―――さて。
過密試合で有名な甲子園程ではないが、戦車道の全国大会も「一回戦はこの時期に纏めて」「二回戦はこの時期に纏めて」と行われるため、ある意味では過密スケジュールが発生している。
だからこそ黒森峰では現地観戦に行く隊長と副隊長には、学園艦所有のヘリを使って現地まで行くことが許可されているとも言える。日数に余裕があれば、抽選会のような『電車でGO!』が発生する。
西住みほが麻子と沙織を除くチームメンバーと共に、麻子の祖母である冷泉久子の病室へと見舞いに行った日から、プラウダや黒森峰の試合が行われる日までは割と日数がない。少なくともプラウダの一回戦と黒森峰の一回戦は、前者の次の日に後者が起きる連続したスケジュールだ。
逆に言えば過密スケジュールとはいえ、黒森峰の一回戦が起きるまでは大洗の一回戦から3~4日の間がある。
故に、選択科目である戦車道の関係で数日学園艦での授業全てを休む事に対し、英語や数学などの基幹科目の担当教師から、授業の免除の条件として出された課題をホテルで片付けるなどのある種伝統的な業務はあるものの。さほど大量ではないそれさえ片付ければ黒森峰の隊長・副隊長の行動に関しては縛りが少ない。特に、どこの試合も無い『休息日』とでも言うべき日には尚更だ。
なにせ、黒森峰は名門お嬢様学校ではあるが、地理的には日本の端っこの方に中心となる寄港地を置く学園艦である。移動距離・移動費用が馬鹿にならない以上、偵察も兼ねた観戦に出向いた隊長と副隊長はそのまま連泊が許されているのである。
開催地を西や南でやればプラウダや継続などが死んだ目になるし、北でやれば黒森峰などが死んだ目になる。立地条件は如何ともし難い以上、地形にバリエーションを持たせるために多少は動くものの、試合会場は比較的どの学園艦からも文句が出にくい関東、或いはその近郊が選ばれる。多少北や西のどちらかに寄る事はあるが、その場合は来年度辺りで逆に寄せるのが伝統―――というより、大人の事情による開催地のバランスである。
なにせ戦車の運搬、生徒の移動含めて、距離に比例して時間も実費も嵩むものだから、どちらかに寄せられ続ければどこかがキレる。その辺りの調整とバリエーションを持たせるための会場決定は、戦車道連盟の仕事と言っていいだろう。
―――ともあれ。その辺りの大人の事情や各種の兼ね合いなど、当の戦車道女子たちからすればあまり関係はない。重要なのは、基礎科目の課題さえ片付ければ、意外と自由時間が取れるということ。
つまるところ、大洗で一泊する羽目になったとはいえ、黒森峰から戦車と他のメンバーが到着して、黒森峰女学園がチーム全体で試合準備やミーティングを開始するまでにはまだ時間があり。
「……よっす。この度は、ご迷惑をお掛けしたんだかされたんだか」
「……ご、ごきげんよう……!」
「その挨拶も三度目だな……」
―――試合と試合の間の休息日となる日。
武部宅で一晩を過ごし、朝になってからヘリで大洗からの帰還を終えた逸見エリカは。諸般の事情から、空いた時間となるこの日を宮古修景という少年との街歩きに費やすこととなっていた。
試合会場からほど近い、ビジネスホテルを取っていた街にて待ち合わせをした上で、両者なんとも言い難い居心地の悪そうな顔で挨拶。
エリカは制服。待機日とは言え、戦車道大会の一環だという意図があるのだろう。この辺り、生真面目―――或いは神経質なのが逸見エリカという少女だ。
一方の修景は、楽なジーンズと半袖ワイシャツ。こちらは学業の一環でもなんでもない自主休講な為、何も気にする必要はない。敢えて気にする必要があるならば、出席日数だろう。
この両者が一緒に街を歩く事となった経緯を説明すると、別に長くも複雑でもないが、以下のようになる。
