この素晴らしい少年に祝福を!   作:ねこたつむり

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※注意、この小説には以下の成分が含まれております。
・下手な日本語
・クソ文才
・ご都合主義
・紅魔族
・中二病等々


第一章 少年、学校へ行く
ようこそ、紅魔の里へ!


「山中祥太さん、ようこそ死後の世界へ。あなたはつい先ほど、不幸にも亡くなりました。」

目の前にいたのは青い髪の美少女でした。これが女神と言うやつか・・・。しかし、俺の目はこの美少女の性格は癖があると見ている。

「あ、そうですか」

俺は登校中にプラットホームから転び落ちた5、6歳ぐらいの女の子を助けた後に線路に足が挟まってそのまま電車に轢かれた。

 

「それで、俺は天国なんでしょうか?それとも地獄なんでしょうか?」

「はぁ?あんた何言ってんの?死んだら天国でお爺ちゃんみたいな生活か、生まれ変わって新しい人生を送るしかないのよ?」

「マジか・・・、じゃあ、生まれ変わるでいいy・・・」

「ちょっと待った!ねぇあなた異世界に興味ない?」

「そんなものに興味はない。だから生まれ変わりを・・・」

「あのね、異世界では今魔王軍の侵攻でピンチ・・・」

「早く生まれ変わりさせてくれ!」

「待って待って、お願いよ、話しでも聞いてよ!」

「・・・しょうがねぇなぁ」

俺は泣きついてくる女神の話を仕方なく聞くことにした。

「ぐすっ、ありがとね。」

涙脆いな・・・

 

「こほん、えーっと、さっきも言い掛けたように魔王軍のせいでその世界かピンチなのよ。しかも、その世界で死んだ人たちってさ、魔王軍に殺された訳じゃない?もうあんな死に方するのはヤダって言う人がほとんどで、生まれ変わりも拒否しちゃうのよ。」

「成る程、それで人口も減ってその世界がピンチだと・・・」

「そういうことよ。あんた飲み込むが早いわね。」

「でもさ、俺みたいな一般人がその世界に行ってもすぐにの垂れ死ぬんじゃないか?」

「そこで、何か一つだけ。向こうの世界に好きなものを持っていける権利をあげているの。強力な特殊能力だったり。とんでもない才能だったり。神器級の武器だったり。なんでもよ。どう?行く気になっ・・・」

「生まれ変わりをお願いします。」

「なんでよ、ここまで聞いたら普通行きます!って言うでしょう?何が不満なの?」

「ただ単純にめんどくさそう・・・」

「そんな理由で!?お願いよ、今月のノルマがピンチなのよ!」

女神にノルマとかあんのかよ、大変だな女神も。

「わ、わかったから泣きつくなよ!」

「あ、ありがどうね、これ参考までのカタログ。」

そう言って涙を拭きながらカタログを渡された。

なんだろう、この通販みたいなカタログは・・・

「ふーん、《怪力》に《超魔力》、《聖剣アロンダイト》《魔剣ムラマサ》・・・なぁ、ここに乗ってないやつでもいいのか?」

「いいわよ?」

「じゃあ、自分と共に成長する刀って無いかな?」

「ちょっと待ってね、今創造するから」

すげぇな、ほんとに女神なんだな・・・

そう思っていたら

「出来たわよ?はい刀。名前はまだ無いから自分で決めてね。あと成長するっていう性質なんだけどその刀を使っていくうちに特殊効果が付いていくわ。でも、最初のうちはただの刀だから注意してね?」

なんかすごいチートが出てきました・・・まぁ、頼んだのは俺なんですけどね?

「ありがとうございます!」

「じゃあ、魔方陣からでないようにして暴れないでね?」

「了解」

「それでは山中祥太さん。あなたをこれから、異世界へと送ります。魔王討伐のための勇者候補の一人といて。魔王を倒した暁には、神々から贈り物を授けましょう。」

「・・・贈り物?」

「そう。世界を救った偉業に見合った贈り物。・・・例えどんな願いでも。たった一つだけ叶えて差し上げましょう。」

「おい、最初にそれ言っとけば誰でも行くんじゃないのか?」

「え?あ、そ、そうね。べ、別に思い付かなかった訳じゃないのよ?ただ欲にまみれた人が行くのを防ぐためにあえて最後に言ってるのよ?」

「はいはい、そうですか」

「もういいわ、さあ、勇者よ!願わくは、数多の勇者候補の中から、あなたが魔王を打ち倒すことを祈って・・・あ・・・」

 

嫌な予感がする。

 

「おい、なんだ今の『あ・・・』は?おい!目線を反らすな!」

女神は一向に目線を合わせようとしない。しかもなんか震えてる・・・

「えっと、御武運を願っております。もし死んだら・・・ごめーんね」

「は?ふざけんなよ!お前謝る気全くないだろ!?」

「それでは山中祥太さん、いってらっしゃーい!」

「どっかのアトラクションのお姉さん見たいに言うなー!」

光に包まれながら俺は人生初のツッコミをした。

 

 

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目を開けるとそこにはだだっ広い平原だった。

「取り敢えず命は無事みたいだな。しかしここはどこだ?てっきり町とかに転送されると思っていたが・・・あ、あっちに人らしき影があるな、あの人に聞いてみるか・・・」

俺はなんの警戒心もなくその人影に歩み寄っていた

向こうもこっちに気付いたのか近づいてきた。

 

ある程度距離が近くなってから俺の本能的な危険センサーの音が頭の中で鳴り響いた。しかし、すでに遅かった。

「こんにちは!ねぇ、お兄さん。あたしと良いことしないかい?」

「お断りします」

即答した。

多分こいつは見た目的にオークだろ

何てこった、第一村人がオークとは・・・

あの女神め、転送ミスりやがったな・・・

「あらそう、残念ね。あたしは合意の上での方が良かったんだけど」

合意の上とか何言ってんだこいつ?

