明日は千歌ちゃんの誕生日、ワクワクしながら眠ったのでありました。
***
千歌ちゃんの部屋で私たちは、グダグダしていました。
「曜ちゃん、第六感って分かる?」
「霊感?」
「せいかーい、じゃあ、第七感!」
「そんなのあるの?」
「知らないなんて、ダメだなあ曜ちゃん。
千歌ちゃんが、ぶーっとほおを膨らまして私を非難するであります。
「曜ちゃん、第七感っていうくらいだから、感じるんだよ。君の心の小宇宙を。抱きしめて、熱く燃やして、奇跡を起こすんだよ」
マジで何言ってるんだこのミカソ。
「じゃあ千歌ちゃんは、
「当然。第八感を見るがいい!はあああああ!!」
「七って言わなかった!?」
「むっ!?何っ……!この第八感……ッ…深い!!?ズボボボボボォッ!ッッボボボォオッ!!」
「突然どうした!」
「曜ちゃッ……助けズボボボボボォッ!!私は………ボボボォッ!私はまだ、死にたくない゛!!!」
「千歌ちゃーーん!?」
千歌ちゃんがなんか一人で楽しそうに盛り上がって、地上で溺れ死んだであります。
「千歌ちゃん!それは冗談キツイよ、千歌ちゃーーん!!」
「ただいま曜ちゃん!」
「ぎゃーっ生きてた!?」
突然目を見開いて起きる千歌ちゃん。ぐぬぬ、心配させやがって、こちとら半泣きであります!
ヘラヘラしてるし、ムカつくであります!!
「聖闘士的に第八感は冥界への扉だからね、ちょっくら死んで行ってきたよー」
死んで冥界に行くなよ!
「あとね、曜ちゃん。第九感って知ってる?」
なんでありますかそれは。
「み感」
「今度こそふざけてる!」
「マジだよ曜ちゃん!」
ぷーっ、とほおを膨らませてミカンみたいになる呑気な千歌ちゃん。超常現象が連続しているので、私はかなりパニックでありますが。
「じゃあやって!み感やってみろやぁ!」
「疑ってるね曜ちゃん」
「疑うわそりゃ!」
「じゃあ見せてあげよう……み感の力を!」
ふっと、トロンとした目になる千歌ちゃん。側にある小石を拾って、なんかかじり始めたであります!ええええ、何をしている!?
「うわぁい、この世界がみかんに見えるぞぉ、ガリガリ」
「バカチカってレベルじゃねええええ!?」
「そんなことより五千兆みかん欲しい」
「そんなのないんですけど!?」
「仕方ないなあ、じゃあ、デカみかんランド開園」
「いやいやいや待てええお前え!!おっぱいダメ、ゼッタイ!閉園どうぞどうぞ、それ閉園どうぞおおおお!!」
「デカみかんランド閉園!」
「よし!よくやった開閉どうz………いや、間違えた!開閉はない、無し!無し!開閉無しで頼む千歌ちy」
「オープンエンクローズ、オープンエンクローズ」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!?」
ああああ千歌ちゃんのアイドルとしての貞操が危うい!!!
「デカみかんカーニb」「いやいや!ちょ待ておまくぁwせdrftgyふじこlpそれ以上の狼藉はこの私が許さな」「曜ちゃんもすっげえヨーソロー」「あ゛あ゛あ゛あ゛やめろおおお!!」
ついに、我慢の限界に達した私は、ドロップキックで千歌ちゃんをぶっ飛ばしたであります!
む、どうやら正気に戻ったであります
「どうだった?み感の味は」
「最悪」
***
誕生日の土産話には、少々過激すぎるので、この夢の話は私の中で封印しておきましょう。