ガールズ&パンツァー 逸見エリカの苦労日誌   作:まもる

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大人達の戦い

 

 朝、目覚めると着慣れないパジャマを身につけている事に気付いた。

 

 茶色い生地に包帯が巻かれた様な腕。そして、特徴的な獣の耳・・・・

 

 間違いなくみほのボコの着ぐるみ型のパジャマだ。

 

 ズッキィ

 

 「何で、頭が痛いのよ?」

 

 触ってみると後頭部付近にあるタンコブ・・・・

 

 横に寝返りすれば、目の前には破壊力満点の可愛い寝顔のみほだろう

 

 まさかと思い布団をめくり中を覗けば、みほの姿は可愛らしい白を基調とした下着姿。

 

 まさか・・・・・

 

 おそるおそる、自分のパジャマの中を覗いて見ると・・・・・

 

 「私、裸のままだ・・・・」

 

 何故、こうなったかはっきり言って覚えていない。

 

 ただ、覚えて居るのはシャワーを浴びて髪を洗っていたら、後ろから何かで頭を叩かれた記憶しか無いのだ。

 

 そして、布団から出て起き上がり周りを見渡せば、女の子らしい部屋の飾り付けにみほのコレクションであろうボコの縫いぐるみが大量あることからみほの実家の部屋であることが分かった。

 

 ふと、私はある物が目に入った。

 

 クリーニングがしてあり、ビニールで保護されている一着のパンツァージャケット。

 

 「これ、みほの黒森峰のパンツァージャケット・・・・」

 

 バッサァ

 

 「あっ、エリカさんおはよう・・・」

 

 下着姿のまま挨拶するみほ

 

 「おはよう、みほ」

 

 「あっ、そうだ。エリカさん下着を持って来て無いよね?」

 

 「確かに言われてみれば無いわね」

 

 「エリカさん、確か私の下着と同じサイズだったよね?」

 

 「ええ、Mだったはずよ」

 

 みほは衣装ケースから新しい下着を取り出す。

 

 手渡され、ボコのパジャマを脱いで下着を身につける。

 

 「うん、ピッタリだね。でも、ブラが・・・・」

 

 「ちょっと、揺るい感じね。まぁ、でも調整すれば大丈夫よ」

 

 肩紐を調整すれば大丈夫だったが、やはりみほの方が胸が大きいのだろ。

 

 以前にみほに揉みすぎだと怒ったが自分も人のことが言えない。

 

 最近は逆にみほを求めてしまう。

 

 そんな、思いを馳せながら下着姿のみほを見ながら身支度をしていく。

 

 着替えが終わった頃だろうか?

 

 浴槽から悲鳴が聴こえたのだ。

 

 『キャァァァァァ!?まっ、まほお嬢様!?』

 

 「あっ、菊代さんの悲鳴だね。大丈夫だよ。多分、倒れて居たのはお姉ちゃんだから」

 

 「えっ?良いの?」

 

 「うん、お母さんは知っているから。少し、放置しときなさいって言っていたから」

 

 「そうなのね・・・」

 

 私はツッコミのを忘れ、朝食が用意されている広間へと向かったのだ。

 

 

 広間には西住流門下生が寝泊まりする寮で一夜を明かしたレイラ、杏会長、茜叔母さんが座って朝食を食べていた。

 

 「あっ、おはよう。エリカちゃん、みほちゃん来たんだね」

 

 「おはよう、レイラ」

 

 「レイラさんおはようごさいます」

 

 「・・・・・逸見ちゃん、西住ちゃんおはよう」

 

 「会長、大丈夫なの?」

 

 「えっ、何が?」

 

 「何時ものあんたらしくないじゃない」

 

 「あっははは・・・だね。でも、翌々考えたら西住ちゃんや逸見ちゃん達には取り返しの付かない事をしたんだなってつくづく思ってさぁ。でも、二人には済まないとは思っているけどね、今でもあの判断は間違っていないと信じている。だって、西住ちゃんや逸見ちゃんに赤星ちゃんはそれに答えて優勝してくれた。あと、昨日は西住ちゃんは逸見ちゃんを寝かした後に西住師範になんて言われたのかな?」

