この素晴らしい少年に祝福を!   作:ねこたつむり

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※注意、この小説には以下の成分が含まれております。
・下手な日本語
・クソ文才
・ご都合主義
・紅魔族
・中二病等々
・ぼっちがボッチしてない
お父さんの扱いが最近ひどくなってる気がする。


ただいま、紅魔の里!

「「ただいま~」」

「お帰りなさい。しょうた、体大丈夫?」

心配そうに聞く母さん。

「あぁ、大丈夫だよ。」

なるほど、校長の言ってたことが分かる気がする。

一週間しか会ってないのにかなり会ってなかった気がする。

「そう言えばゆんゆんは?」

「おかしいわね、しょうたが帰ってきたら飛んで降りてくると思ったのに・・・」

「最近あいつおかしいんだよな。前も学校で目を合わさなかったし。そのくせ、こっちをチラチラ見てくるし。どうしたもんかね?」

前までかなりアグレッシブだったのにな・・・

「何の話をしてるんだ?父さんも交ぜてくれよ。」

「父さんには分からない話だよ。」

「そうね、お父さんには一生分からないことだわ。」

「二人とも最近当たりがきつくないか?」

最近あんたがアホになってきたからだろ。最初に会ったかっこいい凄腕魔導士はどこ行った?

 

 

二階に上がりゆんゆんの部屋のドアをノックした。

コンコンコン

「俺だけど今大丈夫か?」

「え!?お、お兄ちゃん!?ま、待って、今はダメ!あ、ひ、ひゃっ!?」

ドテン!

今盛大に転んだ音がした。

ガチャ

「おい、だいじょ・・・」

バンッ

何も見なかった。俺は何も見てない。

ガチャ

「み、見た?」

何て答えるべきなんだろうか?正直に言うべきなんだろうか?それともこいつのために言わないでおこうか・・・

「誰をズリネグフッ!?」

溝内にグーパンを入れられました。

「お、お兄ちゃん何てもう知らない!」

バンッ

素直な気持ちって大事だと思うよ。時と場合によるけど・・・

しかし、こんな真っ昼間からやることじゃないだろ・・・

ガチャ

「どうした?」

「うん、それよりいつまでそこに転がってるの?」

現在俺はお腹を押さえてうずくまって倒れている。

「そのうち立ち上がる。で、どうした?」

「ちょっと部屋に入ってくれる?」

「ごめんもうちょっと後で・・・お腹いたい・・・」

さすが生命力が平均以下。妹のグーパンでここまで食らうとは・・・

「だ、大丈夫?でも、さっきのはお兄ちゃんが悪いわよ?」

「いや、でもまさか昼間っからしてるなんて思わないだろ。」

「だって寂しかったし・・・」

寂しいだけであれをやりますかね?

っと大分お腹がましになってきたな。

「部屋に入ればいいのか?」

起き上がっていった。

「う、うん。」

「失礼します。」

さっき転んだせいか大分散らかってる。

「片付けを手伝ってほしいのか?」

ゆんゆんが首を振る。

「まぁ何せ、とりあえずここを片付けようぜ。」

俺とゆんゆんは片付けにはいった。

よくもまぁ、転んだだけでこんだけ散らかしたな・・・

ん?なんだこれ?

落ちていたのは写真らしきものだった。

それが何の写真か確認する前に取り上げられてしまった。

「これはダメ!」

それを胸元に持っていき大事そうに抱えた。

それから写真らしきものは出てこず、何の収穫もなく部屋の掃除が終わった。

「やっと片付いたな。」

「そうね。」

「しかし、しっかり者のお前が部屋を散らかすなんてな、熱でもあるんじゃないか?」

ゆんゆんの額に触れた。

うーん、熱はないみたいだけ・・・あれ?だんだん熱くなってきてる?

