今回は、あまりストーリーは進めません。
一回執筆中、約6000字が消えかかりました。
自動保存に引っかかってたので、サルベージ。
危なかった……!
冷や汗かきまくってました。焦った焦った。
UA数が5000いきました!
皆さん、ありがとうございます!
では、本編どうぞ!
妖夢が天を連れて、永遠亭の方向へ、超スピードで飛んでゆく。
今まで私が見た中で、一番の速さだった。彼女の必死さが伺われる。
今、私たちは博麗神社に向かっている。もうすぐで到着する。
この後、色々と確認すべきことがある。
紫への報告、人里の安全確認、他の幻獣は出ていないかの確認等……
思うだけでも疲れてくる。
天のことは妖夢に全部任せたほうが良いだろう。
……ただ、祈る。天の無事を。
博麗神社に着いて。
「紫、他の幻獣は?」
「なし。結果も見てたからわかるわ。天は大丈夫よ、霊夢」
紫の声が返る。
見ていたのならば、手伝え、と言いたくなるが、それはあまりしない方が良いとわかり、開きかけの口を閉じる。
何故なら、紫は緊急事態に対応してもらわないとならないから。
彼女の能力は、ほぼ万能。境界の専門外でなければ。
故に、残ってもらう必要があるのだ。
「そう。で……人里の方は?」
「被害は勿論なし。ただ、白黒の霊力の柱で若干名不穏を抱いたのがいる。もういっその事話した方がいいのかもね」
そう、か。
話した方が、万が一幻獣が人里に降りた時に、迅速な避難ができる。
むしろ、話してしまった方が危険の回避に繋がりそうだ。
「……話しましょう。さすがに、黒白の霊力の柱は隠せないわ。異変ね」
「そうね、幻獣異変、というところかしら? じゃ、早いこと話してきなさい」
「は~い」
飛び立って、多数ある人里へ。
皆に手伝ってもらいつつ、演説を行って、幻獣の説明をした。
勿論、少々のパニックになった。
幻獣がいきなり襲ってきた、という感じ程ではないが。
身の危険を知らされて、無理もない。
だが、皆で幻獣と命を賭して戦ったこと。
実際に今、命を落としかけている、一年前に来た外来人、天のことを話すと、途端に静かになった。
そして、こんな声が聞こえてくる。
「天さんは、頑張ってくれたんだろ!? 命を賭けて、皆を、俺達を! なら、安全なところにいる俺達がするべきことは、怒号を飛び交う環境を作ることじゃない! 信じて応援することだろ!?」
一人の若者が、静寂を破って、皆を諭し始めた。
その声は、人里皆の意識を変え始めた。
「そう……だな。ここに来てたった一年の天さんが、俺達皆を守ってくれたんだ」
「そうだよ! 後で天さんにはお礼だ!」
「そうだ! 博麗の巫女達も頑張ってくれたんだろ? なら、天さんが元気になって宴を用意しないとな!」
再び、里がざわつく。
しかし、その原因は、先程と違って決して悪いものではなかった。
それを見た私たちは、ふと、笑みをこぼした。
―*―*―*―*―*―*―
「よし……終わりよ。いつ目覚めるかは彼次第。じゃ、そっちも診せて」
「あ、ありがとうございます。お願いします……」
シャツを開いて、妖夢の怪我の具合を診る。
お腹に、少し裂かれた跡がある。この形はきっと、爪。
大方、派手に引っかかれたのだろう。
出血の割には大した傷じゃない。
入院も必要ない。少し薬を投与すれば、一週間せずに治る。
「……わかったわ。今から薬を塗って、一週間もしたら治るわ」
「あ、ありがとうございます……」
ちら、と妖夢が横たわったままの天を見る。
天は、お腹に広く包帯を巻いていて、ひどい状態。
完全に治るかどうかもわからない。
でも、命が危険にさらされる状態ではなくなった。あのままだと、遅かれ早かれ死んでいたが。
