東方英雄伝 ~ラノベの主人公が幻想入り~ 【完結】   作:カリーシュ

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ク「これでこの異変も終わりか」
そうだな。ちなみにお前の出番この回もあるぞ。
ク「どうせ説明だろ?」
全部がそうじゃないけどな。とりあえずお前さぁ…
ク「?」
…終わってからでいいや。では14話、どうぞ。


14話 西行妖

 

―白玉楼

 

 

「…冥界にこんな所があったなんて」

 

「桜が綺麗な所だな」

 

「広いし、宴会に良さそうだな。ただちょっと遠いな」

 

「だからってウチに溜まるのはヤメロ」

 

「「じゃあ菓子とか茶とか持ってかなくてもいいんだな?」」

 

「この間珍しいの1本人里で貰ったんだけどよかったら一杯どうだ?」

 

「ちょっと待てお前ら酒飲んでんのかよ!?」

 

「「「それがどうした?」」」

 

「ちょっ、未成年!」

 

「「「幻想郷では常識に囚われてはいけない」」」

 

「その幻想をぶち殺す!」

 

「ボケてないで異変の主犯のトコに案内するんだぜ!」

 

「分かってるみょん…幽々子さま〜」

 

 

シーン

 

 

「みょん…?」

 

「誰もいないのか?」

 

「常時腹空かしてる幽々子に限って呼んでも無反応なんて…おーい、幽々子ー?」

 

 

シーン

 

 

「…まさかとは思うけど、西行妖?」

 

「…見てみるみょん」

 

「ねぇ、西行妖って?」

 

「妖怪桜だみょん。近付いた人を死に誘うから注意だみょん」

 

「「「「「「」」」」」」

 

 

 

―西行妖 前

 

 

「…いないな」

 

「どっかですれ違ったのか?」

 

「…にしても、デカい桜だな。7分咲きって所か?」

 

「やっとここまで咲かせたみょん。普段は全く花をつけないみょん」

 

「なんでなんだぜ?」

 

「みょーん…呪いがかかってるって、どこかで聞いた覚えが…どこだみょん?」

 

「呪いって、オイオイ――ッ!?」

 

 

バッ――

 

 

「ど、どうしたんだぜ?」

 

「…霊夢、咲夜、キリト」

 

「…カンよ。物凄く嫌な予感」

 

「強い殺気です。注意してください」

 

「かなり分かりやすいな。

 

――この桜からだ」

 

「…なぁ妖夢。西行妖で何かもっと思い出さないか?」

 

「みょーん、みょーん…御師匠から聞いたような…」

 

 

ブワッ―

 

 

「お、花びらが舞ってr―」

 

「みょん、そういえば花吹雪に触ると死ぬって聞いたような」

 

「危なっっっ!?」

 

「これじゃおちおち人探しも出来ないわ。ちゃっちゃと封印して春を返して貰うわよ!!」

 

 

 

〜巫女魔法使い従者半霊精霊武偵剣士幻想殺し祈祷中〜

 

 

 

「封印って言ってもどうするんだ?あの花びらが即死なら近付けないぞ!」

 

「やる事は弾幕ごっこと変わらないわよ。避けるか、ボム撃って打ち消す。違うのは、掠って(グレイズ)もアウトと、封印用の弾幕を近距離で撃ち込ままなきゃいけないってこと」

 

「そうなると、ブレイジングスターや桜花みたいな直接攻撃するスペカは危険だな」

 

「だからどうしたってんだぜ!

 

恋符『マスタースパーク』!」

 

「まったく、1人で突っ込むな。

 

弾符『バーストファイヤ』」

 

「キリト、上条、魂魄。前衛は任せます。

 

幻符『殺人ドール』!」

 

「結局いつも通りか。

 

斬符『スターバースト・ストリーム』!」

 

「はぁ、不幸だ…」

 

「当麻は右手を当てるだけだみょん。

 

断迷剣『迷津慈航斬』!」

 

「アンタたちお喋りしすぎよ。

 

霊符『封魔針』!」

 

「お前も人の事言えないだろ。

 

熱符『砲』――っ!?ゲホッ!?」

 

「ど、どうしたの士道!?」

 

 

 

「…弾幕が、でねぇ」

 

 

 

「よく見たら霊力スッカラカンじゃない!!」

 

「…グングニルの時か。士道、下がってろ。この調子ならすぐ片が付く」

 

「…悪りぃ」

 

「―獄界剣『二百由旬の一閃』!

