さてさて、
名前:古代 神影
種族:ヒューマン族
年齢:17歳
性別:男
称号:異世界人、
天職:航空傭兵
レベル:200
体力:30000
筋力:28500
防御:29500
魔力:16000
魔耐:18000
俊敏性:33000
特殊能力:言語理解、僚機勧誘、空中戦闘技能、僚機念話、魅了・催淫無効化、錬成『アレスティング・ワイヤー』、錬成『カタパルト』、拡声、アルコール耐性、気配察知、馬鹿力、
………………What the hell is this(何じゃこりゃ)?
いや、マジで何コレ?火事場の馬鹿力ってレベルじゃねぇぞ。
まあ、取り敢えず……………
「はぁぁぁああああああああっ!!?」
『『『『『『『『ッ!?』』』』』』』』
大・絶・叫!
いや、普通に叫ぶだろ!何だよコレ!マジで何なんだよコレは!?
最早戦闘機要らないレベルだよコレ!
『
意味分からんし笑えねぇ!コレ誰かに見せたら卒倒レベルだぞ!
「あ、相棒?どうしたの?いきなり叫んで」
隣に居るラリーが、ドン引きしながら言う。
「あ……すまん、ラリー。驚かせちまったな」
取り敢えず落ち着いてから、ラリーにそう言った。
「いや、別に構わないけど……………何かあったの?」
「………………」
そんなラリーに、俺は僚機念話で、
「…………マジで?てか、それどういう事よ?」
俺が僚機念話で伝えると、青ざめた表情を浮かべて、ラリーが訊ねてきた。
「知らねぇよ。そんなの俺が聞きてぇぐらいだ」
そう言って、俺は肩を竦めた。
まさか、
「ラリー、念のためにお前のステータスも見とけ。何と無くだが、俺と同じような事になってると思う」
「う、うん………」
ラリーは頷くと、ラリーのステータスを確認する。
そして、青ざめた表情で俺の方を向いた。
「………君の言う通りだったよ、相棒………」
「マジか………」
どうやら、ラリーにもあったらしい。
おまけに、称号の『自重知らず』もあったらしい。
恐らく、さっきのガチバトルが原因だろうな。俺もラリーも、手加減無しで暴れまくって、平野を月の裏側みたいなクレーターだらけにしたからな。まあ、それはラリーが全部直したけど。
「ねえ、神影君?神影君ってば!」
「ん?」
ラリーとは反対側から、天野に大声で呼ばれる。
「ねえ、どうしたの?いきなり叫んだかと思ったらラリーさんと話してるし………」
「あ、ああ。それはな………」
いや、こんなの言える訳がねぇだろ。
「ねえ、古代君」
「ん?」
不意に白銀が話し掛けてきて、俺は白銀の方を向く。
「隙あり」
「めちょっ!?」
不意打ち同然で、白銀が俺からステータスプレートを取り上げてくる。
「フフッ………隙だらけよ、古代君」
クスクスと笑いながらそう言って、白銀は俺のステータスプレートを見る。
「さて、古代君のステータスは…………え?」
そして固まった。
「こ、古代君?コレ、どういう事なの………?レベルが200って………」
「ええっ!?」
「う、嘘!?」
白銀が言うと、天野と雪倉が目を丸くして、白銀に近寄ると、ステータスプレートを覗き込んだ。
「す、凄い………」
「御劔さんのステータスを、遥かに上回ってます………」
ステータスプレートを覗きながら、2人がそう言った。
「み、神影君………コレ、どうやったらこんな事になるの?」
ギギギ…………と、油の切れたロボットのような音を立てながら此方を向いた天野が、そう訊ねてきた。
「秘密………じゃ駄目かな?」
「「駄目!!」」
俺が訊ねると、天野と雪倉が口を揃えて言った。
「え?何なに?何があったの?」
「古代君のステータスってどんなの?」
「私達にも見せてよ!」
すると、F組の女子達が近寄ってくる。
そして俺のステータスプレートを見て、全員が驚きの声を上げたのは言うまでもない。
「…………と、言う訳なんだよ」
『『『『『『『『『…………………』』』』』』』』』
あれから少しして、俺は女子達に詰め寄られ、レベル200になった経緯を話していた。