 

 「杏さんには隠せないですね。はい、エリカさんを寝かした後、私も疲れて眠って居たのですが菊代さんに起こされてお母さんと少し話ました。もし、自分の流派を立ち上げるなら『ガノッサの屈辱』と『池田流が起こした事件と飛騨流の終焉』を調べなさいって言われました」

 

 「西住ちゃんには一言だけ忠告するよ。調べたら、絶対に戦車道が嫌いになるよ。以前、あたしに聞いたよね?。何で、砲撃が上手いのかって?」

 

 「はい、聞きました。どうしても、私の眼には経験者にしか見えませんでしたし、戦車に詳しく事に疑問に思っていましたから」

 

 「そうだね。あたしは西住ちゃんの思っていた通り戦車道の経験者だよ。あたしが中学に上がるまでは、池田杏だった」

 

 「えっ!?」

 

 「池田!?まさか、杏会長は・・・・」

 

 「そうだよ。池田流だよ。今は、角谷のはお母さんが中学に入る前に再婚したからで、やっと謹慎が解けたから池田流として名乗れる様にはなったけどね。まぁ、実際に池田流を名乗れるのはお母さんと私を除いて数人しかいないけどね」

 

 

 私は池田流と聞いて、ピンと来たのだ。

 

 かつて、日本の戦車道を支えた流派の中でもっとも気高く、荒々しい流派の池田流。

 

 別名、喧嘩殺法、単機早駆けの池田流だ。

 

 その荒々しさとは同等と言えるほどの訓練の厳しさから訓練の内容を例えた詩が在ったらしい。

 

 『鬼の西住流、羅刹の朽木流、夜叉の島田流、入るな鬼より怖い池田流』

 

 

 

 一方、私は記者会見の準備をしほと千代の三人で進めていた。

 

 「茜が来てくれると助かる」

 

 「そう?」

 

 「でも、懐かしいわね。逸見姉妹と私としほと四人であの事件を・・・」

 

 「千代、その話はやめなさい」

 

 「そうね。杏ちゃんやみほちゃんには余りにも酷な話になるわ。だから、私達はあれは墓場まで持って行く義務があるわ」

 

 でも、私は忘れない。

 

 あの事件。

 

 そう、道の真ん中で弘子が姉だった物、そう、首だけ残った遺体を抱きしめて泣き叫び、大洗女子や黒森峰、知波単、姉妹提携校の一部の生徒の体がバラバラになった大量の死体、四肢を失い激痛で泣き喚く生徒に重傷の生徒を泣きながら介抱する生徒などの地獄絵図・・・・・

 

 今でも、あの時は7歳にも関わらず鮮明に覚えている。

 

 

 それは、ガノッサの屈辱と呼ばれる事件。

 

 当時、日本戦車道連盟の本部は文科省の中に在り、文科相が管轄していた。そして、今のままでは戦車道が政治的要因などで駄目になる事を危惧した当時の戦車道の名門校の三校が立ち上がった。大会参加校が円卓で会議を開き、取り決め纏まった八ヶ条を記した書状を胸に抗議に行った。その名門校の三校が当時の大洗女子学園、黒森峰女学院、知波単学園と提携する姉妹校の戦車道の選手全員と生徒会が抗議に参加したのだ。しかし、122ミリカノン砲の前で八ヶ条を記した書状は読まれる事なく無残に破り捨てられた。その後、雪の中を三日三晩通い続けた結果、受理されたのだ。

 

 これが、新聞や資料に残る話だ。

 

 その先は戦車道界でもダブー扱いされている。

 

 しかし、破かれた後には続きがある

 

 そこで、激しく抗議したのが二人の隊長がいた。

 

 一人は松山西女子学園の戦車道の隊長池田輝子だった。

 

 松山西女子学園は大洗女子学園と姉妹提携している二校うちの学園の一つだった。

 