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まず、ヘリが大洗まで飛んでいった後、まほと修景は『あんこうチーム』以外の大洗への説明をみほに任せ、挨拶もそこそこに大急ぎで移動を開始した。久々に会えた妹との会話は名残惜しかったが、他でやるべきことが発生したためだ。
目的地は、まほとエリカが部屋を取っていたビジネスホテル。出発段階で夕刻だったため、その日のうちに往復となると夜間飛行となり、相応以上の危険が伴う。故にエリカは大洗で一泊するだろうし、無理に戻ってこようとすればまほも修景もストップをかけるつもりであった。
幸いにして操縦免許持ちのエリカは夜間飛行の怖さを十分に分かっていたため、わざわざストップする必要も無く大洗への一泊決定。しかし、これは逆に予約していたホテルでのキャンセル料の発生を意味する物でもある。
「俺ら年上だし、せめてもこんくらいはなぁ」
「事情が事情であるし、ヘリの使用とそれに関わる費用は学園艦持ちで許可が出たが。流石にキャンセル料くれとは言えないからな……」
だが、ヘリの操縦をエリカに任せた修景とまほ、免許の有無という選択肢の無さが根底にあったとはいえ、後輩に出資を強いる事になった事を懸念。エリカが戻ってくる前に、キャンセル料を払ってしまおうという魂胆であった。
戦車道は学業であり、学園艦所有であるヘリの使用も認められている事からも分かるように、学園艦からも当然支援が出る。むしろ何の支援も無しに数日の間試合会場近くに逗留しろとか鬼である。
しかし、やはりというかなんというか、隊長と副隊長の現地滞在にあたって出る支援金の額は抽選会の時同様に一定額の固定制だ。安く済ませば差分は手元に残るが、出費が多ければ逆に手出しが発生する。
かくして、ビジネスホテルへの事情説明とキャンセル料の支払いくらいは、エリカに任せず自分らで代行せねばと、西住姉弟は移動してそれを実行。規定に従ったキャンセル料を折半して払った後、近くのファミレスで夕食を食べていた辺りで、沙織から届いたメールを見た修景の機嫌が急降下するなどの事件が発生。
これは沙織とエリカの起こした勘違いによるものだったが、苛立った様子の修景と同席していたまほは随分と居心地の悪い思いをしたので、いつぞの文化祭と同様に姉の方が被害者と言える案件だろう。
最終的に誤解は解けたのだが、安堵した一方で自分が沙織に送っていたメールの内容が『大洗の誰かが根も葉もない噂を流したのでは』などと邪推したものだった内容であった事に気づき、慌てて沙織に謝罪文書送り出す弟やら。
『肉じゃが好きですか?』などと、姉兄コンビ目線では唐突に謎の質問をぶつけて来たり、勘違いに巻き込む結果となった修景に謝りながらも、何やら混乱した―――或いは浮ついた様子の副隊長やら。
一応の事の次第を聞いた姉は一つの結論を出した。
「……とりあえず、エリカが大洗から戻ってきたら、一度食事がてら顔合わせて話し合ったらどうだ?」
どちらも直接言いたいことはあるだろう、と。
修景からすればエリカがみほに手をあげた事について、エリカからすればまほ視点だと謎の勘違いに修景を巻き込んだことについて、その他大小諸々と。
日常的に顔を合わせるまほとエリカの間の会話ならばいつでも機会を持てるが、修景とエリカの場合はそうもいかない。電話でもLINEでもメールでもなく、実際に顔を合わせて会話をする機会はそうそう無い。
人間同士の行き違いは、コミュニケーションに使用する要素が少ないほど発生しやすい。電話では表情が伝わらず、文章では声音も伝わらない。やはり直接の対話が一番安定する。
何かしら行き違いが発生したのならば、戦車道の観戦席のような戦車絡みの話とは別に、一度話し合いの機会でも設けさせるべきであろう。
