東方音華録   作:ニケル

3 / 4
前回のあらすじ
説明が長い


三話

「んー スペルカードか…」

 

さっき、幽香さんに貰ったまだ真っ白いスペルカードを眺めながら、私は悩んでいた。とりあえず、外を見てきたら?とアトバイスを貰い、夕方までに戻って来なさいと言われ、地図を貰い、適当にブラブラしてた。

 

「えっと…ここが現在地?あれ?でも何か人がたくさんいるなぁ・・・。あれ?え?んー?」

 

迷った。完全に迷子になった。地図もあるのに迷子になった。

 

「・・・ここどこだよ。」

 

私は、誰か適当な人に話しかけようとしたそのとき、

 

???「あなた…見ない顔ね。妖怪?」

 

「妖怪じゃないです。ってか何で妖怪?!」

 

話しかけられた。頭にリボンをつけていて、巫女服?を着た女の人に

 

???「だって、ここら辺で初めて見る顔だし、しかも何やら能力を持ってそうな子だったから。あと、紫に何も聞いてないから新しい妖怪かな?て思ったからよ。妖怪だったら、退治するけどね。」

 

「は、はぁ・・・」

 

ん・・・?巫女服・・・巫女さん?確か幽香さんが何か言ってたような…

 

「あ、もしかしてとある神社の(貧乏)巫女さんですか?確か、外に通じる結界なんとかかんとかの…」

 

「・・・?!な、何でその事を知っているのよ。誰に聞いたの?」

 

「え、えと、幽香さん…風見幽香さんが、そういっ___」

 

「あの花妖怪か… んで、あなた、名前は?」

 

「未羽恵痲です・・・」

 

「私は、博麗霊夢。博麗神社の巫女よ。ちょっとこっちきて」

 

手招きをされた。とりあえず近づいた。

 

「あなた、能力___」

 

「音を操る程度の能力ですよね?」

 

「それもそうだけど、もう一つあるわね。」

 

「へぇーダブルで格好いい!て、え?」

 

「二つ持ちってあんまりいないのよね。あなたの能力は、音を操る程度の能力、そして、雷炎を操る程度の能力よ。」

 

「らいえん・・・?雷と炎のことですか?」

 

「さぁね。自分でやってみたらいいんじゃない?ちなみに私は、空を飛ぶ程度の能力よ。あとこれ、はいプレゼント。」

 

「あ、はいありがとうございます。」

 

手渡されたのは、五枚の真っ白なスペルカード。

只今の手持ちの白紙のスペルカードが十枚。

 

「どうせ花妖怪から、スペルカードのことを聞いてるんでしょ?だから渡しとくわ。んじゃ、じゃあね。妖怪に襲われるんじゃないわよ~」

 

霊夢さんは、空を飛んでどこかにいってしまった。

 

「こんなにスペルカードあってもな…。」

 

あれ?そういえば今何してたんだっけ?確か、迷子に・・・

 

「道、聞いてなかった。て、しかも日が暮れ始めてるし、どうしよう。」

 

どうせ地図を見ても、ここがどこかわからないし、さっきまでいた霊夢さんはいないし、周りに人もいなくなった。

 

「だ、誰かいませんかー?!」

 

 

 

シーン

 

 

 

「誰も、いない。うわしかも、日が暮れちゃつたよ。どうしよう暗いよ…ってあ!」

 

そういえば私は、雷炎を操る程度の能力があった。

 

「えと、どどどどうやって実行するのおおおおおおおおおお?!白き炎よ!指に灯れ!なーんてね」

 

 

 

ボッ

 

 

 

「え、ついたあああああああ!凄いぞ自分!」

 

指には、白い炎が灯っている。もしかして、念じれば自在に操れるのかな?じゃあ、試しにもう片方の手に青い炎を

 

ボッ

 

 

 

「おお!凄い綺麗!んじゃ、浮かせることも出来るのかな?おお!出来た!七色の炎とかも?わぁ!凄いー!」

 

一人で炎を操りながら、遊んでたその時、

 

 

グルルルルルル

 

 

獣の唸り声が聞こえた。

 

 

「っ!狼・・・?にしては、色が違う・・・。」

 

そこには、私の白い炎で灯されてる紫と青の毛皮の獣が三匹いた。

 

「まさか、霊夢さんが言ってた妖怪?!日が暮れてるし、しかも森の中だから妖怪が沢山いるのか」

 

どうしよう。大声で叫んで他の妖怪が来たらもうおしまいだ。だからといって、逃げきれる自信もない。例え逃げきれたとしても、きっと迷子になるだろう。

 

「っ戦うしかないのか・・・。」

 

まだ、能力は使いこなせる自信はない。だからといって逃げきる自信もない。一応白紙のスペルカードもあるから、その場で作って使うことが出来るかもしれない。

 

「上等よ…。勝つか負けるかどっちか、外の世界にもどうせ帰れない。やってやるわ!狼さん いや、妖怪!」


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。