さて、まず一言目に、謝罪から入らせていただきます。
前回、えっちぃ内容を書きましたね。
それに続いて……前回を遥かに超えるヤツを書いてしまいました。
すみませぇぇぇぇぇええん!
どうしてもぉ! 書きたかったんです!
言い訳をさせていただくと、最初はそんなつもりはなかったのです。ちゃんとストーリーに関わらせつつ、日常編のはずでした。
ですが、前回の白エプロンの回収をしていたら、気付いたらこうなっていました。
反省も後悔もしていません。謝罪しましたが。
あっ! ごめんなさい本当に悪うございました! だからその握りこぶしを(ピチューン
では、本編どうぞ!
今日も同じように、早朝にお見舞。
天が目覚めることを望み続けてはや三ヶ月。
毎日病室の扉を開ける度にドキドキする。
恋愛的な意味じゃなく、起きているのではないか、という淡い期待。
紅葉も色付いてきた十月の今日。
病室の扉の前で止まり、一旦深呼吸を。
「す~……は~……天~。見舞いに来たわよ~……って、あれ?」
いつもの白ベッドの上に乗っている天が、いない。
窓が開いていて早朝独特の、寒々しい風と青白い陽光が直接入り込んでいる。
カーテンは風に揺れて、それの音だけが病室に静寂を
「あ、れ……? 天は……?」
「天なら、昨日起きて帰ってったわよ。今までお疲れ様ね」
「……永琳」
あの二色の分かれた奇妙な服が印象的な
……全く、起きたんなら一言でも言いなさいよね。
「私は行くわ。じゃあね」
「あぁ、待って。今から言うこと、天に伝えてちょうだい。――――」
「……! わかったわ。責任を持って伝える」
永琳からの伝言を預かり、永遠亭を旅立つ。
あいつなら、やりかねないものねぇ……
―*―*―*―*―*―*―
まだ起きる時間じゃない。
俺はそう思うんだよ。
確かに、早寝早起き朝ごはんとは言うよ?
健康が大事なことはわかってるよ?
でもさぁ……
「……わざわざ叩き起こす必要はないんじゃない、霊夢?」
「あら? まだ抵抗するのかしらね? 人に心配をかけるだけかけといて、自分が起きたら後は知りませんって?」
俺が起きる時――
「ほら、起きなさい!」
「……んむぅ、あ、あぁ、霊夢。おは――ぐほぁっ!?」
深くもない微睡みから抜け出そうとした瞬間、霊夢の拳が俺の腹にめり込んだ。
文字通り、めり込んだ。めりっ、と。
全ての臓器が振動し、明確な吐き気さえも催してしまいそうになる。
「うぐぉぉぉおおおお……!」
「あんたねぇ、少しは連絡くらい入れなさいよ、えぇ……!?」
笑っている。確かに笑っているのだが、目が笑っていない。
布団に横になっている状態から、馬乗りになって胸倉を掴まれている。
「ぐ、ぐる゛じい゛、から……!」
「へぇ、この期に及んでまだそんな口が利けるのね? 心配し続けた私は『苦しい』がいくら続いたと思ってるの? ふふふふ……!」
「よ、妖夢……だ、だすげ……」
助けて。そう言おうとして、気付く。
「いねぇぇぇええ!」
「あらあら。報告よりも彼女の添い寝が優先なのね? あぁ、わかったわよ。今からもう一回眠るといいわ……!」
首がさらに締められ、就寝とは別の意味で眠りそう。気絶とかで。
「いや、それマジで、ヤバイ、か、ら……! かはっ! はぁっ、はぁっ……!」
「……はぁ、冗談よ。どれだけ本気にしているのよ」
「その言葉をそっくりそのまま返してやるよ。もう少しで窒息だったぞ」
首を離され、呼吸ができることに喜びと感謝。生きてるって、素晴らしい。
いつもの気だるげな霊夢の顔に戻っていて、そこには疲れたとは別の、沈んだ感情が見て取れる。
