魂魄妖夢と二振の刀   作:深澄麟

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初めまして。うp主の深澄麟です。小説ど素人の駄文ですが、それでもいいよって方は、ぜひ楽しんで行ってください。
それでは、どうぞ。


第一話『解逅』

私、魂魄妖夢は茫然としていた。理由は単純、目の前で見覚えのない自分と同じくらいの年齢に見える少女が三つ指をついて頭を垂れているからである。

 

妖夢「どうしてこうなったんでしょうか...」

 

そう呟くと私は記憶を昨日まで遡った。

 

 

〜〜昨日の朝〜〜

 

 

幽々子「今日は確か博麗神社で宴会だったわね〜。」

 

妖夢「はい。夕方頃からです。」

 

博麗神社では、定期的に宴会が開かれているのである。

 

幽々子「それじゃ、準備頼んだわよ〜。」

 

妖夢「はい。わかりました。」

 

そう言うと私は宴会の準備を始めた。

 

 

〜〜準備中〜〜

 

 

私は宴会の準備が終わると、幽々子様と私は白玉楼(私たちの家)を出た。

 

 

〜移動中〜

 

 

博麗神社に着くとそこはもうすでに酒乱騒ぎになっていた。

 

妖夢「相変わらずすごいですね。」

 

幽々子「賑やかね〜。」

 

私達はたまたま空いていた桜の樹の下に陣取り、花見を始めた。そう、今の季節は春である。それも桜が満開の春真っ盛りだ。

 

妖夢「綺麗ですね。」

 

幽々子「冥界の桜もいいけれどこっちの桜もいいわねぇ。」

 

私達は冥界の住人だ。私は半人半霊という種族で幽々子様は亡霊である。冥界の白玉楼というところで死んだ魂達の管理を任されている。

 

するとそこへ金髪で、いかにも"魔女"と言った白と黒の服装の少女がやって来た。名を霧雨魔理沙という。"魔法の森"というところに住んでいる魔法使いで人間の少女だ。

 

魔理沙「幽々子〜!妖夢〜!」

 

妖夢「魔理沙さんですか。って、もう飲んでるじゃないですか。」

 

幽々子「早いわね。」

 

魔理沙「いや、まだまだ飲むぞー!せっかくだからな。」

 

魔理沙はそう言うとニカッと笑った。するとそこに、紅白の巫女服を着た黒髪の少女が現れた。名を博麗霊夢という。この博麗神社の巫女である。

 

霊夢「幽々子と妖夢じゃない。ちゃんと何か持って来たんでしょうねぇ?」

 

幽々子「もちろん。妖夢。」

 

妖夢「はい、酒瓶を数本と食材を少々。後で台所借りますね。」

 

霊夢「ならいいわ。料理よろしくね。」

 

魔理沙「頼んだぞー」

 

そう言うと二人は何処かへいってしまった。

 

??「お邪魔するわよー」

 

そう言いながら"スキマ"と呼ばれるものから顔を出したのは紫様だ。本名は八雲紫。この"幻想郷"の管理者で"妖怪の賢者"と呼ばれている。金の長髪に紫のドレス、日傘を持っている。

因みに幽々子様とは昔からの親友であるらしい。

 

幽々子「邪魔だと思うのだったら出て行って。」

 

紫「つれないわねぇ。」

 

幽々子「妖夢〜、お酒と食べる物用意して。」

 

妖夢「かしこまりました。それと幽々子様。これが終わったら私は料理の手伝いに行って来ます。」

 

幽々子「わかったわ。頑張ってね〜。」

 

私は幽々子様と紫様のお酒とおつまみを用意した後、台所に向かった。

 

??「あら、来たのね。」

 

そこには銀髪でメイド服を着た割と長身の少女が料理をしていた。名を十六夜咲夜という。霧の湖と呼ばれる湖の辺りにある"紅魔館"と呼ばれる真っ紅な建物でメイド長として吸血鬼に仕えている。

 

妖夢「遅れてすみません。食材を持って来たのでここに置いておきますね。」

 

咲夜「わかったわ。悪いのだけれど、少しお嬢様の所に行ってくるから任せていいかしら?」

 

妖夢「はい。任せてください。」

 

咲夜「悪いわね。」

 

そう言うと咲夜さんは台所から出て行ったが、暫く料理を作っていると咲夜さんも戻ってきて料理を作るのに加わった。

 

"異変"を起こすまでは咲夜さんとは会ったこともなかったが、起こした後はこのような宴会の時によく会うため、それなりには仲が良かった。

暫くして料理も終わり、咲夜さんが主の所へ戻ったので私も料理を持って幽々子様の所へ戻る。するとそこには、茶髪で小柄な少女が増えていた。名を伊吹萃香という。手足に角錐や球体を鎖で繋げているという奇妙な格好をしているが、それより目立つのは頭に生えた少し捻れた二本の角である。彼女は世にも有名な種族、『鬼』である。なのでその小柄な体からは想像も出来ないような力を持っていたりする。それは妖怪の中でもトップレベルだ。幽々子様とはあまり一緒にいることはないが、紫様とは旧知の仲らしい。

 

妖夢「お待たせしました。」

 

萃香「おお!飯が来た!」

 

幽々子「妖夢。ご苦労様。」

 

紫「美味しそうね。」

 

私も料理を置くと宴会に混ざった。と言っても、私はあまりお酒に強くないので代わりにお茶を飲んでいた。

 

その後は、人形師や吸血鬼、蓬莱人など様々な来客があったので、世間話などをして楽しんでいたのだが、萃香様が話に飽きたのか、私にお酒を飲ませてきた。私もただのお酒なら一、二杯は大丈夫なのだが、なんせ大酒豪と言われる鬼のお酒だ。すぐに酔いが回ってしまった。

私の記憶はここで途絶えている。

 

 

〜〜現在〜〜

 

 

妖夢(ということはここは博麗神社か。霊夢さんに悪いことをしてしまった。今度の休みにお詫びがてらお菓子を持ってこよう。って、今はそうじゃなかった。)

 

妖夢「え、ええと...貴女は誰ですか?」

 

??「ええ!?ひどいじゃないですか...いつも一緒にいたのに。」

 

妖夢「え?いつも一緒に?すみませんが見覚えが無いのですが...」

 

??「はぁ...。では、私のことをよく観察してみてください。貴女ならわかるはず。いや、わかってもらわないと困ります!!」

 

そう言われたので観察してみる。髪は銀のショートヘア、眼は少し緑がかった黒で少し鋭い。顔は小さく、全体的に凛々しい印象を受けるが、同時に何処か幼くも感じる。背は私より少し小さめで、服装は和服を動きやすくしたような感じで深い緑に桜の花弁があしらってある。と、このような感じだが、やはりわからない。

 

妖夢「すみません。やはりわからないのですが...何処か出会いましたか?」

 

??「はぁぁぁ...。いいですか?もう一度!よ〜く!見てみてください。これがラストチャンスですよ。」

 

まだそう言うので、じっっっくり頭の頂点から足の先まで見てみたがどうしても思い当たることはなかった。

 

??「はぁぁぁぁぁぁ...。それだからいつまでたっても半人前と言われるんですよ...。しょうがないですね。」

 

少女は呆れながら一言言い放った。

 

??「私は白楼剣であり、楼観剣ですよ!!ご主人!!」

 

妖夢「...ええええええ!!!!」

 




いかがだったでしょうか?基本的にこの作品に出てくるキャラのイメージはうp主のイメージです。もし気に入っていただけたなら、次回までゆっくりまっていていただけたら嬉しいです。

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