⑤ コアファイター in 陽太郎
暫くは何事もなくダンジョン奥深く進んでたけど…
「 アイスロックゴーレムと氷樹、か… また厄介なのが現れたな… 」
そう思うのも無理はなく、アイスロックゴーレムだけでも厄介なのに氷樹は樹氷… ただの凍り付いてるだけの樹との区別がつけにくく場合によっては周り中が敵の様に見えるか、本当に敵に囲まれているのかそれすらもわからないってところにある
取り敢えず… 『 ん~っ! 』
いきなり地面から現れた氷雲に馬車は包まれていて足許を掬われ捉えられていて一瞬にして凍結… 氷の牢屋に閉じ込められていた、不覚にもね
ー 陽太郎っ… ー
そう叫ぶ俺の声に呼応して目覚めた新しい力… それはコアファイター… 追随してるのガンダムのAパーツとBパーツだよな? で、空中換装かよ…
ー お前、俺の六花にナニしてくれちゃったの? ー
そう思考に怒りを滲ませている陽太郎だけど… あれって… うん、陽太郎だよな?
うん、あの気配は陽太郎なんだけど… あ、もしかしてレベルアップし続けた結果で賢さが上がって未だ話せないからテレパシーを身に着け魔力でアレを操ってのか…
スゴいっ、ビームライフルか?? ライデインの電気を過粒子に変換しているのか… 一撃でアイスロックゴーレムが消え去ったよ
陽太郎、マジパナイのな… あの凄まじい攻撃力は既に勇者の仲間入りしてるんじゃねぇの?
そう思いながら、氷の中から陽太郎の事をそっと見守っていた
今回のドロップアイテムは… 見た目RXー78のビームサーベル、ジャベリンモーのグリップ✖2、ビームライフル✖2とハイパーバズーガー、ハイパーハンマー、シールド✖2ってなんな訳?
つか、取り敢えず氷の牢屋から出して欲しいんですけど… トリオン体だから平気っちゃ平気だけど… どうにも心が寒いんですよね? このまま放置されたままって状態なのは
ー マジ、切ないんですけど? ー
そう思ってたら氷の魔力を吸収しちゃったうよな…
違ぅ… 呪われた… ぉれの目…開かない… 身体もぅ、動かなぃ…
そのまま俺の意識は厚い氷の中その奥深くに飲み込まれていきいつ覚めともしれない魔法の眠りにつかされたのだった
⑥ 寝ている?それとも起きている?
「 目は閉じたままなんだよな? 」
俺を見ながらそう話す迅悠一に
「 だが、見た感じ普通に喋ってる様に見えるし食欲も… イヤ、食欲は更に増してる様にも見えるな…
だがな、迅…、自業自得のお前に対する塩対応も相変わらず健在のみたいだからな? 」
そう言ったのは嵐山さんで
「 それに関しては迅さんの自業自得だとしか言えませんが何で俺は辻君って君付けなんですか? 」
そう不服そうに言う辻君に
「 俺は出水 ( イズミ ) と呼び捨てにされてるし迅さんに至ったら迅悠一とフルネームの呼び捨てだからそれに比べりゃ遥かにマシだろ? 」
そう自分を引き合いに出されて苦笑いの迅悠一と、その迅悠一を呆れた目で見ている嵐山さんを横目に見ながら微妙な違和感を拭えない私
取り敢えず要監察と結論付けて暫くは様子を見ることにして見守る事になりまして…
少なくとも六花が六花であることには間違い無い、そそれだけははっきりしていたのだから
ただ、目を閉ざしたままだからなのかもしれないけど元から起伏に乏しい感情がよりフラットになりと変化に乏しい表情が能面の様に変わらなくなっていたのが少し気になっていました
目を閉ざしたままのキャラ… まさか… 筋が通りませんよね? 意味もわかりませんし…
そうまとまらない思考に囚われたまま目を閉ざしたままの六花から目を離せずにいましたから
「 取り敢えず私にはどうすれば良いのか皆目検討もつきませんからダーマ神殿を訪れ司教様にご相談しようと思いますが他にナニか意見はございますか? 」
もちろんこんな事象はゲームにもない事だけに代替案なんかすぐに浮かぶわけもないから
「 まずはダンジョンを抜け、ルーラでダーマの神殿を訪れます 」
そう告げると四人を促し、先を急ぐことにしました
馬車の屋根に座る六花と、陽太郎のトリオン体モード? ガンダムバズーカー二本背負い、右手にビームライフルと左手にはシールドを装備して警戒状態にいるのを見ながらぼんやりしている私に
「 モンスターの気配、気付かないのか? 」
そう六花擬き?に言われて慌てて指示を出す私
「 さまようヨロイ系のブロンズナイトが… 約40体にホイミスライム10体ですけど… 」
「 俺、陽太郎、辻君に迅悠一の四人で出るから嵐山さんと出水の二人は後方支援を任せる
俺はトベルーラで辻君と他一名と出るから陽太郎は後続頼んでも良いかな? 後、ホイミスライム是非とも欲しいからヨロシク 」
そう言って先行する六花と嵐山さんと迅悠一にそれを追い掛ける形で飛び立つ陽太郎に援護射撃の二人はかなりの不満顔でボゥガンを放っていマスね
「 六花、どうしたんだ? 」
ホイミスライム二体 ( 一体はテンプレなホイミンともう一体はジェリーと名付けた ) を付き従えナニかを探し求める六花に嵐山さんがそう声を掛けると
「 ブロンズナイトの中に気になるのが数体居たんだよ、嵐山さん 」
そう答えて散乱し地面に横たわるブロンズナイト達を一体一体確かめていく六花が
「 多分、このブロンズナイト中に紛れ込んで… あ、あった 」
そう声を上げると他のブロンズナイトに比べて少しがらなそれの胸に刻まれた六芒星に手を添えて…
ーモシャスっ!ー
そう六花が呪文を唱えるとブロンズナイトはその姿を変えて…
「 はぁ? ナニこれ… 」
顔色を変えることなく愚痴る六花に
「 イヤ、それ有名な漫画の主人公が身に付け「 迅悠一、煩いっ!俺の知識が反映されてるんだから知らない訳ないだろ?