「おい、ゆんゆん。大丈夫か?あ、こいつ気絶してる・・・母さん!ゆんゆんが気絶したから氷枕持ってきて!」

 

 

「ん、うっ、お兄ちゃん?」

「お、起きたか。おはよう。」

ゆんゆんは眠たそうなめをこすって起きた。

「お兄ちゃん、もしかしてずっとそばにいたの?こんなに長い間?」

ただいまの時刻午前六時。

ゆんゆんが倒れてから約半日、ゆんゆんが目覚めるまでずっとそばにいた。母さん曰く気絶したのは俺のせいらしい。それを聞いて罪悪感でゆんゆんのそばを片時も離れなかった。

「気にすんな。」

正直言ってくそ眠い。

「お兄ちゃん、眠たいでしょ?」

「うん、めちゃくちゃ眠い。」

「ふふ、そこは強がるもんよ?普通。」

「人生普通じゃない方が楽しいだろ?」

「ね、眠たいなら一緒に寝る?」

「んじゃ、寝るわ。」

「え!?普通そこは恥ずかしがるものじゃないの?」

「恥ずかしいよりも先に眠いが来る。恥ずかしがるのは起きてからでいいや。欲望に忠実であれ。おやすみ。」

「おやすみなさい。」

 

 

30分か・・・それぐらいがちょうどいいだろ・・・

ゆんゆんの方を見る。静かに眠っている。

俺はそっとゆんゆんの頭をなで、

「こいつのことしっかり考えないとな・・・」

そう呟いたら、

「お兄ちゃん・・・?」

紅い目がこっちを見ていた。

「悪い、起こしたか?」

「ううん、自分で起きた。」

「そうか、ならよかった。」

そう言って布団に潜りゆんゆんを抱き締めた。

「お、おお、お兄ちゃん!?」

「悪い、二週間分のゆんゆん成分が足りない・・・」

ゆんゆんの心臓の音が聞こえる。すごく強いし、なんか早い・・・

「も、もう、しょうがないんだから・・・」

八時になるまでずっとこうしてました。

 

 

「あら、ゆんゆん。今日は機嫌がいいわね?何かあった?」

いや、おかん。ゆんゆんに聞いてるんだから俺の方見るな。

「そう?まぁ、強いて言うならお兄ちゃんに立派なことを教えてもらった。」

へ?そんなの教えたっけ?

「何教えてもらったの?」

「欲望に忠実であれって言葉。」

あ、言ったわそんなこと。

「そう、じゃあ、吹っ切れたのね?」

ここで何が?と聞くのは止めておこう。後がこw・・・

「何が吹っ切れたんだ?」

アホ親父がやらかした瞬間でした。

みんなの目線が冷たいものとなっていく。

「え、どうしたんだみんな?」

「あんたは学習能力ないのかよ・・・」

「あなたはもう少し空気を読む努力をしてほしいわ・・・」

俺と母さんの辛辣な言葉に、

「家出しよっかな・・・」

としょげる父。

そこまで落ち込むな。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「しょうた君、王都はどうだった?」

バイトに来ていた俺は客足も少なくなってきたので皿洗いをしていたら、店長がそんなことを聞いてきた。

「大変でしたよ。聞きます?」

「ああ、頼むよ。最近の楽しみはしょうた君と話すことだからね。だからこの二週間はちょっと物足りなかったかな?」

「そうですか、それは申し訳ないことをしましたね。えっとどこから話しましょうか。たしかあれは・・・」

俺は王都での出来事を話した。

 

 

「いや、面白かったよ。まさかその短期間で貴族の令嬢の相手役をさせられるとはね。」

「全くですよ。最後には行き遅れたらその時は・・・何て言い出すんですよ。まぁ、ありがたい申し出なんですけどね。」

「いや、さすが紅魔族随一のたらしだけではあるな。」

おい、今なんて言った?

「店長、今聞き取れなかったんですけど、紅魔族随一のなんですっけ?」

「え、たらしだよ。里では君をそう読んでる。」

「マジですか?誰がそんなことを・・・」

ガラガラガラ

「ちょっと店長お邪魔するよ。例のたらしの件順調に広まってるか?」

「あんたが主犯か!?」

店に入ってきたのはひょいさぶろーさんだ。

「俺がいつ誰をたらしこんだんだよ!?」

「なんだ、貴様いたのか・・・」

呆れたような目で俺を見る。あんたに俺をそんな目で見る資格はないと思う。

「いつかは知らんが誰なら言ってやろう。貴様はすでに四人もたらしこんだんだ!」

なんか人数が一人増えてないか。

「まず一人、あるえだ。」

いや、あれはたらしこんだんじゃない。一緒に寝ただけだ。でもこれをここで言うと立場的にまずくなるので言わないでおこう。以上心の中の反論でした。

「二人目は族長の所の娘ゆんゆんだ!」

あー、これに関してはなんも言えませんな・・・

「そして、三人目は私の大事な長女めぐみん!」

「いや、おかしいだろ?」

思わず口が出た。

「何がだ?」

「あいつには何もしてないはずだ。」

あ、しまった。墓穴を掘ったかな?

