戦姫絶唱しないシンフォギア~転生者と不思議な道具~ 作:高性能脂肪
「う~んこれを食べたいけど、食べたら……」
「どうしたセレナ? 何か唸ってるけど」
「あっいや弘さん……ちょっとこれを」
「……あぁそれを食べようかどうか悩んでるのか」
S .O .N .G.本部の食堂で唸っているセレナがいたから何かと思えば、食券機のメニューの中にあるデザートを食べようかどうしようか悩んでいた。まぁ女性だし食べたい気持ちも分かるし、でもダイエット的な事を考えると食べれない…という感じか、ここで軽々しく意見を言えばどっちにしても何か嫌な予感がする! となればあのひみつ道具の出番だな
「そんな時はこの心つき出ししゅ木……なんだけどここでしたら迷惑になるからシミュレーションルームに行こう!」
「えっ……は、はい弘さん」
という訳でひみつ道具を使う機会の多いシミュレーションにセレナと来た。心つき出ししゅ木は大きくないんだけど食堂で使えないひみつ道具だからここしかないんだよな
「あの弘さん……そのハンマーみたいなひみつ道具が心つき出ししゅ木なんですか?」
「そうだよ……これで人の頭を叩けばその人の良心と邪心が出てきて戦って、勝った方が残るって言うひみつ道具だから今のセレナにピッタリだろ?」
「確かにこのままだと時間が掛かりそうだし……弘さんお願いします」
「それじゃあ……そ~い!」
『食べたっていいじゃない、だって食べたいんだもの』
『ダメ! これ以上食べたらダイエットしなきゃダメなのに』
『なによ! 弘さんの前だからってそんな事言っちゃって、何時もは食べてるのに』
『確かに食べてるけど! けどこれ以上はダメなの、これ以上食べたら……アナタだって分かってるのに』
「これがセレナの白い良心と黒い邪心……俺は外に出ておこうか?」
「その……そうしてくれるとありがたいです」
あのままいたら変な雰囲気になりそうだから出た……今思えば食べるか食べないかで悩んでいたんだから、あんな良心と邪心出るわな。そして少し経って呼ばれた……一体どっちが勝ったんだ?
「私食べる!」
「邪心が勝ったのか……まぁ別に良いけ「せ、セレナが二人になって…あぁ弘関連ね」おっマリアさん」
「マリア姉さん……私デザート食べるわ!」
「あ、うん……そうなのセレナ。それで弘、何でセレナが増えているの?」
「(説明中)……なんですよ。マリアさんも使ってみます?」
「私に悩みなんて無いけど……使ってみるわ」
悩みがない? まぁ最近のマリアさんは満たされているからかしっかりとしているし、だけど出ない訳はないだろう…きっと何かしら出るんじゃないかな?
『弘は良い人だから結婚相手になってもらった方が良いわ…もしかしたらこれ以上の人がいないかもしれないじゃない』
『駄目よ! 確かに良い人よ……けれどそれだけで決めたら駄目よ、弘にも選ぶ権利があるのよ』
『確かにそうよ……でも貴女はどう思ってるの? どこかでは分かっているんじゃないの』
『だとしても! まだ時間があるのだから焦っては駄目なの』
「おいマリアさん……何か凄いこと言ってるけ、アタタタタタ! マリア痛い、痛いです! アイアンクローは止めてください」
「忘れるのよ! これは夢、そう夢なのよ……だから朝になれば忘れるから‼」
「いやこれは駄目です! 夢に落ちるよりあの世に墜ちそ……な、何だこの光!」
マリアさんのアイアンクローが俺をあの世に送ろうとするなか、マリアさんの良心と邪心の上が光始めて現れたのは
『貴女達……つまらないことで争ってるのね』
『『あ、貴女は誰!』』
『私は貴女……30歳を越え、40を迎えようとしている貴女』
「あ、あれ? 心つき出ししゅ木ってこんなのあったっけ…無かったよな!」
「こ、これがマリア姉さんの未来の姿……」
『な、何がつまらないのよ』
『そうよ! これがつまらないってどういう事かしら』
『……はぁ、それならはっきり言うわ。貴女それを40歳近くなってそんな事言えるの?』
『『い、いやぁーーー‼』』
「あ、あぁ私の良心と邪心が消えて…………」
マリアさんの良心と邪心が消えた……けど? 何かマリアさんの様子がおかしい、何か変なオーラ出てるし…目の色も何かおかしいような
「ま、マリアさんどうしたの」
「そうよ……そうなったら駄目なの………それは駄目、駄目よ…………弘? 私の夫になりなさい‼」
「ひ、ひぃ! こっちくんなーーー」
「ま、マリア姉さん落ち着いて、まだそうなるかは分からないでしょ!」
その後、セレナちゃんと何とかしようとしたが……何か強くなっているからどうにも出来ず、あと一歩で俺の純潔を奪われそうになったとき……たまたま近くを通っていた弦のおっさんに助けられ、俺の純潔は守られた…もう二度とマリアさんに使おうとは思わない! 使ったらあぁなると分かって使う馬鹿がいるか‼