私が大好きだったけいおん!という作品に今更2次創作を作ろうという訳ですが…笑
私はけいおん!を見てベースを始め、バンドを組み、今でも趣味の一環としてギターやベースを弾いています。
あの大ブームだったけいおん!が過疎化を辿っているのは悲しいですが、頑張って執筆していきますので、どうか暖かい目で見てください。
あのローソンフェアとか頑張ってた当時を思い出します。笑 感想文等でファンだった方達と語り合えればなと思ってます~
それではよろしくお願いします!
また第一話は諸事情で大幅に改変させていただきましたので、改めて読むといいかもしれません。
雑文だったのが少しはマシになっています(笑)
#1 出会い!
ふと思う。
俺は誰と居たのかな・・・。
こんなにも長く。
こんなにも一瞬で。
こんなにも儚く。
こんなに残酷で引き裂かれる想いがするなんて。
それは残酷にも、容赦なく、俺に現実を突きつけた。
目の前には"卒業式"の文字。
そんなものを目の前にしても、俺は心のどこかで信じていなかった。
まだどこかで繋がっている自身があったのだ。
ただ。
ただ、俺はまだ認めたくなかったのかもしれない。
こんなにも当たり前で。
こんなにも眩しかった毎日に、終止符を打ってしまうことを。
どうして、引き裂かれる?
俺はまだずっと一緒に居たいよ。
情けないが、本心を伝える。
それは大好きだった物語が終わってしまうかのように。
大好きだったドラマ、アニメ諸々が、最終回になって、視聴者を置いていくように感じるのと同じ感じで。
置いていかないでくれ・・・。
悔しいけど、本心を伝える。
皆でバカみたいに騒いで。
夏はキャンプファイヤーをしたり、肝試しをしたり。
冬はコスプレパーティーとかやったっけ?
そんな一瞬一瞬が走馬灯のように駆け巡って・・・胸を締め付ける。
「本日をもって、皆さんの高校生活は終了となります・・・。今まで本当にありがとう。それじゃ・・・解散・・・」
そうか。
簡単なことだ。
やっと身をもって、実感することが出来る。
そうか。
俺は・・・・・卒業するんだ―――。
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目覚める。
唐突の目覚めだった。
ジリリリ、と耳を劈くような目覚ましの不快な音で俺は目覚める。
布団をめくり、立ち上がる。
部屋が二つしかない小さな部屋。そこには俺しか住んでいない。
訳ありで両親とは違うところに住んでいる。所謂、一人暮らし状態だ。
今日から高校生だが、こんなこと学校にバレて大丈夫なのだろうか…。
まぁいいか。
壁に掛けてある制服に目をやる。
青いブレザーと白のシャツ。そして、水色のネクタイ。
さぁ、着替えて高校へ行こう。
入学式から遅刻は不良だからな。
大急ぎで着替え、朝食もまともにとらず家を飛び出る。
駅までの道のりは近い。
電車で3駅の場所に高校はある。
名は、"桜ヶ丘高等学校"。
最近までは女子高だった場所だ。
今年度から共学になったらしい。
そんな学校に行くのは不安で仕方ないが、父親の紹介でこの学校に入学することになった。
"逃げてきた"っていう表現の方が正しい、か。
まぁ、今はいいや。
今は。
どうせ誰にも打ち明けることのないことだし。
「お姉ちゃん、本当に大丈夫?」
ふと背後から声がした。
女子の声だ。
別に気にする程のことでもないが、耳に入ってくる。
「うん!もー憂は心配し過ぎだよ~」
「今日だってギリギリまで寝てたじゃんっ」
「だってぇ・・・」
仲睦まじい姉妹がいるもんだと思った。
今時珍しいのではないか?
