一夏ちゃんを無双させたいが為のインフィニット・ストラトス 作:銭湯妖精 島風
襲撃から早数日が経った今日この頃
現在私達はIS学園の講堂を借り、全世界同時生中継の会場設営などの仕事に奔走している
何故、そんな事になっているかというと
姉さんへ仮説を話し束さんをIS学園へ招待する許可を求めると、二つ返事で許可が貰えたので、とりあえず電話で事情を話すと翌朝には束さんが、いつものアリス風ワンピースでは無くTHE研究者なスーツに白衣で私の枕元に立っていた
流石に枕元に立たれて驚いたが色々とスルーし、束さんに例の機体を見て貰い、その時点で分かっている情報を伝える
「恐らくコレは試作品だね、パーツの規格が統一化され切れていないし、量産するならパーツ構成に問題が有る。電装面を見てもパイロットに依存し過ぎる作りになっている、この直結機具については?」
「司法解剖と機具解析の結果、パイロットの脊髄にナノマシンを注入し直結機具とのバイパスを形成しています。そして此のナノマシンは極めて高い負荷を身体へ与える様です」
私の言葉に爪を噛みながら束さんは表情を歪ませる
解析で分かった直結機具の機能はパイロットの脳へ直接介入し、ISを扱う様に簡易的に思考制御を行えるというもの
それだけなら良い物と言われるかもしれないが、違う
ナノマシンに適合出来なかった場合、ナノマシンは暴走し脊髄を犯し、激痛を伴いながら脊髄の細胞を完全に死滅させるし、機具の取り付けも相応のリスクと激痛が予想されてる
またナノマシンに適合したとしても、機体を駆動させる為の膨大な情報を個人の脳で処理しなければならない
未成熟の脳へそんな事をすれば様々なリスクが発生するだろう
「・・・もう、やるしか無いね」
「束さん?」
束さんの呟きを聞き彼女を見ると、何かを決意した表情をしていた
「いっちゃん、ちーちゃんの所に案内して?」
「分かりました」
私は頷き、束さんを姉さんがいるであろう職員室へ案内する
とりあえず私が先に入り中に姉さんがいるのを確認し束さんを中に入れる
「ちーちゃん、お願いがあるんだけど」
「お前からお願いされると、良い予感がしないのだが・・・なるほど、バカ話の類では無い訳か。とりあえず言ってみろ」
姉さんは、途中まで鬱陶しそうな表情だったが束さんの表情を見て姉さんも真面目な表情へと変わりそう言う
「講堂と放送機材を一式貸してくれないかな?」
「何に使う気だ?まさか、お前」
流石、幼馴染と言った所だろうか、姉さんには束さんがしようとしている事が分かる様だ
恐らく世界へ向けて何かしらする事は分かっているのだけども
と、これが回想である
とりあえず様々な準備が有って大変だ
分割します、すみません