「ほう、めぐみんをパーティに誘っておいてなにもしてないと言い張るのか。」

いや言ったけど。それカウントする?普通。

「あいつはそれをわしや母さんに嬉しそうに話したんだぞ?これを黙ってみてられるか!?」

なるほど、今回の件は大方めぐみんのことがあって広めた感じかな?でも、自分の娘なら最後に持ってこないか?何で三人目なんだ?

「そして最後!わしはこれが一番許せない。お前は年端もいかないわしの娘、こめっこ!」

な、なるほど。あれは大分なつかれてたもんな。

「こめっこは次いつ貴様が来るのかを楽しみにしておる!」

「そうですか、では、次回はケーキを焼いていきますね?」

「お、おお、貴様の作る菓子は美味しいから・・・って違う!」

お褒めいただき感謝です。

「これでも貴様はたらしこんでないと言いきれるのか?」

「俺別にあいつらを取って食おうとはしてませんよ。」

「嘘をつけ!お前の目からは邪な気しかみえん。」

まぁ否定はしませんよ。

「それはそうとお客さん、注文は何にしますか?」

「おい、話をそらすな。」

「いや、そもそもここ定食屋ですから。早く注文してくださいよ。」

「・・・」

多分ひょいさぶろーさんは現在手持ちがないのだろう。

「注文しないんだったら店から出って行ってもらいます?」

「まだ話はっ!」

「話する前に注文していただけますかね。注文するんですか?しないんですか?しないなら出ていってください。」

「こ、これで勝ったと思うなよ。」

何にだよ。

ふぅ、危なかった。あのまま話してたら確実に負けていた。

「しょうた君、さっき君が『あいつには何もしてない』って言ってたけど他の子には・・・」

「さて、皿洗いの続きをしなくちゃ!」

「しょうた君!?」

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

バイトからの帰宅途中何やらさとが騒がしい・・・

「何やら貴族の人が来たらしいぞ。」

「マジか、こんなところに何しに来たんだろ?」

俺の横を過ぎていく人達がそんんことを言っていた。

野次馬になっていきますか!

 

 

ガヤガヤ

かなり人がいるな。おっ。

「よう、あるえにめぐみん、ゆんゆん。」

「あ、しょうた。お久しぶりです。」

「これ何の集まり?」

「どうやら、貴族の御令嬢が里に来ているらしいんだ。」

「ほーん、それで?」

「私たちは興味本意だけど他の人たちは・・・」

ゆんゆんがそこまで言うと大体分かった。

「里のニート達は逆玉を狙ってるわけか・・・ほんとどうしようもねぇ奴らだな・・・」

そんなこと考えてないで働けつーの。

そんなことを思いながらもどんな人か見てみることにした。いや、逆玉とか考えてないからね?

毎度お馴染み誰に向けての言い訳か分からないものを言いつつその御令嬢とやらに目を向けた。

そこに立っていたのは、

「あれ、クレアじゃないか。」

紅魔族の野次馬にオロオロしていた。ほんと、逆境に弱いっすね・・・

「あ、ショウタ!」

嬉しそうに駆け寄ってくる。そんなにこの状況が嫌だったのか・・・

「しょうた、この人とはどういう関係ですか?」

おい、なぜそんなに敵意剥き出しなんだよ。

「ちょっと訳ありな恩人だよ。」

「しょうた君、その訳ありな部分を詳しく・・・」

「やだ。」

「お兄ちゃんまさか・・・!?」

「ショウタ、やっと会えた。・・・その子達は?」

昨日別れたばかりだけどな。それそうとクレアが何かを察知したらしい。若干敵意が出てきてるよ?あの、俺の周りで戦争とかしないでね?

