この素晴らしい少年に祝福を!   作:ねこたつむり

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※注意、この小説には以下の成分が含まれております。
・下手な日本語
・クソ文才
・ご都合主義
・紅魔族
・中二病等々
・ぼっちがボッチしてない
遅れた上に完全にネタがないし、おまけに日本語がおかしいです。
と言うわけでどうぞ!


再びアルカンレティアで・・・

「ごめんごめんごめんごめん」

「んもう!朝からぶつぶつとうるさいですよ!」

ドスッ

「グヘッ!?」

「めぐみんの方が朝から大声出さないでよ・・・」

徐々に腹部からの痛みが無くなり、目の焦点を合わせると何やら機嫌が悪いめぐみんとそのめぐみんを宥めているゆんゆんが居た。

「しかしゆんゆん。朝からごめんごめんごめんと謝罪しながらうなされてるのを聞いてるこっちの身も考えてほしいものです。」

「それはそうだけど・・・」

二人が話している間に辺りを見回し、

そっか、昨日確かアルカンレティアに来てそれで・・・

「お兄ちゃん?」

「・・・」

「しょうた、聞いてますか?」

「・・・え?何?」

頭が回らない。まるで脳が深く考えさせないようにしているみたいだ。

「だから、セシリーさんが朝ごはん出来たから降りて来てって・・・大丈夫お兄ちゃん?」

「ん、ああ。それよりさっきうなされてったって。」

「そうですよ。朝起きたら隣でごめんごめんと連呼して・・・」

不機嫌そうにしているがその眼には少し心配している様子が見られた。

「・・・心配してくれてたんだな。」

感慨深くすつぶやくと、

「な!?そんなことありませんよ!何を言ってるんですか、キモチ悪い・・・」

頬を赤く染めてそっぽを向いた。なんかこの感じ懐かしいな・・・

「ほんとに大丈夫?顔色が少し悪いよ?」

ゆんゆんが俺の顔を覗き込んでくる。

「いや、大丈夫だ。ただ昔の・・・あれ?何の夢を見ていたんだ?」

思い出せない。大切な夢だったはずなのに、絶対に忘れてはいけないはずの夢だった気がする。多分・・・

「はぁ、もうボケ始めたのですか?この先が思いやられますね。」

「ま、思い出せない夢なんだからそれまでってことなんじゃないのかな?」

「そうなのかな・・・」

そんな気はしない。俺は絶対に忘れてはいけない過去があるはずだ。しかしそのことについて考えると頭のに靄がかかったような感覚になり、気が付いたらお姉さま方に遊ばれていた記憶にたどり着く。

ぶるりと身震いをして悪寒が襲う。

「とりあえず、ご飯を食べるか。」

 

 

「・・・あのセシリーさん。」

「何かしら、改まって。」

「ニマニマしながら俺を見ないでほしいです。なんか食べづらい・・・」

「いいじゃない、減るものじゃないし。」

「減るわ!俺の食欲が減るわ!」

さっきから見られていてすごく呑み込みにくい・・・

「しょうた。ごふぁんふぉふぁふぇふぇふぃる」

「食べながら言ってるんじゃねぇ!」

朝からなんで俺はこんなに叫ばなきゃならんのだ。

俺達は今アクシズ教の本部にお泊まりをしている。

ことの発端は簡単だ。セシリーが俺たちの匂いを嗅ぎつけた。

いやマジなんだって。テレポートで着て、馬車乗り場を探そうとしたら、目の前にはセシリーが立っていた。

俺達はその魔の手から逃げきれずに捕まってしまい現在に至る。

チャプチャプ。

朝ごはんを食べ終わりする事もなく、めぐみん達の支度が終わるまで食卓である液体を眺めていた。

「ふわぁ、ご主人様おはようございます。」

今まで部屋で寝ていたのか眠そうな目をこすりなが雪那が起きて来た。

「ん、おはよ。よく寝てたな。」

「んー、どうしてかここ凄く心地いいんですよ。」

「お前頭沸いてんじゃねぇの?どこが心地いいんだよ・・・」

少なくとも俺は心地よくはない。ここに居たら凄く身の危険を感じる。

「おや、これはこれは。ショウタ殿ではありませんか。どうしましたかなこのようなところで。ハッ!?もしや私を待って居たので?それならそうと言って下ればいいものの。さ、私にどのような要件ですかな?因みに今晩の予定は空いてますよ。」

