じゃあ俺、IS触らないで帰るから   作:Izayoisigu

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これが日常だよな、多分。


11話

「身体中いてぇ」

「千冬ネキに勝てるわけないだろ!いい加減にしろ!」

「お前がジャイアントスイングするからだろ」

「知らんな」

「そんな事言ってないでミニキャンプファイヤーやるぞ」

 

ノコギリで木を斬り、小さく分ける。

ノコギリは旅館から借りた物で火は自分で調達しろって言われ、今坂本が縄文時代の方法で火をおこしてる。

他の3人は、テントを張りもう一人は料理、最後はスピーカーの設定をしていた。

 

「こんな広い場所でVRゲームで遊びたいな」

「確かに、動き回れて絶対面白いもんな」

「だな」

 

そう言って黙って作業する4人。

19分くらいかけて作業が終わるが、料理だけはまだ完成していない。

火が強すぎるせいで中々進まない、弱めたり出来ないから仕方ない。

テントの中から時折音楽が流れて消えての繰り返しくらいだろう。

 

「暇やし砂の城とか作ってみないか?」

「別にいいが完成したら絶対誰か蹴り入れるゾ」

「大丈夫だって安心しろよ」

「ほんとぉ〜?」

 

彼奴ら何やってんだ、こちとら料理最中で遊べないんだよ少しは黙っとれい。

誰か助けてくれないかね、火が熱いんだよ、かき混ぜないとカレーが焦げてしまうからしょうがないね。あ、坂本がヌマクロー作ったけど悠に首蹴り飛ばされてオジャンになった。

スッゴイ追いかけてるけど逆に無言の腹パンくらって、クリティカルヒットしてうずくまってる馬鹿野郎。

 

「完成したし食べますかな」

 

適当にかき混ぜてたら完成したカレー、美味いのかは分からんが食べよう。

 

「飯じゃ!」

「アイツ誰か引きずって来いよ」

「自分でやったんだから自分で行け」

「いだきます」

 

後から坂本も食って旅館で風呂入って寝た。

 

 

 

 

 

 

 

 

翌朝

 

「疲れたんじゃ、ワイは寝る」

「へいよ」

「木とかは全部焼却炉で全部ぶち込んで来たわ」

「お疲れちゃん」

 

砂浜と海を汚したら駄目ってそれ一番言われてるから。

取り敢えず、借りた物は返したし道具も全部しまったから大丈夫だ。

後は適当にして夕方になるまで寝てようかな。

 

ブルーシートをリュックから取り出し、日除け変わりにしてリュックに顔を突っ込んで寝る。

他は知らん。

 

「織斑先生砂浜で誰か寝てますけど大丈夫でしょうか?」

「そんなのはほっとけ」

「分かりました」

 

砂浜で寝ている田中を放置し、ISを弄っていくIS学園の生徒達。

専用機組達は新しいパッケージとか見ていてその中で専用機を持ってない箒が呼ばれ、妙に浮かれている返事をした。

 

「篠ノ之、コッチに来い」

「はい」

 

すると、砂浜の方から千冬のアダ名を叫んでコッチに来る束がやってくる。途中で田中を拾って。

 

「ちーちゃあああああああん!!」

 

飛んできた束の顔に手を添える。

 

「やあやあ会いたかったよちーちゃん!さあハグハグしよう!愛を確かめる為に」

「五月蝿いぞ束」

 

千冬の手に力が入り、ギシギシと束の顔から鳴ってはいけない音がする。

 

「痛い痛い....よっと箒ちゃん久しぶり!」

「どうも.....」

 

アイアンクローから逃げて箒の方へと会いに行くが

 

「大きくなったねぇ特に胸が!」

「殴りますよ」

 

何処から木刀を出し突く。

お前は何処から出したとかIS要らないだろとかてめぇどら○もんじゃねぇか、というツッコミはいれてはならない。

 

「殴ってから言うのはダメだと思います束さんは、ねぇいっくん酷いと思うよねー」

「は、はぁ....すみません束さん田中さん大丈夫なんでしょうか」

 

唐突に振られた一夏は何と返したらいいか困りながら、リュックに顔を突っ込んで転がって寝てる田中を心配する。

 

「ああ!ごめんねりゅーちゃん大丈夫?」

「.......」

「寝てるから大丈夫だね!」

 

いや、駄目だろとツッコミを入れたいが我慢する束以外の全員。

 

「おい束自己紹介くらいしろ」

「ちーちゃんの頼みだし仕方ないな〜ISを作った天災篠ノ之束さんだよーはい終わり」

「はぁ....」

 

頭を抱える千冬であった。

 

「篠ノ之博士!」

「あのISを作った天災....」

 

次々回りが束の事を言って行く中で専用機組は一つ疑問に思う、何故田中と知り合いなのか。

 

「ふっふっふさぁ、大空をご覧あれ!」

 

すると某何処かの第6使徒が空から降って来て説明をしていく束。

 