 

道が出来たみょん!」

 

「でかしたわ妖夢!

 

霊符『夢想封印』!!」

 

 

―っっキンッ!

 

 

「封印、完了!」

 

 

「――!? 霊夢、戻れ!まだだ!!」

 

「え?キリト、一体なに言って―」

 

 

 

「――まだ終わってない!!」

 

 

 

―ゴゥっっっ―

 

 

「「「「「なっ!?」」」」」

 

「ウソ、封印は!?っ―!

 

霊符『博麗二重結界』!」

 

「な、なんかさっきより不味そうなんだぜ!?」

 

「やっこさんも、本気になったってことだろッ!」

 

「クソッ!不幸だ!」

 

「」

 

「―キリト」

 

「気が付いてる。さっきより花びらが多い…!」

 

「っー!ならもう一度!

 

霊符『夢想封印』!」

 

 

バチィッ!

 

 

「!? 効いてない!?霊力が足りないっていうの!?」

 

「斬符『ダブル・サーキュラー』!

 

―マズイぞ。キンジ!」

 

「コッチもボムが弾かれ始めてる!これなら実包少しは取っておくんだったッ!」

 

「もう一度―

 

霊符『夢想封印』!」

 

「魔符『スターダストレヴァリエ』!」

 

「クッ―

 

幻象『ルナクロック』!」

 

「霊――ゲホッ、ゴホッ!」

 

「士道!? 今は来ちゃダメ!!」

 

 

 

 

 

(…オレは、荷物なのか?

 

こんな大事な所で、霊力もなにも無くて―

 

何も出来なくて――)

 

 

 

((―何か出来る事が、あるとしたら?))

 

 

 

「!?」

 

 

 

((クッケケケ…探したって見つからないよ。それより、アンタが出来ること。聞きたい?))

 

 

 

「教えろ!何が出来る!?」

 

 

 

((…死ぬかもしれないよ?))

 

 

 

「だからどうした。目の前で苦しんでる奴がいるのに、保身なんか出来るか」

 

 

 

((…私は嫌いだよ。ヒトのそういう態度は。極稀に食物連鎖の絶対的上下すらひっくり返す、その根性は。

 

―まぁそれは今はいい。アンタが出来ることだったね。

 

…幻想郷の住民の一部は、私たちが『EX』と呼ぶ一種の暴走状態になることが出来る。それならいけるんじゃないか?再三言うけど、命の保証は無いからねぇ…クッケケ))

 

 

 

「…分かった。やってやる」

 

 

 

((…引き金くらいは引いてやるよ。今アンタたちに死なれちゃ、コッチもシナリオが滅茶苦茶だからねぇ))

 

 

 

 

 

 

「―魔砲『ファイナルスパーク』!!」

 

 

っっゴゥン!!!

 

 

「コレでも突破出来ないんだぜ!?!?」

 

「…夢想天生なら…でも、私まで霊力がカラに…」

 

「ッー『桜花』!!」

 

「キンジ!?」

 

「衝撃波を使っただけだッ!」

 

「ヤバいみょん…もう九分咲きだみょん…!」

 

(ちょっと不味いわね。一旦退いて、実力者をかき集めるしか―)

 

 

 

 

「――霊装『神威霊装・五番(エロヒム・ギボール)』」

 

 

 

 

「「「「「「「士道!?」」」」」」」

 

「ふ、服変わってないか!?さっきまで学生服だったよな!?その和服どうした!?」

 

「それ以前に物凄く顔色悪いわよ!?大丈夫なの!?」

 

「…大丈夫だ、問題無い」

 

「ふらつきながら言っても説得力無いですよ!?」

 

「…そんなに酷いか?

