「じゃあねー」
昼、サークルの友達と別れ俺の姿を見かけると、とてとてと小走りしながら折本が近寄ってきた。
「よっす!おまたせー」
「おう。」
「さてと、今日は何食べようかなぁ。」
「俺はA定食だな。」
「あっ比企谷それにするんだ。
じゃあ、あたしもそれでいいや。」
こいつと昼食を共にするのも、もう慣れたもんだな。
お互い気を使わないから最近では割と居心地の良さも感じてきている。
「あっそういえばさ、今日大学終わった後って暇?
バイトないなら一緒に帰ろうよ。
あたしも今日はサークルとかないしさー。」
「え?あ、おう。別にいいけど。
てか、お前まだ行ってんだな。あのサークル。」
こいつのサークルって確かあれだ、オーランとかいうの。
なんかキャッキャしてるリア充達の集まり(偏見)
「うん、行ってるよー。
前も言ったけど色んなことやってて楽しいから今度比企谷もくれば?」
「いや、やめとく。
そんなもう輪が出来てるところに行ってもボッチになるのは目に見えてるからな。」
もはや俺くらいになるも輪が出来てなくても関係なく自らボッチになるまであるんだが。
「あはは、だよねーウケる。
まぁあたしが一緒に居るからボッチにはならないと思うけどね。」
やめろそのセリフはボッチに効く。
本当こういうナチュラルに一緒に居るとかいう発言はうっかり信じてしまいそうになるだろ。
でもまぁこれはあれだ、マラソン一緒に走ろうね!って言われて結局置いていかれる黄金パターンと一緒の社交辞令みたいなもんか。
「じゃ、俺は飯も食ったしマッカン飲みたいから自販機行ってくる。
また、放課後な。」
さてと、マッカン飲んで午後乗り切りますか。。
「お疲れー!あっもしかして待たせちゃった?」
「いや別に。俺も今来たとこだから」
「よかったー。
じゃあどこ行こっか?」
「は?」
「え?」
「なんでナチュラルにどっか寄ろうとしてんの?
帰るんじゃないのかよ。」
「やだ、比企谷本当にただ帰るだけだと思ってたの?
一緒に帰ろーって女子言葉でどっか寄りながら一緒に帰ろう。ってことだから。ウケる。」
「ウケねぇよ。
大体俺が女子言葉なんて知ってると思ってんのか。」
っていうか女子言葉ってなんだよ。行間まで読まなきゃいけないとか女子めんどくさすぎるだろ。
まっ男子もめんどくさいけどな。知らんけど。
「それある!
んで、どこ行こっか?カラオケ?」
「いやカラオケは行かねーから。
じゃあ、あれでいいだろ。ス○バとかド○ールとかコ○ダ珈琲店とかで。」
「んーじゃあそれでいっか!
高校の時みたいにサイゼって言われたらどうしようかと思ったー成長したね比企谷」
いや昔あんだけ笑われたら行きたくても言えねーだろ。。
1人の時はまだたまに行くんですけどね。サイゼ。
「いらっしゃいませー。」
「で?なんで今日は珍しく一緒に帰ろうなんて言ったんだ?」
「いや別に?ただたまには比企谷と一緒に帰りたいなと思っただけだよ。
…確かめたいこともあるし。」
くっ、こいつはまた聞いてるこっちが恥ずかしくなるようなことを…
「ふーん。なんだよ確かめたいことって。」
「あれ?聞こえてた?
いやいや別に!こっちの話だから本当気にしないでいいから!」
「お、おう。そこまで言われたら別に聞かねーけどさ。
まぁ、遅くならないうちに帰ろうぜ。
晩飯の支度と食材の買い物とかあるんでな。」
「なにそれ主婦みたいウケる。」
ウケねぇよ。と心の中でツッコむ。
「まぁ、これくらい今から慣れとかないと将来専業主夫にはなれないからな。」
「ふーん。まっ外はもう暗いし帰ろっか。」
「じゃあ今日はありがとね。また明日!」
「おう。またな。」
「あっそうだ、比企谷ー!」
「あ?」
あたしは、専業主夫なんかにさせてあげないからね♡