「ホンっと、どれだけ見舞いに行って、心配して帰ってを繰り返したと思ってるの?」
「す、すいません。……ありがとう」
「えぇ、まぁ、いいのよ。今度お賽銭頂戴な」
さり気なくお賽銭の徴収の約束を取り付ける霊夢。
その表情には、先程の陰りはなかった。
けれども、またすぐに影が差す。
「……永琳からの伝言よ。『霊力爆発、今度やったら
……まぁ、そうでしょうね。
今生きていられることが不思議なくらいだ。
俺の体だからわかるが、もう右腕が限界に達してしまっている。
永琳、幽々子や翔、妖夢にも言っていないが、神経が完全に元通り、というわけにはなっていない。
多少の後遺症……痺れが、残っている。
指から腕全体に至って、全てに痺れが伴っている。
今、バレないように必死になっている。箸を持つのさえ、少しバレそうなのだ。
バレたら、どうなることだか。まぁ、いつか治るだろうしな。
そんな右腕が、もう一度霊力爆発なんてしたら、絶対に形も戻らないだろう。
……いざとなれば、左腕を犠牲にすればいいのだが。妖夢が許さないだろうし、なしだな。
「了解。使うなってことだな」
「そういうことよ。じゃあ、伝えたからね。私は戻るわ」
障子に手をかけ、今にも出そうという霊夢に。
「あ! 待ってくれ。……黒幕の一人、叢雲からの襲撃があった。今は撃破して、紫に預かってもらっている」
「……詳しくお願い」
障子の前から移動し、俺の目の前に正座。
その表情は真剣そのもので、一片の迷いや弱気はない。
畳の匂いが一層強くなった気がしつつ、事情の説明をする。
一から十まで、全て。
「――ってわけだ。妖夢も俺も、治療は自宅療養。現在治療の真っ最中だ」
「……あのねぇ、あんた、どんだけ怪我すれば気が済むわけ?」
「はい、返す言葉もありません」
全くもってその通りである。
自分でも、何でこんなにも怪我をするのか、わからない。俺が聞きたいくらいだ。
「じゃ、私は帰るわ。誰かさんが報告をしてなかったり、予想以上に大きな出来事があったから、伝えに行かなきゃ」
「め、面目ない」
溜め息を吐きながら、障子を開けて去っていく。
ペタペタと遠ざかっていく足音と共に、白の陽光が強く、畳の匂いが弱くなった。
さて、気付いたらいつも起きる時間。
朝ごはんを作りに、台所へ。
「おはよ~、よう、……む……?」
「ぁ、っ……あ、あんまり、じっと見ないで、ください……恥ずかしい、です……!」
俺が声をかけて、耳まで真っ赤にしながら、彼女自身の全身を隠す。
清潔感溢れる白のエプロンに身を包ませ、か細くも整った体型を強調させている。
いつもは“さらし”を巻いているのではっきりしていないが、今はさらしを巻いていない。
本来の大きさの胸は標準かそれより少し小さいが、俺はそんなことはどうでもいい。
恋人の、裸が、白のエプロン一枚を隔てて、目の前にある。
そのことによる興奮は頭をショートさせる。
さらに、背面は殆ど隠されておらず、一糸まとわぬ、と言っても過言ではない。
白い雪のような肌は、形の整ったお尻にさらなる魅力を持たせ、一層妖艶に見せる。
「は、裸、エプロン……?」
「ぅうう……はっきり言わないで、ください……!」
はっきり言って、超萌える。
かなり興奮するのだが……
「あ、危ないだろ! 油が跳ねたら……」
「今日の朝食には、油は使ってませんから、大丈夫ですよ。……その、ありがとうございます。そういうところに気が向く天君が、私は大好きです」
恥ずかしがりながら、裸エプロンでその告白は、かなりそそられる。
自制が難しいにもほどがある。今すぐにでも爆発してしまいそうだ。
さすがに朝からは……な?