「はいはい!野次馬どもは帰れ!見せ物じゃないぞ!で、クレアは何の用で来たんだ?」

こっちを見ている野次馬を追い払った。

「あ、そうだった。お前この間の報酬を受け取らなかっただろ?それを渡しに来た。それと・・・」

なに赤くなってんだ?

「おい、いい加減その人との関係を話してもらおうか!」

え、何急にめぐみん怒ってるの?

「話せと言われてもな・・・」

どう説明しようか悩んでいると、

「お兄ちゃん、王都で何があったの?」

その目はやめていただけますか?めっちゃ怖いです。ゆんゆんの目からは光と言う光がない。

「強いて言うなら私はショウタと一緒に寝たことぐらいだ。やましいことは一切していない。」

何を思ったか知らんがクレアがとんでもないことを口走った。

「おい!あれのことはお前から秘密にしようって言い出しただろ?何で速攻お前が言ってんの?秘密は何処に行ったの!?」

「ほう、それは聞き捨てならないね・・・」

何でか知らんが、もうすでにめぐみんとゆんゆんが怒ってんのにあるえまで何怒ってるんだよ!

「ねぇ、何でみんな殺気立ってんの?」

「「「「うるさい(ですよ)、この天然たらし!」」」」

マジでなんなのこいつら・・・?

 

 

どうしてこうなった。

現在俺たち五人は広場で大富豪をしている。

理由は簡単だ。誰かがこれじゃあらちがあかないから大富豪で勝負を決めようと言い出した。俺が参加している理由はこの意味がわからん争いを保留とさせるためだ。

どうやらこいつらは俺の強さを忘れているのか潔く承諾してくれた。

「はい、俺の勝ち。この話はおしまい!」

「うっ、私としたことが迂闊でした。この男は何よりも大富豪が得意なことを忘れてました・・・」

大富豪が何よりも得意って、それ褒めてるのか?

