比企谷八幡、提督に着任する!?   作:しーや(厨二全開)

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やはりこの時間に限るな( -ω- `)フッ
原作を艦隊これくしょんに返させていただきました。申し訳ございませんが、ご了承ください


彼は彼女に面影を重ねる

響「それで暁が転んで泣いてしまったんだ」

 

暁「ちょっと響!言わなくていいことまで言わないでよ!」

 

睦月「暁ちゃんかわいい〜♪」

 

電「ドジっ子なのです」

 

雷「あんたも人の事言えないでしょ..」

 

楽しそうな会話..。俺が絶対に入ることが出来ない場所。それを見て微笑ましくも思うが、今は無性に悲しいのは何故だろうか..。

 

八幡「楽しいところ悪い。睦月..ちょっといいか?」

 

響「司令官が話しかけてくるなんて珍しいね..。雪でも降るのかな?」

 

電「し、司令官..」

 

あからさま..。まあいつも通りだから気にはしないが..響、流石に話しかけただけで雪を降らせるほど俺は偉大な人間じゃないし、失礼だぞ?

 

睦月「ん〜?睦月ちゃんに何か用かな〜?」

 

八幡「話がある。一緒にきてくれ」

 

雷「ここじゃ..できない話なの?」

 

八幡「そう睨みつけんな。ちなみにその質問はyesだ。というかそれを決める権利は俺には無い。睦月に聞け」

 

睦月「もしかして..依頼の件..かな?」

 

八幡「ああ」

 

睦月「なら、皆にも聞かせてあげて?..同じ鎮守府の仲間だからさ」

 

響「睦月..」

 

まあ..いつかは皆気づく。というか何となく察しがついてるやつもいるだろうな。こいつらは馬鹿でどうしよもないが、鈍感じゃない。

 

八幡「そうか..。なら簡潔に言うぞ」

 

睦月「うん」

 

八幡「如月は..轟沈した」

 

静寂..。多分数十秒もたってないんだろうが、俺には数十分もたってる感覚だ。イヤな汗が出てくる。睦月がどんな顔をしてるのか..怖くて直視できない。悲しんでる?怒ってる?それとも..

 

睦月「そっか〜..それじゃあ仕方ない!」

 

笑顔..だった。いつも通り、純粋無垢で、ちょっとあざとくて、俺には眩しすぎる、でも偽物の笑顔

 

八幡「そうだな..。仕方ないな」

 

きっと俺の事を気遣ってるんだろう。自意識過剰と言われようがなんだろうが俺にはそう思えてたまらない。優しいな、強いな、お前は..凄い奴だ

 

雷「嘘..。如月さんが..轟沈?」

 

響「..残念だ」

 

暁「し、仕方なくなんてないわよ!!そんな一言で済ませちゃっていいの!?いいわけない!」

 

睦月「うん。私だって悲しいよ?でも喚いたって悲しんだって現実は変わらない。それは皆が一番分かってる事でしょ?」

 

暁「でも..でもぉ」

 

睦月「よしよし。そんな時はお姉ちゃんに甘えなさい」

 

でもその優しさは..嘘なんだよ。多分その嘘は誰にだって見抜ける嘘。でも肯定してあげたい嘘。

 

響「司令官..。君は、あのままにしておくのかい?」

 

八幡「残念ながらそんなつもりは毛頭ない」

 

響「ふっ..。君はやはり最低だね」

 

八幡「分かってるじゃねーか。俺は最低な人間だ。てかそんな事質問するお前は鬼畜だよ」

 

響「違いない」

 

そんな嘘クソくらえだ。悪いが俺は優しい女の子は大っ嫌いなものでね、そんな甘々なシチュエーションを見ると、それを台無しにして現実を見させたくなるタチなんだよ。

 

八幡「睦月..」

 

睦月「提督、そんな心配そうな顔をしないでください♪残念な顔がさらに残念になってますよ!」

 

そう..。俺は最低な人間。だから真っ正面から言わせてもらう

 

電「睦月ちゃんは強いのです!」

 

暁「流石レディね..」

 

八幡「はぁ..」

 

睦月「どうましたぁ〜?溜め息なんかついちゃって」

 

八幡「別にどうもしてねーよ」

 

睦月「..その割には何か言いたそうですけどね」

 

八幡「あぁ。くだらないな..って思っただけだ」

 

睦月「何がですか?」

 

八幡「お前の強がりがだよ」

 

睦月「別に強がってなんかいませんよ?」

 

八幡「..面倒だから率直に言わせてもらう。らしくないぞ」

 

睦月「いつも通りですよ〜」

 