「心配なのはわかるわよ。目が覚めるまでいていいから、彼のそばに居てやりなさい」
「あ……そうですか。ありがとうございます」
と言いつつ、またちらりと見ている。
どれだけ好きなのよ……
「……はい、終わり。もう私達は出るから、傷に響かない程度にならイチャついていいわよ。じゃ、行くわよ、鈴仙」
「はい、師匠。……では、思う存分イチャついてどうぞ?」
「なっ……! い、いや、イチャつくって――」
私の言葉の続きも聞かず、早々に部屋を出て行く鈴仙と永琳。
……ちらっ。
彼を見る。すー、すーと今は寝てしまっている。
彼の顔が見たい。こんな状況だと言うのに。
彼の横たわるベッドのすぐ隣に椅子を移動させ、顔を覗き込む。
……寝顔も可愛い。
そんなことを考えていると、突然、天が呟く。
「ぁ……かあ、さん……とう、さん……」
「ひゃぁっ!? ……お母さんと、お父さん、ですか?」
両親を呼んだ天君の顔が、不意に悲しそうな顔になった。
その瞬間、私の胸が痛みだす。
「かあさん、とうさん……いか、ないで……」
「ぁ……」
天君が、一筋の涙をこぼした。
つー、と一筋だけ。……何か、悲しいことがあったのだろうか。
前にも、聞いたことがない。
彼は、中々自分のことを話そうとしない。
以前、前の暮らしがどんな感じだったのかを聞いた時のこと。
「天君、天君は前に、どんな生活をしていたんですか?」
「ん? ……あ~、いや、俺のことは別に良いじゃないか」
「……でも、私は気になります」
「いいじゃん。俺の今の暮らしは、ここにあるんだから。昔より今だよ」
そんな会話をしたことがあった。
その後、何を聞いても、『別に良い』、『今とは関係ない』、とかで返された。
まともな返しをしてもらった試しがない。
……話したく、なかったんだろうか。
そう思うと、急に罪悪感に苛まれる。
今の天君の言葉を聞く限り、両親と何らかの事情で離れることになったのだろう。
……いつも天君は、信頼、信頼、って、互いの関係を大切にする人だった。
……そして、その信頼関係が壊れることに、人一倍敏感になっていた。
幽々子様と天君の抱擁の時を思い出す。
泣いてしまうほど、天君は思い詰めていたんだ。
普段は涙を見せようとしない天君が。
今は、無意識。それで、泣いている。
……一人で、背負わせている。
私は以前、頼ってくれ、と言った。
でも、こうやって隠れて泣いている。
私がこんなことにも気付けないから、私に話そうとしないのだろうか。
……好きな男の子の役に立てるなら、役に立ちたい。
励ませるのなら、励ましたい。
「大丈夫ですよ……私が、そばにいますからね」
「ぁ……」
涙をそっと拭いて、呟く。
私の言葉が天君に届いたのかはわからない。が。
彼が、少し笑った気がした。
それに嬉しくなり、彼の手を握りしめた。
―*―*―*―*―*―*―
……ゆめ。気持ちがいい訳じゃない、ゆめ。
あの時を思い出す。
両親が俺を――捨てた日のことを。
目の前で、両親と小さい頃の俺が会話している。
「ここで待っていなさい。すぐに戻ってくるわ」
「いい子にしてるんだぞ、天?」
両親の笑顔が浮かび上がる。
――けれど、それは偽り。
「うん、わかったよ! お父さん、お母さん!」
その偽りの笑顔に気付かない、俺。
――二人とは違って、心からの、偽りのない笑み。
つい、口からこぼれてしまう言葉。
「母さん……父さん……行かないで……!」
瞬間、ゆめが覚める。
目の前に広がるは、白玉楼。
白玉楼をバックに、妖夢が映っている。
これは現実のものじゃないとわかっていながらも、彼女の存在に安心する。
怪我、大丈夫だったか……
俺がそう思ってすぐ、彼女の言葉。
「大丈夫ですよ……私が、そばにいますからね」