黒森峰女学園という戦車道の名門にて、隊を率いる隊長としての経験含め、そうした意図からの提案であったのだが―――それが沙織の勘違いによってどちらにとっても『一石を投じられた』形となった両者にとって、混乱と波乱を含んだ街歩きとなるとは、提案した本人は全く意図しておらず。
裁きを終えた大岡越前のように、『これにて一件落着』とでも言いたげな満足した表情で、黒森峰の隊長にして宮古少年の姉でもある少女は、エリカからの連絡待ちで長らく居座っていたファミレスの会計をするべく立ち上がったのだった。
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―――斯様な事情により、というよりは姉にして隊長である少女の気遣いによってセッティングされた街歩き。
しかし、都合三度目の『ごきげんよう』を炸裂させたエリカもそうだが、今回は修景もどうにも落ち着きがない。
「と、とりあえず宮古先輩。あの、宿のキャンセル料、先輩と隊長で払ってくれたとかで。その分をお返しさせて頂ければ……!」
「……良いから。後輩なんだから、そんな事は気にすんなっての。こういう時に払ってやれなきゃ、先輩後輩の意味も無いだろ」
首都東京とは少し離れた関東圏のとある街。
極端に都会ではないが、決して田舎でもなく、駅周りなどは若い男女が歩くのに適したスポットなども散在しているが、今の彼らにそれらに目を向ける余裕はない。
エリカは何かと挙動がフワ付いて落ち着きがなく、ぶっきらぼうに返す修景も見た目ほど落ち着いているわけではないのである。
彼からすれば、姉のところの副隊長であり妹の“元(?)”友人でもある少女との関係を、妙な形に勘違いされたわけで。更に言うならば、それに対して彼は自分でも驚くくらいに怒りを覚えた。
逸見エリカという少女は、確かに攻撃的で誤解を受けがちな人間ではあるが。そんな根も葉もない噂を立たされていいような人物ではない、と。
故に沙織に送り返したメールは、『ンな噂流した本人といっぺん話させろ』という内容になったわけだが。
流れからして、誤解される原因となった発言をしたのはエリカ本人であり、そのエリカ本人に修景が送ったメールの内容も見られた可能性が高い。少なくとも沙織に対して『本人と話させろ』と送った上で、エリカから『どうも、本人です』というLINEが返ってきた以上は、メールの論旨は伝わっている事が確定だろう。
修景の行動は良く言えばエリカの事を案じての事だったわけだが、悪く言えば事実関係を認識する前の暴走である。果たして案じられたことを受けたエリカがどう思うか。
その辺りが掴めない修景側も、どうにも会話や挙動に精彩を欠く。つまるところ、エリカがどう思うかを意識してしまっているという事に対しての自覚は、未だに本人には薄いようだが。
ともあれ両者、一石を投じられた結果として距離感を掴みかねているというのが現状だ。両者並んで昼時の街を歩きながらも、どこか両者共に落ち着かない。
「あー……」
しかして、姉から『一度食事がてら顔合わせて話し合ったらどうだ?』と言われていた分だけ、修景のほうがまだしも行動性に積極性が残っていた。或いは言われた内容という方針に従っているだけとも言えるが。
前置き、というには意味の薄いア行の呻き声のような言葉を発し、それに対してエリカ側も修景が何かを言おうとしていると察して身を固くし、数秒。
「とりあえず、何から言うべきかね。……まーアレだ。お疲れさん。多芸だよな逸見さん。ヘリの操縦なんてどこで習ったんだか」
「えー……と」
その質問に、バツが悪そうにエリカが頬を掻く。その反応に修景が首を傾げて返答を待ち、数秒。観念したように肩を落としたエリカが、頬をわずかに染めながらボソボソと呟くように返答する。
