一夏ちゃんを無双させたいが為のインフィニット・ストラトス 作:銭湯妖精 島風
私達が表舞台に身を明かしBETA殲滅戦を行ったアノ日から世界は大きく姿を変えて行った
先ず戦術機とMSの存在によりISは、1人を除き女性のみ搭乗が可能と言う事、コアが460余りしか無いと言う見過ごせない欠陥により戦力と足り得ないと各国は判断し、元々のスポーツ競技 及び 元来の用途である宇宙開発へとISを運用し始めた
そしてBETAの脅威を重く見た各国は連合軍を結成し、私達戦闘部隊員を中心に部隊を再編、各国の基地に配備されている
僅か10年で世界は束さんの望んだ形へなりつつある
私が、私達が待ち望んだ世界がやってきている
「一夏、もうすぐ始まるよ?」
「分かりました、ありがとうございます一騎さん」
相変わらず海や空を眺めてボンヤリしてしまう私に一騎さんが声を声を掛けてくれたので、共に招待席へ向かう
「織斑くん、今回も絶好調ですね。前回は残念ながら決勝をナマでは見られませんでしたけど」
「仕方ないさ、ドクターストップかかってたんだし」
確かに臨月でモンドグロッソの会場に行くのは医者じゃなくても止められるだろう
そもそも我が子と教え子なら我が子を選ぶ、彼は私が居なくても大丈夫だろうし
「ナツキとマドカも連れて来てあげたかったですね」
「確かに、でもテストなら仕方ないよ」
誰に似たのか二人共しっかりしているし、クロエさんやブレアやエイダも面倒を見てくれるので数日ぐらいなら私達が居なくても大丈夫だ
そんなこんな招待席に着くと、懐かしい顔が見えた
「お久しぶりですね?箒さん、オルコットさんの結婚式以来ですか?」
「ああ、真壁先生、お久しぶりです。そうですね多分、2年ぶりぐらいだと思います」
学生時代は武士の様な少し尖った雰囲気を纏っていた彼女もIS学園を卒業して直ぐに
「もう2年経っていましたか、最近時の速さにビックリします」
「それだけ充実している証拠なのでしょう。あ、始まりますね」
私達も直ぐに席に座りアリーナを見る
そこには相変わらず白いISを身に纏う
「第6回モンドグロッソ決勝、日本代表 織斑 一夏は今まで誰も成し得ていない二連覇を成し遂げ、ブリュンヒルデに並ぶ称号ジークフリートを歴史に刻みつけるのか!或いは中国代表 凰 鈴音が連覇を阻止しブリュンヒルデの称号を手に入れるのか!!今、決勝が始まります」
実況のセリフが会場内の熱気を更に上げて行く
学生時代の戦績は五分五分だったが、彼はISのコア人格とコミュニケーションが取れる能力がある
彼が特別なのか否かは未だに謎ではあるが、彼は彼女の動きと甲龍のコア人格の表情や動きを見て判断出来るので、かなり厄介な相手ではあるだろう
「モンドグロッソ決勝を開始します」
プーと少し抜けた開始のブザーが鳴り、決勝戦が始まる
どちらが勝ってもおかしくはない、故に彼は、彼女は全力で楽しそうに競う
みんなが笑い会える優しい世界が、きっともうすぐやってくる
その日が来る日まで私は歩みを止めない
end
本作をお読み頂きありがとうございました
今回を持って完結とさせて頂きます
コメントをして頂いた方々、本当にありがとうございました
また、誤字脱字の報告をなさって頂いた方々にも感謝を
ありがとうございました
次の作品を書くかは全く決めていませんが、多分我慢出来なくなって書くと思いますw
良かったら次の作品もお読み頂けると幸いです