四大魔王より上がいた   作:てこの原理こそ最強

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今回は体育祭オンリー



第42話

 

ディオドラのこともあって少し時間が空いてレイティングゲームは再開された。やはり多くの者が予想した通り、バアル家の次期当主であるサイラオーグ・バアルチームが一番の勝ち星であるらしい。リアス達も頑張っているとは思うのだが、やはり経験不足、一回の戦いで満足してしまってその後の油断を突かれたりして苦戦していた

 

しかしながら現魔王の2人の妹であるリアス・グレモリーとソーナ・シトリーのチームの対戦はとても見ものだった。特に赤龍帝である一誠に果敢に挑んでいった匙には魔王からも拍手があがっていた。最後は一誠に軍配があがったのだが匙の印象は悪魔が全体に残っただろう

 

さて、オレ達のレイティングゲームなのだが予定していた日が駒王学園の体育祭の日と被ってしまったので、体育祭が終わったあとにやることとなった。しかし既にオレ達に課される制限の内容は伝えられていた。一、オレは眷獣の使用を禁止。二、悪魔の駒の能力の禁止(例えば騎士ならスピード強化なしなど)。三、魔法は魔王レベルまでおさえること。四、開始30分は攻撃してはいけない。五、全員使い魔禁止。そして若手悪魔の1人であるディオドラが消されてしまったことにより、特例でイリナが参加することとなった

 

 

 

 

 

ー体育祭ー

 

今日はいよいよ体育祭当日。みんながこれまで頑張ってきた集大成だ。そして今年は5年に一度の初等部、中等部、高等部合わせて行われる大体育祭らしい。初めて知った…

 

あ、ちなみにロセが駒王学園の教師になった。ちなみにちなみにオレ達のクラスの公民を担当するみたいだ

 

さて、開会式と準備体操が終わり種目が始まるみたいだ。最初は障害物競争だったかな。100メートルコースにハードルやらネットやらが置かれていった。そしてその種目に参加する選手が呼ばれ生徒が出ていった

 

カナリア「あ!蓮ちゃん蓮ちゃん、ちよちよだよ!」

 

蓮夜「あぁ、そうみたいだな」

 

オレ達の目線の先には周りの初等部生とは全然雰囲気が違う蓮夜がいる。オレはカナリアと一緒に手を振るとそれに気づいた犬千代は軽く頷いた。手を振るのは恥ずかしいかな。スタートの合図とともに犬千代は飛び出し軽々と障害を乗り越え堂々の一位を獲った

 

蓮夜「さすがだな」

 

犬千代は一位の旗の前に立ちオレの方を向いてピースサインをしてきた

 

障害物競争が終わり次は100m(初等部は70m)走になった。この競技には初等部からは延珠と弓月が、高等部からはクロメユウキが参加しているみたいだ。うちのクラスからはゼノヴィアとイリナが参加していた。ユウキなんて並んでるときにオレにピョンピョンジャンプしながら手を振ってきたので係の人に注意されていた。まぁ言うまでもなく2人とも一位になっていた

 

その後男子による組体操や女子によるダンスで午前の部は終了し、お昼時間となった

 

延珠「蓮夜!妾の活躍見ていてくれたか!?」

 

蓮夜「あぁ、見てたよ。おめでとう」ナデナデ

 

延珠「〜♪」

 

弓月「私はー?」

 

蓮夜「もちろん見てたさ。すごかったぞ」ナデナデ

 

弓月「〜///」

 

今日は初等部や中等部も一緒だからみんなで集まってご飯を食べている。周りの男どもからは殺気立った視線で見られているが気にしない

 

蓮夜「それにしても雪菜、どうしたんだその格好?レムも」

 

雪菜「み、見ないでください!////」

 

レム「〜!///」

 

レムと雪菜は体操服ではなくチアの服を着ていた

 

レム「えっと…クラスの男子全員から土下座で頼まれてしまって…///」

 

雪菜「あんなことされて頼まれたら、断れなくて…」

 

蓮夜「土下座って…でも2人とも似合ってるぞ」

 

雪菜「な、なに言ってるんですか!///」

 

レム「…恥ずかしいです///」

 

普段こんな格好はしなのでかなり恥ずかしいらしいな

 

ユウキ「蓮夜ー、ボク達にはー?」

 

クロメ「何もないのー?」

 

犬千代「…贔屓、よくない」

 

蓮夜「えっ?あ、あぁ…そうだな」

 

オレはなぜかぷくっと頰を膨らましているユウキと半目でこっちを見てくるクロメと犬千代の頭も撫でてやった

 

お昼時間も終わり午後の部に突入した。午後の1発目は借り物競争だ。最初は初等部なんだがアンナとティナ、翠や夏世が、中等部からはレム、高等部からはユウキとイリナ、カナリア、そしてシェーレが参加する

 

最初に初等部から始まり、その最初に出たのは夏世だった。オレはどんなお題だろうと思いながら見ていると、夏世は真っ直ぐこっちへ来た

 

夏世「蓮夜さん。一緒に来てもらえますか?」

 

蓮夜「ん?オレか?」

 

オレはそう言われて夏世と一緒にゴールした

 

蓮夜「お題は何だったんだ?」

 

夏世「これです」

 

夏世が見せてくれた紙には『頼りになる人』と書かれていた

 

蓮夜「へぇ、こんなのなのか。ありがとな」ナデナデ

 

夏世「〜♪こちらこそ」

 

オレはそのお題に嬉しく思って夏世の頭を撫でて自分の席に戻った

 

次はティナだ。と思ったらティナもこっちに来た

 

ティナ「お兄さん、来てください」

 

蓮夜「またか?」

 

