四大魔王より上がいた   作:てこの原理こそ最強

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第38話

ー屋敷ー

 

オレは人間界から帰ってきて帰省の終わりが翌日となった。そこでみんなこれからのことを聞くため広間に集まってもらった。そこにはオレがいなかったときにこっちに合流したという達也や深雪達の友達である光井(みつい) ほのかや北山 雫(きたやま しずく)柴田 美月(しばた みづき)吉田 幹比古(よしだ みきひこ)も来ていた

 

オレは前に出る。それに続いて前に出たのはオレの眷属のみんなだった。そしていつものみんなからは全く違う雰囲気で片膝をつきその膝に同じ方の腕を乗せ頭を下げた。そしてタツマキが代表して宣言するように言い始める

 

タツマキ「我々は汝、神崎 蓮夜様の眷属としていついかなるときもお側に仕える次第です。故にこれから先も我々は王のお側に…」

 

その言葉と共にみんなは頭を下げる

 

蓮夜「あぁ。これからもよろしく頼む」

 

オレはその行為に感謝を込めてそう言った。それを聞いたみんなは下がっていき、次に精霊の尻尾のメンバー全員が前に出た。タツマキ達とは違いみんなは立ったままである。代表してエルザが口を開いた

 

エルザ「私達精霊の尻尾は神崎 蓮夜の勢力に属そうと思う。しかしそれにはいくつか条件がある。一つ、表面上は属していても精霊の尻尾という組織として動かさせてもらう。二つ、我々も手を貸す代わりにそちらもこちらの要請があったときは手をかしてもらう。以上の2つを守ってくれるなら我々はお前の勢力に加担しよう」

 

蓮夜「条件のことは理解した。せっかくだからみんなにも聞いてもらいたい。オレの勢力に入ったからといってオレはみんなに制限をかけるつもりはない。よって今まで通りの生活をしてくれて構わない。簡単に言えば自由にしてくれ。そしてオレはオレに味方してくれるやつのことは何が何でも守ると決めている!だからオレにできることなら何でも言ってくれ。最優先で手を貸す!エルザはこれでいいか?」

 

エルザ「あぁ。最初から心配などしてはいなかったが、改めて聞いて確信した。お前にはそれだけの価値がある」

 

エルザは一度精霊の尻尾のメンバーの顔を見て再度オレに向き直る

 

エルザ「改めて宣言しよう!我々精霊の尻尾は今日をもって神崎 蓮夜の勢力に加入する!」

 

蓮夜「ありがとう。感謝する」

 

オレは精霊の尻尾のメンバー1人1人の顔を見渡してそう告げる

 

それと入れ替わりに出てきたのはナイトレイドのみんなだった

 

ナジェンダ「ナイトレイドは神崎 蓮夜の勢力に属すこととする」

 

蓮夜「いいのか?」

 

ナジェンダ「あぁ。私達のほとんどは君に命を助けられた者だ。何でも言ってくれ」

 

蓮夜「ありがとう。助かる」

 

そして次に前に出て来たのは蓮太郎や呪われた子供達だ

 

延珠「蓮夜!妾達も蓮夜の勢力とやらに入ることにしたぞ!」

 

蓮夜「それはありがたいんだが、ホントにいいのか?蓮太郎」

 

蓮太郎「あぁ。ここにいる全員あんたに恩がある」

 

木更「里見くんの言う通りよ」

 

玉樹や彰磨さんはその言葉に頷く

 

蓮夜「わかった。ありがとう」

 

オレはみんなの決意の目を見てそう言った

 

今度はレオやエリカ達、魔法科高校生組だ

 

エリカ「私達は別に勢力に入ることはないんじゃないって結論になったわ」

 

蓮夜「そうか」

 

レオ「だけどな、俺らはもう蓮夜や達也とは友達だ。だから何かあったら呼んでくれ!すぐ行くからよ!」

 

レオの言葉に他のみんなも力強く頷く

 

蓮夜「ありがとう。そのときは頼らせてもらうよ」

 

そう言って元の場所に戻ろうとするが、「あっ」という何か思い出したかの声をあげた雫が振り返る

 

雫「そうだ蓮夜さん、七草先輩から伝言。『なんで私には連絡がなかったの?今度その辺のことも含めて家にいらしてね』だって…」

 

蓮夜「げっ!忘れてた…」

 

雫が言った七草先輩とはレオ達の通っている高校の2個上の先輩で、名前を七草 真由美(さえぐさ まゆみ)。家が代々の名家でいわゆるお嬢様である

 

蓮夜「(結構怒ってんだろうな…ん?ということは香澄と泉美も!はぁ…)」

 

オレがそんなことを考えていると既に前には紗矢華達がいた

 

紗矢華「ちょっと神崎 蓮夜!聞きなさいよ!」

 

蓮夜「あ、わりー」

 

紗矢華「ったく…高神の杜(たかがみのもり)から正式な通達があったわ。高神の舞威媛である私、煌坂紗矢華は神崎 蓮夜の勢力に加わるわ」

 

