なんにでも変身できるヒーロー志望ですが何か   作:輝く羊モドキ

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メインで進めている小説の息抜きに書いているので不定期更新ですがご了承ください。


主人公の相方紹介的な第二話

「よおマスクマン。お前のセンスは相変わらず解らんが、まさか学校にそんな物着けてくるとは思わなかったぜ。」

 

「やほー、ディアフレンド。頼むからマスクマンは止めれ。」

 

此奴は私の唯一無二の親友、遊戯(ゆうぎ) 融剛(ゆうごう)

 

何時もテンションのおかしい私に仲良くしてくれる神様で、小学校からの仲だ。此奴になら尻を貸しても良い。

 

「と言うかこの仮面は気が付いたら頭にくっついてたんだよ。『だから僕は悪くない。』」

 

「そうだな。悪いのはお前の頭の中身だもんな。」「ふぇぇ…今日も容赦無い言葉だぁ…。」

 

融剛キミほんと私に対して口悪いんだよね。他の人にはあんまそういうの無いけど。

 

「そういう融剛は髪切った?」「切ってねえよ。」

 

「シャンプー変えた?」「変えてねえよ。」

 

「香水変えた?」「付けてねえよ。」

 

「オシャレな服だね。」「学校指定の制服だよ。」

 

「彼女出来た?」「入学初日だぞ。」

 

「雰囲気変わった?」「気のせいだろ。」

 

「眼鏡変えたの?」「掛けてねえよ。」

 

「あ、コンタクト派だったっけ。」「視力2.0だよ。」

 

「じゃあ卒業してからどう変わったんだよ!」「中学生に変わったんですけど?!」

 

イエーイとハイタッチを仕掛ける。フェイントして軽く腹パンされた。解せぬ。

 

でも親友と同じクラスになれたのだからこれくらいはしゃいだっていいじゃないか。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

こんなん入りきらないだろってくらいの人数が学校の体育館に詰め込まれた入学式から解放された。

 

一息ついたのもつかの間、我がクラスの担任の先生と思わしき教師が我が物顔で自己紹介をしだす。

 

副担任だった。担任どうしたし。

 

そんな流れで生徒共も一人一人自己紹介の流れになった。

 

私はこの自己紹介の流れが嫌いだ。だってこんなんで顔と名前をすぐ覚えれるわけないやん。

 

もっと顔と名前を覚えやすいように改良するべきだと思う。

 

ちなみに私の思う覚えやすい自己紹介方法は面接方式かな。

 

39人(先生入れて40人か)対1人。超圧迫面接じゃねえか。

 

でも絶対キョドるから覚えると思うんだけどな。ほら、人の失態っていつまでも覚えていられるでしょ?

 

そんなくだらないこと考えてるから人の顔と名前を覚えられないんだ。そうして自己紹介は自分の番になった。

 

言う事は自分の名前、出身、個性と好きな事くらいか、余裕さね。

 

「殺生石 化太郎でぅ」です。の部分を噛んだ。まじか私の舌。

 

「でぅ。」「でぅ。」「でぅちゃーん。」「でぅマスク。」

 

やめろお前等。これ以上謎の称号はいらん。

 

「ん”ん、生まれは多摩丘陵の方で、個性は、自分の身体を色々変えることが出来ます。」

 

「色々変えるって・・・具体的には?」隣の席の如何にも図書委員な眼鏡女子リスナーが聞く。

 

「そりゃもうボインボインのネーチャンから渋くてナイスなちょいモテオヤジにまで。」

「「「言い回しが絶妙に古い!!」」」

 

ほっとけ。

 

「オレ質問いいっすかー?」なんだ如何にも中学生デビューしたかの様な金髪リスナー。

 

「結局お前男なの?女なの?」

 

自己紹介したのに名前で呼ばずにお前呼ばわりとは・・・まあいい。私は大人だからな。

 

「あら、性別なんて重要かしら?大事なのは人の内側なのではなくて?」

 

チャラ男リスナーの方を振り向きながら絶世の美女(笑)に変身し、ウインクしながら悩殺ポーズ(爆笑)をとった。

 

チャラ男含め男の大半が鼻血を吹いた。やったぜ。

 

「・・・あー、殺生石君。学校内で個性の使用は控えなさい。」

 

「あらぁ先生?こういうのはお嫌いかしら?」振り向いて悩殺ポーズ(失笑)。

 

「ブッ。いや、そういう事を言っているのではなくてだね・・・。」軽く前かがみになる副担任。

 

やったぜ。それもういっちょ。

 

「それともムキムキマッチョマンの方が好きですかぁっ!!?」ムキキッ!

 

「学校で個性を使うんじゃないって言ってるんだ!」急に当たりが酷くなったなおい。

 

ちょっとどこぞのコマンド部隊のムキムキマッチョマンの変態に変身しただけじゃないか。

 

 

 

ちなみにその日からあだ名がメタモン仮面になった。解せぬ。

 

 

 

 

 

**********

 

 

 

 

 

入学式後のレクリエーション的な何かでほとんどの生徒がオールマイトが好きだって事が判明した。

 

そんな事はどうでもいい。既に大半の生徒が家まで邁進し、その大半に入らずに入学初日から友を獲得した生徒の殆どが近くの娯楽施設へと進撃していった。寄り道せずに帰れ。

 

そしてその殆どからあぶれた私は何処に向かっているかと言うと・・・。

 

 

 

「ただいまー。」「おじゃましまーす。」「おいっす、バケちゃん。よくきたね~。」

 

遊戯家にお邪魔していた。

 

早速お出迎えしてくれたスレンダー美女は我が親友の姉に当たるお方。遊戯(ゆうぎ) 調律(ちょうりつ)