「まず、ヘリの免許もそうですけど、学園艦によっては資格とかそういうの取得するのに補助が出るじゃないですか。それ受けて取得しました。取得した理由は……黒森峰は大会の時期、スケジュールの密度が高い時は隊長と副隊長が他校の試合を見に行くのに、ヘリの使用が許可されますから」
「自分が副隊長になったから、持っていれば便利って感じで?」
「……隊長と、副隊長だったみほが行く時に。免許持ってれば、私もついて行けるかなとか……。一年生の時は免許の取得が間に合わなくて……二年になったら、あの子は転校しちゃいましたけど」
「そりゃまた……」
根性入った西住姉妹への入れ込みように、その両者の弟にして兄である少年は、呆れと感嘆が混ざったような声をあげる。
果たして姉妹への一途な好意を褒めるべきか、妹の行動が結果的に梯子外しになってしまったことに対して何らかのフォローをすべきか、或いは一直線極まってヘリの免許取得にまで走った情の深さに若干引くか。
暫し迷った末、修景はその問題への直接的な言及を避け、元より今日話すつもりだった別の話題へと話題をトスする事を選択した。
「……そのみほな。手ぇ出すのはいかんぞ、手ぇ出すのは。頬パーンって行ったろ逸見さん」
「……う。い、いやその。本気でぶっ叩いてなんかいませんよ!? 気付けのつもりで……いえ、怒りも混ざってましたけど。あの子、黒森峰ならヘリあるの知ってるはずなのに、“また”私達に頼るとか考えないで……」
その話題転換は成功したようで、修景の言葉にエリカが反省と不満が半々といった様子でブツブツと呟くように反論を紡ぎ始める。
「そうよ。あの試合の時だって、なんで信じて他のメンバーに頼んだりしないで、自分一人で……ああ、もう! 私は信用に値しなかったっての!?」
そして徐々に自前でヒートアップを始めるエリカ。未だに西住みほという少女とその行動は、彼女の中で折り合いのついていない部分である。
しかし、その言葉に同意・同調・同情する部分はあれど、この場合の修景の話の本質は別の部分だ。
「それはそれ、これはこれ。戦車道のことならともかく、今回の事については事態が事態で頭が回ってなかったって可能性もある。みほには『俺から注意しとく』と言ったんで、おとなしく注意されといてくれ。暴力はいかんぞー」
「……それは……はい。すいません」
そして、その本質―――つまりは単純に『暴力はダメ』と注意されたエリカは、その部分は修景の意見に対して同意なのか、肩を落として落ち込み気味に頷いた。
気付けに一発カマして正気を取り戻させるという行動自体には救急や緊急の現場では理があると言えばあるのだが、それが意味を為すのは気付けされた側がそれで正気を取り戻して何か行動を起こした場合のみ。
この場合、気付けの張り手を頬に受けたみほがなにか言う前に、頬を張ったエリカ側がヘリを持ってくると言い出して飛び出していったため、ある意味ではみほのハタかれ損だ。
「……はぁ。本来は先輩ではなくあの子に謝るのがスジなんでしょうけど、見逃してくれませんか……?」
「まぁ、謝るためのやりとりさせたら、熱くなって変な方向にヒートアップしそうではあるが」
「はい。……整理がついたら逆に右頬差し出しますんで」
「お前はどこぞの聖者か……」
真面目な顔で西暦の由来となった偉人のような事を言い出すエリカに、修景は苦笑を浮かべる。エリカの生真面目さは、時に神経質な域だ。
彼女当人はみほ相手に借りを作りたくないとでも考えているのだろうが、頬を張られたみほにエリカの頬を逆に張れと言った時の事を想定しても、涙目で拒否するか優しくペタペタ触るような光景しか浮かんでこない。
