なんにでも変身できるヒーロー志望ですが何か 作:輝く羊モドキ
前回からのあらすじ。(byリグル・グロウフライ)
やっほぃ皆、春だねぇ。ついこの前まで寒い寒いなんて思ってたんだけど、気が付けばもう啓蟄が迫ってきたよー。啓蟄っていうのは春の暦のことなんだけど、なんだか私の中の蟲達も疼いてきちゃった。冬も明ければ蟲達も活発になって良いこと尽くめ!もっと言えば真夏が蟲達の最盛期なんだけど、まあそれまで多少の辛抱って事でいいかー。あ、そういえばこの前ルーナーがスイーツが美味しいお店に行ってきた時の話なんだけど…えっ?予告?うそ、もう時間無いの!?
じ、次回!なんにでも変身できるヒーロー志望ですが何か 『世界の境界に潜む悪ですがああっ!ちょっと!待って待っ
「融剛。お前は
「…は?」
「『お前を一番のヒーローにしてやる。』って言ったのは父さんじゃねえか。何言ってんだ。」
「ああ、お前を最高のヒーローにしてやる。その為には何度も血反吐を吐かせるつもりだ。」
「頼むから血反吐を吐かせるのは止めろ。」
「
「…憧れるのは無駄って事か?」
「勿論
「……。」
「しかしお前は
「…どういう意味だよ。」
「そのままの意味だ。お前はこのヒーロー社会においても異端で、異常で、異質な『魂』を宿している。」
「お前が
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「お前は英雄とはかけ離れた、ただの戦闘狂だ!」
「……っは。何を言ってるんだか。」
「貴様のその目……ハァ……戦いを……いや、『殺し合い』を楽しんでいる目だ…。」
「馬鹿言うなよ、殺し合い?ヒーローは相手を生かして捕まえてナンボの商売だ。」
「いいや、お前は…ハァ…殺し合いの中で、生き延びる事。それだけを目的としてヒーロー活動の真似事をしているだけだ。」
「……。」
「おれから逃げようと思えば逃げれたはずだ…ハァ…奴らを撤退させた後に、わざわざこんな決闘場まで作って、まるで他からの侵入を拒むかのようにする意味なんて無い。違うか狂人?」
「…くくく、狂人だなんて言われたのは初めてだ。」
「……ハァ……」
「異常だの異端だの言われるのは慣れたが、狂人とは酷い話じゃねえか。ええ?」
「…」
「まあいい。つまらない話はお終いだヒーロー殺し!俺を殺してみせろ!!」ダッ!
「ハァ…異常者め…!」
*****
「…よし、手当終了。」
「凄いねこの救急ボンドって。一瞬で出血が止まったよ。」
「動けるようなら此処より安全な所に移動したほうがいい…が。」
「遊戯くん…。」
「何故おまえがここに!!!」「グラントリノ!!!」
「座ってろっつったろ!!!」ドカ
「グラントリノ!!」
「細道…ここか!?」
「エンデヴァーさんから応援要請承った!」
「ひどい怪我だ、救急車呼べ!!」
「待て、この先にヒーロー殺しが居る!」
「何だと!?」
「遊戯くんが足止めしてるんです!早く応援に!!」
「遊戯…?職場体験の子か!一人で足止めしてるだと!?」
「ヒーロー殺し相手に!??子供一人で無茶だ!」
「この先の細道に……って!?なんじゃこりゃぁ!!」
「どうしたっ!……これは…氷の壁…?」
「ショート君!この氷を溶かして…!?」
ビシッ!
メキメキメキッ
「拙いっ!離れろ!!」
B A G O O O O O O O O O O M !!
「どわああああ!!氷がぶっ飛んだ!!」
「中から人が飛んできたぞ!!」
「アレは…!ヒーロー殺し!!!?」
ドッ
ザザザザ
「ヒーロー殺しがなんで…」「っ戦闘態勢をとれ!立ち上がってくるかもしれん!」
「立ててもまともに戦えねえよどうせ……ハァ……」ザッ
「っ!君は…無事か!?」
「バカ、どう見ても死に掛けじゃないか!!すぐに救急車が「俺はいい…ハァ…先にアレを捕獲してくれ……。『拘束』が持ちそうにない…。」
「遊戯くん!!大丈夫!?」
「…ハァ…よくやった緑谷、轟。守れたみたいだな。」
「…お前に比べれば俺等は全然だ。」
「遊戯くん…!僕は……すまない…!」
「…?なんだか分からんがまだ終わっちゃいねえよ…ハァ…。早くあいつを…っ!!」
バサッ
「伏せろ!!」
「
バサッ
ガッ
「 緑谷くん!! 」
「やられて逃げてきたのか!」
「わあああ!!」
「「 ハァ… 」」
「『限定仕様:凝血』」レロッ
ゾアッ!
「「偽物が蔓延るこの社会も」」
バッ
「「徒に”力”を振りまく犯罪者も」」
ド
「「粛清対象だ…ハァ…ハァ…」」ザッ…
「「全ては、正しき社会の為に。」」
ザシュッ
「助けた…!?」
「バカ、人質とったんだ。躊躇なく人殺しやがったぜ。」
「いいから戦闘態勢とれ!とりあえず!」
「…遊戯?」
「…ハァ…『拘束』が外れたか…。」
「何故一カタマリでつっ立っている!!?そっちに一人逃げたハズだが!!?」
「エンデヴァーさん!!」
「あちらはもう!?」
「
「うう…放っせ…!」バタバタ
「エンデヴァー…」
「ヒーロー殺し!!!」ボゥ
「待て、轟!!」
ス…
「!?」バッ
「偽物…」
ゾゾゾ
「正さねば…」
ザッ
「誰かが…血に染まらねば…!」
ザッ
「
ザッ
「来い、来てみろ贋物ども。」
ザッ
「俺を殺していいのは
「そうかい。まぁ遠慮なく贋物に捕まれ。」トン
『エゴイックフュージョン』
「…」
ドサッ
「ハッ…」
「…ハァ…さて、誰か縄かなんか持ってないか?さっさと縛っちまおう。」
「「「 …… 」」」
「 ヒーロー諸君!!迅速に動け!! 」「「「 …っ!! 」」」
「ほらほら縄、縄。気を取り戻す前にしっかり拘束しようぜ。」
「あ、ああ。ほら、拘束用の縄だ。」
「はいどうも。」
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「お前が
「……?手段の一つって…人を助けるのが目的だろ?」
「自覚無しか…、重症だな。お前はいつか、誰かを助けるためという名目であえて死地に飛び込むだろう。そう、例えば
「それの何が悪いんだよ。」
「ああ、悪いさ。他の手段も考えればあるはずなのに目を向けず、自分の命を切り捨てていくような真似をする奴なんて英雄ではないからだ。」
「…??」
「ハッキリ言おうか。お前の『魂』は戦場でしか生きられない修羅のモノだとな。」
「…んだよソレ。」
融剛はどっちかって言ったら
狂気、殺気を浴びてもむしろテンション上がる存在です。
私が書くオリキャラはなんか異常者多いな。あ、私が異常者だからか。
『エゴイックフュージョン』
対象の意識を一時的に奪い、相手をほぼ無意識にさせる技。成功すれば大体の相手は動けなくなる。ただし欠点として、意志の強い相手には効果が薄い。自意識と他意識の混濁。化太郎にまるで効かない←ここ重要。
遊戯家の次女、調律の個性から逃れるために何とかしようとした結果産み出された悲しい技である。