蓮夜「わかった」

 

紗矢華「か、勘違いしないでよね!私が入るのは雪菜のためなんだから!」

 

蓮夜「わかってるよ」

 

紗矢華はなぜか顔を真っ赤にして雪菜のためと強調して言った

 

ラフォリア「紗矢華、ここにきてまで照れ隠ししなくてもいいじゃありませんか」

 

紗矢華「で、殿下!」

 

ラフォリア「神崎 蓮夜、私にはアルデギア王国の王女ですのであなたの勢力に加わることはできません。ですがアルデギア王国は全面的にあなたに協力させてもらいます」

 

蓮夜「おじさんやおばさんは納得してるのか?」

 

夏音「お願いしたら大丈夫でした」

 

蓮夜「あぁ」

 

オレは夏音がお願いしたら断れないな

 

ラフォリア「だからこれからもよろしくお願いしますね、神崎 蓮夜」

 

夏音「お願いします、お兄さん」

 

蓮夜「おう。おじさん、おばさんにもお礼を言っといてくれ」

 

那月「まったく…」

 

那月ちゃんは腰に手を当てながらため息をついた

 

蓮夜「那月ちゃんはどうする?」

 

那月「私をちゃん付けで呼ぶな。私は今まで通りだ。お前の勢力とやらには入らん」

 

蓮夜「そうか、わかった」

 

那月「アスタルテはこれまでと同じようにここでメイドをやらせる。本人の希望だ」

 

アスタルテ「…」

 

蓮夜「了解だ。またよろしくな、アスタルテ」

 

アスタルテ「Accept」

 

アスタルテは変わらぬ表情で『承認』と言う

 

その後にはヒメ達が出てきた

 

ヒメ「私は蓮夜と一緒にいるよー!」

 

ほたる「私はヒメに従う」

 

蓮夜「お、おう…」

 

ヒメの要点をすっ飛ばした発言とほたるの睨みにオレはどう言っていいかわからなくなってしまった

 

明日葉「おヒメちん要点抜かしすぎ。ウケる」

 

壱哉「ここにはまともに話せるやつはいないのか」

 

霞「ならあんたが言えばいいじゃん」

 

こいつらは…

 

蓮夜「お前らはオレ達のとこにくるってことでいいんだな…?」

 

ヒメ「うん!」

 

ほたる「不本意だが」

 

明日葉「うん…」

 

壱哉「オレに命令はするなよ?」

 

霞「おう」

 

蓮夜「わかった」

 

また壱哉と霞がケンカしそうだったからオレから聞いてしまった

 

そしてみんなの意向を聞いたところで解散し、帰省最後のパーティを盛大に行った

 

 

 

 

 

ー次の日ー

 

明日から学校が始まるためオレは今日眷属のみんなと帰る。屋敷はオレがいない間精霊の尻尾の本拠地として使うことになった。オレ達より先に蓮太郎達やエリカ達、ラフォリア達やヒメ達を見送ってから人間界の自宅に転移した

 

家に着くとそこには朱乃と小猫が帰っていた

 

朱乃「あらあら、お帰りなさい」

 

蓮夜「おう、もう帰ってたのか。小猫も」

 

小猫「はい」

 

オレはとりあえずみんなに荷物を置きに行かせオレ自身は朱乃と夕飯の支度を始めた

 

朱乃「明日から学校ですけど、蓮夜くんは宿題は大丈夫ですか?」

 

蓮夜「あぁ。帰省前に全部終わらせといたからな」

 

朱乃「さすがですわね。一誠くんやゼノヴィアちゃんはまだだそうですよ」

 

蓮夜「だろうな。こっちもユウキとクロメが昨日まで終わってなくてな。雪菜の鬼監視のもとやってたみたいだ」

 

朱乃「あらあら。目に浮かびますわね」

 

実際何度も助けを呼ぶ声は聞こえていたが、甘やかすなと雪菜に念を押されていた。そういうのに厳しい雪菜は本物の鬼のように見えたとユウキとクロメは言っていたな

 

蓮夜「朱乃はバラキエルと仲直りできたのか?」

 

朱乃「蓮夜くんのおかげで完全ではないですが距離は縮まったと思います」

 

蓮夜「ならよかった」

 

合宿後も一向にバラキエルを父とは認めなかった朱乃も踏ん切りがついたようだな

 

その後夕飯を食べ各々明日の準備をしてから床についた

 

 

 

 

 

 

ー翌日ー

 

朝になりオレは重い瞼を開けるとオレに抱きつく何かに気がつく。オレはまたユウキでも乗り込んできたのかと思って何の疑いもなく布団をめくった

 

蓮夜「……へ?」

 

紗矢華「…すぅ…すぅ……」

 

そこにはオレの予想に反してなぜか紗矢華がパジャマ姿で眠っていた。オレは驚きで一瞬思考が停止してしまった

 

紗矢華「…ん、んん……はっ!」

 