八幡「いいや、お前は他人の事を気遣ったりするやつじゃない。お前は他人の領域に土足で勝手に入って来るような自由奔放なやつだ」

 

そしてそのあざとさを使い、相手を..っと話がずれるところだった。

 

睦月「誰だって仲間が悲しんでたら気にしますよ」

 

八幡「違うな。それは気にしてるんじゃなくて気を紛らわしてんだよ。黙ってると考えてしまうから、現実に押しつぶされそうになるから、だから考えないよう他人の心配をしてんだろ?」

 

睦月「..違いますよ。そもそも如月ちゃんの事はあまり期待はしてませんでした。覚悟もしてました。だからそんなに悲しくありません」

 

八幡「でも期待してたんだろ?今でもどこかで生きている事を」

 

睦月「だから..」

 

八幡「期待してたから俺に依頼してきたんだろ?もう既に轟沈してるかもって考えもそりゃあったんだろうが..それでも期待、してたんだろ?」

 

睦月「い、いやだから..」

 

八幡「ならなんで、俺に依頼してきたんだ?」

 

睦月「そんなの..期待してたからに決まってるじゃないですか!!!自分が大好きだった人の事をもう死んでるだなんて割り切れるわけがないじゃないですか!!」

 

そりゃそうだ。俺だってどんなに戒めても期待してしまう。そんでもって後悔する。でも期待しなければ後で傷つかなくてすむ、だから期待なんてしない。睦月はそれを分かってたんだろう。けどな、人の感情ってのは意外と我が儘で、馬鹿なんだよ。考えてしまうんだ、もしかしたらってな..。

 

八幡「なら、自分には嘘をつくな。それは最も醜い行為だ。誰もそんなお前の姿見たくねーよ」

 

睦月「でも今更..意味が無いですよ」

 

八幡「そりゃそうだ。泣いた所で何も変わらん。でも人がなぜ泣くか知ってるか?....自分を守る為だ。人は自己中な生き物なんだよ。それに自分の行動に意味を求めたところで大した答えは得られねーよ」

 

睦月「うっ..嫌だよ..如月ちゃん..嫌だよぉ」

 

俺がそうだったからな。ま、俺の仕事は終了だ。後はお前らの仕事だぞ?

 

響「やっぱり..司令官は最低だ。まあでも、ありがとう」

 

八幡「うっせ、言いたい事言っただけだ」

 

最低なのにありがとうってなんか違うくない?気のせい?気のせいか

 

 

 

 

 

八幡「やはり仕事の後にはベストプレイスで一杯やるのが1番だな」

 

マッ缶が俺の体を癒してくれる。糖分とかを考えるとむしろ蝕んでる気もするけど。

 

時雨「やぁ..」

 

八幡「おう」

 

何でこうも俺のベストプレイスにはこいつらが来るんだ?

 

時雨「隣..いいかな?」

 

八幡「ああ」

 

ちょっと、近い近い!ボッチとは適切な距離をとって話してください!勘違いしちゃうから!

 

時雨「さっきの話..聞いたよ」

 

八幡「睦月はあの後どうだった?」

 

時雨「そりゃもう泣き喚いてたよ。天龍さんが、あのクソ野郎の仕業かー!!って叫んでたよ?」

 

八幡「おー、そりゃ怖い」

 

そうか、泣いてたか。

 

時雨「というか..提督にしては珍しくないかい?」

 

八幡「は?なにが?」

 

時雨「いつもなら冷たい事言うのに、今回は地味に優しかった」

 

地味にってなんだよ..。俺にだって優しいところとかあるぞ?えっ..誰にって、地球とかに?

 

八幡「俺は思ってること言っただけだからな。よく分からん」

 

時雨「でもいつもなら俺には関係ないって感じで放置しそうだけど?」

 

八幡「はぁ..。響と長門に頼まれたんだよ」

 

時雨「へぇ〜ほんとにそれだけ〜?」

 

ウザイ..けど、ま、まぁ悪くないですね。そしてそのニヤケづら、あざといです

 

八幡「それだけだ。しつこいぞ」

 

時雨「はいはい。っと、そろそろ出撃の時間だ。僕はこれで失礼するね」

 

八幡「おう、頑張れよ」

 

時雨「なんか気持ち悪いね。まあ頑張るよ」

 

もう二度と言ってやらん。これ絶対

 

八幡「あぁ..疲れた」

 

いつもなら..か。実はなんか小町となんとなく似てるからほっとけなかった、なんて恥ずかしくて言えない。そこ、シスコンとか言わない。兄として当然です

 




今回はシリアスっぽくなりましたが、いい感じに終わらせられたと思います!
次回もどうぞ宜しくです!

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