「ハッハッ。ヤダなぁゼスタさん。俺がそんな事する訳ないじゃないですか。俺はそっちの気は無いです。今度余計なこと言ったら骨という骨を粉々にしますよ?」

危険人物その1。アクシズ教最高司祭ゼスタ。

俺達をここに暖かく迎え入れてくれた人だ。そんな人に何故俺は危険視をしているかと言うと、言っちゃえばこの人はどんな奴でもイケる口らしい。実際昨日の風呂はヤバかった。俺の違う初めてが奪われるかと思った。まぁ、雪那が助けに来てくれたが良かったけど・・・

「ご主人様から離れてください。」

珍しくも雪那が怒っている。

自分のために怒ってくれてると思ったらなんか嬉しくなるな・・・

「ご主人様の初めては私が全部貰うんですから!」

・・・は?

「ファーストキスは勿論のこと、童貞や、ば、バージンだって!」

「先走んなこの変態がっ!」

ガツンッ!

「いだいっ!」

『死神』の柄で雪那の頭を小突いた。

「あのさ、まじであんまり変なこと口走ってるとブッチすんぞ。」

「ブッチって何をブッチするんですか!?堪忍袋の尾ですか!?それとも私との主従関係をですか!?あ、そ・れ・と・も・私の処女」

ゴツッ!

今度は鞘で殴る。

「オーケー。お前の命を絶たせてやるよ。」

「せ、せめて死ぬ前に一発やらせて下さい!」

「あ、おいバカやめろ!そんなとこ触るな!ひゃ、や、やめてっふふっく、くすぐったい!あ、ちょ、タンマタンマ変な声出るからぁ。」

雪那にベルトを外されそうになりそれに対抗しようともがいて居たら、

「「「・・・」」」

冷たい視線を背中で感じ取った。その視線の先にはゆんゆん、めぐみん、セシリーの三人が立っていた。

「雪那ちゃん?」

第一声をあげたのはゆんゆんだった。

「え、あ、あのこれには訳がありましてね・・・」

「・・・」

「も、申し訳ございませんでした。」

雪那がしたのはそれはそれは見事な土下座でした。

 

 

「ところでしょうた。その手に持っているポーションはもしや・・・」

「うん、ひょいざぶろーさんから貰ったスキルポーション。あの人曰くこれで3ポイント入るらしい。」

いや、まだ信じられないんだけどね・・・

「もう許してくださいよぉ」

「ふん。雪那ちゃんなんて知らない。」

どうやらゆんゆんはまださっきの雪那の行動にご立腹なようだ。頬をぷくっと膨らましてるのが可愛らしい。

「そんなぁ・・・あ、じゃあ普段ご主人様は敏感で寝ててもすぐに目を覚ましますが熟睡して目を覚まさない時間を教えるのでどうかお願いします。」.

「その話を詳しく。」

・・・なんか不吉なことが聞こえたんだけど。まぁ、ゆんゆんは手を絶対に出さないし良いとして。雪那には後で俺が熟睡している間に一体何をしてるのか問いただすことにしよう。

「それで・・・って私の話聞いてます?」

「あ、うん」

「本当ですかね?それなら良いんですけど。あれ、どこまで話しましたっけ?あ、そうそう。父が作る魔道具はしっかりとその効果は現れますが何かとデメリットがあるですよ。そのせいでうちの家計は大変なことなってしまい仕方なくしょうたやゆんゆんにご飯をたからなければならないことに・・・おっと話が逸れましたね。」

お前、ゆんゆんにもそんな事してたのかよ・・・

「何ですかその目は?文句があるなら父に言ってください。とにかくそのポーションを飲むと間違いなくスキルポイントは入りますが何が起こるかわかりませんよ。」.