F組を離脱したその日にゴブリンやオークの群れを零戦のロケット弾攻撃や機銃掃射で薙ぎ払った事や、ラリーと冒険者登録をした日に盗賊を壊滅させた事。それから、ワイバーンの群れや小型~中型程度のドラゴンをぶちのめした事など、挙げていったらキリが無かった。
「成る程、そう言う事なのね。それなら、貴方のレベルの上がり方が異常な事にも説明がつくわ」
白銀が、何処と無く納得したような調子で言った。
「でも、そんなに強くなったなら、なんで戻ろうと思わなかったの?天野さんも雪倉さんも、古代君が居なくなってから、ずっと寂しがってたんだよ?」
クラスの委員長的な雰囲気を持つ相生が訊ねてくる。
「まあ、簡単に言えば戻りたくなかったからだな。宰相も居るし、男子達が………な?」
そう言うと、女子達は納得したとばかりに頷いた。
「ところで古代君、1つお願いがあるんだけど」
不意に白銀が話を持ち掛けてきた。
「"お願い"?」
「ええ」
白銀は頷くと、こんな事を言い出した。
「貴方、戦闘機を使う能力を持っているのよね?」
「ああ、持ってるけど…………それが?」
いまいち質問の意図が分からず、俺は首を傾げる。
「それを、此処で見せてもらう事は出来ないかしら?」
白銀はそう言った。
「つまり、此処で戦闘機を展開しろってのか?」
「ええ、そうよ」
俺の問いに、白銀は頷く。
「あっ、それ私も見たい!」
すると、女子の1人が賛同した。
「確かに。先生達は見たらしいけど、私達は見てないもんね」
「ねえ、古代君。お願い!」
「私達にも戦闘機見せてよ!」
それに続く形で他の女子も賛同し、戦闘機を見せてくれとせがんでくる。
《ラリー、どうすりゃ良い?》
俺は僚機念話でラリーに訊ねた。
多分、『無闇にしない方が良い』とか言うんじゃないだろうか?
《別に良いと思うよ?どうせだから、そのまま離陸して曲芸飛行でも見せてやったら?》
《………あ、そう?》
てっきり難色を示すかと思っていたが、意外にも賛同してきた。
「古代君?」
僚機念話で話しているため、黙り込んでいる俺を見て、白銀が声を掛けてきた。
「ああ、すまん。ちょっと考え事してたんだ」
そう言って誤魔化し、咳払いを1つしてから、俺は言った。
「んじゃ、機体を展開するから離れてくれ。最低でも2メートルだ」
そう言うと、F組女子とラリーが後ろに下がる。
「(さて、何を展開しようかな…………)」
F-15シリーズやSu-33、37とかも良いけど、どうせだから、あまり使ってない機体にしたい。
そうとなると…………
「(ステルス戦闘機だな)」
F-35から使えるようになっていたステルス戦闘機だが、実は、F-35以外は使った事が1度も無い。
良い機会だし、この辺りで1回ぐらいは、F-35以外のステルス戦闘機を展開しておくか。
「(え~っと、確かF-35以外のステルス戦闘機は、F-22A、F-15SE、Pak-fa、YF-23、ATD-X………エースコンバットで使えるステルス戦闘機は、全部使えるみたいだな)」
つか、もう新しい機体が使えるようになったとかのメッセージも来なくなってるから………もう、新しく使える機体が増える事は無いだろう。
「神影君、どうしたの?」
心配そうな表情を浮かべた天野が訊ねてくる。
どうやら、またしても黙り込んでしまっていたようだ。
「ああ、悪い悪い。どの機体にしようか考えてたんだ」
「そんなに多いの?使える戦闘機」
俺が答えると、今度は白銀が訊ねてくる。
「まあな、だが大丈夫だ。もう決まった」
そう言うと、俺は機体を展開する。
「Pak-fa!」
そう言うと、俺の体が光を放ち、体にPak-faのパーツが装着されていく。
エアインテークが、ショルダーアーマーのように肩の上に付けられ、主翼は背中に装着されている。
航空機関砲であるGsh-30-1が右腕に装着されているのは、他の機体と変わっていない。
