一夏ちゃんを無双させたいが為のインフィニット・ストラトス 作:銭湯妖精 島風
如何にか
とはいえ、実力を証明しなければ安心して背中を預ける事は出来ないと言う事で私は、此方の姉たる織斑千冬と模擬戦をする事となった
幸い新年度に向け春休みに入っているのでアリーナ自体は容易に使用許可が下り、私は西側のピットで模擬戦の準備をしている
「念の為に持って来たソレ、意外と早く使う事になったな?相棒」
「そうですか?寧ろ私は想定内ですよ、ムラサメに乗っているのはあくまでチームワークを乱さない為って意味が大半ですから、1対1の模擬戦ならば
私は87式突撃砲や替えマガジンに訓練用弾薬が装填されているかチェックしながら答える
「あー、アタシには やっぱあんま分かんねーよ。機体は所詮使い捨て、パイロットが生きてりゃ儲けもんって生きて来たかんなー、武士道とか騎士道とかサッパリだ」
「日本には人馬一体と言う言葉が有るぐらいですからね、人種故に根底にある物が違うのかも知れませんね?」
ライザは代々傭兵を家業にしてきた家の産まれらしい、それ故に扱う武器に愛着を持たず、直ぐに放棄する思考を持っている
道具は道具、使えれば それ以上は必要無い
だから私の武御雷への愛着や思い入れが分からないらしい
別に私はライザを否定するつもりは無い、ライザの考え方は間違いでは無いのだから
「ライザ、私は戦場で死ぬ時は武御雷の中で死にたいです。私にとって武御雷はソウなんです」
「・・・そーかい、アタシは戦場でなんか死にたく無いけどな?死ぬ時はベッドって決めてんだ」
「ふふ、そうですか」
武御雷のチェックを全て終え、微笑みながらライザに頷くと、彼女が通信機を使い管制室に連絡する
「了解、相棒 あちらさんはヤル気満々らしい、気を付けて行ってこい。アタシは自分のムラサメを訓練用に換装してくる」
「はい、また後で」
ライザを見送り強化装備を身に纏い、武御雷を起動させる
念の為に一通りシステムチェックをして、
既に中央付近に仁王立ちして待っていた彼女を見つけ、直ぐに私も その正面に降り立つ
「ほぉ、全身装甲か。今では珍しいな」
「そうですか?私はイマイチ疎い様で分かりかねます」
打鉄を纏う彼女に合わせ喋っていると、私達の目の前にカウンターが表示されカウントダウンが始まる
「とりあえず、お前のチカラを試させて貰おう」
「存分に、御堪能下さい」
そう言うと、彼女は面白そうに口角を吊り上げ
「失望させてくれるなよ?」
「善処いたします、でも別に勝ってしまってもよろしいのですよね?」
私の言葉に彼女の目付きが完全に武者の目付きに変わる
未だ届かぬ我が姉の代わりに私は彼女で測らせて貰おう
私の剣が、どれぐらい姉と距離を縮められたかを
とりあえず書けました
マクロスΔを全話見たので、いずれは空戦も書きたい野望が生まれました←