柔和な笑みを浮かべた妖夢のその言葉は、俺を更に安心させ、幸福感を満たし、笑顔にさせるには、十分過ぎた。
やっぱり、俺は彼女が好きなんだ。
彼女の存在は、俺の中でかなりの大きさに膨らんでいる。
……檮杌にやられかけた時は、自分の命を差し出してでも、彼女を助けたかった。
本当に大切なのは、俺ではなく、彼女なのだろうか。
それなら、俺はなんて幸せなんだろう。
これは、現実じゃない。もう俺は死んでいて、ここは天国なのかもしれない。
俺が天国に行けるかもわからない。
けれど――
――好きな女の子の為に、命を尽くせたのは、よかった。
最初に庇ってもらった俺が言えることじゃないかもしれない。
けど、自分の命と引き換えにできるなら安いものだ。
そこまで考える程に、彼女が好きだということに、得も言えぬ幸福感があった。
「まだ、天君は死んじゃだめです。だって私は、天君のことを――」
彼女の言葉の最後は、聞くことができなかった。だが、こうであって欲しいという考えはあった。
「あぁ、俺も、妖夢のことを――」
そこで、俺の意識は引き戻される。
―*―*―*―*―*―*―
「ぁ……あぁ……」
目を開く。
景色は、つい最近見たことのある天井。
「生きてたか……また運のいいことで」
本当に。
腹に大きな穴が開いていたのに。
臓器に突き刺さって、出血多量で死んでもおかしくなかったのに。
ただ、ちくちくと腹を刺す痛みがある。さすがにどうともない訳ではないらしい。
起き上がることはできそうなので、起き上がろうと手を動かそうとして。
「……
「……うん?」
妖夢が、いた。
眠っていて、俺の胸に頭を乗せて。
そして、俺の左手を握りながら。
すやすやと寝息を立てている彼女の『素』の顔が、俺の目の前にあった。
可愛すぎる……!
「なっ……!」
愛おしさの増した彼女の顔は、俺の心臓の鼓動を急加速させる。
バクバクと鳴り止まない心臓がうるさい。
どんどんと上がってゆく体温が鬱陶しい。
紅潮してゆく自分の顔。
未だに加速する心臓のリズム。
妖夢の握ってくれている手の暖かさ。
彼女の魅力が溢れる顔から、視線を離すことができない。
「……
少し声を漏らして身をよじらせる。さらに顔に近づいてきた。
その動作一つにも、信じられないほどの可愛さ。
俺の頭の中は、彼女で占拠されていた。
「ぁ……っ……!」
理性の限界が近くなる。
このままだと、何をするかもわからない。
が、鋼の如き精神で何とか持ちこたえる。
「あ、あっぶね……!」
が、我慢できずに、彼女の顔を見てしまう。
依然として眠り続ける彼女は眠り姫のよう。
彼女の艶やかな唇に、色気を感じてしまう。
「う……ぁ……」
自然と、彼女を自分の方へ抱き寄せた。
自分の意識とは関係なしに、体が動く。
瞬間。
「はいは~い、何しようとしてるの? 発情しちゃってるの?」
ビクッ、と体を揺らして声のした方を見る。
そこには、扉の前に立っていた、永琳が居た。
「え、ええええ永琳!? い、いい、いつからそこに居た!?」
「貴方が、『生きてたか……』って言ってた時くらいから」
「一番最初からじゃねぇか!」
全く、危なかった。
永琳がじゃなく、俺が。
もし永琳がいなかったら、今頃俺は何をしていたかわからない。
「で、容態を説明しに来たら、貴方が発情してたってわけ」
「発情してねぇよ!」
「案外間違いでもなかったじゃない。妖夢の顔見て興奮してたじゃない」
「う……」
ちら、と妖夢の顔を見る。
破壊力の寝顔が、俺の理性を削り取っていく。
急いで目を逸らし、永琳に再び目を向ける。
「ほら、やっぱり」
「だから違うって言ってんだろ!」
「静かにしなさいよ。今起きられたらどうなると思う? 私が起きた妖夢に現状を伝えたら、社会的抹殺は
卑怯過ぎだろ!
