IS世界に世紀末を持ち込む少女   作:地雷一等兵

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今回は短めです。

それでは本編をどうぞ↓


第28話 朴念仁死すべし、慈悲はない

──学生寮1学年棟

 

「死にさらせ、この朴念仁がぁ!!」

 

放課後となり、夕食後の時間、割りと平和的なこの時間帯には珍しく、少女の怒号が1025号室を中心に響き渡った。

 

 

時間は遡ること数分前である。

 

 

──1025号室 織斑一夏・篠ノ之箒の部屋

 

「認めん、認められるか、そんな事!」

 

部屋の住人である篠ノ之箒が入り口で声を荒らげる。彼女の正面にはボストンバッグを担いだ鈴がいた。

 

「だーかーらー、あんたの意見は聞いたけど、もう一人の住人の意見がまだじゃん。それを聞こうって言ってんのよ!」

 

 

…口論の原因はうっかり口を滑らせた一夏にある。

放課後、夕食前の鍛練(という名の南美による扱き、いわゆる1つのジョインジョインジョインジョインミナミィである)を終えた時のこと。

 

一夏と箒は同室であるため、備え付けのシャワーは共有している。

そして鍛練終わりに汗だくとなった一夏が鈴の前で箒にシャワーを先に使う旨を口走ったのである。

その折りになんやかんやあり、一夏は女子との同室は幼馴染みだから気が楽だと言ったことから、セカンド幼馴染みである鈴が箒と部屋割りを代わってとお願いしに来て、そのまま口論へと発展したのだ。

 

 

 

「だから、部屋代わりなさいよ。一夏だって迷惑してるんでしょ?」

 

「えぇい、しつこい! 部屋を出ていくのはお前だ!」

 

「「ぐぬぬぬぬ…。」」

 

と二人が睨み合う一方で、1022号室では…。

 

 

 

ペシペシペシペシペシペシペシペシペシデンショウレッパコノドクデイチコロトイウワケヨペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシペシ

 

「お~、本音もだいぶユダ使いが板についてきたね。」

 

「まだゲージ管理が苦手だけどね~。」

 

家庭用北斗で布仏本音がユダの永久コンボをやっていた。

 

「にしてもこの短期間でユダを使いこなせるようになるとはね、ビックリだわ。」

 

「それもミナミナが練習に付き合ってくれたお陰だよ~。」

 

えへへと頬を緩める本音だが、その手元は緩まず動き続けている。

 

その時である。

 

「南美~っ!!」

 

ノックもせずにIS学園の制服を身に纏った少女がツインテールをなびかせながらダイナミックにドアから突入してくる。

IS学園の生徒、凰鈴音のエントリーだ。

 

「ちょ、え? ちょっとどうしたの鈴!」

 

南美はダイナミックエントリーしてきた鈴を抱き止める。

鈴の目元は若干涙で濡れていた。

 

「グス、一夏のヤツ、約束覚えてながっだぁ…。」

 

そのまま南美の胸で泣き崩れる鈴を南美はそっと抱き締めて泣き止むまで優しく頭を撫でる。

 

 

「落ち着いた?」

 

「うん…、ありがと…。」

 

10分ほど経って落ち着いたのか、鈴は南美から離れ、対面のソファに座る。そして対面する二人の前には本音が淹れたお茶が置かれていた。

泣き続けて落ち着いた鈴は先程起こったことをそのまま打ち明けた。

 

「なるほどねぇ…。」

 

「オリムー酷いぞ~、女の子の告白を勘違いするなんて~。」

 

「でしょ、やっぱりそう思うよね!?」

 

鈴が打ち明けた話とは、彼女が中国に引っ越す前に同級生であり、想い人であった織斑一夏に自らの想いを告げた時のことである。

彼女の一生一代の告白は“私の料理が上手くなったら毎日酢豚を作ってあげる”という、なんとも胃の負担が大きそうで、昔ながらの「毎朝味噌汁を作ってください」に通じる奥ゆかしいものだった。

だがしかし、告白を受けた当の織斑一夏はというと、その告白の根幹である“作ってあげる”を“驕ってあげる”と勘違いしていたのだ。

それに憤りを感じた鈴は一夏に怒鳴り散らし、彼の部屋を後にして南美の部屋に転がり込んできた。

 

…鈴の言い回しが分かりにくかったと言えばそうなのかもしれないが、そんな事は乙女3人の前ではお構い無しである。

 

「ま、まぁまぁ二人とも、一夏くんだって悪気があった訳じゃないんだからさ。いや、やっぱり酷いか…?」

 

「酷いぞ、女の子の告白は一生物なんだよ~。」

 

「そうよそうよ! こうなったらクラス対抗戦でギッタギッタのけちょんけちょんにしてやるわ!」

 

「おお~、その意気だよ。」

 

打倒一夏に燃え上がる鈴と、それを無意識に焚き付ける本音によって南美の部屋は消灯時間まで対一夏の作戦会議室と化したらしい。

 

 

 

 

 

 

 

オマケ

 

「アミバ様のパーフェクトゲーム」

 

ジョインジョインアミヴァ デデデデザタイムオブレトビューション バトーワン デッサイダデステニー ナギッペシペシナギッペシペシハァーンナギッハァーンヨウソウサンカクナギックラエェナギッナギッナギッヒョオハァナギッオレハオレハテンサイダァナギックラエェヒョオヨウソウサンカクキャクナギッハアアアアキィーンホクトウジョウダンジンケンK.O. コレデキサマモオレノデクダァ

バトートゥーデッサイダデステニー ナギッペシペシナギッペシペシハァーンヨウソウサンカクナギックラエェナギッナギッナギッヒョオハァナギッジダイハジダイハイガクヨリボウリョクヲナギックラエェヒョオヨウソウサンカクキャクナギッハアアアアキィーンホクトウジョウダンジンケンK.O. ンン マチガエタカナァ

バトースリーデッサイダデステニー ゲキシンコウハアアアアキィーン テッレテー ホクトウジョウハガンケンハァーン

FATAL K.O. コレガアミバリュウホクトシンケンダァ ウィーンアミヴァ パーフェクト

 

 

 

 

 





アミバ様はアニメ版も無双版も好きです。
そしてアミバ様のパーフェクトゲームに関してはただの思い付きです。深い意味は特にありません。

あと最近思うのが、格ゲー作るならとりあえず開発をアークシステムに任せてみれば良いと思うんですよね。



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