チラリ、と制服を見るからに・・・お姉ちゃんらしき人は桜ヶ丘高等学校の生徒だ。
やはり元女子高ってこともあって・・・女子が多いな。
「ッ!!!」
一瞬頭が真っ白になる。
何かを考えるよりも先に体が訳もわからず動き出す。
誰よりも先に足を前に踏み出し、姉妹の方へ向かう。
刹那、そのお姉ちゃんの方が思いっきり何かに躓く。
あなたその運動神経はなんですか?って言いたくなるくらい大胆に顔から地面に突っ込んだ。
・・・はずだったが、間一髪俺が下に入りクッションになる。
「あっぶな!!!」
お姉ちゃん(とこの際呼ぶ)は俺の肩にしがみ付き、半泣き状態。
いや・・・どちらかといえば泣きたいのは俺かな・・・。
犠牲にした太ももの裏がジンジンする。
絶対擦りむいた・・・地味に痛いやつだ。
「お姉ちゃん!!大丈夫!?」
「ううぅ・・・ごめんなさいっ、大丈夫ですか?」
黄色ピンで前髪を留める、ショートヘアーの女の子。
意外と妖艶な顔つきをしていて目の場所に困った。
「すいません、ありがとうございました。お怪我はございませんか?」
礼儀正しい妹だなという素直に思う。
妹も妹で妖艶な顔つきだ。
「大丈夫です、なんともないです」
「良かったです・・・!」
「あの・・・ありがとうございました・・・っ!」
お姉ちゃんに凄い勢いでお辞儀をされる。
いえいえ、と適当に返す。
「ひょっとして、その制服って・・・?」
「ああ、桜ヶ丘高等学校です。」
「やっぱり!!1年生ですか?」
「あぁ、はい」
「私も!よろしく!」
「そうなんだ、よろしく」
まさかの1年生か。
多少塩対応な気もするが、入学当日からなんか天然系の女の子と話してて大丈夫だろうかと思った。
「平沢唯です~」
「尾形相馬です」
彼女は満面の笑みで微笑みかけてくる。
何か悩みとかなさそうなタイプの子だと勝手に思った。
「じゃあ私こっちなので・・・お姉ちゃんしっかりね!お姉ちゃんをよろしくお願いします!」
えっ!?
よろしくって何、よろしくって・・・!!
ちょ、妹よ・・・!
アワフタしている間に、妹は交差点で違う方へ曲がって行った。
いきなりお姉ちゃんと2人っきりに。
噓でしょ・・・!?
「あの平沢さんは・・・」
「唯でいいよ!」
!?。
マジか。
とりあえず学校までは一緒に行くことにする。
「あの・・・唯はさ・・・どこから通ってるの?」
「電車で三駅のところだよ!」
「マジか。俺もだ。」
まさかの住んでるとこ被った~。
初っ端からビンゴするとは思わなかった・・・。
「ところで、和ちゃんどこ行ったのかな~うーん・・・」
「誰だ?のどかって」
「幼馴染!朝一緒に行こうって事になってたの」
なんで俺が一緒に行ってるんだろう・・・。
「ふーんじゃあ探すか、俺も手伝うよ」
「えぇ、いいよ!付き合わせちゃうの悪いよ・・・」
「気にすんな、友達いないからさ」
「そうなの?」
「あぁ、知り合いもいないと思う・・・出身違うし・・・」
1人暮らしだし、とは言えなかった。
「じゃあ・・・私が友達1号だね~!」
「えっ―――」
思ってもない一言だった。
思わず、聞き返してしまいたいレベルで。
満面の笑みで・・・えへへと笑う彼女。
馬鹿馬鹿しい・・・。
会って数分の人に心を許すなんて・・・。
でも・・・さりげない一言かもしれないが、とても嬉しかった自分がいた。
自分があまりこんな事を言われる経験がないからであろうか。
自分でもよく分からない。
俺はまだ知らない。
彼女との出会いが、一生忘れる事の出来ぬ、最高の青春を送るキッカケになることなど―――。
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「えー、皆さまはこれから輝かしい"青春"と呼ばれるものに全力を注いでください―――。」
校長がこんなことを言っていた気がする。
入学式は意識が遠のくのを我慢し、必死に睡魔と戦っていた。
どれくらいの時間が経ったかは分からないが、ようやく終了し、一年生は玄関前に集合させられた。
人がザワザワといたが、どうやらクラスが発表されたようだ。
一緒でよかったー、などの声が聞こえてくる。
そんな中で俺も掲示板をのぞいてみた。
「1-3・・・か」
予想通り、知っている人は誰一人いない。
ここまでくると清々しいな。
名前を順に追っていくが、知っている名前など―――。
「ひら・・・さわ・・・ゆい・・・?」
どこかで聞いたことのある名前だと思った。
あれ・・・どこだっけ。
さっきまで発してた言葉だったと思うんだけd―――
「尾形くーーーん!!一緒だったね!クラス!嬉しいよ~!」
この子だ・・・。
朝から豪快にズッコけた天然系美少女・・・。
俺の高校生活に色んな意味での不安が過った気がした。
先ほど探してた和さんも一緒にいた。
やれやれ、という表情で唯に手を引かれている。
「尾形くん、一年間よろしくね~!