そうして会話を続けている内に、今日の最初に会ったばかりの時には互いに掴みかねていた距離感を、なんとなく取り戻してきた両者。
そういえば姉には『食事がてら』とも言われていたなと思いだした修景は、歩いていた通りをぐるりと見回す。平日昼ではあるが、昼を少し過ぎた段階であり、丁度レストランなどが徐々に空き始める頃合いだ。
沙織に送ったメールを見たエリカに対し、嫌ではなかったかなどを確認したい修景ではあるが。それについては、歩きながらする話でもないと思っている所だ。どこか腰を落ち着ける場所を探したい。
「ま、なんにせよ。そろそろ昼飯にも良い時間だ。なんか適当に食おうぜ」
「あ、それならキャンセル料の分、私が出しますから―――っ!」
「いや、年下の女の子に奢ってもらうのはあらゆる意味でどうよ。奢るっての」
言い合いながらも修景が先に立って歩き、近場に見えたチェーン店のファミレスに足を踏み入れる。
ここで雰囲気の良い店を探すなどの努力を思いつきもしない辺りが宮古修景が宮古修景であり、妹からの『デリカシー皆無』という評価の所以であるのだが―――
「ええっ!? ちょ、嘘でしょミカ! 嘘って言って!」
「ふふ……真実とは時に人を傷つけるものだよ、ミッコ」
「財布くらい持ち歩いてよ、もぉぉぉぉぉ!!」
「み、ミッコ。幾らある? 私、あんまり持ってきてないよ?」
「え、いやアキ。こういうのって先輩が奢るのが基本だと思ってミカの財布目当てで、あたしも財布は宿に―――」
「嫌だよ私食い逃げで出場停止とかなりたくないよぉぉぉ!?」
―――その『デリカシー皆無』の選択が、とある戦車道女子達との遭遇を発生させる事になる。
自動ドアをくぐって入店した修景とエリカの前。ファミレスの会計前で騒いでおり、壮年の店員に困ったような渋面をさせている三人の少女が居たのである。
一人は長い黒髪と帽子が印象的で、この三人の中では最も長身でスタイルがいい。恐らく今の会話から察するに年長者なのだろう『ミカ』と呼ばれていた少女。何故か手には「カンテレ」と呼ばれる北欧の民族楽器を携えている。
もう一人は活発な印象を与える、赤毛を短いツインテールにした『ミッコ』と呼ばれていた少女。その印象は勝ち気な表情もそうだが、三人揃いの水色や紺色を主体とした制服の中で、この少女だけスカートの下にジャージを履いているという色気の欠片もないスタイルからか。
最後の一人は、色素の薄い髪をおさげ気味に首後ろで小さく二箇所で纏めている、『アキ』と呼ばれた大人しそうな少女。……大人しそうではあるが、肩を怒らせて同行者二人を叱りつけている様は保護者のように見えなくもない。
そしてその三者の纏う水色の制服、紺色のスカート。そう突飛なデザインではないが、戦車道女子ならば知っている高校のものだ。
「……継続高校」
入店いきなり見せつけられた、『あまりにあまり』とでも表現しても良さそうな会話に呆然とする修景の横。エリカが小さく呟き―――
「おや。これはこれは」
その言葉に反応したのか。『ミカ』と呼ばれていた少女が修景とエリカの方を向き、片眉を上げて意外そうに―――ただし、真意を掴むのが難しい飄々とした表情で笑みを浮かべ、手にしたカンテレを軽く一弾き。
「風に吹かれて助けが来たようだ。やぁ、黒森峰の副隊長さん。同じ戦車道女子同士、ここは助け合いといかないかな?」
「……どう見ても、一方的にそっちが助けてほしそうに見えるんですけど……」
「その解釈に意味があるとは思えないな。真実とは時と場合、そして見る人によって角度を変えて映るものだよ」
もう一度カンテレを弾く
その両者を見比べて、修景はポツリとつぶやいた。
「……いや、奢るっつっても4人分とは言ってねぇんだけどなぁ……」
ちょっと遅刻して申し訳ありません。
次回更新はGWをまたぎまして、5/9の予定です。