Aqoursと沼津市の布屋さん   作:春夏秋冬2017

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はじめましてこんにちは。
改めて読み返すと、このキャンプ連話はテンポが非常に悪いですね。
反省しながら書いてます。


キャンプと布屋さん5

夜。

 

色々なことがあった1日だったが、今日はもう寝るのみだ。

 

Aqoursのみんなは、すでにバンガローに入っている。

バンガローの班分けは…

 

果南、梨子、花丸、善子、ルビィ

の5人。

 

ダイヤ、鞠莉、曜、千歌

の4人。

 

こんな感じに分かれている。

後者のグループには、寝る際は美渡さんが混ざる事になっている。

 

ちなみに今は。

 

「ハルくん、お疲れさん」

「どうも。まあ確かに疲れましたね」

 

一日の疲れを癒すべく、俺と美渡さんはお酒を飲むのだった。

 

「いやー、大変だったねー」

「美渡さんは何かしてましたっけ?」

「ご飯作ってたじゃん」

「肝試しの時は?」

「おつまみ作ってたよ。ほら、これ」

「…おいしいですね」

「そうでしょー」

 

煮物をもらう。

文句なしにおいしい。

 

「まあ、俺も楽しみましたからね。特に何かを言うつもりはないです。ただ…」

「ただ?」

「明日は、美渡さんが動いてください」

「それは嫌」

「嫌じゃないです」

「えー。疲れるじゃーん」

「あんたキャンプに来たんですよね?」

「私は子守よ。それに、ハルくんが一緒にいた方があの子達も喜ぶって」

 

笑いながら言われる。

これは、明日もこの人のアクティビティには期待できなさそうだ。

 

「それよりほら、せっかくいつもとは違う夜なんだから、普段とは違う話をしようよ」

「例えばどんな話ですか?」

「うーん…そうだねえ…恋話、とか」

 

『ガタガタガタ!』

 

美渡さんの言葉に反応したかのように、2つのバンガローの方から音が聞こえる。

まだ起きていたんだね。

 

「くっくっく。みんなわかりやすいねえ」

「何の話ですか?」

「なんだろうねえ」

 

美渡さんが愉快そうに笑っている。

まあいいか。

 

「恋話って…それ、前にダイヤちゃんたちにも聞かれましたよ」

「どうせ、話せるような経験はない、とか言ったんでしょ?」

「よく分かりましたね」

「わかりやすいからね、ハルくんも」

 

そうなんだろうか。

 

「じゃあどうするんですか。いきなり恋話終わっちゃったじゃないですか」

「いやいや、私の恋話っていう選択肢はどうしたのよ」

「美渡さんの恋話?あっはっはっは。面白いじょうだ…ぐべ」

「なんか言った?」

「な、何も言ってないです」

 

というか言い切れなかった。

言い切る前に空になった空き缶が飛んできたからだ。

 

缶を拾い、机に乗せる。

 

「まあ、私の恋話をしても意味ないからねー。…みんなも、聞きたいのはそれじゃないだろうし」

「みんな?」

「気にしなくていいよ」

「そうですか」

 

この手の話は、追求しないに限る。

改めて目の前の酒に口をつけ、話を続ける。

 

「じゃあ結局恋話なんてできないじゃないですか」

「別に、無理に恋愛に繋げる事だけが恋話じゃないの」

「どういう事ですか?」

「ハルくんの周り、女の子多いでしょ?その子達についてどう思うーとか」

「女の子って…Aqoursの子達ですか?」

「そうそう」

「どう思うって…手を出したらほぼ犯罪ですよ?」

「別にお付き合いするだけなら問題ないでしょ?そりゃあ、あっちのほうで手を出したらアウトだけどさ」

 

そう言って手でジェスチャーをする美渡さん。

右手親指と人差し指で輪を作り、左手人差し指をその中に通すジェスチャーである。

 

まあ、夜の営みの事を指しているのは想像つく。

美渡さん、めっちゃニヤニヤしてるし。

 

「おっさんですかあんたは」

「せっかく大人2人で夜に、それもお酒が入った状態なんだからちょっとくらいお下品な話でもいいでしょ」

「それ、普通は男から言うことだと思うんです」

「そうかなあ」

「…まあ、たまにはいいでしょう。付き合いますよ」

「よーし!そうこないと!」

 

 

 

 

「よーし、じゃあさっそく聞いていきましょう」

 

俺は2本目、美渡さんは3本目の酒を開け、改めて話を続ける。

 

「質問するんですか?」

「ハルくんが自分から下ネタを振るのは無理でしょ?」

「…否定はできませんね」

「だから、私が振ってあげるよ」

「恥じらいをもってください」

 

普段から若干セクハラ発言をする俺だが、確かに下ネタは自重しているつもりである。

というか、女子高生相手にそんなことしたら、本当に豚箱行きである。

 

「そうだね、最初は軽めに行こうか」

「そうしてください」

「うーん…じゃあ、『一番おっぱいを揉んでみたい子』」

「よし、じゃあお疲れっす。おやすみなさい」

「ああ!ちょっと!」

「直球すぎます。もうちょっとくらいひねってください」

「えー。下ネタありって言ったじゃん」

「これじゃあ下ネタじゃなくて猥談です」

「もー…じゃあ、好きなおっぱいのサイズでいいよ」

「…それもかなりグレーゾーンですが…まあそれくらいなら」

 

