戦姫絶唱しないシンフォギア~転生者と不思議な道具~ 作:高性能脂肪
「えっ……翼ちゃんって家事できないんですか?」
「残念ながら翼さんは全くと言っていいほど家事が出来ません。そのため僕が代わりにしてるのですが……もうそろそろ初歩的でいいので家事が出来ないと駄目だと思ったので、何か手助けしてくれるようなひみつ道具はありませんか?」
二課に所属して少し経って、ツヴァイウィングの一人でありシンフォギア装者風鳴翼……翼ちゃんと呼んでいる子のマネージャー緒川さんが教えてくれた驚きの事実、翼ちゃんは家事が全く出来ない‼ 確かに日本の昔ながらの3歩下がって歩く……みたいな感じじゃなくて一歩でも先に行って斬るようだったけれどね、そこまでとは思わなかった
「……1つづつ言ってみますね、まずはケッシンコンクリート。これは粉薬状のひみつ道具で、物事を決心しながら飲むとコンクリートが固まるようにその決心がガッチリと固まって必ずその決心を貫き通すことができます」
「それを翼さんが飲んだら……家事をするという決心が固まるんですね!」
「しかし物事をやり抜くまで、何があっても……やる必要がなくなっても決心を取り消すことができません。つまり翼ちゃんが初歩的な家事をやり抜くまで止まりません、部屋がボロボロになろうと止まりません」
「それじゃあ一生止まらないじゃないですか!」
「……次は家庭科エプロンです。これを付けて家事をするとお母さん顔負けの家事を体を勝手に動かしてやってくれるひみつ道具です」
「……………………デメリットは無いんですか?」
「いやありません。壊れる可能性があるくらいで……」
「いいじゃないですか! 早速翼さんに使ってもらうので貸してくれませんか」
「いいですよ……翼ちゃんの未来のためにも」
翌日緒川さんがいたから話しかけようとしたら……目を剃らされた。何でかなぁと思って見えたのは手に持った袋……えっ? まさかとは思うけど違うよな、そんな簡単にならないよなアレって、いや聞かないと分からないぞ~あれはお礼の品かもしれないしな!
「……すみません、昨日翼さんに付けて貰ったのですが……こうなってしまって」
「いいえ俺が貸したのは家庭科エプロンです。こんなや、焼け焦げた物体じゃありません」
「翼さんが付けて家事をしようとした途端、爆発しました。家庭科エプロンは真っ黒に、翼さんはアフロになりました……思わず写真を取ってしまいました」
「家庭科エプロンはどうにかなるのでいいんですが……翼ちゃんのアフロってブッ! こ、これはw駄目だww面白いことになってブハハハハッ‼」
緒川さんの携帯の画面には真っ黒になった家庭科エプロンを付け、煤だらけでキョトンとしたアフロ翼ちゃんの姿が写っている。これは欲しい……いつか翼ちゃんを弄るときように欲しい!
「これは家庭科エプロンを壊してしまったかわりに後で送ります。えっこれをどうする予定ですかって…………それはいつか翼さんの面白い写真が必要になったときに出すためにしっかりと保存しますよ」
この写真が後に……クイズ番組に出た翼さんの罰ゲーム終わりに出て爆笑の渦を巻き起こし、バラエティ番組の女王の地位を確定させたことは言うまでも無い
「くっ! 最後の最後にセリフを持ってこさせるなど……何のつもりの当て擦りだ‼」