 もう一人は、私の旦那の姉で古河女子学園の戦車道の隊長の飛騨智美だった。

 

 古河女子学園は国内では唯一と言える黒森峰女学院と姉妹提携を結んでいた(古河女子学園は今は廃校となっている)その後は黒森峰女学園は姉妹提携を結んでいない。いや、結ばなくなった。

 

 二人の隊長が激しく抗議した事で当時の文科省の役人の一人が入口に在った122ミリカノン砲で抗議に来た生徒達に対して脅しの積もりで空砲を放とうとしたが、戦争での引き揚げ品だった為に砲弾が入っていたなど誰も知らなかったのだ。撃たれたのは榴弾。これにより、池田輝子と飛騨智美を合わせた各学園の生徒48名が即死し大量の重軽傷者を出したのだ。

 

 事実を知った各学園や生徒が所属していた流派の家元達、家族は文科省に対して猛抗議の嵐だった。

 

 下手をすれば官庁街を火の海にやりかねない状況にまで発展したのだ。

 

 これに慌てたのが当時の内閣だった。

 

 内閣は総辞職して責任を取るかたちで八ヶ条を飲んだのだ。

 

 それが今の戦車道のルールの礎となっている。

 

 ただ、この事件の最中で納得しなかった二つの流派が役人にも双方に大量の死者を出す大事件を起こし、責任を取らせる形で池田流には30年の謹慎と飛騨流には取り潰しの重い処分となる訳だが、今は語らないでおこう。

 

 

 

 こうしている間に、記者会見に使う書類は全て纏まっていた。

 

 

 

 場所が変わり、大広間では各学園の戦車道の隊長と副隊長が集まり出していた。一番乗りで来たのはサンダースだった。

 

 「ハァァイ!みほ!エリカ!」

 

 「来たぞ」

 

 サンダースからはケイとナオミが来ている。

 

 「悪いわね。こんな事に巻き込んで」

 

 「気にしてないわよ。それに、私達は別の話もあるみたいなのよね」

 

 「えっ?別の話?」

 

 「まっ、西住師範が話すだろうし、待っていましょ」

 

 ケイとナオミは大広間へ向かって行ったのだ。

 

 「エリカ様にみほ様」

 

 「ダージリンさんも来てたんですね。ペコさんも・・・・」

 

 「おはようございます。みほ様」

 

 「まさか、ダージリンまで来るとは思わなかったわ」

 

 「はぁ、高校戦車道連盟理事長自らの緊急招集ですのよ?行かない訳には行きませんわ。それに、エリカ様」

 

 「なによ?」

 

 「わたくしにしたら、今回の一件には政府に対して頭に来てますわ。安心なさって。聖グロリアーナ女学院の生徒会も学園長も味方になりますわ」

 

 「だっ、ダージリン様!お会い出来て光栄です!」

 

 もう一人、ダージリンの下に走ってくる生徒はあの制服は・・・・

 

 「あら、西呉王子グローナ学園のキリマンジャロいえ、白鳥霧じゃあありませんの」

 

 「誰なの?」

 

 「エリカ様、こちらは西呉王子グローナ学園の隊長の白鳥霧ですわ」

 

 「あなたが大洗女子の狂犬逸見エリカね。この一件が終わりましたら練習試合をお願いしたいわ」

 

 「隊長には伝えておくわ」

 

 「エリカ様、わたくしも他の隊長と話し合う予定がありますので、後ほど」

 

 三人は大広間へ向かったのだ。

 

 「みほ、エリカ決勝以来だな」

 

 今度はプラウダ高校の白百合戦車旅団の隊長のカツコフだった。

 

 「カツコフさん久しぶりです」

 

 「久しぶりね」

 

 「次は負けないと言いたいが、私達もこの一件には非常に怒りを感じる。プラウダ高校は大洗女子に全面協力する。あと、復帰した副官が用があるらしい。来い、カチューシャ」

 

 「副隊長に復帰したカチューシャよ。西住みほ、逸見エリカ、大会ではごめんなさい!」

 

