一夏ちゃんを無双させたいが為のインフィニット・ストラトス 作:銭湯妖精 島風
取り敢えず寝かされていた部屋から廊下に出てみる
「明る過ぎず暗過ぎず・・・ですね」
履き物なんて存在しなかったので裸足のまま出てきた為、床のヒンヤリした感触を感じつつ、廊下の照明を見上げ確認し、適当に右へ進路を取り歩く
床や壁、天井の材質は その手の事に広く無い私には分からないが、とりあえず金属の様な石材の様な感じ?と言った感想だ
ペタペタと数分程歩いているが、人に会うどころか人の気配が全くしない
「死後の世界って、案外 生前の建築様式と変わらないのですかね?」
建物の、かなり内側なのか窓が1つも無いので、よく分からないが、少なくとも基地や研究施設の様な建築様式だなと私は思った
そんな訳で、再び数分程歩くと 何やらデカい扉に行き着いた
「此処に誰か居れば良いのですが・・・」
私は淡い期待を胸に扉を開け室内に入る
中は私が想像していた広さより数倍は広く、私の見慣れたモノが痛々しい姿を晒しながらも、そこに居た
「・・・私と共に来てくれたのですね、こんな姿になるまでに私の為に有難う、武御雷」
私は私の愛機に歩み寄り、至る所欠けている武御雷へ感謝を述べる
腕は捥げ、跳躍ユニットは片方しか無く、脚も歩行不可能な程にボロボロになっている
だが、私は目を離さない
全ては私が戦った証だから
「あの世とは言え、技術者が居てくれたらアナタを必ず直して貰える様に頼みますから、待っていてください」
私は武御雷を見上げるのを止め、人の気配を感じる扉の方を向き、その時を待つ
数秒も掛からずに、扉は開き 彼女がいる事に少し悲しみを感じていると
「もー、勝手に居なくなっちゃダメだよ?束さんビックリしちゃうじゃないか!」
久しぶりに見る彼女に少し違和感を感じたがスルーするとして
「すみません束さん、死後の世界で好奇心に負けてしまいました」
「ん?死後の世界?」
私の言葉に首を傾げている束さんに、私も首を傾げ
「此処、死後の世界ですよね?私は作戦行動中に自決したので」
「え?束さん死んでないし、いっちゃんも死んで無いよ?」
キョトン顔で そう言われて、ますます頭が混乱する
「え?ちょっと待ってください、死後の世界じゃなかったら、何で私は生きているんですか?此処は何処なんですか?」
「さぁ?束さんには、いっちゃんが生きてる理由はサッパリだけど、多分・・・平行世界から迷い込んでしまったんじゃないかな?いっちゃんがソレに乗って現れた時、次元の歪み的なのが観測されたからね」
束さんの説明に対して、イマイチ理解出来ないが とりあえず此処は死後の世界ではないらしい
それを理解した瞬間、足から力が抜けてしまい座り込んでしまった
「私は・・・私は、これからどうしたら良いのでしょうか?生き甲斐も生きる意味も家族も愛機も全て失いました。此処が平行世界ならば、私の居場所は無い・・・私のチカラでは帰れない・・・束さん、貴女に尋ねるのは卑怯だと思いますが、教えて下さい・・・私はどうしたら良いのでしょうか?お願いします、教えて下さい」
そう言い、私は束さんに頭を下げ尋ねる
「ん〜そうだな〜、とりあえず暫く私と暮らしてみる?いやぁ実は束さん家事が苦手なんだよー」
そう言い私の頭を撫でて、そう言ってくれる束さん
それに感謝し
「有難うございます、家事なら得意です。任せて下さい」
「じゃ、決まり。宜しくね?いっちゃん」
「はい、宜しくお願いします束さん」
そんな訳で私と束さんの共同生活が始まったのだった
まだまだリハビリを続けなきゃです_(:3 」∠)_
とりあえず次は補足?的な話をを書きたいなーって思ってます
そして、少しづづ長文を書く練習もしていきたいなーって思ってます