魂魄妖夢と二振の刀   作:深澄麟

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お久しぶりです。うp主の深澄麟です。
キャラの性格を表現するのにとても苦労している今日この頃。やっぱり文字だけだと難しいですね。でも、めげずに頑張りたいです。
今回は、白玉楼の話です。前回同様あまり進みません。
それでは、どうぞ。


第四話『災難』

妖夢「幽々子様ー!」

 

妖夢は白玉楼に着くとすぐに、普段主がいる居間に飛び込んだ。しかし、そこに主の姿はない。妖夢はそれを確認するとすぐに駆け出した。

次に妖夢が飛び込んだのは、食料庫だった。

 

妖夢「ここですかっ!!…あれ?いない…?」

 

妖夢は、主がここで食料を漁っている姿を想像したが、予想と違い主の姿はなかった。

 

妖夢「はぁ…良かった。取り敢えず食料は無事か。後は幽々子…さ…ま…」

 

しかし、その時妖夢の背に寒気が走った。気付けば、周囲がなんだか肌寒いうえ、どことなく不気味な気配を放っている。

 

妖夢「…ひっ!?」

 

その時、何か冷たい物が妖夢の首筋を撫でた。妖夢は本格的に怖くなって、身体が動かなくなってしまった。すると、

 

トントン

 

妖夢「ひゃっ!?」

 

何かが妖夢の肩を叩いた。妖夢が恐る恐る振り返ると…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幽々子「う〜ら〜め〜し〜や〜!!って、あれ?妖夢?」

 

妖夢は気絶していた。

 

〜少女気絶中〜

 

妖夢「はっ!ここは…って、幽々子様!」

 

幽々子「おはよう、妖夢。」

 

妖夢「幽々子様、私は何故寝ていたのでしょうか?どうも記憶がはっきりしなくて…」

 

妖夢は気絶のショックで、何も覚えていなかった。

 

幽々子(妖夢ちゃんをいじるとやっぱり楽しいわね。でも、冥界に住んでいるのに、どうしてこうも怖がりなのかしら?)

 

幽々子「わからないけど、貴女食料庫で倒れてたのよ。」

 

妖夢「! 申し訳ありません。幽々子様に手間を掛けさせてしまって…」

 

幽々子「いいのよ。それよりお腹が空いたわ。何か作ってちょうだい。」

 

妖夢「はい!今すぐに!」

 

そう言うと妖夢は台所に料理を作りに行った。途中食料庫に寄った時に身体が震えたが、妖夢は首をかしげるばかりだった。

 

〜少女料理中〜

 

妖夢「幽々子様、おまたせしました。」

 

幽々子「やっぱり妖夢の料理は美味しそうね。それじゃあ、いただきます。」

 

幽々子がご飯を食べるのを待っていた妖夢は門を誰かが叩く音を聞いた。

 

妖夢「幽々子様。誰か来たようなので行ってきます。」

 

幽々子「行ってらっしゃい。」

 

そう言うと妖夢は門へ向かった。

 

〜少女移動中〜

 

妖夢は門に到着すると、警戒しながら門を開けた。自分から冥界に来る者など滅多にいないが、もしかすると悪意のあるものかもしれないからだ。

 

妖夢「どなたでしよ…うか…」

 

神奈「どなただと思いますか?ご主人。貴女が置いて行ったひとですよ。忘れて行ったひとですよ。ええ。」

 

妖夢は門を開けたことを後悔した。門の先には、修羅が立っていた。そして、何故神奈が修羅と化しているかの理由にも検討がついてしまった。

妖夢は腰を90度で曲げると全身全霊をもって言った。

 

妖夢「すみませんでしたァァァ!!」

 

神奈「許すかァァァ!!」

 

妖夢は神奈に小一時間ほど説教を受け、もう二度と神奈を置いて行かないと心に誓ったのであった。

 

 

幽々子は食事をとうに終え、お茶を飲みながら妖夢を待っていた。

 

幽々子「それにしても、妖夢遅いわね。何かあったのかしら。」

 

すると、障子の戸が開き、妖夢が現れた。

 

妖夢「遅くなってしまって申し訳ありません。今片付けますね。」

 

幽々子「妖夢、随分遅かったけれど、何かあったの?」

 

妖夢「その事なんですが、後で少しお話があるのですが、よろしいでしょうか?」

 

幽々子「(あら?少しだけ食料庫の物を食べたのがバレたのかしら?)いいわよ。」

 

妖夢「ありがとうございます。」

 

〜少女片付け中〜

 

幽々子「それで、話って何?」

 

妖夢「はい。それでは、入ってきてください。」

 

幽々子「?」

 

妖夢がそう言うと、障子を開け、神奈が入ってきた。

 

幽々子「あら、貴女は…」

 

神奈「この姿では初めましてですね。幽々子様。」

 

妖夢「えっ?幽々子様、誰か知ってるんですか?」

 

幽々子「誰かは知らないけれど、何者かはわかるわよ?もしかして、妖夢はわからなかったの?」

 

神奈「そうなんですよ!ご主人ったらいつも一緒だったのに全くわからないとか言うんですよ?ホントひどい主ですよね。」

 

幽々子「本当?妖夢、流石にそれはひどいわよ?自分に仕えてくれているのだから、『わからない』は可哀想でしょ?」

 

妖夢「え!?幽々子様本当にわかるんですか!?なんで!?」

 

幽々子「この子の妖力をみれば一発じゃない。そんな調子じゃ妖忌には近付けないわよ?」

 

妖力は妖怪によって微妙に違った性質をしているので、大妖怪や訓練した者は妖力で個々を見分けることが出来るのだ。

 

妖夢「はぁ…まだまだ、道のりは長いなぁ…あっ!それでですね、彼女に"白楼神奈"という名前を付けたのですが、幽々子様に何も言わずに決めて良いことではないので、こうしてお話をさせてもらったのですが…」

 

幽々子「いい名前じゃない。本人はどうなの?」

 

神奈「私も承諾済みです。」

 

幽々子「なら、神奈で決定でいいでしょう。これからよろしくね。」

 

神奈「はい。では改めて、元白楼剣と楼観剣の白楼神奈と申します。幽々子様、これからよろしくお願いします。」

 

妖夢「幽々子様、神奈はどの部屋がいいでしょうか?」

 

幽々子「そうね。それも含めてこれからの話をしましょうか。」

 

白玉楼はこの日、新たな家族(従者)を迎えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




いかがだったでしょうか。妖夢がひどい目にしかあってない気がするのは気のせいですかね?(妖夢ファンの方々ごめんなさい。)いつかかっこいいところも見せてあげたいです。
というわけで今回は神奈が正式に白玉楼の仲間入りを果たしました。これからが楽しみですね。ちなみに言うと、私はその時のノリで書いているので今後どうなるかは大まかにしか決まってません。それでもいいっていう方は次回まで気長に待っていただけるとありがたいです。
では、また次回。

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