男の立場として、絶対に勝てないこの状況。
屈服するしか……ない、のか……!
「はい、いいこいいこ。で、貴方の傷。もう塞がってるわ」
……はい?
『もう塞がってる』? あんなに穴が開いた腹が?
今も包帯が巻かれているのに?
「試薬、使ったわ♪」
にっこりとした笑顔で言う。
……俺はもう少しで死んでしまうようだ。
さよなら、皆。さよなら、妖夢。
俺はどうやらここで死ぬ運命らしい……
「そんな安らかな表情しないでよ。私が使ったのは、『治癒機能活性化』の薬。霊力がすごい勢いでなくなる分、治癒能力が飛躍的に上がる。貴方の中のお友達が、霊力を提供してくれたのよ。感謝しなさいよ?」
栞が……?
いつの間に知り合ったのだろう。
少なくとも、前の三日で知り合った様子はない。
「いやぁ……別に褒めてくれていいんだよ?」
「ありがとー、わーい、たすかったよー、さすがしおりさーん」
「ひどいね!?」
やはり栞はいじり甲斐がある。
話してて面白い。
「……で、貴方がここにいるのは三日。よかったわね?」
「お、おう……この前と同じ日数ってのもちょっと納得いかないが……」
これで三日なら、前の時はもっと早く帰れたよな……?
暇すぎて死にそうだったというのに。
「それより、これ」
永琳が近寄って、俺に何かを差し出した。
それは、二つのペアネックレスだった。
「それ、血で汚れてたから、二つとも洗っといたわ。気遣いができる永琳さんに感謝しなさいね」
「あ……あ、ありがとう! よ、よかった……」
このネックレスは、本当に大切にしようと思っていたものだ。
妖夢との共通点、っていうか、そういうものを持てる気がしたのも理由の一つ。
「……ホントに妖夢が好きなのね」
「……ああ、好きだよ」
俺は至って真面目に答える。
自分のこの思い。やっと気付いたこの思い。
ぼかしたくないのだ。
「せいぜいお幸せに。もう私は部屋を出るわ。あとは好きになさい。無理したら許さないけど」
そう言って、永琳は足早に部屋を出る。
再び、二人きりに。
彼女はまだ、眠り続ける。
愛しい。可愛い。愛でたい。
そう思っていたら、彼女を撫でていた。
やめておけばよかったものを。
彼女は、顔をほころばせて、身をよじらせる。
「……
艶っぽい、色っぽい声を出した妖夢は、いつもより魅力的だった。
俺の瞳には、もう妖夢しか映っていなかった。
……どうやら、もう既に、俺は妖夢に夢中になってしまっているみたいだ。
「っと、そうだ……」
先程永琳から受け取ったネックレスを、自分の首にかける。
そして、もう一つのネックレスを、妖夢の首にかけようとする。
「……しょ、っと」
かけている途中、俺の手が、妖夢の首に当たる。
すると。
「……んんんっ……!」
ビクンッ、と彼女の体が震えた。
顔は紅潮していて、息も荒い。
……おかしい。
耳元で、囁く。
「……おい、妖夢。起きてんだろ?」
「ぁぁっ……! ――いつから、気付いてました?」
やはりか。妖夢が目を開けて、俺と目を合わせる。
まだ紅潮した頬と、とろりとした目が、俺の理性を狂わせかねない。
思いが、爆発しそうだ。
「ついさっき。で、そっちはいつから起きてた?」
「……最初から、です」
あ……?
ってことは、さっきの永琳との話も……!
「い、いや、俺は欲情したってより、ええと、その――」
「天は、私を女として見てるの……?」
いっ……!
なんて質問なんだ……!