と言って、正直困る質問である。

 

「そうですね…まあ、そこにおっぱいがあるというのが分かるサイズであれば、それが好みですかね」

「小さすぎるのは嫌、と」

「まあ、よっぽど小さすぎなければどのサイズでも愛せます。さすがに、そこに無ければ愛せません」

「あっはっは」

 

 

 

「うう…ルビィは…小さすぎるかなあ」

「私も、小さいかなあ…」

「2人とも気にしすぎずら」

「そうそう」

「ずら丸と果南は、余裕があるからそう言えるのよ」

 

 

「んー…大きい方が好きって分けじゃないのネー」

「そうみたいですわね」

「ダイヤさん、ちょっと安心してる?」

「他の3年生は大きいもんねー」

「やかましいですわっ」

 

 

 

バンガローから声が聞こえている気がするが、気のせいだろうか。

 

 

「じゃあ次は…」

 

 

しょうもない話を交わす、大人2人。

 

こうして、夜は更けていった。

 

 

 

 

朝。

目覚ましはとくにかけていなかったが、いつもの習慣で目が覚めた。

 

とはいえ、昨日は結構遅くまで起きていたので、まだ眠い。

外から人の声は聞こえてこないので、みんなもまだ寝ているのだろう。

 

「…もう一眠りするか…」

 

そう考え、目を瞑ろうとした時。

左半身に違和感を感じた。

 

昨日、慣れない運動をしたために筋肉痛にでもなったのかと思ったが、一応確認。

 

「う〜ん…ムニャムニャ…」

 

千歌ちゃんがそこにいた。

俺の腕を抱くようにして眠っている。

 

「…トイレに行った際に間違えたのかな」

 

なんにせよ、気持ちよさそうに眠っている。

起こすのは少々忍びない。

 

「…まあ、いいか」

 

特に気にせず、そのまま眠ることにした。

意識が、すぐに途切れる。

 

 

 

 

「おーい、ハルくーん。千歌ちゃんいるー…って、千歌ちゃん、ずるい!」

 

「う〜ん…えへへ…」

 

「…千歌ちゃん、ぐっすり寝てるなあ…私も、少しくらい良いよね。えへへ。お邪魔しま〜す」

 

 

 

 

「3人とも、何か弁明はありまして?」

「…すいません。今回の件に関しては、一切の記憶がございません」

「あー…ごめんね、ハルくん」

「いやー、私も起こしに来たはずだったんだけどねえ」

 

時刻は朝7時半。

 

起こしに来てくれたダイヤちゃんは、俺の両隣に千歌ちゃんと曜ちゃんが一緒に寝ているのを発見。

そのまま3人とも正座をさせられ、お説教タイムという訳である。

 

「とりあえず、事情くらいは聞いても良いんじゃない?」

「そうねー」

 

果南ちゃんとマリーちゃんがそう言ってくれる。

事情については俺も聞きたい。

 

「えっとねー。夜、私トイレ行って…そのまま寝ぼけてこっち来ちゃったんだー」

「寝るとき気づかなかったの?」

「さすがに気づいたんだけど、久しぶりのハルくんの匂いで、安心しちゃって」

「そのまま寝たと」

「あはは…」

「…曜ちゃんは?」

「私は、千歌ちゃんがバンガローからいなくなってるのに気づいて…ハルくんのとこにいるかもって思って起こしに来たんだー」

「…それで?」

「えっと…千歌ちゃん見てたら、羨ましくなったといいますか…まあそんな感じ」

「ミイラ取りがミイラね」

「俺の無罪は証明されただろう」

「…さすがに、今回は怒れませんわね」

 

ダイヤちゃんが呆れている。

 

「ねえ、ハル」

「ん?どうしたんだい」

 

ようやく解放された俺に、善子ちゃんが話しかけてきた。

 

「さっきの2人の話聞いて、あの子たちの気持ちに気付かないの?」

「気持ち?」

「そうよ。仮にも女子が、いくら夜って言ったって男相手に落ち着くって言ってるのよ。なんか気付くことあるでしょ?」

「うーん…ああ、そういうことか」

「!!」

「あれだろう。慣れない土地と環境で少し寂しかったんだね。俺はあの子達の兄みたいなものだから、安心したのかな」

「…もういいわ」

「あれ?」

 

間違えたらしい。

 

 

アスレチック、リアルゴースト肝試し、大人の猥談を経たキャンプ1日目。

 

そのキャンプは。

 

2日目を迎えるのだった。

 

 

 




ご視聴ありがとうございます。

今回はもうこれでもかってくらいのたのたした進行となりました。

さて、この場を借りて少しだけ言わせていただきます。

ラブライブ!サンシャイン!!2期、おめでとうございます。
そしてありがとうございます。

詳しくは活動報告にて記載予定ですが、できる限り2期に合わせた話も書いていきたいなと思っております。

長くなりましたが、何かありましたら宜しくお願いします。

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