「そこまでのことは起こらないだろ。せいぜい毒とかだろ?」

それに『セイグリット・プレイクスペル』まであと2ポイントなんだ。これを飲んでしまえば雪那を自由にコントロールできる。

キュポン。

小瓶の蓋を開けたら薬臭いにおいがが漂う。

「本当に飲むんですか?」

「もし倒れてもここ教会だし何とかしてくれるだろ。」

小瓶に詰められたポーションを一気に飲む。味は、まぁ良くない。しょっぱいのか辛いのか苦いのか分からない味だ。

冒険者カードを取り出しスキル欄とポイントに注目した。

『セイグリット・スペルブレイク』の文字が白く映っている。

よしっと呟いてカードにタッチする。

多分これでスキルは取得できたんだろう。しかし、

「・・・何も起こらないな・・・」

「え?そんなはずは無いと思うんですが・・・吐き気とかしません?なんかこう体調が悪いみたいな。もしくは魔法が使えないっ!とか」

ふむ。

「雪那。ちょっとこっち。」

「はい、何ですか?」

とピョコピョコとこっちに歩いてきた。

「『スキルバインド』!」

「えっ、あ!」

雪那の身体が光り、

ガチャン。

『雪那』が地面に落ちた。

「使えないってことはないな。普通だ。」

「おかしいですね・・・これでは父がまるで成功品を作ってしまったみたいじゃないですか。」

それはひょいざぶろーさんは絶対に失敗しないといけないみたいじゃないか・・・

『雪那』を拾い上げたその時ふとある違和感を感じた。

あれ?こいつこんなに重かったっけ?

その感覚は僅かだったが微かに重く感じる。

最近こいつを持ち運んでないからか?擬人化ばっかで手に持ってなかったから違和感を感じるのか・・・

いかんな。こいつに頼ってしまってばかりだと鈍ってしまう・・・

「『セイグリット・プレイクスペル』!」

『雪那』の上に魔法陣が映し出され、

パリンッと音がなる。

その瞬間、

『いきなり何するんですか!?わたしがなにかしましたか!?』

脳内に直接怒鳴り声が響き渡る。

こればかりは周りに迷惑を掛けれないので範囲を自分だけにする。声を聞いただけで顔を真っ赤にして怒っている雪那が目に浮かぶ。

『まじでごめん。ひょいざぶろーさんのポーションを飲んだらスキルが使えないかもって言われて・・・何も聞かずに掛けてごめん。』

しかし、アークプリーストの上位魔法はしんどいな・・・使っただけで身体が少しだるい。

これじゃあまり使えないかもな。ロア教えてもらってなんだけど・・・ごめんなさい。

「さてと、そろそろ馬車乗り場に行こう。流石に今日は出ないとな。」

「ふっふっふ。ここを出たかったら私を養うか、アクシズ教に入信して私を養いなさい。」

あぁ、この人めんどくさい。

嬉々としているセシリーに訝しげな眼を向け、セシリーと対峙していると、

「アクシズ教最高責任者、ゼスタ殿!出頭命令が出ております。我々と共に署までご同行願います。」

入り口に女騎士を引き連れている数多の警察が立っていた。

「・・・これは一体どんなプレイでしょうか?」

「ぷ、プレイではない!」

あの人もゼスタの被害者か。大変そうだな。

警官がゼスタの両脇に立ち腕を捉えて、連行しようとする。

その状態にキョトンとするゼスタ。

「ちょっと待ってくれ。罪状が無い上にいきなり逮捕は横暴過ぎやしないか?まだ朝っぱらだしこの人がやったことといえば俺に対するセクハラだけだと思うんだが。」

少し不服に思った俺は警官達に抗議に入ろうとする。

「ゼスタ様!今度は何をやらかしたのですか!?あれほど、斬新な一人遊びはほどほどにと申しましたのに!」

「ちょっと待って。ゼスタ様。今ショウタさんからの口からセクハラって聞こえたのですけれど。いくらゼスタ様でもそれだけは許せません。警官さん!今すぐこの人を連行してください!」

「セシリーさん!?」

素っ頓狂な声を上げてゼスタが叫んだ。

「そういえばこないだ、『水の女神アクア様に使える私以上に、プールの監視員に相応しい者がいるのかね!?幼子を!我に幼子を見守らせたまえ!』って役所に怒鳴り込んでたから、その件じゃない?」

「『女性が男性用の下着を買っても特に疑問に思われないのに、男が女性用の下着を買ったら後ろ指さされるのは男女差別だ!』って演説してたからじゃあ・・・」

スッ

「どうそ。もう二度とこのような悪事が出来ないようにしたください。」

俺は抗議するのをやめて扉の方へと手を向けた。

「ご協力感謝します。」

女騎士に会釈をし、そのまま部屋に戻ろうとすると、

「ショウタさん、ここで見捨てるなんてあんまりではありませんかね!?昨日は共に裸の付き合いをした中ではないですか!」

「おいおっさん。今すぐ俺が処刑してもいいんだぞ・・・」

「ゼスタ殿。そろそろ真面目に聞いてもらいたい。今日は今までのように説教だけで済む問題ではないのです。」

「つまり、監獄プレイをご所望ということですか?」

もうだめだこのおっさん・・・

女騎士を困らせて楽しむおっさんが最高司祭とかほんとに大丈夫なのかこの教団は。

頭を掻きむしっている女騎士さんを見ながらため息を吐いた。

 

