実況パワフルサッカー ~聖ライカ―学園 全国までの日々~   作:希望の光

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第4話:二人の顧問の悲惨な過去

その頃パワフル高校では..

 

炎「クソッ!」

 

炎上が部室で悔やんでいた。

 

?「おやおや?炎上君。大丈夫ですか?」

 

炎「あ、坂東監督。はい....ですが少し悔しいんです。何で自分は3点も入れられたのかがわからなくて...」

坂東夏之助(バンドウナツノスケ)ここ、パワフル高校の監督である。

坂(ふむ...どうやら覚悟を決めるときがきたようだな...)

 

坂「炎上君!」

 

炎「はいっ⁉」

 

坂東監督がこんな声を出すなんて..

なんだろうか...

 

坂「...まず、昨日の試合に勝てなかったのは練習量が少なかったことと...私が指導を放棄してたからなんです!申し訳ない!すまない!」

 

炎「どうして...指導を放棄してたんですか?」

 

素朴な疑問であろう。

 

坂「...実はね、昔私は悪魔軍曹と呼ばれていたんです...」 

 

なぜだ?坂東監督が?悪魔軍曹?

 

坂「私は選手を強くさせたい一心で休みは例外を除いて禁止。練習もかなりハ―ドなものでした。確かに選手達は強くなりました。全国制覇もしたことがあります。...ですがね、ある日嫌気が指したのでしょうかね、私の元を皆が去っていったんです。私は勝つことよりも大切な事に気づいてしまいましてね...あれ以来は指導を放棄してたんです...」

 

 

そうだったのか!でもなんて悲惨な過去なんだろう...

 

坂「でもね、炎上君。私はもう逃げませんよ!あの時程ではありませんが指導を放棄することはしません!」

 

炎「わかりました!監督!これからもご指導お願い致します!」

 

坂「はい、それでは。」ガチャン

 

坂(炎上君。話を最後まで聞いてくれてありがとうございます。多分貴方に話さなかったら私はずっとこのままだったでしょうね...でも...もう同じ過ちは繰り返しませんよ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~若き日の坂東夏之助~

 

 

「ひ~もう疲れました、監督―さすがにタイヤを引きずって15kmはきついです...」

 

坂「なにバカな事を言っているんだ!!そんなんじゃ全国なんて夢のまた夢じゃねぇか!ほら!走れ!」

 

「ひぃ―」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

坂「おい!○○!なんで昨日は練習休んだんだ!」

 

「えっと、は、歯医者があったからです!」

 

坂「ばか野郎!そんなのいつでも行けるだろ!罰としてグラウンド30周だ!」

 

「ひぃ―」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ワァァァァァァァァァァァ!

 

坂「やったぞ 全国制覇だ!」

 

「...やりましたね...」

 

坂「なんだ、嬉しくないのか?」

 

「いえ!嬉しいですけど...あの、僕たち...」

 

全「今日を持ってこのサッカー部を退部させていただきます。」

 

坂「⁉なんだと...」

 

 

私には止める事が出来ずその学校のサッカー部は廃部となった。

 

 

 

 

 

~現在~

 

坂(もう私は同じ過ちを繰りさえさない)

 

この出来事によってパワフル高校は大きく成長することになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~聖ライカ―学院では~

 

 

小「ふむ、その事か...それは俺も知らないな...」

 

泉「キャプテンも知りませんか...」

 

小「聞きに言って見るか、鞍馬監督に」

 

矢「そうするでやんす」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「失礼します」」」ガチャ

 

鞍「お前達か...何の用だ?」

 

 

 

 

小「少し聞きたいことがありまして..」

 

 

鞍「なんだ?」

 

泉「あの、なぜ鞍馬監督はそこまで安全にこだわるんですか?」

 

矢「この練習じゃ全国は難しいと思うんでやんす。」

 

 

オイラも中学の時はそうだったでやんす...

 

鞍「それは...過去にいろいろあってな...気になるか?」

 

「「「はい」」」

 

鞍「あれはまだ私が学生の時..」

 

 

 

学生時代の鞍馬

 

「そろそろ練習を止めろ!そのままだと体を壊すぞ!」

 

鞍「でも監督...このままだと全国は難しいと思うんです。お願いします!もう少し練習をさせてください!」

 

「....そこまで言うなら止めはしないが....」

 

大丈夫なのか...

 

 

鞍馬は毎日地獄のようなメニュ―をこなしていた。

 

 

しかしある日事件は起きた。

 

グキッ!鞍「っ⁉」

 

 

なんか....足が痛い なんだ...

 

「...分かっただろう、鞍馬。」

 

鞍「何がですか?監督。」

 

「...お前の猛練習は偉いと思ったさ..だか、その足はそれが原因で痛めたものなんだぞ!」

 

それを分かってくれ。回りからみればお前はあり得ないほどの猛練習をしていたんだ、ケガをして..当然と言うほどな。

 

「お前はケガを直すまで試合には出せない」

 

鞍「そんな...」

 

その時、私は思った。あの時無理な練習を止めてしっかりと休息をとっていればこんな事にはならなかっただろうと。

 

 

~現在~

 

鞍「私はあの失敗を...繰り返したくないんだ...」

 

小「そうだったんですか...」

 

泉「...ですがね?」

 

鞍「何だ?」

 

泉「そんなに...厳しい練習をしてなにがいけないんですかね?」

 

少なくとも もう少し練習の量を増やさないと...部員の誰かが自主練でケガをするだろう。

 

泉「もう少し厳しい練習でも良いんじゃないんですか?」

 

鞍「実はそれについてはもう考えていた。...今日から厳しくする。明日からは合宿だ!」

 

合宿⁉なぜいきなり...

 

鞍「ちなみにもう場所は決まっているぞ。」

 

どこだ...一体...

 

鞍「それは...山だ!」


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