竜の騎士八幡の闘い~敵はネイバーフット   作:春の雪舞い散る

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木崎隊参るっ!

 

 ① 仕切り直しで本日の修行行ってみようかな?

 

 

 「 色々有ったけど今日の修行を今からと始めるんだが皆さんも行きますか? 」

 

 そう三人を誘うともちろん同行するとの答えが帰ってきたのゲートの入場登録を開始する

 

①  入場人数、四人

 

②  四人用初級コース

 

③  入場時の装備

 

   俺は武器、ひのきの棒に防具は皮の盾、踊り子の服と幸せのサンダル

 

 忍田さんはフレイムショットブレイド

 

 木崎さんは闘気の剣と皮の鎧、風のマント

 

 小南さんは真空の斧と炎のブーメランに防具は羽根帽子

 

 

 で、良いか…じゃあ、開始します 

 

 そう言ってダンジョンの扉を開けてダンジョンに足を踏み入れた  

 

 

 「 まずこのダンジョンを簡単に言いますと、ここはいわゆるところの不思議なダンジョン系…入る度にその姿を変えるのでマッピングは全く意味をなしません

 

 帰還は最下層からの専用階段で出る、俺の離脱呪文のリレミト、ダンジョンで見つけるリレミトの巻物のいずれかでしか出ることができません

 

 まず俺達の最初の目標は下の階への階段を探すことはもちろんアイテムを運び出すカバン入手です

 

 より沢山のアイテムを持ち出すにはそう言ったアイテムを持ち出すためのアイテムが必要ですがそれまた運ですが諦めずに頑張りましょう

 

 もちろん俺は初めてじゃないので持ち出しアイテム数は現在100個を持ち出せますが皆さんは未だ持ち出せませんから階段を探しつつアイテム化するモンスターを探しましょう 」

 

 そう言って乗り込んだ馬車は普通じゃなくて… 後部の梯子を昇ると、シルバニアハウスがそこに在った?

 

 4LDKの間取りは二階の六畳間を俺と小南さんが使い、1階の六畳二間を忍田さんと木崎さんが使用

 

 キッチン、風呂はプロパンガスと電気を併用し、電源は魔法電池に俺がライデインで充電するけど… 一応、太陽光給湯器とソーラーパネルの太陽光発電機も備わっている

 

 各々部屋の確認をすると、ナゼだか島に持ってきている荷物が全て転送されていたので確かめてみたけど間違いなかった

 

 確認を終えてリビングに集まり、お茶を飲んだら出発する事になったので支度をしている

 

 忍田さんと木崎さんはコーヒーで、フィルターを使ってるけど一応インスタントじゃない

 

 

 紅茶はティーパックタイプだけど俺と小南さんはミルクティーで… お茶請けはドーナッツを食べるつもりで出している

 

あ、でも俺ってばグラタンパイとフランクパイだったっけ? まぁ、ドーナッツ屋さんで買ったんだからまっいっかあ~っ♪

 

 

 忍田さんが馭者を務めてくれて走り出し、暫くすると俺達の前に現れたのは化バッグと言うモンスターで間抜け面のカバだけどその名が示す通りにカバンになる

 

 どんなカバンになるかは運次第だけどな

 

 そう思いながら見てだらあっという間に100体は居た化バッグを全部倒して50体の化バッグが四個入れのリュックに代わり残りは4個入れのトートバックに変わった

 

 ドロップアイテムは巻物36本の内リレミトの巻物三本に弁当入れ巻物三本で後は不明か…

 

 「 どうしますか? 取り敢えず判明している消耗品は俺が預かり後のお宝を三人で山分けにしますか?