 「大丈夫です。気にしていないです」

 

 「私も気にしてないわ」

 

 確かに、私達はあの一件は気にしていない。

 

 私はみほへの気持ちに正直になれたし、みほも大洗に来た事で友達が出来たのだ。

 

 「でも、カチューシャはみんなの人生まで狂わせた!何故、責めないのよ!カチューシャを責めてよ!」

 

 泣きながら、ポカポカみほの胸を叩き訴えるがみほは優しくカチューシャを抱きしめて言ったのだ。

 

 「私はカチューシャさんを責めないよ。うんん、違う。私もエリカさんや小梅ちゃんにも責める権利はないの。だって、隊長の命令だった。だから、責めないし、出来ないよ」

 

 「そうね。私もみほと同じよ」

 

 「うわぁぁぁぁぁ」

 

 そのまま、カチューシャはみほの胸の中で泣き叫んだのだ。

 

 その涙は、カチューシャの止めていた針を動かしたと共に私とみほの止まっていた針をゆっくりと刻み始めたのだった。

 

 みほとカチューシャのやり取りとは裏腹にタイミングを逃した隊長が三人ほど見ていた。

 

 「レクレール様、さすがにお邪魔するのは・・・・」

 

 「そうね。フォンデュ・・・・・」

 

 マジノ女学院の隊長レクレールと副隊長のフォンデュ

 

 「戦車道には、やっぱりいろんな物が詰まっているね。お邪魔するのは野暮だ。アキ行こうか」

 

 「そうですね」

 

 継続高校の隊長の島田ミカと副隊長のアキ

 

 「遅れてしまったではないか!」

 

 「総統が寝坊するからです!」

 

 「西住に挨拶しようとしたが、あれでは・・・」

 

 「お邪魔ですね」

 

 アンツィオ学園の隊長アンチョビと副隊長のカルパッチョ

 

 不憫だが、この三人の隊長は繰り返すようだが、タイミングを完璧にのがしたのだった。

 

 

 大広間には、高校戦車道連盟加盟校の大洗女子学園を先頭に黒森峰、知波単、聖グロリアーナ、プラウダ、サンダース、アンツィオ、継続などの全加盟校の28校に加え、大学戦車道連盟加盟校からは島田流の息が繋かる白波大学を中心に関東の大学選抜チームの隊長や副隊長が愛里寿を囲んでいた。

 

 「「「「愛里寿お嬢様!」」」」

 

 「なんだ、ルミ、メグミ、アズミ。朽木さん、私の代わりに隊長を済まない」

 

 「気にしてないわ。チームの大半が島田流とはいえ、朽木流である私を隊長に指名してもらったのですから。愛里寿お嬢様は高校生活を楽しんでくださいと言いたいですが、大洗女子学園の廃校の一件にはかなり頭に来てます。大学選抜チームも関東の各大学も大洗女子に全面協力します」

 

 「朽木さん、ありがとう」

 

 「「「ガッハァ!?お嬢様の笑顔が可愛い過ぎる」」」

 

 私はこの三人が不安に思えて仕方なかったが大学選抜チームに選ばれるだけに実力も折り紙付きなのだろう。しかし、何故大学まで招集対象にしているのはわからないでいた。

 

 気付けば、全ての大学の戦車道の隊長、副隊長が集まっている。

 

 私は気になったのだ。

 

 口を揃えて「協力する」意味が何となく分かって来たのだ。

 

 大広間の上座には島田師範、西住師範にあれは、中学戦車道連盟の理事長の朽木師範が座っている。全員、険しい顔で書類を見ていたのだ。

 

 「では、緊急招集を・・・」

 

 バッァァン

 

 「間に合った!」

 

 「えっ?嘘・・・・どうして・・・・・」

 

 みほの様子がおかしい。

 

 そして、赤い髪のツインテールの少女達が大広間の入口に立って居たのだ。

 

 そして、みほの隣に座る杏会長がみほに言ったのだ。

 

 「間に合ったみたいだねぇ。西住ちゃん、私からのせめての償いだよ」

 