「これぞ箒ちゃん専用機赤椿〜」

 

周りに居た生徒達が箒さんだけズルい、不公平、身内だけで、と次々と言っていき箒にヘイトが溜まっていく。

赤椿に箒は乗り、束はフィッティングをそんな中でセシリアが一言言った。

 

「篠ノ之博士!私の専用機を見てくれませんか」

「はぁ?今箒ちゃんのISの設定してるのが見えないの?」

 

しっしと追い払いされてセシリアが肩を落とし、一夏が宥める。

すると先程まで寝ていた田中が起き上がり、リュックを顔から引き抜き地面に叩き付ける。

パン!っと音がした方へと皆田中に注目する。

 

「不公平とかズルいと漏らしてた諸君へ良いニュースを送ろう。専用機持ちと成れば企業、または代表とかになると結婚が難しくなる」

 

不満を漏らしてた生徒が結婚という言葉に反応する。

女性にとって結婚は夢だろう、家系を作って夫と子供達と仲良く暮らす憧れがあると思う。

 

「IS学園を卒業した後はどうする?その道に行くか?それとも普通に大学行くかISとさよならするか?現に見てみろ、ISの教師と開発者とその道に行った奴と女尊男卑の奴らを見てみろ、結婚はしてるか?してないだろ、そんなビックニュース見た事ないだろ。男性との接触をしたいが知り合いの男性が居ない、出会えない。合コンをしても逃げられる、そんな毎日を送りたいか?送りたくないだろ?一番可哀想なヤツが目の前に居るだろ、篠ノ之束ってヤツが。篠ノ之束は国に指名手配されてちゃんとした生活も普通に誰かと遊びに行ったり、普通の家系が作れなくてずっと一人で独身。篠ノ之束は妹に専用機を作って独身と言う名の孤独に道ずれにしようとしてるだから。」

 

長いようで短い演出に不満を漏らしてた人達が箒と束にごめんなさいと謝り、結婚諦めないでね、篠ノ之博士も結婚頑張って下さいと生徒達のエールが送られた。

箒は複雑な表情し、束はまたもや口から血を流していた。

千冬もまだ、まだ大丈夫だっと心の中で呟き顔は無表情で一夏が心配していた。

いつの間にか箒へと溜まっていたヘイトが消えていた。

 

「束、セシリアの専用機見てあげてくれないか?」

「ああうん、別にいいようん」

「篠ノ之博士ありがとうございます!同じ女性として頑張りましょう!」

 

束は専用機組と生徒達のISを見て行く中で真耶が焦りながら千冬に話した。

 

「現時刻よりIS学園教員は特殊任務行動へと写る。今日のテスト稼動は中止。各班、ISを片付けて旅館に戻れ。連絡があるまで各自室内待機する事。専用機組以外はこの場に残れ」

 

そう千冬に言われてISを片付ける生徒達は疑問に思う、何故中止なのか何かあったのだろうかと。旅館に戻って行き田中も叩きつけたリュックを持ち後に着いて行く。

 

 

 

 

 

 

 

「お前ら帰るぞ」

 

職員用の休憩室で寝てる奴とPSPで通信して遊んでる奴に告げる。

 

「了解、ほら坂本起きろ」

「ふぁーあ......寝すぎたかな」

「どうやろな」

「じゃけん帰りましょうねぇ〜」

 

リュックと鞄を持ち、休憩室を出て帰ろうとした時に誰かに呼び止められた。

 

「ねぇ貴方達」

 

後ろを振り向いたら金髪の女性が立っていた。俺達に何か用だろうか?

 

「何ですか?」

「貴方達にとってISは邪魔、または必要かしら?」

「さぁ?男の俺からしたらどっちでもいいよ」

「しwらwなwいwよw」

「ビリー兄貴が歪みねぇな♂って言ったら答えてやるよ」

「じゃあな金髪の自称年齢18歳のババアァ」

 

そう言って俺達は走って逃げる。

後ろで誰がババアァですって!っと、怒り走ってくるが彼等の足の速さを侮ってはいけない。

帰宅部でシューマッハの俊足の持ち主なのだから。

 

 

 

 

 

金髪の女性から振り切り、途中でタクスィを拾い帰った4人。

やはりシューマッハは伊達じゃない事が証明された瞬間だった。

そんな田中の家では......

 

「りゅーちゃん束さんの事貰ってよおおおおお!!」

「ウルセェ!今何時だと思ってやがる!3時だぞ!朝の3時だぞ!寝させろ疲れてんじゃボケぇ」

 

リビングの扉が開き、クロエが静かに怒鳴る。

 

「束様、うるせぇです明日仕事なので静かにして下さい。それと結婚出来ないのは自分のせいだと自覚して下さい」

「くーちゃんまでえええ.....」

 

バン!っと扉を強く閉めて自分の部屋に帰っていくクロエ。

そんな田中家と同居人との日常生活だった。

 

 

 

 

 

 




誰か貰ってやれよ。

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