「お前らこれ以上いがみ合うなよ?で、クレア。報酬ってなんだ?」

「これだ。」

渡してきたのは封筒だった。

帰ってから開けよう。

懐に封筒をしまった。

「で、もう一つの用は何だ?」

「そ、それは、こ、これを受け取ってはくれないだろうか?」

クレアが手に持っているのは手のひらサイズの箱だった。しかもその箱にはシンフォニア家の紋章が描かれていた。

「なぁ、お前らこれでケーキの材料買ってきてくれないか?めぐみんの家で作ろう。」

紅魔三人組にお金を渡し頼んだ。

「け、ケーキですか!?ケーキを作ってくれるんですか!?行きましょう、さ、早く行きますよ二人とも!」

「え、ちょっとめぐみん!?ひ、引っ張らないで!」

「しょうた君のケーキか・・・」

めぐみんが二人を引っ張っていった。

紅魔族ちょろい。

「ふぅ、で、それなんだ?」

箱を指差した。

「これは私の父からの贈り物だ。」

なぜかクレアが恥ずかしそうに言った。

箱を受けとりなかを取り出した。

「ネックレス・・・?」

そのネックレスには箱と同じシンフォニア家の紋章が型どってあった。

「冒険者を生業とするなら面倒ごとにも巻き込まれるだろう。それがあればある程度は自由に動けるだろうと父がお前に贈ったものだ。」

「そうか、俺も大分好かれたな。わざわざありがとう。」

「あ、後、そ、その気になったらうちに来いと・・・」

・・・・

「それはお前と俺の気持ち次第だな・・・でも、確かなのは、今は無理だな。」

「そ、そうか・・・」

分かりやすいほど落ち込んでるな。

「今決めるのは早すぎる。今の俺にはそれよりも先に片付ける問題がある。」

「それはもしかして・・・」

「しょうた!ケーキって何ケーキを作るんですか?」

「待ってよめぐみん。」

「何のケーキ作るか分からないから材料を何買ったらいいか分からないよ。」

「好きなケーキの材料にしろ!」

「あの子達のことか?」

「さぁな?」

これから先がどうなるか分からない。でもそれにしっかりと向き合うつもりだ。

「じゃあ、『テレポート』で送るよ。」

俺はこの間の魔王軍戦でレベルが上がり『テレポート』を覚えた。

俺は詠唱を始めた。

「これで当分会えなくなるな。」

詠唱を終えた俺は、

「何だ寂しいのか?(笑)」

「あぁ。」

軽くクレアが微笑んだ。不覚ながらっもドキッとされた。

「そうそう、親御さんがせっかく帰ってきたんだ。親孝行でもしたらどうだ?」

「あぁ、そうさせてもらうよ。」

「では、『テレポート』!」

さて、めぐみん邸に向かいますか。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

めぐみん達とはめぐみん邸に向かってる途中で会い、一緒に向かった。

「今帰りました。」

「「「お邪魔しまーす。」」」

「なぜお前がいる?」

俺たちを迎えてくれたのはひょいさぶろーさんだ。まぁ、俺は迎えてはくれてないだろうが・・・

「昼間言ったようにケーキの材料を買ったんでいっそのことここで作ろうってなりまして・・・」

「早い!行動が早すぎる!」

「しょうたお兄ちゃんだ!」

こめっこが飛び付いてきた。

ひょいさぶろーさんはまだ何か言いたげだが無視して用意しよう。

「で、お前らは何ケーキを作ってほしいんだ?」

「これです。」

三人はケーキのカタログをもって指を指した。

「ふーん、レアチーズケーキね。了解。」

まずはヨーグルトを・・・・

俺はなれてる手つきで作業をしていく。

「お兄ちゃんって何でもできるよね・・・」

「そうですね、これが男ではなく女子なら性格以外文句なしのお嫁さんですよね・・・」

「私は今のままでも十分何処に出しても恥ずかしくないお嫁さんになれると思うよ。」

「何勝手に人の性別を変えて想像してるんだ。俺はちゃんと男として婿にいきたい。」

「「「・・・」」」

おい、何黙ってるんだ。

「しょうたお兄ちゃん、お嫁さんってなあに?」

「ん?お嫁さんってのはな男の人と結婚してずっと一緒にいる人のことだ。」

離婚とかしなければの話だが・・・

「えっとじゃあ、しょうたお兄ちゃんのお嫁さんって好きなときにお兄ちゃんのお菓子食べれるの?」

「まぁ、忙しくなければ作ってやる。」

こっちに来てから『雪那』を拭くことと料理が趣味になってきている。作ってほしいと言われれば作るだろ。

「うーん、じゃあ、私の、しょうたお兄ちゃんのお嫁さんになる!」

「「「「え!?」」」」

ひょいさぶろーさんとめぐみん、あるえにゆんゆんが声をあげた。

ゲホゲホ

むせた、いきなりそんなことを言われたら驚くわ。

というよりあまり軽率にそういう発言は控えてほしい。お前の父ちゃんが怖いから・・・

「こめっこ、嘘だといってくれ。こめっこがそんな輩の所に嫁ぐなんて考えたくもない。」

「そ、そうですこめっこ。そんな男の所へ行っても何も良いことなんてありませんよ。」

ひどい言われようだ。俺だって人だ。傷付くことだってある。

「そうよこめっこちゃん。この人は変態なんだから、け、今朝だって私の・・・だ、だからそういうのが発達してる人がお兄ちゃんのお嫁さんにふさわしいと思うのよ!」

誰に訴えかけてるんだろう、この子は・・・

「そ、そういうことだったら、わ、私の方が・・・」

もう、聞かないことにしよう・・・

「な、わ、私だって統計学的に言うともっとこうなるんです!」

三人がわーわー言っている。そんなことはどうでもいい。ひょいさぶろーさんの目が怖い。そんな目で見ないでくださいお願いします。

「はぁ、真面目にクレアのとこ嫁ごっかな・・・」

空気が凍った。

俺はそんなことを気にせず作業をもくもくと続けた。

「やはり、あの女は始末すべきでした。」

おっと、とんでもないことを口走ってますね。

「しょうた君はこんなところに他の女性の名前を出すもんじゃないよ、普通。」

お前らの会話の方が普通じゃないっての。

「もう、ほんとにお兄ちゃんのことを拘束しようかしら・・・」

ヤバイやつがここにいた。

「お前らがうるさいからあんなことを言ったんだよ。まだ何処にも行かねぇから安心しろ。」

「そ、そうですよね。よく考えてみれば私たちの方が異常でしたね。」

「そうだね、結局最後は本人の意思だもんね。」

ゆんゆんは自分がすごいことを口走ったことに気づいて、顔をうずめている。

さっさと完成させてこの修羅場から脱け出したい。

 

 

後はこれを冷蔵庫に入れてっと。終わったー!