「私からもお願いするわ・・・この子友達出来るか不安だから・・・」
「なんか和さんも大変ですね・・・」
「そうなのよ」
苦労人は語っている。
幼馴染とかすごいな。
「唯は素直でいい子だから、仲良くしてあげてね」
「おう―――」
和さんはクスリと笑うと、じゃ行こうと告げ教室へと向かった。
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「君!柔道やらないかッ!!??」
「バスケ興味ない~!?」
「文芸部、いかがですかー!?」
「オカルト研究会・・・どうですか・・・?」
なんか一つ明らかに怪しいのがあった気もするが気にしない。
教室へと向かう途中、女の先輩から沢山の勧誘を受けまくる。
そうか・・・新歓時期だもんな。
少しでも多くの一年生をゲットしたいのだろう。
部活・・・。
中学の時はバスケやってたけど、ここ女子高だし男バスなんてないんじゃ・・・いやでも勧誘を受けたってことはあるのかな・・・。
少し嫌なことを思い出したので、考えるのはもうやめよう。
流れるままに昼食の時間に。
「うーん、どうしよう」
「どうした?」
「何悩んでるのよ唯」
「部活何にしようかなぁーって思って」
「それ俺も悩んでた・・・まぁ大体決まってはいるけど」
「尾形くん何にするの?」
「バスケ・・・かな」
「すごーい!バスケ出来るんだ!」
「いや・・・中学の時にやってただけだよ・・・」
「キセキの世代?」
「いや待て、それは違う。」
まぁ中学は強豪で俺も選抜選手だったけど・・・。それがこんな無名高校に・・・。
「どうしたの?」
「いや、なんでもないよ」
「でも唯、早く決めないとね。ニートになっちゃうよ?」
ズバッという和さん。
幼馴染の力は強い。
「部活やってないだけでニート!?」
「それはまぁ少し言い過ぎだけどな」
「何かやらなきゃいけないような気はしてるんだけど・・・一体何をすればいいんだろう」
何か今の唯は昔の俺を思い出す。
何かをしなければないない義務感。
そういう時は何もいい案が思い浮かばないものだ。
力になってあげたい気もする。
「和さんは決まったのか?」
「私は生徒会に入ろうかなーって思ってるよ」
「おお、生徒会か!お堅いですなあ・・・」
「和ちゃんすごいね!中学の時もやってたじゃん!」
平沢唯。
真鍋和。
初日でこの二人と知り合い、行動を共にすることになったが―――。
どんな高校生活になるんだろうか。
三年後、俺はどうなってるんだろう―――。
唯、和さん。
この2人とも一緒に居るだろうか。
唯の笑顔を思い出す。
それがどうしても頭から離れない。
「友達1号・・・か―――」
奇跡の物語・・・始まる―――。