問題はナンでこうなったんだ? って事で… ダレがいつブロンズセイントなったんだ?
しかも、ナンでペガサス座のクロスのブーツがハイヒールなんだよ? それ、完全に人のネタのパクりだからなっ?!
まぁアッチはサジタリウスだけどパクりには違いないんだからなっ!! 」
そう叫び、愚痴る六花身に纏っているのはハイヒールである事を除けばかなりのレベルで再現された初期型の…つまり連載当初のペガサス座の聖衣擬きでミニスカにレギンス・スパッツって…
元ネタが有っても完全にパクりですね、はいギルティです
六花の纏っていた聖衣擬きは、いつの間にか現れた聖衣箱に還るのを見た出水が
「 それ… お前だけって、なんかズルくね? 」
そう六花に言う出水に
「 聖闘士の闘い方、格闘戦できるのか? 技、習得する気あるのか?
悪いけど、ペガサス俺流星拳と彗星拳擬きなら放てるしナンならライデイン、ギガデインが使える俺はアトミックサンダーボルトと偽ってもいいまでさえある
使いなれない剣を無理して使わない方が返って動きやすい位だしな
まして、マダマダ本格的な訓練を受けてないガンナー、シューター、スナイパーは論外で今のところまともな戦力にはなれそうにないからな 」
そう言って溜め息を吐いて迅悠一を見て
「 俺の個人的偏見で言うなら迅悠一ならバカガニかスケベサソリがお勧めで木崎さんがカプリコーンに風間さんがレオ…
嵐山さんはさしずめタウラスってところだな
現状のボーダー隊員に難しいのはアリエスは魔王で、ジェミニは双子で、バルゴは電波だし 、アクエリアスの凍気技は無理っぽいって思うしピスケスの毒体質は真似るの無理でしょ? 」
そう言って四人を見て
( 出水なら海蛇座で、辻君は… キグナスかな?… はっ、もしかして重度のマザコンっ?! )
そう思ってマジマジと顔を見てたんだけど
ー モシャスっ! ー
それに構わず六花が呪文を唱えると白鳥座の聖衣擬き? になっちゃってさ、それを辻君が装着しちゃったから思わず視線を… ね?
そしたらその意味に気付いた辻君に
「 俺はあんなマザコンじゃねえからな… 」
って言われちゃいましたよ… アハハ、反省します
そして鳳凰座の聖衣擬きを纏っている俺… 比企谷八幡改め、八重山朱雀とアンドロメダ星座の聖衣擬きを身に纏った小町に瓜二つな男の娘、八重山小宇宙 ( コスモ ) が現れ
最後に、海蛇座の聖衣擬きが出水の身体を覆うのを見た私は取り敢えずは微妙な表情を浮かべている出水には気付かないフリして
「 ドロップアイテムの回収も終わったのでしたら先を急ぎましょう、嵐山さん 」
そう言って先を急いでもらうことにしました
⑧ いい加減諦めてくださいませんか?
なんだかんだ言って、今回のチームもダーマ神殿に案内することになりましたが… 司教様、お爺様とはお呼びしませんからね?
全く… 司教様にも困ったものですが…
「 司教様… ナニかわかりましたでしょうか? 」
その重苦しい沈黙に、思わず耐えきれなくなった私が司教様にそう尋ねると
「 古文書に書き記されている凍れる時の秘法に似てはいる… が、似ていると感じるだけで同じモノとは思えない
ん
だが… 歴史は繰り返され、今また子供の消失事件があちらこちらから寄せられている現状を踏まえるとあまり良い予感はせんよ… 」
苦虫を噛み潰した様な表情で、私達にそう話す司教様でした
今回私は踊り子のスキルを演武家にランクアップしていただき六花は舞闘家を目指し、嵐山さんは狩人を希望し迅悠一は虚無僧で出水は武道家で辻君は闘士にジョブチェンジしてから会食に
今回のメニューは暴れウシドリの唐揚げをメインにプレーンオムレツ、春巻、メンチカツは好きなのを選んで後はポテトサラダ、スープはるさめと、言った感じでした