現在居間にみんながいる。どうやらトランプで遊んでるようだ。大富豪ではこめっこに勝てないと見たためかババ抜きに移行している。

結局運が絡むんじゃ意味ないと思ったやさき、

「あがりー」

やっぱりこめっこが勝つ。

もうお前らトランプやめとけよ。後片付けが終わった俺は居間の方へ顔を出す。

「しょうたー、一回イカサマをやって見せてくださいよ。」

「イカサマって・・・カードを揃えるだけでいいか?」

トランプの一枚一枚ざっと見て覚えるとシャッフルし二ヶ所にトランプを五枚ずつ配りそれらを裏返した。

「「「「おおぉ!」」」」

そこには5の5カードとスペードのロイヤルストレートフラッシュが揃っていた。

女子三人と大人一名が声をあげ、残り一名のこめっこさんは冷蔵庫を見ていた。

そんなに早く食べたいのか。後30分くらい時間がかかりまっせ。

「あら、またいい匂いがするわね。」

めぐみんの母、ゆいゆいさんの御降臨だ。

「「「お邪魔してます。」」」

俺とゆんゆんとあるえが頭を下げた。

「いえいえ、今度は何を作ったのかしら?」

「レアチーズケーキです。」

「まぁ、ケーキを!?いつもありがとうございます。」

「いえいえ、こっちとしては台所を使わせてもらってるので、礼を言うのはこちら側です。」

前も言ったが母さんが台所に立たせてくれない。

日本の男子高校生に例えたらゲームを没収されたのと一緒だ。

「そういえばお兄ちゃん。さっきの報酬ってなんだったの?」

そういえばまだ見てなかったな。家で見るのもここで見るのも同じか。

懐から封筒を取り出して封を開けた。

中身は、

『アルカンレティア宿泊券×4』

後手紙が同封されていた。

『ショウタ様、あれからお元気でお過ごしでしょうか?この間の報酬の件で旅行券などが良いと申されましたのでアルカンレティアで最高級の宿を取らせていただきました。ショウタ様のご家族は四人と聞いていたので、二泊三日分の券を四名分の同封しておきます。日頃の疲れを癒してください。王女アイリス』

うん、お金より断然こっちの方がいい。しかし、

「なぁ、アルカンレティアってどういうとこだ?」

その場にいた人が固まった。




はい、ねこたつむりです。
次回はお察しの通り、温泉回です。
ここの主人公はオープンスケベではなくムッツリスケベです。
そういうことに興味がありつつもない振りをするというね、でも性格もひねくれてる部分もあるのでそういうことをネタにして悪感情を生み出すというどっかの悪魔さんがやりそうなこともします。
何が言いたいかというと、主人公が遊ばれたり遊んだりします。
余談ですがシンフォニア家の紋章の部分は前回の話に入れたかった・・・
このアイディア今日思いついてしまったからこの話に無理くり入れるという荒作業をしました。ほんとはクレアとの別れの時に渡すということがやりたかった。
というわけでここでやってみましょう!


「どうしたんだ、こんなとこに呼び出して。」
俺は今、クレアに呼び出されて屋敷の裏庭に来ている。
「きょ、今日でお前とは最後だから、渡したいものがあって・・・」
そう言ってクレアは自分の首からネックレスらしきものを外し俺に渡してきた。
「それはシンフォニア家の家宝みたいなものだ。それがあればある程度は自由に動けるだろう。」
「そんなもん俺なんかに渡してもいいのか?」
「お前だからだ。これはその・・・お守りみたいなものと思ってくれていい。お前を守りたい・・・だからこれを預かってくれ。」
俺はそれを受け取り、
「ありがとう、これは俺が冒険者を辞めるときに必ず返し来る。」
「あぁ、必ずだぞ?」
それは別れの挨拶でもあり再開の約束でもあった。


みたいな感じですね。
では、今回も読んでくださりありがとうございます。
次回も読んでくださると嬉しいです。

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