悩みに悩みまくってたらいつの間にか頭からこの作品が消えてましたわ( ºωº )
沢山の感想送ってもらってたのにほんとに申し訳ないです。心を込めて執筆しますので許してください
八幡「..結局全員を納得させる方法を考えつかなかった」
約束の朝食の時間まであと30分前後..。あぁ、無理だな
八幡「結局俺に出来るのはただ先延ばしにするだけで、解決なんざできないのか」
俺は、少なくとも前の俺とは考え方は少し変わってきたと思ってる。相変わらずコミュニケーションは苦手だけど..。でも思ってるだけであって根本的な面は変わってないらしい
八幡「せっかく任せられたんだからなぁ..期待には答えられない..か」
昔の俺ならそんな全責任をおうことになる役職なんざ絶対に嫌だったんだろうな。カッコいいこと言っておいて結局コレだからな..ダサいったらありゃしない。あぁ..最初から間違ってたんだ。きっと上手くやれる、きっと俺ならそれなりの答えを出せる、きっと変われる、きっと本物も..。いつからこんなに自分の自己評価が高くなったのだろう。調子乗るのもいい加減にしろよ..俺。
八幡「らしくないことするから後悔するんだ。俺は俺を貫いてたはずなのにな」
ボッチは最強だと俺ははっきり言えるが、それゆえに最弱という矛盾の存在。いつもは周りに期待して最後に後悔していた、何度も戒めてたけど結局は期待してしまう。俺はそんな俺が嫌いだった。けど今回は俺は俺自身に期待してしまった..。これじゃ昔周りにいたアホどもと大差ないじゃねーの。俺は初めて自分の事が大っ嫌いになりそうだ..
コンコン..
誰だ?
八幡「..どうぞ?」
大淀「失礼します。あの、もうそろそろ時間が..」
時計を見ると先程見た時間から40分ほど経過していた
八幡「あぁ..わるい。少し考え事してたわ。今行くから先行ってろ」
大淀「は、はい」
不安そうに頷き、食堂の方へ向かう大淀
八幡「はぁ..。自己嫌悪は後だ。今は考えろ。前の俺ならどうしてた..」
前の俺ならどう納得させてた?考えろ。
八幡「いや..違うな。納得なんてさせる必要は無かったんだ!」
そうだ..そうだよな..
考えをまとめた八幡は食堂へ足を進める..その途中で鏡があった..笑顔がキモかった。
八幡「うん。笑顔ダメ絶対..」
ーー食堂ーー
長門「大淀。提督はまだか?」
大淀「少し考え事してたようで..今来ると仰ってました」
時雨「心配だよ..」
響「同感だね」
八幡「悪い待たせた」
全員の視線が八幡に集まる
天龍「んで?いい考え思いついたのかよ」
八幡「あー悪いな。俺には無理だったみたいだわ」
俺はこいつらに普通の艦娘になってほしい。そうなるために市長の死は必要か?いや、いらないな。そしてもう一つ。俺はいつの間にかこいつらから信頼を勝ち取ろうとしていたらしい。ボッチにそんなもんいらない。そもそも俺への信頼なんざ無くても普通の艦娘としてはやってけるだろうよ..だから
天龍「なら..」
八幡「だから俺の勝手にやらせてもらう」
俺のやりたいようにやるだけだ。
一瞬の静寂..
艦娘「「はぁぁぁぁ!!?」」
八幡「まあ考えつかなかった場合お前らの案でいくっていったが..あれは嘘だ!」
天龍「ふ、ふっざけんな!!!おま、何言ってんのか意味わかんねぇよ!!」
八幡「とりあえず簡潔に言うぞ?市長には顔と戸籍を変えてもらってもう1度市長になってもらう。弱みはこっちが握ってるからな..後はこっちが市長にやってほしい事をしてもらうだけだ。例えばこの前お前らを拉致しようとしたやからの特定とかな?」
長門「おい..それで私達が、あぁそうですね。と言えると思っているのか?」
八幡「まずそこが間違ってるんだよ。俺は誰だ?提督だ。ここで一番偉い。お前らの意思なんて関係ないんだよ」
そう、関係ないんだ。後は俺が他の提督と変われば、こいつらは人の血で手を汚さずにすむ。すべて綺麗さっぱりだ。
加賀「関係ない..ですか。少し貴方のことを良い人と思っていたのですが、間違いだったようね。」
八幡「大いに間違いだ。そもそも俺が良い人間に見えるのがおかしい。とりあえず話は以上だ。はい、解散!」
天龍「..待てよ..俺達があいつらに何をされたか分かってんだろ?..なぁ!頼むって..何人いなくなっちまったと思ってんだ。あいつらのせいで..俺達は..」
震える声で天龍が嘆くように言う
1度感じてしまったこいつらの温かさがいけなかったのか..。少し、少しだけ..悲しい。けど俺は俺を貫く。それが比企谷八幡だから。
八幡「はぁ..あいつらのせい..か。」
天龍「なんだよ..」
八幡「お前らはそうやって同情をかいたいだけなんだ。周りからチヤホヤされてたくてたまらないんだろ?」
天龍「ち、ちげ」
八幡「まず悪いのはあいつらじゃない。お前らだ。問題を先延ばしにして、他人任せにして、結局は口だけ。誰かに言われなきゃ動けないから仲間を失うんだ。お前らには自分達を守る力もあれば、仲間を救う力だってあったはずだ。何度も言ったろ?なんで行動に移さなかったのかって」
長門「それは人質を取られてたからと言っただろう?それともなんだ?人質はどうなってもいいとでも?」
八幡「死人がどうやって人質を解体するんだ?」
長門「は?」
八幡「長門はもっと頭のいいやつだと思ってたんだがな。前任を例えば拘束したとしよう。どうやって人質に危害を加える?なぁ、教えてくれよ」
長門「そ、それは..」
吹雪「提督も人質を取られたら分かりますよ。何も出来なくなってしまうんです」
八幡「だろーな。最初はそうかもしれない。でも時間が経てば誰か気づいたはずだ..。前任を身動きとれなくさせれば人質も大丈夫だって」
吹雪「それは..人質の場所がわからなかったから」
八幡「尋問でもすれば良かったんじゃないか?」
響「なら市長はどうするんだい?」
八幡「アホ。お前ら何人いると思ってんだ。少し作戦練れば簡単だったろーが。それにさっさと場所聞いとけばすぐに助けに行くことだって可能だったろ?」
天龍「だからって仇討ちしてーってのは当然の気持ちだろ!?」
八幡「仇討ち..ね。する資格..あんのかよ。仲間を救えるのに救わず、そしてすべて他人任せな上に、自分は悪くないと被害者ぶる奴に..そんな資格ねーよ」
時雨「提督は..ずっとそういう風に僕達を見てたのかい?」
..見ていない、と思い込みたかったんだろうな、きっと。そんな甘い考えで今まで生きてこなかっただろ、俺は。甘いのはマッ缶だけで充分だ。
八幡「..あぁ。前からずっと言ってたろ?なんで助ける力があるのに助けないんだって」
時雨「そっ..か..」
八幡「そーいう訳だ。事実を受け入れろ。人生そんな甘くない」
そう言ってマッ缶を取り食堂から出ていく八幡。その時横を通った間宮の悲しげな顔が何故か心にきた..
八幡「はぁ..んな顔すんなよ。俺まで悲しくなる」
ベストプレイスで海風にあたりながらマッ缶を飲む
八幡「..やっぱり甘いなぁ」
その時の彼の背中は、どことなく寂しげだった
文句は言わせない。言わせないよぉぉぉ!!