 

歳が離れていて、なんと既に働いているのだ。職業はメンタリストらしい。たぶん強い。

 

「重合は居ないのか?」「融剛、ちゃんとお兄ちゃんと呼びなさいってば。」「へいへい。」

 

遊戯(ゆうぎ) 重合(じゅうごう)。調律さんとは双子の兄に当たる。職業が化学者らしい。フラスコ投げてきそう。

 

「わぁ~たろちゃんだぁ~。たろちゃぁ~ん♥」ドスドスドス

 

「うわぁ」

 

女性が歩いているとは思えないSEを出しながら近寄ってくるこの方は遊戯(ゆうぎ) 振子(ふりこ)

 

遊戯家の長女であり職業プロのニートである。遊戯家にお邪魔する度に肉感溢れるボディに包まれる。

 

不思議と嫌いじゃないわ!

 

私が遊戯家に入り浸るようになったのは親友と出会ってから1年程経過してからだ。

 

切っ掛けは・・・まあ、話してて気分のいいものでもないし、割愛。

 

ここで重要なのは、遊戯家は広い敷地面積を持っている事。そして、親友の両親がプロのヒーローであるということだ。

 

ヒーロー志望としては見過ごせませんなぁ。

 

同じくヒーロー志望である親友と共にプロヒーローから色々教わっている、・・・と言いたいが。

 

プロのヒーローだもの。そりゃ忙しいですよね。休日もゆっくりしたいですよね。

 

それでもご厚意により暇を見つけては様々な事を教えてくださる。

 

戦闘、救護、個性制御、国語、算数、社会等。

 

・・・何もおかしなことは無いな。

 

ともかくそもかく、今日はおじさんおばさん二人とも居ないらしい。まあそんな日も別に珍しくは無い。

 

親が居ないときは滅茶苦茶広い庭で親友と戦闘訓練っていう暗黙の了解があるからね。

 

それでは早速庭へ行きましょう。

 

「バケちゃん、今日はたけ○この里があるよ。」「頂きます!」

 

おやつを食べてから庭に行きましょう。

 

ドスドスドスドス…

 

 

 

「…あの。」「なぁに~たろちゃ~ん♥」

 

「そろそろ放して頂けると…」「たろちゃんが織田○長になって壁ドンしてくれたら放してあげる~♥」

 

「マジですか。」「マジですよ~♥」

 

この後滅茶苦茶壁ドンした。

 

 

 

 

 

 ◇

 

 

 

 

 

き○この山もいいけどたけ○この里もいいよね!

 

おやつを食べてエネルギー補給。変質するには体力を使うのだ。ましてや本気で戦う用の変質は。

 

親友も準備運動を終えて闘気全開。触れたらヤケドするぜ。

 

戦闘訓練とは言っているが基本的に全力で戦う。今更手加減し合うような仲でもないし必要ないしね。

 

私は多少の攻撃程度ならダメージすら受けないメタルボディ&衝撃吸収トロトロスライムボディに変質。

 

親友はその個性によりダメージを相手に倍返し出来る。理不尽かよ。

 

ここいらで遊戯 融剛の個性紹介。個性は融合。簡単に言うと色々融合できる。

 

個性の制御訓練のおかげか、融合を始めてから終わるまでの間が異常に早くなった。

 

具体的には人の身体ほどの岩石と融合するのに最速1秒である。

 

そうやって身の回りにある物と自身を融合することで攻撃力や防御力の底上げ、リーチの長さを稼ぐことが出来る。

 

さらには融合した物を体から勢いよく分離することも可能。つまり擬似的人間大砲。ヤベエ。

 

そしてその個性の真骨頂、それは相手から受けたダメージと自分の攻撃の融合。

 

つまり自分のダメージがそのまま攻撃力に加算されるのだ。しかもダメージが回復する仕様。チートか。

 

個性の使用限界があるとはいえ、親友を倒すには正面からの殴り合いでは勝ち目がない。

 

ましてや普通に組み合うだけでも融合されてしまうからアウト。

 

貴方と、合体したい(白目)。

 

とはいえ、生き物と融合するには若干時間がかかるからヒット&アウェイで融合されるのは回避可能だけども。

 

さぁてさて、どうやって倒そうかな。と思案している途中、親友からの一言。

 

 

「その仮面、変身しても変わらないのな。」

 

 

…?はてさて?私の変質能力は基本的に身に着けている物ごと変わるのだからこの仮面も変質するはずなのだが…。

 

私の個性により所持している物はそれが生物由来だろうが化学製品だろうが金属類だろうが一緒に変質するのだが。

 

頭にくっついている仮面を外してまじまじと仮面と目を合わす。

 

コミカルなキツネのようなタヌキのような仮面である。可愛い。

 

ドクン。心臓が蠢いた気分だ。

 

私の個性でも変わらない、唯一の顔。

 

 

 

私の、顔。

 

 

 

そうだ。今日からこの仮面こそが私の唯一無二の顔だ。決~めたっと。

 

仮面をかぶりなおす。なんだか今日は調子がいいぞ。いまならオールマイトすら倒せそうだ。

 

仮面の下の顔はつるつるのメタリックなスライムフェイス。起伏が無い。

 

でも私の顔はここについている。思わず嗤ってしまう。ハハハハハ!

 

「急に笑い出すんじゃねえ。気持ちわるいな。」ひどぅい。

 




主人公は多少おバカなので多少間違った意味で言葉を使っている所があります。
でも作者もバカなので意図せず間違っている所もあります。ゆるしてちょ。

遊戯家の面々・・・察しの良い方は元ネタが分かりますよね。
ちなみに作者は最近スマホでリンクスしてます。いまステージ44です。

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