 一同はその入口に立っている生徒を見ている。

 

 「ドイツからの急な転校先の変更で遅れました。大洗女子学園の中須賀エミ」

 

 「同じく、大洗女子学園のツェスカ」

 

 「ベルウォール学園が廃校に伴い転校して来ました。大洗女子学園の柚本瞳」

 

 「同じく、大洗女子学園の喜多椛代」

 

 「同じく、大洗女子学園の鷹見優」

 

 「同じく、大洗女子学園の白鳥渚」

 

 「以上、六名と戦車三両は本日付けで大洗女子学園に転校して来ました」

 

 エミと言う名前の生徒が締めて六名は私達と大洗女子学園の生徒が座る席に座ろうとしたのだったが

 

 「エミさん、大洗女子学園の生徒は隣の控え室で待ってて貰えますか?今は隊長、と副隊長だけの会議です」

 

 「「「「「あっ・・・・・・失礼しました!」」」」」

 

 西住師範に言われ、慌てる様に隣の控え室に向かって行ったのだ。

 

 「では、改めて始めます。皆さん、忙しい中を集まって頂きありがとうございます。本題に入る前に、大洗女子学園に起きた事を説明します。始まりは去年の終わり頃です。学園長へ廃校の知らせがありました。ですが、学園長は学園艦管理局へ何度も話し合いましたが取り合って貰えませんでした。今度は生徒会の会長達が行き今回、緊急招集をかける事態になったのです」

 

 一旦、区切りボイスレコーダーを再生したのだ。

 

 「内容を聴かれたように、大洗女子学園は優勝しなければ廃校。優勝すれば、廃校にはしない。と学園艦管理局、局長の辻康太の肉声での約束が執り行われました。そして、大洗女子学園は奮起奮闘の結果、優勝をもぎ取りました。賭博紛いである事は問題ですが、日本戦車道連盟での協議の結果は不問です。しかし、優勝した後に問題がありました。生徒会の会長、角谷杏は学園艦管理局局長に呼ばれるて行きましたが、大洗女子学園の廃校の決定の通告でした。肉声を録音したボイスレコーダーで優勝したら廃校は取りやめる事は、『口約束は約束ではい』と私達でも情けなくなるくらいに大人気ない対応で約束を覆したのです」

 

 西住師範の説明が終わると生徒達は怒りを露にしていた。

 

 「ふざけるな!」

 

 「大人気ないぞ!」

 

 「話は終わってません!」

 

 島田師範の一喝で静まり、今度は島田師範が口を開いた。

 

 「この件に対して、日本戦車道連盟、高校戦車道連盟、大学戦車道連盟、中学戦車道連盟は学園艦管理局に対してはこの後の記者会見を開き、抗議すると共に大洗女子学園に全面協力を発表します。そして、各大学、各学園は連判状に署名して貰います」

 

 その後だが、各学園、各大学は連判状に署名したのだ。

 

 そして、師範達と大洗女子学園の戦車道の生徒による記者会見により学園艦管理局は実名の公表の上で黒森峰女学園の事件から始まった一連の事件の黒幕の発表と学園艦解体業者との癒着までを証拠から全て公表した上で発表したのだ。

 

 一番、慌てたのは学園艦管理局を管理している文科相だった。

 

 学園艦の廃艦に関して、学園艦管理局の局長の独断である事と発表したのだ。

 

 局長を解任する事を決めたが、ただで倒れる局長ではなく廃校を取りやめにして欲しければ実力を見せろと言い、高校生以上20歳以下の選抜チームで組まれたU20ドイツ代表と試合をして勝てたら無くすと、また独断で決めてしまったのだ。

 

 酷い事に、決められた試合は取り消す事も出来ない様に準備をされていたのだ。

 

 そして、事の詳細を知ったドイツでも日本の学園艦管理局に猛抗議の嵐だった。

 

 しかし、西住師範を中心に各流派の家元が協力したため、大洗女子選抜連合チームとドイツのU20選抜チームの試合が実現する事になったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




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