今この顔で、この質問をされたら、色々とまずい。
いや、深い意味はない……はず。正直に答えろ。やましい気持ちなんて全くないんだ。
「……ま、当たり前だ。妖夢はかなり可愛い女の子なんだ。女の子として意識するなってのが無理だな」
「え……か、かわ、いい――ぁっ!」
「ん……妖夢?」
妖夢は顔だけでなく、耳まで赤くなる。
そして、少し様子がおかしくなる。
それに気付いた時には、既に遅かった。
妖夢は、俺に抱きついていた。
「よ、ようむ――!?」
「もう、我慢、できない……! 天君!」
俺の胸に思い切り抱きついて離れない。
俺の心臓は、さっきまでとは比べようもないくらいにうるさかった。
ドクンドクンと激しく音を立てていて、妖夢に聞こえそうだった。
俺も、顔が紅潮しているのがわかる。
「ど、どうしたんだ……?」
「……私を、抱き締めてください。お願いです」
もう、俺は限界だった。
大体、こんな反則級の妖夢に、抗えってのが無理な話だ。
「妖夢!」
「ぁっ……!」
思い切り、抱き締めた。
妖夢が本当に俺のことを好きなのかどうかはわからない。
けれど、妖夢から抱きしめて欲しいと言ったのだ。
なら。関係ない。
俺の思いをそのまま込めて。
―*―*―*―*―*―*―
私が手を握って、天君の寝顔を堪能していた。
それで、顔を彼の胸に乗せていると、ひどく安心感があった。
そんな最中。彼が突然に起きた。
「ぁ……あぁ……」
ビクン、と驚いて、寝たふりを決行した。
我ながらなんて馬鹿なんだろう……あの時。天君の狸寝入りがバレた時。
天君にああ言っておきながら、今は、自分も同じ事をしている。
少し声を出しながら、彼の胸に深く顔を押し付ける。
全く、こんな状況だというのに、どこまでも私は強欲だ。
そして、そのままやり過ごそうとした時、永琳が声を出した。
天君はひどく驚いた様子で反応していた。どうしたのだろうか?
会話を聞いていて。
天君が私に、その……よ、欲情していたらしい。
私としては……正直、とても嬉しい。
『あ、私を異性として見てくれてるんだ』、って感じがするから。
そして、私の心臓が止まるんじゃないかと思う発言が。
「……ホントに妖夢が好きなのね」
「……ああ、好きだよ」
思わず、叫び声を上げてしまいそうだった。
彼の口から。私を『好き』だ、って……
私の思考は、ここから蕩けていたのかもしれない。
彼の手が、私の頭を撫でてくれる。得も言えぬ安心感が。
そして、彼がネックレスをかけてくれた。ああ、やっぱり優しいな、と思った瞬間。
彼の手が、私の首元に当たった。
彼のことをひどく意識していた私は、声が出るのを必死で我慢した。
けれど、無駄だった。
「……んんんっ……!」
声も少し出てしまったし、体もビクンと震えてしまった。
バレた……? いや、大丈夫だろう。
そう思って、油断していると。
「……おい、妖夢。起きてんだろ?」
耳元で囁かれた。いつもよりも低い声が、私の耳の中で反響する。
普段より魅力的な彼の声。ドキドキが増してしまう。
このままだと、いずれバレるので、早めに白状した。
だが。私の思考は、既に手遅れな状態だった。
さっきの永琳との話を掘り返し、彼に聞く。
さらには。
「天は、私を女として見てるの……?」
本当に、何を考えていたのだろう。
そして、彼も何を思ったのか。
「……ま、当たり前だ。妖夢はかなり可愛い女の子なんだ。女の子として意識するなってのが無理だな」
限界。もう、吹っ切れてしまおう。
何もかも投げ捨てて、欲望のままに身を委ねようか。
そう思って、彼に夢中で抱きついた。強く抱き締めた。
彼も当然戸惑っていた。けれど、同じように、強く抱き返してくれた。
あぁ……この感覚だ。この湧き上がってくる幸福感。
私は、この幸福感がずっと続いて欲しい。
そう、願った。
ありがとうございました!
R15でこれはセーフ……ですよね?
セーフであることを祈ります。
最近、ずっと前に食べていた、『CHOICE』というビスケットを再び食べてまして。
意外に美味しい。甘くて。
知ってる方はいるんでしょうか。
今後、前・後書きに雑談を入れていきたい今日このごろ。
ではでは!