戦姫絶唱しないシンフォギア~転生者と不思議な道具~ 作:高性能脂肪
「僕が頑張らないと……頑張らないと」
「おい! あのバカと違うんだから無理すんな」
「そうだよエルフナインちゃん。一人で解析してる訳じゃないんだから、時々メイド喫茶に入り浸ってる藤尭さんを使ってもいいんだよ」
「……でも皆さんが頑張ってくれている分、僕も頑張らないと」
S .O .N .G.本部のエルフナインちゃんの研究室に偶々いたクリスちゃんと行ってみたら、エルフナインちゃんが頑張らないとロボになっていた。これは外に連れ出してリフレッシュさせないとぶっ倒れてしまう危険性がある、取り合えず一回響ちゃんと未来ちゃんに夏祭りに連れ出してもらうとして……
「確か明日の夜、ペルセウス座流星群が見れたはず」
「あ~そういやそんな事ニュースで言ってたな、よしいっちょ見てもいいんじゃねぇか?」
「そうなんですか……それでは僕は「エルフナインちゃんも見るんだよ!」でも解析しないと「そんなに無茶して倒れたらアタシ達だって任務に集中出来ねぇから、ちったー休め」……分かりました、じゃあ明日は休みます」
ふぅこれで明日は休んでくれるな……これで明日の夜晴れれば問題ないな! ペルセウス座流星群、エルフナインちゃんが喜ぶ…と良いけど……子供ってシビアだもんな~
「……曇りましたね」
「見事に曇ったな…………おいどうすんだよ」
「こんな事もあろうかと……このひみつ道具を用意してたんだよ!」
「えっと……僕にはただの絨毯に見えるのですが」
「おい、出す道具間違えてるんじゃねぇのか? 何で絨毯出してんだよ……これで物語のように空飛ぶってか」
何故バレた! このひみつ道具はその名も空飛ぶじゅうたん、どんなひみつ道具か言わなくても名前を呼んだだけで分かる……そんな事じゃなくて大事なのは空を飛ぶということ。タケコプターでも良いかもしれないけど、安定した体勢でペルセウス座流星群見るにはこっちの方がいいだろう
「ほら早く乗って、ペルセウス座流星群見逃すよ!」
「ほ、本当に翔ぶのかよ! ほら早く乗り込むぞ」
「す、すみません! …乗りました」
「じゃあ雲を越えるまでの空の旅を楽しんでね!」
エルフナインちゃん達を乗せた空飛ぶじゅうたんがふわりと浮かんで飛ぶ。どんどん地面から遠ざかって街の灯りが綺麗に見える……後ろから喜んでいる二人の声が聞こえてくるだけでも良かったと思う。けど本番はここから……雲に突き抜けた先に見えるのは綺麗な夜空と雲の海
「僕こんなに綺麗な景色を見たのは初めてです!」
「ま、まぁ思ってたより綺麗じゃねぇか」
「クリスさん、言ってることと目が違……ふぇ? な、何するんですか!」
「ば、バカ! 余計な事言わなくても良いんだよ」
「…………あっ! 始まったよ‼」
綺麗な夜空に沢山の流星が流れて幻想的な光景になっている。この光景にエルフナインちゃんどころかクリスちゃんも目をキラキラさせて見ているのを見ながら良かったと…これまるで親戚のおじさんみたいじゃね? いや大丈夫だよな、こんな二人見たらそうなるよな~うんなるなる!
「終わっちゃいましたね……」
「あぁ終わっちまったな」
「何言ってるんだ? まだまだ遊ぶぞ!」
このあと雲かためガスで雲を固めて歩けるようにしたり、雪ダルマならぬ雲ダルマを作ったりして遊んだ。その光景を写真に撮って皆に見せたら……これで遊びたいと言われて、また夜に今度は皆で行った(雲よせ機や雲ねんどとかの雲関係のひみつ道具を使って遊んだ)