 

 今回、俺は全くバトルには参加してませんからね

 

 そうそう、このバッグは俺も持ってませんからこの補助バッグ四個➕と交換してください 」

 

 そう言って強化バッグを提出すると三人は頷きあって

 

 「 わかった、この手のバッグはダブっていても役に立たないからな… 」

 

 と、忍田さんが答え

 

 「 リレミトの巻物は四人がバラける可能性を考慮してそれぞれ持っていた方がいいから取り敢えず弁当の巻物預かってもらえる? 」

 

 そう小南さんが言い

 

 「 不明の巻物は空の宝箱にしまっておけば良いだろう… 」

 

 そう木崎さんに言われて、三人が代わる代わるそう答えたので俺のリュック弁当の巻物をしまい… 強化バッグはじゃんけんで勝った木崎さんが獲得してリュックに装着

 

 最後に、不明の巻物は空の宝箱にしまう事にして次の敵を求めて出発する事にした

 

 

 その後、俺の剣技のスキルアップにはなっても三人のレベルアップにはならない敵を倒しながらダンジョンの奥へ奥へと進んでいった

 

 因みに見付けた宝箱には火の剣、力の指輪に薬草10と毒消し6に満月草10

 

 そんな俺達の前に現れたハムシューター

 

 ハムスターによく似たモンスターだから小さい、とにかく小さいが甘く見てると火山岩等を飛ばしてくるおっかないヤツ等なんだが…

 

 ひょこっ、ひょこっと小さいのが次から次へと顔を出したら小南さんが狂喜乱舞

 

 「 お前ら… もしかしたらつがいになったの? 」

 

 最初に現れた二匹にそう声を掛けたら

 

 「 コイツら知り合いか? 」

 

 木崎さんにそう聞かれた俺は

 

 「 はい、一応魔物使いのスキルを持つ俺の使い魔1号の火弾と2号の氷弾で普段は探索活動 ( 放し飼い )をさせてます 」

 

 そう説明すると

 

 「 その職業スキルと言うのは俺でも習得できるモノなのか? 」

 

 そう聞かれた俺は

 

 「 そうですね… スキルと一言で言っても戦闘向きも有れば俺がもうひとつ習得してる薬師みたいに戦闘には不向きがあるから…

 

 全部のスキルを習得するのは、スキルとの相性あって向き不向きや時間的に難しいし今の俺ナンかは戦士系のスキルの効果は薄いでしょうね

 

 取り敢えず職安 ( ダーマの神殿の事 ) に向かってるんで詳しい適性は向こうで調べましょう 」

 

 そう言って三人を職安に案内することにして下のフロアの階段を目指す事にした

 

 まぁ、そんなに気負わなくてもハムシューターが道案内してくれたからすぐに見付かったけどな

 

 ゲートの番人は腐った死体が50体か…面倒臭いから新たに習得した呪文

 

 ー イオラっ! ー

 

 全体攻撃で敵のライフを一気に削り

 

 「 桐枝、炎のブーメランっ! 」

 

 その木崎さんの声に反応して放たれた炎のブーメランが次々と敵を倒し残党狩り… のはずが俺だけ反撃受けて逃げ回ってましたが

 

 ー メラミっ! ー

 

 と、俺の呪文が文字通りに火を吹いて腐った死体を燃やし尽くしたけど

 

 「 やっぱし弱くなってるよ、メンタルもね… 」

 

 イオラと炎のブーメランのコンボでかなりライフを削った腐った死体相手に反撃受けて逃げ回ってる俺はかなり痛かった

 

 打撃系が効かないなら、更に魔法でライフを削るって言う冷静な判断する事もできないってかなりまずい気がする

 

 溜め息を吐いて、今現れたばかりのゲートを開くと小さな休憩小屋がありそこで飯を食うことにした

 

 多分…今、倒した腐った死体のドロップアイテムもそこに有るだろうからな…

 

 その予想は正しかったみたいで宝箱は20箱あり最初の箱にはダーマ神殿の入場パスが10人分 ( 俺は既に持っているから取り合えず三人に配った )

 

 二箱目はダーマ神殿の門前仲町の通貨4,000ダーマは忍田さんが管理することにして

 

 三箱目には賢者のローブでこのパーティーで着れるのは俺だけだから俺が貰い

 

 四箱目には火炎草✖10は木崎さんに預ける事になり

 

 最後の五箱目は魔物使いの巻物が入ってて…巻物は小南さんを選び彼女に魔物使いのスキルを与えたから

 