オレは今度はティナのお題にヒットしたらしい

 

蓮夜「ティナのお題は何だったんだ?」

 

ティナ「私のはこれでした」

 

ティナが引いた紙には『集中できるもの』と書いてあった

 

蓮夜「これ人でもいいのか」

 

ティナ「わかりません。でも私にとってお兄さんの隣が一番に集中できるので///」

 

蓮夜「そうか」

 

そういえば戦闘のときにオレの隣にいるのはそういう理由だったな

 

次の参加者はアンナだ。アンナもオレの方にトテトテと小走りでやってきた

 

アンナ「蓮夜」

 

蓮夜「はいよ」

 

オレはもう何を言われるかわかったのですぐ席を立った

 

蓮夜「で、アンナのお題は?」

 

アンナ「…」

 

アンナは無言で紙を開いた。そこには『大切なもの(人)』と書かれていた

 

蓮夜「アンナ…」

 

アンナ「私にとってのこれは蓮夜だから」

 

蓮夜「そっか。ありがとう」ナデナデ

 

アンナ「…うん」

 

オレはもう嬉しくて手が勝手にアンナの頭を撫でていた

 

次は翠だ。スタートの合図とともにお題の紙の置いてある台に駆け出し、1枚の紙を取りそれを広げる。そこで翠はその場で固まってしまった。他の子は各々借り物を借りようと右往左往しているが翠は全然動かない。もしや体調でも悪いのかと思ったら、翠もオレの方にやってきた

 

翠「れ、蓮夜…さん…あの、一緒に…来て、ください…」

 

蓮夜「お、おう。大丈夫か?」

 

翠「大丈夫です」

 

翠はオレの顔を見ようとはしないでオレの手を取り駆け出した

 

蓮夜「翠、お題は何だったんだ?」

 

翠「ひゃっ!え、あの…秘密、です…」

 

秘密にされてしまった。そんなに言いふらしてはいけないお題だったのかな…

 

初等部が終わり中等部の番となった。レムは2組目のときだった。そのレムもお題の紙を見た瞬間オレの方に来た

 

レム「蓮夜くん、お願いします」

 

蓮夜「なんかオレ率高くね…?」

 

オレはそうは言いつつもレムに手を引かれゴールした

 

レム「ありがとうございます」

 

蓮夜「いいよ。お題聞いてもいいか?」

 

レム「いいですよ」

 

レムはそう言って紙をオレに見せてきた。そこには『神崎 蓮夜先輩』…は?

 

蓮夜「なんでオレの名前が…?」

 

レム「蓮夜くんは中等部でも人気ですから。女子の実行委員の子が採用したんだと思います」

 

蓮夜「なんだよそれ…オレはそんな大層なやつじゃねぇのにな」

 

レム「そんなことありません。蓮夜くんは永遠に“レムの“英雄(ヒーロー)”です」

 

蓮夜「…ありがとな」ナデナデ

 

レム「〜♡」

 

まぁそう言われて悪い気はしなかった。恥ずかしいけど…

 

そして高等部。初っ端はユウキ。わかると思うが…

 

ユウキ「蓮夜ー!」

 

蓮夜「はいはい」

 

ユウキは一直線にこっちに来た

 

蓮夜「お題はなんだよ」

 

ユウキ「え?『好きな人』だよ?」

 

蓮夜「おまっ!悩んだりしないのかよ…」

 

ユウキ「なんで?ボクの好きなのは一生蓮夜だけだよ?もちろん家族のみんなも好きだけど」

 

こんな場所なのになに言ってんの?みたいな顔で言われた

 

蓮夜「まぁありがとな」ナデナデ

 

ユウキ「えへへ〜♪」

 

なんかオレだけ何往復もしてるから、変に疲れてきた。いや実際は疲れてないんだけど精神の問題だ。しかしそれとは裏腹にカナリアは近づいてきた

 

カナリア「蓮ちゃん蓮ちゃん」

 

蓮夜「はぁ…」

 

カナリア「えぇ〜、ひどくな〜い」

 

蓮夜「あぁ…わりー」

 

オレはついため息をしてしまった

 

蓮夜「で、カナリアは何のお題だったんだ?」

 

カナリア「これ♪」

 

カナリアが持っている紙には『寝るときにあると安心するもの』とあった

 

蓮夜「これオレじゃなくていいだろ!」

 

カナリア「えー。だって蓮ちゃんがいる方がよく眠れるもん」

 

蓮夜「そういう問題じゃねぇよ!しかもなんでそれがオレで通るんだよ…」

 

オレはどうなってんだこの学校とつぶやきながらカナリアと席へ戻った

 

最後はシェーレだ。どうせオレでしょ?

 

シェーレ「蓮夜…」

 

ほら来た

 

シェーレ「…と深雪、達也、十六夜、カナリアも」

 

ん?今回はオレだけじゃなくてみんなもか?

シェーレはその後も各学年のオレの眷属達、しかも保護者席にいたジブリールと黒歌も呼んでみんなでゴールした

 

蓮夜「みんな集まっちまったな」

 

黒歌「私達もかにゃ?」

 

ジブリール「シェーレ様、いったいなんと書かれていたのでございますか?」

 

シェーレ「ん?これです」

 

そのお題を見た瞬間、オレ達はみんな心が暖かくなった。そこには『家族』と書かれていた

 

シェーレ「ここにいるみんなが私の家族ですので」

 

シェーレは満面の笑みでそう言う。シェーレのおかげでその日の体育祭は気持ちよく過ごすことができた

 





ー次回ー

蓮夜「さて、いっちょ教えてやるか」

若手悪魔チームは勝てるか…

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