「と、取り敢えず、着替えてこい。寒いだろ? 作っとくから、気にすんな」
「す、すみません。ありがとうございます。正直、少し寒かったのですよ……あはは」
はにかみながら、妖夢が自室へ戻っていく。
可愛げ溢れるその姿に俺もつられて笑顔になりながら、朝食を作る。
―*―*―*―*―*―*―
時は飛んで、修行の終わり。
裸エプロンをしてしまったことに恥ずかしさを覚えながらも、相模君に感謝。
天君を見る限りは、多分……興奮してくれていた。
彼女として、恋人として、異性として、嬉しい。
天君が座って、疲れを前面に出している。
無理もない、三ヶ月全く動かなかったんだから。
その時、私は天君を虐めたい衝動に駆られた。
確か、耳が弱かったはずだ。あの時の面白さと天君の可愛さを思い出して、一人で悶てしまいそうになる。
揺れ動く心を押さえつけ、天君に気付かれないよう、後ろから忍び寄る。
すぐ後ろに来て、そのまま抱きつき、耳元で囁く。
「天君……夕食が終わったら、天君の部屋で待っていてください」
「う、あ……わ、わかった。待っていればいいんだな?」
ふふふ……弱いのに、必死で強がってる。
その姿がとても愛らしくて、可愛い。母性本能をくすぐられてしまう。
「ふふっ、ありがとう、ございます……」
「ぁ、ぁ……」
やっぱり、これはいい。
やっている側として、とても目も耳も保養となる。
心が癒やされている気がする。くすぐったい。
夕食が終わって、片付けまで終わってから、彼の部屋に。
障子を開けると、律儀に待ってくれている。
「ありがとうございます。お待たせしました」
「あ、あぁ、それはいいんだが……どうしたんだ?」
天君の問に答えず、既に敷いてある布団の上に正座。
「さぁ、天君。どうぞ!」
「いや、どうぞって……
そう、耳かき。しかし、ただの耳かきではない。
耳かきをした後に、存分に虐め倒す。もっと可愛い姿を見せてほしい。
天君には、虐めたいし……恥ずかしいけれども、虐められたい。
前回は私が虐められた側なので、今日は思い切り虐め倒す。
静かに頭を預けてくれる天君。
膝の上にかかる重さに、多大な安心感も感じる。
「じゃあ、今から始めますね~?」
「あ、あぁ、頼むよ」
まずは右耳から。カリカリと音を立てて、
掬い出したら、紙に集めていく。棒を動かす度に、彼の反応を楽しめる。
彼に話しかける。勿論、耳元で囁くように。
「ふふ……どうです? 気持ちいいですかぁ……?」
「ぁ、それヤバ……あ、あぁ、ありがとう」
匙を動かす度に、天君の顔が恍惚としたものになっている。
その表情を見ると、私も興奮してしまう。
そして、優しく息を吹きかける。
「……ふぅ〜」
「ぁぅ、は、ぁっ……!」
ピクピクと彼の体が跳ねて反応している。
その愛らしい姿を見ると、何か卑猥なことをしているのではないかと錯覚する。
自然と私の吐息も荒くなり、つい欲情してしまう。
大体が救い終わり、心地よい時間の終わりを惜しむ。
「はい、終わりです。……あと一つで」
「あぁ、わかっ――!」
「……はむっ」
右耳を、甘噛みする。
予想通りというべきか、彼の反応は最高だ。
あの弱々しい、抵抗の限りを尽くそうにも、快楽に負けていく姿。
……私も彼に限ってはそうなので、あまり言えないのだが。
「なに、して……!」
「きもひいいれふよね? いいんれふよ、ひょういきになって? はむ、んむっ」
「いや、正直も何も……ぅぁっ!」
軟骨、耳たぶと一つ一つ甘噛みしていく。
自分の求愛行動だと思いつつ、必死に彼に求愛する。
メスからの求愛行動は珍しいけれど、一応そういう鳥がいる……らしい。
幻想郷にいるのかどうかはわからないけれど。
さて……じゃあ、一番楽しみにしていることにいこうかな?
「……れろっ」
「~~~! いや、それは――!」
耳の中を、舌先で丁寧に舐め回す。
円を描いて、一箇所を重点的に、時々甘噛みも混ぜながら。
彼の反応を見る限りでは、快感を感じてくれている……と思う。
私も、ちょっとどころでなくエッチな気分になっている。快感も、攻める側だけど、ある。
ちゅる、れろ、ぴちゃ、とわざと音を立てて、彼の耳に直接送り出す。
「それ、エロすぎだろ……! うぁ……あ、ふっ……!」
一旦耳から舌を離し、囁く。
「さっきから、全く抵抗してませんね? 本当は……気持ちいいんでしょう?」
「そりゃそうだが……理性が限界なんだよ……!」
「……いいんですよ? 爆発させちゃっても」
それだけ言って、再開。
彼の、声を我慢しながらもどうしても漏れる、という声が大好きだ。
あの心をくすぐられていく感覚。ゾクッときてしまう。
右耳を拭き終えて、左耳へ。
最初は耳かきから。終わったら、甘噛みと耳舐めに。
耳かきが終わって、暗示のように囁く。
「今から、始めますね~……?」
その瞬間、彼の体が何もしていないのに、小さくピクッと跳ねた。
期待してくれているのだろうか……? そうだと、嬉しい。
右耳と同じく、左耳も。
呻き声にも似た声から、私の大好きな漏れる声まで、様々な声を出してくれる。
やはり、虐め倒すのもいいなぁ……
左耳が終わると、彼の体はクタッとして、力が抜けた。
あ……やりすぎた、かな?
