戦姫絶唱しないシンフォギア~転生者と不思議な道具~ 作:高性能脂肪
「響ちゃんが同じような服しか着ない?」
「そうなんです。響ったらいつもパンツスタイルで格好いいんですけど、たまにはワンピースとかスカート姿見たいなぁって思って」
特に仕事がない時に、未来ちゃんから連絡があったから行ってみると殆ど響ちゃんの話だった。だから「今日は一緒にいないの?」って聞いたら「エルフナインちゃんと祭りに行っている…………」と瞳孔が開いたどす黒い目で言うから怖かった。響ちゃんのバカ、なんでMIKUさんをおいていったんだよ、今のMIKUさん爆弾だよ、地球破壊爆弾だよ!
「えぇっと……それで何をしてほしいの?」
「響の服を強制的に着替えさせる道具なんてないですか」
「ちょっと待ってね……はい、きせかえカメラ。ここに服の写真かデザイン画を入れて、着せたい人に合わせてシャッターを押すとその服を着せたい人に着させられる道具だよ」
「これで響にあんな服とかこんな服を……ふへへ~」
MIKUさんが未来ちゃんに戻ったけどおかしくなった。この子響ちゃんが絡むとこんな風になるか、暗黒面に落ちるか、のほほんとなるか…………まぁ暗黒面に落ちさえしなければ安心できる
「あっ! そういえば大事なこと忘れてた。何も入れずにシャッター押すと裸になるから気を付けてね」
「…………へぇ裸になるんですか、分かりました気を付けます。あっもうこんな時間…そろそろ失礼します、今日は来ていただいてありがとうございました」
「? 気を付けて帰ってね」
何か最後おかしかったような気がするけど……気にしちゃいけないなこれ。気にしたら何かに巻き込まれそうだから考えるのはやめやめ!何かあったら電話してくるだろう
『どうしたの未来ちゃん。昨日渡した道具ダメだった?』
『そんな事ないですよ、あの道具のおかげで響にいろんな服を着てもらえたのですごく良かったです!』
未来ちゃんから電話がかかってきたから、ついに何かやってしまったのかと思ったら感想だったから良かった。暴走した未来ちゃんなら何をやってもおかしくないからね
『(服の着せ替え)楽しめたなら良かった~』
『(裸にして)楽しめましたよ~もうあんな事出来るなんて弘さんのおかげです!』
うんうん、特に問題もなく楽しめたなら良かった! 後で響ちゃんに渡して返してもらえるらしいし……何かあったらそんな事できないよね~あれ響ちゃんから電話?
『もしもし響ちゃんどうしたの? 何かあったの』
『弘さん、何かあったのじゃないですよ! 昨日、未来に弘さんの道具使ってファッションショーみたいな事したまでは良かったんですけど、最後に裸になって…………驚いている間に未来も裸になって飛びかかってきたんですよ‼ 何とか防ぎきりま』
俺は思わず電話を切ってしまったけど悪くはない。何も聞いていない、聞いていないのだ…………どこかで【無知とは罪】という言葉を聞いたけど、俺的には【知らぬが仏】という言葉を今は信じている。そうだ、きせかえカメラを使ってファッションショーでもやってみよう! みんなにデザイン画を描いてもら……ダメだ、翼ちゃんは絵がド下手だった! いやそれはそれで面白いかもしれない……これで誰も裸になることはないはず
そう裸になることはないはずだ! するやつもいないはずだしな‼