 

それより霊夢」

 

「いいからアンタは寝てなさい!!

 

―じゃないと、普段、コキ使えない、じゃない…そんな、今にも死にそうな顔して…グスッ」ポロポロ

 

「…霊夢」

 

「グスッ、なに、よ…」

 

「…あの夢想封印、もう1発、撃てるか?」

 

「…?撃てる、けど」

 

「それじゃあ、オレのすぐ後ろにいてくれ。西行妖に近付いたら、撃ってくれ」

 

「どうやって、近付くのよ?」

 

「そりゃもう、単純の極みで―

 

――突っ込む」

 

「…は?え?」

 

「そういうワケだ!どいてくれ!」

 

「自殺行為だッ!退けるかッ!!」

 

「『今のオレなら出来る』んだよ!!

 

信じろ!!!」

 

「ッーラッツオ(復活薬)は使ってやらねぇからなッ!!」

 

アイルビーバック(I'll be back)!!」

 

「無事に戻ってきたら斬り刻んで溶岩に沈めてやるよ!!ハヨ行け!!」

 

「いわれなくても!!」

 

(霊装の回復能力と、西行妖の能力ー大丈夫だ!きっとたどり着く!!)

 

「―――今だ、霊夢!!」

 

「『夢想封印 絶』!!!」

 

「オマケだ!持ってけ!

 

EXラストスペル『イフリート』!!!」

 

 

 

――キンっ!!

 

 

 

「―今度こそ、」

 

「―封印、完了よ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ー??

 

 

「いやぁ〜、ヒヤヒヤしたねぇ〜」

 

「…干渉しないと言ったのはどの口だったかしら」

 

「さぁ?ま、コレで異変も解決、西行寺の亡霊も帰ってくるし。アンタも出てってネタバレしたら?西行寺はあの桜について何にも覚えてないんでしょ?」

 

「…それより、よく五河士道の霊力を暴走させられたわね」

 

「あれ?何で知ってるのってツッコミが入ると思ったけど?」

 

「…貴女が妙に物知りなのは昔からでしょう?」

 

「わーい信用されてるねぇ。…前も言ったけど、精霊の霊力の独自の特徴だよ。霊力カラが博麗ならあんなマネは無理」

 

「…」

 

「にしても―

 

だいぶ、面白く(美味しそうに)なったねぇ…そろそろ私も、『表』に出るかな」

 

「…言っておくけど」

 

「ハイハイ幻想郷は滅びないよ。EXとはいえ、子供4匹と遊ぶのに私が本気だすわけないじゃん?」

 

「…どうかしらね」

 

「…私が、負けるとでも?アンタが霊力の才能が無い先代の博麗にボコボコにされたように?」

 

「…」

 

「…ク――

 

クッケケケケケケッ!

 

ヒトと妖怪なら、まあ時々あるこった。でも今度は違うでしょ?

 

私に、私達に勝てるモノは、何もない。

 

何故なら私達は、――

 

 

『程度の能力』を持った、『神』なのだから!!!!」

 




…クトは―
よし、まだ紫と話してるな。
どうも、うp主です。いまさらですが、ここで再度警告。

この二次小説は『クトゥルフ神話』成分を含んでいます。
好きなキャラが発狂(もう決まってる)する場面や、未定ですがクト以外の邪神も登場します。
ダメという方はブラウザバックを。

…なんでこのタイミングかって?
これから先、段々とクトゥルフカラーが強くなっていくからです。


ク「おーい、あとがきまだ?」
…もうあと補足だけだよ。
ク「ダニィ!?」

補足説明
ラストスペル:体内にある力(士道なら霊力)の全てを撃ち込むスペル。うまくコントロールできなければ、しばらくは行動にも支障が出る。
EX:極一部の存在のみが可能。潜在的な力を解放することにより、暴走状態に移行。大半の場合、姿や服装に大きな変化が現れる。
士道の場合は、精霊『イフリート』の限定霊装。

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