 

女騎士さんからの話によると近頃温泉宿から次々と苦情が来ているそうだ。その内容の八割がたが温泉の質に対する苦情なんだとか。俺はそれよりも残り二割の苦情が気になってしょうがない。と、その話は置いといて。なぜ温泉の質の苦情がアクシズ教団に来ているのかというと、アクシズ教団はこの街「アルカンレティア」の温泉の水質管理を担っているらしい。

「・・・?そういえば書類山の中にそんな報告書が混ざっていたような。セクハ・・・邪教徒のへの妨害や、迷える子羊への勧誘で忙しかったので後回しにしていましたが・・・よろしい、私たちの方で源泉の調査を行いましょう。」

「その必要はない。」

高圧的な言葉で女騎士がきっぱりと言い張り、一枚の紙を突き出した。

「ゼスタ殿、貴方には外患誘致の嫌疑がかけられている。」

「外姦誘恥・・・?何ですか、そのいかがわしいような罪は?」

「いや、文字をちゃんと読めおっさん!」

この人はおかしなことを言わないと死んでしまう病気を患ってるのか?

 

「・・・こほん。という訳だからご同行を願おう。」

話を要約するとこうだ。

紅魔の里の占い師が近々ここアルカンレティアの温泉に異変が出るらしい。その犯人は源泉管理者で魔王に通じているものとまで出ている。要するにそけっとさんが占った訳ですねはい。まぁあの人の占いはすげぇ当たるから信じる人も多いんだろう。となれば矛先は当然管理しているアクシズ教の最高司祭になる訳だが・・・

「私が魔王に通じてる!?アクシズ教団の教訓に魔王しばくべしとあるんですよ!?この私が魔王に通じてるなんてある訳がない!そんなことを言うのはこの口か!?チューしてくれるわ!」

とまぁ大変ご立腹な訳で・・・

「もういっそ連行されるのもありですよ?何もやってないなら無実は確実なんだし・・・」

わざわざ濡れ衣を被せる必要性もないからな。

「ショウタ殿は私を見捨てるつもりか!?」

悲痛な声を上げて涙目で訴えてくるゼスタに対して俺は。

「むしろあんたが何もやってないと思ってるから助言しているんだけど・・・」

セクハラ云々は別に置いてだけどな。

それを聞いたゼスタは少し悩んだのか唸って、

「よろしいでしょう。私を連れて行きなさい。そこで無実を晴らして見せましょう。」

と潔く連行されて行った。

「・・・さてと、最高司祭がいない間ここの管理って誰がするんだ?」

あまり興味はないが連れて行かせたのは俺だから後始末ぐらいはしないとな。

「それはみんなで手分けしてやればいいわ・・・ねぇ誰かゼスタさんがいつも何をしているか知っている人いるかしら?」

「事務じゃないのか?」

「事務関係は全部秘書がしているんじゃない?」

「懺悔は・・・懺悔を聞く係りの人がいるし・・・あれ?普段ゼスタさんがやっていることといえば・・・」

そうやって皆さんで考えた末にセシリーがパッと笑顔で俺に、

「ゼスタさんがいなくても問題がないことがわかったわ!」

「・・・え?最高司祭が居なくて問題ないってここほんとに大丈夫なのか?」

「代表者が居なくなるだけだからもしもの時の為に代表者を決めないといけないけど・・・」

その言葉に一瞬だけだが場の空気が変わった気がした。

しかし問題がないなら良いか。これで心置きなく出発出来るしな。

「それじゃ俺たちはそろそろ行くか。」

「そうですね。アクセルまでまだ距離ありますし早めに出発たいですし・・・」

「え、もう行っちゃうの?もう少しゆっくりしてからでもそれに手伝って欲しいことがあるの。」

うわぁもう嫌な予感しかしない・・・




おはようございます。そしてあけましておめでとうございます。ねこたつむりです。
もうね、このすばの中にショウタが入れる隙間がないような気がして来ましたよ。
あ、そういえばもうすぐ初投稿から一年が経ちますね。
長かったようで短い一年でした。・・・サボってた記憶しかねぇ・・・
こんな人ですが今年もよろしくお願いします。

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