輸送船員が鎮守府に着任し(誘拐され)ました!これより(深海棲艦の)艦隊の指揮を始めます!   作:風月 雪桜

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はい、また新しいお話を執筆することにしました
とりあえず、頑張ります!


提督が鎮守府に着任しました!これより艦隊の指揮を...

俺は何処にでもいる輸送船員だ

今はりらんか丸で物資を運んでいる

まぁ、本当何処にでもいる船員なのだが──

 

「あんた、いっつも私達と話したがるわね

暇なの?」

 

艦娘と話をするのが好きなことを除けば...

 

他の船員でも話をする奴もいるが、あまり多くない

艦娘のことを嫌っている訳ではない、寧ろ尊敬している奴もいるくらいだが、逆に艦娘を前にすると緊張してしまうらしい

だからって、俺にどんな話をしたか質問攻めにするのは止めてほしいんだがな...

 

叢雲は艤装を着け、煎餅を食べながら、いつものように色々な話をしてくれる

叢雲率いる第十二駆逐隊がまだ横須賀にいた頃の話からトラックに移籍してからの話などを今までして貰った

一通り話をして貰ったので、今は最近の話...まぁ、愚痴とも言うが...

 

「──こんなんじゃ、秘書艦してるのか介護師してるのか分からないわよ」

 

「はぁ...さいですか

でも、叢雲が毎日楽しそうで良かったわ」

 

最初はお互い敬語だったが、何回か話をするうちに自然と敬語でなくなった

 

「なんで、そうなるのよ!?」

煎餅を食べるを止め、睨み付けてくる

 

「いや、叢雲が幸せそうな顔しているし...」

涼しい顔をしてそう言い返す

 

「なっ、何を言っているのよ!

全く...」

 

「あ、あの...叢雲ちゃん...

そろそろ交代の時間...です...」

 

「ん...もう、そんな時間?

あ、そうそうあんたに一つ聞きたいことがあったのよ」

胸元から懐中時計を取りだし時間を確認するとそう言う

 

「そうなの?

 

なんでも答えてやんよ」

 

「あんたさ、わた──

 

ッ!?」

叢雲が話すのを止め、誰かと話す

きっと、他の艦娘と無線で話をしているのだろう、休憩中も艤装外してないし

 

「敵襲よ!

トラックに帰ったら、話の続きがするから忘れるんじゃないわよ!」

 

そう言うと、叢雲と磯波は輸送船から降りるため、上り下りが出来る所まで走っていく

 

「分かってるよ

さて、俺も見張りしないと!」

 

俺は甲板に出る

船内無線で確認した所

敵は五で人型とのこと、ちなみに俺が見張る場所は左舷後方だ

戦闘は右舷の方向だから見えないな...

 

でも、人型ってル級やタ級やヲ級?艦載機はないから戦艦かな?

だとすると叢雲達には荷が重いよな...いくら全駆逐隊最高練度を誇っているとは言え

 

ボーン!ボーン

 

唐突にりらんか丸の姉妹艦である、あるぜんちん丸に魚雷が命中した時の水柱が上がり、琉球丸に爆発と共に火の手が上がる

この船団は大型タンカー四隻を中心に四隻と八隻の輸送船で二重で囲んだ、二重の輪形陣のような状態だ

りらんか丸は内側の円

あるぜんちん丸と琉球丸は外側の円に配置されていた

二隻の間から深海棲艦の駆逐艦...しかも姫級が現れる

 

なんてタイミングのよさ...

いや、狙っていたのだろう、とにかくこのままじゃ不味い...

 

「おい、聞こえるか!?」

トランシーバーに叫ぶ

 

『馬鹿!

いきなり叫ぶな!!』

いつもの通りの同僚に少し安心する

 

「左舷後方から敵駆逐艦だ!

しかも、姫級!!」

 

『敵駆逐艦だな?

 

だが、姫級って何のことなんだ?』

 

「ん、まぁすげぇ強いってことだ」

 

『分かった』

 

それで、無線が切れる

 

その間にかなり姫級は近づていた

もう、とっくに砲でも魚雷でも必中レベルの近さだが、まだ撃ってこない

 

そのまま、右舷の方に行く

その時、チラリとそいつは俺の方を見る

 

ニ◯動とかでネタにされる曲が脳内で流れたような...

気のせいだな、きっと

 

そいつが視界の外にいく

無線でそのことを報告する

 

それにしても、何故右舷に?

左舷と右舷...内装と艦娘が使う梯子があるかないか以外変わらないと思うんだが...

 

見張りながら考えていると、前方からボーンと音と共にりらんか丸全体が激しく震える

この感じは本土近海航行していた時、潜水艦の魚雷が命中したときに似ている...

その時同じく被雷した高知丸のように火災が起これば、りらんか丸を放棄することも考える必要がある

 

無線で指示を仰ごうとするが、混線しているのか無線が繋がらない

 

カツン...

 

後ろから足音がする

俺と同じようにどうしようか迷っている奴がいるのかもしれない

 

「おい、被雷したいみたいだが、お前は──」

 

振り返ると、同僚がいなかった

代わりにいたのは、さっき右舷の方に行った姫級だった

 

「...えぇ...

なんで、深海棲艦が...」

 

人間本当にピンチな時は全く動けないもんだな...いや本当

 

呆然と立ち尽くす俺に限りなく人間に近い深海棲艦が無邪気な笑顔で

「ちょっと痛いけど我慢してね?」

と言う

 

「え?」

その瞬間鳩尾に激しい痛みが襲う

 

痛みで甲板に倒れる

息ができない

ゲホゲホと咳き込む

 

薄れる意識の中頭の上から声がする

「あれ?

これで、気絶するって──」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユサユサ

体が揺すられる

 

「...さん、起き...」

 

なんだか、蒸し暑い

 

「起きてっぽい!!」

お腹に重い物が落ちてくる

 

「ぐふっ」

 

「あ、起きたっぽい?」

 

目を開けると、俺の嫁...じゃなかった

駆逐艦夕立が俺のお腹の上にいた...

いや、これどういうことだよ...(困惑)




最後まで読んで下さりありがとうございます

メインストーリーは書き終われば明日投稿します

後、誰が登場するか決まってないので、戦艦娘以外で登場してほしい艦娘を感想かメッセージで送ってくださるとうれしいです

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