紗矢華は目を覚まし瞬時に今の状況を理解したのか、勢いよく起き上がった

 

紗矢華「ち、違うのよ!神崎 蓮夜!私はその…たまたま、そう!たまたまよ!」

 

蓮夜「たまたまオレのベッドで寝れる状況が知りたいよ」

 

紗矢華「そ、それは…」

 

「何してるんですか……?」

 

蓮夜、紗矢華「「っ!」」

 

いきなりドスの聞いた声がドアの方からしたのでその方を見てみると、そこには雪菜がハイライトの消えた目をして立っていた

 

蓮夜「雪菜!」

 

紗矢華「違うの雪菜!これは誤解で!」

 

雪菜「そうですか…ではなぜ紗矢華さんが蓮夜さんのベッドにいるんですか……?」

 

紗矢華「それは…」

 

この状況はヤバいな。なぜかわかんないが雪菜はめちゃくちゃキレてる…なんとかせねば……

 

蓮夜「ゆ、雪菜…?」

 

雪菜「はい、なんでしょうか…?蓮夜さん…」

 

蓮夜「今日の放課後買い物に付き合ってほしいんだけど…放課後は何か予定があるか…?」

 

雪菜「えっ?いえ、今日は委員会もないですし…」

 

雪菜の目にだんだんとハイライトが戻ってきた

 

蓮夜「なら一緒に来てほしいんだけど、お願いできるか…?」

 

雪菜「それはつまり…放課後デート、ですか…?」

 

蓮夜「えっ…あ、あぁ…そういうことに、なるかな…」

 

雪菜「そう、ですか…わかりました。お伴します」

 

蓮夜「助かる…」

 

雪菜にハイライトが戻り満面の笑みを浮かべ部屋を出て行った

 

蓮夜、紗矢華「「はぁ〜〜〜〜」」

 

オレと紗矢華は2人揃って緊張の糸が切れて上がっていた肩を下ろした

 

蓮夜「し、死ぬかと思った」

 

紗矢華「雪菜、相変わらず怒らすとヤバいわね」

 

蓮夜「で?どうしてここに?」

 

紗矢華「今日から私もここに住むのよ。それにあなたの高校のあなたのクラスに転入するわ」

 

蓮夜「なんで昨日のうちに言わねぇんだよ」

 

紗矢華「言おうとしたわよ!でもあなたもう寝てたんだもの」

 

蓮夜「はぁ…とりあえず着替えるから外に出ててくれ」

 

紗矢華「ーっ///わ、わかったわよ…」

 

紗矢華が出たのを確認してオレは制服に着替えた。その後の朝食の場で紗矢華が新たにここに住み、オレ達の学校に通うことになったのをみんなに話した

 

 

 

 

 

ー学校ー

 

学校では既にオレのクラスに転校生が来ることは噂になっていた。朝のホームルームの時間になりその転校生が入ってきた。しかも“2人”

 

「紫藤 イリナです。皆さん、よろしくお願いします」

 

一誠「イリナ!」

 

紗矢華「煌坂紗矢華よ。よろしくの前に1つ言っておくわ。私は“男”が大嫌いなの。だからそこの神崎 蓮夜以外の男子は近づかないでちょうだい」

 

もう1人の転校生はイリナだった。それに紗矢華はもう少しまともな挨拶をしろよ。達也と十六夜はどうなんだ…

 

松田「おぉ!桐生の情報は!」

 

元浜「確かだったか!」

 

イリナ「あ、一誠くん。同じクラス?」

 

松田「一誠貴様!あの子と知り合いなのか!?」

 

イリナ「兵藤 一誠くんは私の幼馴染なんで〜す♪」

 

イリナはウィンクをしながらそう発言した

 

元浜「それに蓮夜!お前はもしや、もう1人の子と付き合ってるのか!?」

 

紗矢華「はぁ!?」

 

元浜の言葉に紗矢華が反応する。しかし問題はそこではない。今の元浜の発言でクラス内の雰囲気がガラリと変わった。その原因は…深雪とカナリアだ…

 

深雪「蓮夜さん…そうなんですか……?」

 

カナリア「今の話は本当なのかな…蓮ちゃん……?」

 

深雪とカナリアが笑顔なんだが目が笑っていない状態でこっちに近づいてくる

 

蓮夜「んなわけないだろ!確かに紗矢華のことは嫌いじゃないが深雪とカナリアのことだってちゃんと好きだぞ」

 

オレがそう言うとさっきまで寒かった教室内が一気に温まった

 

深雪「そ、そんな…///蓮夜さん、こんな人前で…私のこと愛してるだなんて…///」

 

カナリア「もぅ///蓮ちゃんたら〜///正直者なんだから〜///えへへ〜///」

 

深雪とカナリアは2人して急に両頬に手を当て嬉しがりだした

 

その日の授業中2人はずっとご機嫌でクラスの男子(達也と十六夜以外)からはずっと睨まれていた

 




ー次回ー

アーシアにストーカーが!?

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