 「 ソイツに名前付けてあげなよ、それが俺達魔物使いとの絆になるんだからさ

 

 見た感じ電気系の属性らしいからそれに因んだ名前なんか良いかもね? 」

 

 そう言ったら

 

 「 ピカチュウ 」 

 

 だってさ… まぁ、良いんだけどね

 

 

 

 

 

 

 保温ボトルから熱いお湯を注ぎインスタントのスープを用意すると弁当の巻物から取り出した弁当

 

 俺は一食目に焼き肉弁当で他の三人は唐揚げ弁当をリクエストしたからそれを配り

 

 さっきの事がショックな俺は箸こそは止まらないけどかなり尾を引いている

 

 「 あぁ、お前たちのもあるぞ… 」

 

 そう言って、今日ペットショップで買ったヒマワリの種子の封を切り紙皿に乗せてハムシューター達に食べさせ別の未開封のヒマワリの種子をカバンから出すと

 

 「 一応持っておいた方が良いと思うから… 」

 

 そう言って二袋渡すと、それを受け取って大事そうにカバンにしまう小南さんだった

 

 焼き肉弁当を食い終えた俺が二食目に選んだのはチキン南蛮弁当、だったけど昼飯の時とは別人の様にモソモソと食べる俺に覇気は全く感じられなかっただろう

 

 それくらいに俺はショックを受けていた

 

 女の子みたい? に腐った死体に追い掛けられて悲鳴を上げて逃げ惑っていた自分に…

 

 戦士であることを忘れ、戦う事を忘れた自分がショックだった

 

 自分が自分で思っていた以上に弱い存在であることモロに突きつけられたのだから落ち込んだ… からやけ食いした

 

 もっと一杯食べて、少しでも大きくなれば力も強くなるはずそう思って五人前の弁当とカップヌードルのビッグを平らげた俺は

 

 「 腹六分んめにしとくか… 」

 

 そう思ってそのまま口にして三人をずっこけさせたけた俺は悪くない

  

 お弁当の巻物残りのカウント89食

 

 

 

 

 

 ②  バトル怖い

 

 

 俺は知らなかった…

 

 最初の戦いは小町が襲われたから何も恐くなかったしその後の戦いはその高揚感と小町と母ちゃんに化け物をみるような目でみられて捨て鉢だったから死は全く恐くなかった

 

 だけど… 今の俺は情けない事に死ぬのが怖い

 

 やっと… 生まれて初めて俺って存在を認めてくれるかもしれないボーダーの三人と出会ってしまった俺は未だ生きていたかったし生きている事を許してほしかったから未だ死にたくなかった

 

 だから、腐った死体に襲われて死に直面した時… 俺は死ぬのが恐くなった

 

 そう、正直言って戦うのが怖くなっていた

 

 襲ってくる敵が… 俺は自分の弱さや情けなさをやっと知ったしその事実を突きつけられ怖さに気付いたけど諦めたくもなかった

 

 休憩の後、賢者のローブに着替えた俺は俺の知らない小町… 多分、18~19才になった小町に似てるんだろう姿… 菜の花に代わっていて

 

 「 一言だけ言っておくが迅悠一と言う男の前ではその姿は現さない方が良いからな… 」 

 

 そう木崎さんに言われたが残念ながらその時の俺にはその意味がわかるはずもなかった

 

 ゴキブリン ( ゴブリンの亜種 ) の群れにイオラ、ベギラマを食らわしコークススライムにヒャダルコ、ライデインを放ち…

 

 とにかく接近戦には持ち込まれないようにして奥へ奥へと進む俺達はやっとの思いでダーマ神殿の門前町にたどり着けた

 

 ドロップアイテムや宝箱の中身を回収しながらな

 

 得た物は氷の剣、イカヅチの杖、不思議なボレこロ、キラーピアス、斑蜘蛛糸 16、薬草 31、巻物 25本

 

 それらを回収後、2度目の食事をとりその後仮眠をとる事にしたお俺達は見張りをガーディアンに任せてゆっくり休むことにした

 

  

 

 


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