一夏ちゃんを無双させたいが為のインフィニット・ストラトス 作:銭湯妖精 島風
アレから私は束さんに連れられ格納庫から移動し、畳が敷かれた部屋へ案内された
内装は懐かしい篠ノ之家の茶の間にソックリで少しだけ嬉しい気持ちになる
そんな私で適当に、卓袱台を挟み向かい合って座ると束さんが口を開く
「んじゃぁ、とりあえず此処が何処かとか説明しておくね?」
「はい」
私の返事を聞き束さんは話を始める
「えーっと・・・まず今は西暦2×××年の2月、此処は私が開発&建設した空母ボレアリオスの中で窓が無いのは、それが理由」
「空母、なんですか?道理で」
それから色々と今の世界情勢や束さんの状態を聞いた
「大変ですね束さんも、身勝手な人達ばかりに振り回されて、逃げ出す気持ちも分かります」
「そう?ありがと〜」
そんな訳で束さんの話を聞いた以上、私も自分の事とあの世界の事を話さなければならない
とはいえ、この世界との差があり過ぎて軽く引くんだよね、うん
そんな事を思いつつ軽く深呼吸し
「では次は私の番ですね?改めて自己紹介から、私は日本帝国近衛軍に所属している真壁一夏、階級は中尉、歳は22です」
私の自己紹介に、え?っと言う表情をする束さんに説明をする
「実は結婚していまして、まぁその前に両親がBETAの大規模進行の時に生死不明になってしまいまして、遠縁の親戚に当たると言う武家に養女として迎えて貰って、色々省きますが、五摂家に近い有力武家の方とお見合いをしたら意気投合したので、そのまま結婚しました」
そこまで話すと束さんの表情は二転三転していて少し面白いと感じてしまう
「次は世界情勢に移ります、私が産まれ育った あの世界は私が産まれる前からBETAと呼ばれる地球外生命体との生存戦争をしていました、奴等について分かっている事は極々僅かで、奴等を創り操っている者達は珪素系生命体である事、炭素系生命体は生命体として認めていない事、奴等は地球へ資源回収をしにやって来た事等、その程度の事しか分かっていません。ですが、人類は団結し結託し奴等の巣たるハイヴを少なく無い犠牲を払いましたが数個潰す事も出来ました」
「そう、なんだ」
束さんは少しだけ悲しそうな表情で呟き、困った様な表情に変わる
「やっぱり人間って種として危機を迎えなきゃ団結出来ないのかな?」
「それは・・・どうでしょう?確かに表向きは団結していますが、水面下ではBETAとの戦争終結後の覇権を巡った争いも行われているでしょうし、一概には言えないですね。ですが私は興味ありません、悠陽様をお守りし悠陽様の為に死ねるなら本望です。実際、そうでしたし」
そう言うと再び束さんは複雑な表情になり、直ぐにニコリと笑み
「そう、だね。いっちゃんには いっちゃんの信念があるのは分かったよ、自分の信念を曲げちゃダメ、だよね」
「そうですね、束さんは
「うん、ありがとう いっちゃん」
そう言い束さんは卓袱台を飛び越え、私に飛び付き抱き締めてくる
勢いを殺せず倒れてしまったが束さんを受け止め、私は抱き締め返し
「簡単に叶う夢なんて、夢じゃないですよ?束さん」
「確かに、そうだね」
束さんが少しでも元気になってくれたら良いなぁと考えつつ、胸部装甲の差が有って少しでだけ嫉妬しそうになったのは秘密だ
一応、自分なりに説明してみたんですが、こんなで分かりますかね?
少し不安なんですけど_(:3 」∠)_