IS世界に世紀末を持ち込む少女   作:地雷一等兵

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文字数少ないのにこんなに時間が掛かってしまった…。
楽しみにしている方はすいません、これからはペースが落ちます。

それでは本編をどうぞ↓


第35話 少女達の休日part1

クラス対抗戦のあった週の日曜日のこと、一夏、鈴、箒、セシリアの4人はレゾナンスへと来ていた。

言い出しっぺは鈴、あの騒動によってクラス対抗戦がお流れになった憂さ晴らしのためという理由で一夏を誘い、その一夏が箒とセシリアを誘うことによってこの面子が成立した。

 

「それよりバカ一夏、何で南美がいないのよ。誘うなら南美も誘いなさいよ、このバカ!」

 

「誘ったよ、けど“次の日曜は用事があるから無理”って断られたんだよ。」

一夏にそう返された鈴は“ぐぬぬ”と言い淀み、フンと一夏から顔を背けた。

 

「さて、どこから行きますの?」

 

「取り敢えず2階に行こう、あそこなら大抵の種類の店があるからさ。」

 

「そうね、うん、そうしましょう。」

 

取り敢えずの指針が決まった4人は他愛もない世間話をしながらエレベーターでレゾナンスの2階に移動する。

2階に着き、チンとエレベーターのドアが音を鳴らして開くと、丁度そのタイミングで通り掛かった南美と本音の姿を4人は捉えた。

いつもと違うのはややガラの悪そうな男が2人ほど、彼女らのすぐ後ろを歩いていることである。

 

南美は横目で一夏達に気付いたが、直ぐ様目線を逸らして見なかった振りをして4人の前を歩いて去っていく。

 

 

 

「…今の、南美よね?」

 

「あぁ、間違いない。」

 

「布仏さんも一緒でしたわ。」

 

「何者だ? あのガラの悪い連中は…。」

 

エレベーターを降り、その後ろ姿を見送った4人はそれぞれ顔を見合わせる。

 

「何か良からぬことでもされているのでは? こう…脅されて…。」

 

「本音が人質にされてって可能性があるわね。」

 

「兎に角、尾行しよう!」

 

一夏の提案に他の3人は首を縦に振り、南美達の背中を追う。

そして尾行から数分後、彼女らが辿り着いた場所はとあるゲームセンターだった。

中からはゲーム筐体から流れてくるBGMや、客同士の煽り合う声が聞こえてくる。

間違いなく南美達はここに入っていった。

 

「ここ…だよな。」

 

「ええ、間違いありませんわ。」

 

外側から見ても分かる通り、店内には大勢の人が溢れており、その中には少しガラの悪そうな人物も見える。

 

「よし、行くか…。」

 

意を決して一夏が店内に1歩足を踏み入れると、その近くにいたガラの悪いソフトモヒカンとオールバックの男2人が直ぐ様振り向き一夏の両脇に立つ。

 

「ヒャッハー! 見ねぇ顔だなぁ!」

 

「種籾か?! 農民か!? 何だ!?」

 

2人の男は騒ぎながらジロジロと一夏の全身をくまなく眺めると、その様子を見守っていた鈴達に気付く。

 

「うぉおおおっ! 美少女だぁ!!」

 

「ヒャァアッハァアアアーッ!!! まじか、種籾かぁ!? そうなのかぁ!?」

 

「あぁん!?」

 

“種籾”、その言葉を聞いた瞬間に鈴があからさまに不機嫌な声を上げてソフトモヒカンの男に詰め寄る。

 

「誰が種籾だって…?」

 

「え、その、違うのですか…?!」

 

鈴の剣幕にソフトモヒカンの男はしどろもどろに問答を始める。

 

「分かったわ、分からせて上げる。台につきなさい!」

 

「ひ、ひぃぃいい?! 分かりゃしたぁ!」

 

鈴の凄まじい気迫に押されたソフトモヒカンは情けない声を上げながら空いている北斗の台につく。それを確認した鈴は首を鳴らし、ゆったりとした動作で座る。

 

 

 

 

 





鈴ちゃんみたいな妹が欲しかったっ…。



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