IS世界に世紀末を持ち込む少女   作:地雷一等兵

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だいぶ遅くなってしまいました。申し訳ありません。
そしてこんなに時間がかかったにも関わらずとても短い…。

では本編をどうぞ↓


第53話 水鳥装着

『メインシステム、通常モードを起動します。システム、オールグリーン。これよりパッケージ装備“水鳥”のインストールを開始します。』

 

流暢な発音のシステムボイスがシステム起動を告げると、今度は機体に繋いである水鳥のメインシステムが起動する。

 

「はえ~、すっごい。」

 

「これが南美の専用機なんだ。」

 

授業中の格納庫の一角で、訓練機と専用機のメンテナンスついでに南美はパッケージ装備の準備を行っている。

そしてインストールが終わるまでの間、南美はクラスメイトの作業を見守りながら、パッケージ装備のコンテナに同封されていた説明書を読んでいる。

 

 

side 南美

 

 

パッケージ装備“水鳥”

 

“南斗水鳥拳の使い手にしてAC北斗の拳では上位キャラであるレイをモチーフにして開発した。性能は近接万能機であるラストに遠・中距離にも届く兵装と高い立体機動性を持たせた。最高速度は現在開発中のパッケージ装備「鳳凰」の想定最高速度に劣るものの、高い水準でバランスの取れた性能は現在知られているどの専用機にも劣らないだろう。”

 

…なんて説明書の概要には書いてあるけど、まぁ名前の通りだよね。

 

飛び道具の飛燕流舞はもちろん、バリア的に使える南斗狂鶴翔舞があるのは嬉しい。

 

てか、“鳳凰”って絶対アレだよね。今から楽しみなんだけど。

 

叫んでみたい、それを装備して“退かぬ!媚びぬ!省みぬ!”って。

模擬戦でもいいからやってみたいなぁ…。

 

 

side out...

 

 

『準備が完了しました。これよりパッケージ装備を装着しリンクします。』

 

無機質なシステムボイスがそう告げると、コンテナ内で纏めていたラストと水鳥の装甲が眩しく光る。

 

「っ!?」

 

「な、なになに?!」

 

「目が、目がぁあ~!!」

 

突然の発光に驚いた南美は即座に目を腕で覆い目を守る。

が、偶然にも南美の傍にいた数名のクラスメイト達はその発光に反応が遅れ、目が眩んでしまった。

 

そしてラストと水鳥から放たれた強烈な光が止むと、南美は恐る恐る目を開ける。

するとコンテナの中には白い全身装甲の上から、薄青色の装甲を纏ったラストの姿がある。

 

「これが水鳥を装備したラストの姿…。」

 

「「う、美しい…ハッ!」」

 

「キレイ…。」

 

「カッコいい~…。」

 

南美が息を呑み、その姿を眺めていると、視力を取り戻したクラスメイト達もその水鳥の姿を見て思い思いの感想を漏らしている。

 

そして南美は気品を感じさせる佇まいのラストに歩みより、その装甲に触れ、その身に纏う。

 

『水鳥、通常モードを起動しました。これよりラストのデータをもとに構築したデータを修正します。マスター、修正の許可を。』

 

「オーケー、許可するよ。」

 

『ありがとうございます。それではデータ修正を開始します。』

 

無機質なシステムボイスで告げられた礼を合図に、水鳥はラストに蓄積していた南美のデータと今の生身の南美のデータとを比較し、修正する。

 

『修正が完了しました。』

 

「ん、オーケー。これで戦闘も出来るね。」

 

ものの数分でデータ修正が完了すると、ラストを纏った南美は満足そうな笑顔になり、肩を回す。

その仕草や表情から、クラスメイト達にも今の南美が戦いたくてウズウズしていることが容易に想像できた。

 

そして南美の目が向いた先にいるのは班のメンバーに振り回されててんやわんやになっている一夏である。

 

 

 

 





申し訳ありませんが、これからはペースが落ちます。本当にすいません。


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