!」

 

誰がロリコンだよ!?

 

 

 

 

 

 

 

―霧の湖

 

sideキンジ

 

哀れ幼女に喰われることとなった(ウソ)士道を置いて、その紅い屋敷があるっていう湖にたどり着いたんだが―

 

「ココが霧の湖なんだぜ!」

 

「…なんか、やけに冷えないか?結構寒いんだが」

 

って、吐息が白い………最低でも10度は下回ってやがる。

 

「それはd

「氷符『アイシクルフォール』!」

…説明する前に来たんだぜ!!掴まれ!!」

 

「うおっ!?」

 

突然、大量のツララが降ってくる。

その向こう側には―

 

「あたしのなわばりにはいってくるなー!」

 

「やっぱりチルノなんだぜ!」

 

菱形の、透明な羽が生えた幼女がいた。

 

……幻想郷のメンバーの外見年齢ってどうなってるんだ? =実年齢じゃないのは聞いてるが。

 

 

―って、

 

 

「ちょっと待てツララァ!?危ねえだろ!?」

 

「いいのよ!なぜならあたいはさいきょーだからよ!」

 

「…えっと」

 

「見ての通りの⑨なんだぜ」

 

「…ウチの高校も駄目人間量産場だけど、それ以上だな」

 

「なによー!あたいったらてんさいなのよ!」

 

彼奴ら揃いも揃って脳筋だからな……

 

特に強襲科(アサルト)とか蘭豹が担当してる学科とか死ね死ね団とか。

 

…うん、オレが元いた場所も大概トチ狂ってるな。

 

 

「じゃあ問題。1+1は?」

 

「じゅーいちよ!」

 

「…じゃあ18.5×6×3の二乗は?」

 

「⑨⑨⑨よ!」

 

「普通逆だろ!?」

 

「気にしたら負けだぜ。さっさと片付けてくるから、キンジはそこで待ってるんだぜ!」

 

言うと同時に、振り落と―

 

「グホォッ!? お、おい!

…行っちまったよ」

 

 

〜武偵観戦中〜

 

 

「終わったんだぜ!」

 

「ミルキーウェイ1発かよ。容赦ねぇなーうおッ!?」

 

目の前に突き出されたのは、炎の砲門。

 

こんな物騒なモンを持ってる奴に心当たりは、1人しかいない。

 

「…よ、よお士道。ぶ、無事だったか」

 

「キンジ」

 

「?」

 

「次はお前がやれ」

 

「…チルノー居るかー?」

 

………しーん、と。

 

「さて、行こうか」

 

「」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―????

 

side紫

 

「始まった、か」

 

「…」

 

幻想郷に存在して、

だが同時に幻想郷に存在しない場所―

 

そこを根城にする、私の古い友人―と言うには、互いの事を知り過ぎている少女の、昔と変わらない、ポツリと呟く悪癖。

 

「ん?どった?」

 

「…顔に出てたかしら?」

 

「読心術。その程度の思考なら大声で喋っているかのよーによく分かるよ」

 

「…貴女ならやりかねないわね」

 

「嘘です。読心などしたこともないしやり方も知らん」

 

……この冗談を言う癖も。

 

「…何の役に立つか分からない能力を集めるのが趣味だったと記憶しているけど?」

 

「それを言っちゃぁお終いだよ。感情が読み取れるのは事実だけどね」

 

「知ってるわよ。貴女と何年付き合ったと思って?」

 

「それもそうか」

 

 

 

 

 

「…ところで、幻想郷の結界の異常は?」

 

「私がやった―いや、やっていることだけど?」

 

―本来なら、止めるべきなのだろう。

妖怪の賢者として、幻想郷の創始者として、幻想郷を愛する1人の妖怪として。

 

そして、目の前の存在は、私が本気で懇願すれば、アッサリと幻想郷から手を引き、背後にいる存在を意地でも止めるだろう。

 

「…」

 

「なに、適当なタイミングで戻しておくよ」

 

―だからこそ、止めない。

 

この人を、危険に晒したくないから。

 

 

 

この人(・・・)は、幻想郷を滅ぼすような人物ではない()だから。

 

 

 

 

 

「さあ、4人の英雄達(精霊、哿、剣士、幻想殺し)?この私をどうやって止める?」

 

 

 

 

 

……ならば一体、何なのだろう?

 

 

 

この漠然とした不安は―

 




なんかラスト、明らかにヤバイやつが…
でもうp主こんなの書いたっけ…

…ラリッてると思われるのもヤダし、消去消ky――


え、ちょ、ナニアレ!?
よく見ればタグにも打ち込んだ覚えの無い字が!
これは――そんなまさか!だって『アレ』はフィクショ――

あぁ! 窓に!窓に!


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