「……なぁ、妖夢。さっき、爆発させていい、とか言ってたな」
「え? え、えぇ、言いまし――きゃぁっ!」
いきなり彼が飛び起きて、私を押し倒す。
昨日と同じ光景にドキドキして、拘束される。
そして、彼も私と同じように耳舐めと甘噛みを始める。
抵抗しようにも、してもらうことへの期待と拘束によって、できない。
「ふぁぁっ……! ぁ、うぁ、ぁっ……!」
「……ほら、どうだよ。さっきまで涼しい顔してやってた行為を、自分がやられるのは……?」
彼のいつもより低い声が、さらに妖美な魅力を帯びて、感度が増してしまう。
全身が言うことを聞かないで、快楽に身を委ねようと、早くも自分の理性は陥落してしまおうとしている。
「ぁっ、あん、ああっ!」
「……結局妖夢も、抵抗してねぇじゃねぇかよ。気持ちいいのか……?」
一瞬覗いた彼の顔が、今までで一番意地悪な笑いを浮かべている。
「あっ……! そ、れ、だめぇ……!」
「だめ、とか言っておいて、身をよがらせて。説得力の欠片もないな?」
彼の舌の動きがさらに激しくなり、頭の中を直接舐め回されている感覚が訪れる。
その時、悟った。これは、快感に身を任せた方が、幸せだと。
彼にめちゃくちゃにされた方が、私自身、幸せなのだと。
「ぁ、ああ、それ、きもひいい、れふ……!」
「……っ! エロすぎだろっ……!」
そう耐えるように天君が言うと、舌使いがまた一層激しくなる。
暫くその舌使いに幸福を感じていると、全身から何かが湧き上がってきた。
それの正体は、寒気のようで、不快感のようで、実際は底知れない快感。
今までの波で、一番大きい快感がくる。そう、予感した。
「んぁっ! もう、らめれしゅ! あ、きて――んあぁぁぁああぁ!」
ビクンッビクンッ!! と、体が勢い良く跳ねた。
それは一回ではとどまらず、何回も、持続的に。
大きな快感の波が去っても、小さい波が何度もきて、全身が小さく震えっぱなし。
「あ、あぅ、あぁぁ、あっ……」
漏れる声しか出ておらず、きちんと声が出せない。
そして、はっとなった天君が見えた。
「……あ、お、おい! 大丈夫か!?」
そう叫んで、私の腰をとって起こそうとする。
自分の中で、危険警報が鳴った。そして、さらなる未知の快感の訪れの予感に、恐怖した。
「あ! だ、だめです! 今貴方に触れられたら――ふにゃぁぁぁあああ!」
彼に持ち上げられた瞬間、私は猫のような叫び声をあげ、再び大きな快感の波に襲われる。
大きく体が揺れ、痙攣する。
快感の高波が、小さく余波を残して震えさせ続ける。
全身を鋭く貫き、私の脳をダメにする。この快感を覚えたら、もう元には戻れない。
そう、確信できた。
でも、今更もう遅い。
今日のところは、自分の欲望に忠実に、彼に全てを受け止めてもらおう。
彼の腰に自分の足を巻きつけ、彼の足の上に自分が座る。
腕は彼に回し、思い切り抱きつく。が、力が入らない。
彼を離したくない、と言わんばかりに密着する。
「しょらぁ……だいしゅきぃ……」
「うあっ、それ……! お、おい、妖夢!」
呂律も回らない中で言って、自分の中からふっ、と残り僅かな力が抜けていった。
崩れ落ちるところを彼が支えてくれる。
あぁ、やっぱり彼は、優しい。
彼の優しさの温もりに包まれながら、意識が飛んだ。
ありがとうございました!
……自分で書いててなんですが。ヤバイですね、これ。
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探した上で、これはR15の範囲内、大丈夫だろうと判断致しました。
もしかしたら、運営様から怒られてしまうかもしれませんが。
その時は、削除又は問題箇所の編集ということで。
よろしくお願いします。
ではでは!