一夏ちゃんを無双させたいが為のインフィニット・ストラトス   作:銭湯妖精 島風

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剣士の戦い

 

 

僅かばかりの舌戦が終わり、張り詰める空気を肌に感じながら、その時を待つ

 

 

さて初手は どうしようか

 

先ずは様子見に徹して出方を伺うのがセオリーでは有る、だが後手に回り相手に流れを掴まれてしまう危険性も存在する

 

ならば、(92式多目的追加装甲)を上手く使い、攻めるのも手では有る

 

対IS、つまり対打鉄のシュミュレーションは何度もJIVES(ジャイブス)所謂 仮想演習システムで予習はしているし、何度も落とした事もある

 

だが、今回の相手は元日本代表で記録上、黒星は最後の一戦を不戦敗した時だけのブリュンヒルデ

 

とはいえ私が勝つ必要はない、あくまで実力を証明出来れば良いのだから

 

でもやるからには勝ちたくなる

 

敗北が死に直結しない模擬戦だから、試したい

 

ならば・・・

 

 

私が色々と考えている思考の外側で試合開始のブザーが鳴る

 

 

その瞬間、私と彼女の刃が交わり火花が散る

 

「やはりそう来たな?そうで無くてはな!」

 

「そうそうに落ちないで下さいね?」

 

鍔迫り合いをしながら挑発を交わし、一旦距離を取り後退しながら私は突撃砲を彼女へ放つ

 

「なるほど、それはそんな機能が有ったのか」

 

彼女も後退しながら近接ブレードを巧みに使い飛んでくる銃弾を斬ったり弾いたりして器用に躱して行く

 

「銃弾を斬る人を見たのは貴女で3人目です」

 

突撃砲の弾は早々弾切れする様な量では無いので迷わず撃ち続け次の手を考える

 

因みに銃弾を斬る人の1人目は白銀武少佐、2人目は真壁一騎だ

 

まぁ勿論模擬戦の時に見た訳だけども

 

 

取り敢えず彼女がランダム機動に移ったので牽制程度に撃ちつつ私は彼女へ接近する

 

「お前の実力はこの程度か?」

 

「まさか、まだまだこれからですよ」

 

それから何度も刃を交えて行く

 

それは短くも有り長くも有る不思議な感覚になる程の激闘だった

 

最強のブリュンヒルデにも弱点は存在する

 

それは彼女自身が人間と言う事、そして突き詰めれば彼女はアスリートで有ると言う事だ

 

確かに一般人、プロアスリートより身体能力は高いのだろう、だがあくまでも競技としての枠内でルールがある戦場で調整した身体能力だ

 

でも私は違う、明日自分が死なない為に、明日仲間が死なない為に、鍛錬し洗練し修羅場を駆け抜けてきた

 

故に、長期戦では私が優位だ

 

「おや?もうお疲れですか?まだたったの3時間程度切り結んだだけです、まだ疲れるのは早いのでは?」

 

そう言い、肩で息をしている彼女を挑発する

 

正直、1対1で3時間も粘るとは考えて居なかったので私も少し疲れている

 

束さん謹製の武御雷のお陰で息が上がるほどで無いのが助かる

 

「言ってくれるなら、一体どんな鍛え方をしたら、そんな体力を得れるのだか」

 

彼女は少し呆れた様子で言って来たので滑空砲で煙幕を撃ち盾を構え突撃する

 

即座に反応した彼女が近接ブレードを振り下ろすが盾で防ぎ弾く

 

すると耐久値の限界だったのか近接ブレードが折れてしまったのが見えたが私は構わず長刀で彼女の胴を薙ぎ撃墜判定が出たのか終了のブザーが鳴り響く

 

「ふぅ・・・なんとか勝てました、ありがとうございます」

 

「ふっ、やられてしまったな?お前の実力は分かった、期待しているぞ」

 

そんな訳で私の実力の証明が無事に終わった

 

本当にギリギリだったのだが、これが模擬戦でなければどうなっていたかは私にも分からない所だった

 

取り敢えず今日は呑むぞ、と言っている彼女の言葉を聞き流しつつ、ライザが上手くやってくれる事を願った

 

 






お待たせしましたm(_ _)m


多忙を極めてしまい漸く時間を作れました


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