膝から下はブーツ状の装甲に覆われており、脛の部分に、推力偏向ノズルが尾翼と一体化した状態で装着される。
コレは、クルゼレイ皇国で女王陛下に機体を見せてくれと頼まれた時に展開した、黄色の13仕様のSu-37と同じだ。
そして最後に、背中に装着された主翼やノズルが向きを変えて、地面に対して水平になり、離着陸モードに移行する。
それを確認して、今度は機体ステータスを開く。
ーーT-50(Pak-fa)ーー
タイプ:多用途戦闘機(マルチロール)
操縦者:古代 神影
機体損傷率:0%
使用可能武装:Gun(Gsh-30-1)、サイドワインダー、4AAM、QAAM、
…………うわ~、コイツEW1積んでやがるよ。
アサルトホライゾンにおいて、多用途戦闘機に分類されているPak-fa唯一の対地兵器で、弾数は少ないものの、炸裂時には物凄い爆発を起こして広範囲の地上物を薙ぎ払う彼奴が出てますよ。
コレ2、3発撃ち込んだら、大抵の都市は壊滅する……つか、蒸発すると思うんだが…………
…………まあ、それは一先ず置いておこう。
「良し、離着陸モードに移行完了っと………ホラ、こんな感じだ」
俺はそう言って、F組の面々の方に向き直る。
『『『『『『『『………………』』』』』』』
返事が無い、ただの屍のようだ。
と言うか、何か反応してくれないかなぁ…………無反応って、結構キツいんだぜ?
「まあ、その………コレが普通の反応ってヤツだよ、相棒」
「………そんなモンなのか?」
よく分からないフォローを入れてくるラリーに、俺はそう言った。
それから数分間、この沈黙は続いた。
「こうして見ると、やっぱり凄いわね、戦闘機を纏うなんて………」
「まるでアニメみたいだね!」
「ねえ、この右腕に付いてるのって銃だよね?腕に付いてるって、何かカッコいい!」
あれから少しして、F組の面々は漸く我に返った。
俺は今、物珍しそうな表情を浮かべたF組の女子達に囲まれて、あちこち見られている。
称賛の声も結構あるため、嬉いっちゃ嬉しいのだが……………天野や雪倉、白銀以外のF組女子も、結構レベルが高い美少女であるため、内心面映ゆさを感じているのは秘密だ。
「………………(ニヤニヤ)」
それもそうだが、さっきからニヤニヤして此方を見ているラリーの視線が、スッゲーウザい件について。
「ねえ、神影君。1回飛んでみてよ!」
不意に、天野からそんなリクエストが出た。
ラリーも見せてやれば良いと言ってたし……………まあ、良いか。
「ああ、別に良いぜ」
俺はそう答えると、女子達から少し距離を取ってエンジンを始動させる。
ターボファンエンジンが唸りを上げ、少しすると甲高い音が其処ら中に鳴り響く。
足から車輪を出した後、尾翼を軽く動かして、動き具合が良好である事を確認し、エンジンの出力を上げて滑走、離陸する。
それからは、インメルマンターンやスプリットS、バレルロールやコブラ、クルビットと言った
それから、ラリーも参加してきたので、2人でちょっとした模擬空戦を披露した。
…………まあ、模擬空戦と言っても、機銃やミサイルを撃ったりはせず、ただおいかけっこしてただけなのだが。
そんなこんなで降り立って機体を解除すると、俺はF組女子に囲まれてしまった。
ラリーはそれを見越していたのか、少し離れた場所に着陸していた。
「お疲れ様、古代君!凄かったよ!」
「うんうん、戦闘機であんな動きが出来るなんて思わなかった!」
「何か、赤い火みたいなのを撒いてたけど、あれ、花火みたいで凄く綺麗だったよ!」
「それに、ラリーさんと飛び回ってる古代君、凄くカッコよかった!」
「そ、そうか………あ、ありがとな」
次から次へと押し寄せてきて、感想を言ってくるF組女子達。
嬉しいような、面映ゆいような…………
その後、褒められて照れたのがバレて、からかわれたのは余談だ。
………え?男子と騎士はどうしたのかって?ああ、彼奴等なら蚊帳の外にされてたよ。