とか思っていたらオークが飛び掛かってきていた。

とっさに腰に下げてる刀を掴み居合切りをした。

その時、不思議な感触がした。肉を斬ったはずなのに手応えがなくまるで触れた雪が消えるような感覚だった。

振り返ってみたらオークの上半身と下半身が綺麗に別れている。

 

首をかしげながら刀を鞘に納めて歩み始めようとした道の先にはオークの群れが・・・

「うん、無理ゲーだわ・・・」

後ろを振り替えって走り出した。

いくら武器持ってるからってこの数は無理だろ!

あの女神今度あったらただじゃおかねぇからな!

いくらここで愚痴を言っても状況は変わらず、どうする考えでた答えは・・・

「助けてー!」

思いっきり叫んだ。

 

しかしその声はむなしくもこだまするだけで助けなんて来るはず・・・

「『インフェルノ』!」

来たみたいです。

その呪文?の後業火に焼かれるオークの群れがあったのでした。

すげぇな、俺もこんな魔法使いたいな・・・

そんなことを思っていたらさっきの魔法の持ち主らしき人が声をかけてくるた。

「大丈夫か君?叫び声が聞こえたから飛んできてみたが・・・おい、しっかりしろ!」

安心したせいか眠るように気を失ったとさ。

 

 

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目を覚ましたのは夕方だった。窓から指す夕日の光がやたら眩しい。

体がとてもだるい。たが、なんかスッゴク生きてる事を実感出来た。

「ここは誰の家だ?まさかっ!?いや、オークの群れは焼かれたはず・・・ということはあの魔法使いの人の家か」

寝ていた部屋を見回していたら。

ガチャ

「お、目を覚ましたか。からだの調子は大丈夫か?」

ドアを開けたのは助けてくれた中年の魔法使いだった。

「はい、なんとか。まだちょっとだるいですけど・・・」

「そうかそうか。」

その人は笑いながら答えた

「どうだ?下で冷たいお茶でも飲んで話さないか?」

「じゃあ、お言葉に甘えて」

夕日に照らされて暑いのに冷たい飲み物が要らないわけがないのでありがたくもらうことにした。

 

 

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「ぷはぁ~、癒される~」

この世界に来てはじめて飲んだお茶は今まで飲んできたどのお茶よりも美味しかった。

「ハッハッハ、おっさんじみたことを言うな君。ところで君の目の事なんだが・・・」

目?あ~あれを見たのか。

「あー、俺は興奮すると目が紅くなって身体能力とか上がるんですよ」

そう、俺の目は元々黒目をしているんだが怒りや恐怖等々平常心が保ててないときに紅く輝く。この目のお陰で周りから忌み嫌われたりしたものだ・・・

身体能力が上がるとか謎過ぎるわ。

「ほう、まるで我々紅魔族みたいだね。あ、ちなみに私が紅魔族の族長だ。」

ぞ、族長かぁ、なんか暴走族みたいだな・・・

「ところで君はあんなところで何をしてたんだい?あんな所に居たからには相当なレベルの冒険者だとは思うんだけど・・・」

「いやぁ、悪い人に引っ掛かってしまってあんな所で放り出されてしまったんですよね・・・お陰で帰るとこもなくなり・・・」

うん、間違ったことは言ってない。

あー、でもこれからどうすっかな・・・

「それなら家で面倒見てもいいがどうだい?」

「お父さん、今日の晩御飯何がいいですか?」

俺は早速第二のお父さんお見つけた。

 

「そういえば君、冒険者カードを見せてくれるかい?」

冒険者カード?なんだそれ。身分証明書みたいなもんかな?

「いや、持ってないですね。なんですかそれ?」

「冒険者カードを知らないのかい?冒険者カードというのは身分証明書みたいなもんだよ。持ってないなら今から発行しに行くかい?」

うーん、持っても損はないだろうし・・・

「じゃあ、発行します。」

 

 

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「ここをまっすぐ行けば発行所だ。私はちょっと用事があるから先に行っててくれ。」

「了解です。」

俺は発行所につき受付の人に声を掛けた。

「すいません、冒険者カードを作りたいんですけど・・・」

「はいはい、冒険者カードですね?じゃあ、まずここに身長、体重、年齢、身体的特徴等の記入をしてください。」

身長170cm、体重65kg、15歳、黒髪に黒目を時々紅目・・・

「はい、どうぞ。」

書き終えた書類を提出した。

「はい、ありがとうございます・・・あの~時々紅目というのは?」

「あ、こうゆうことです。」

俺は目に集中して目を紅くした。

「おおぉ・・・あなたの今の姿は仮の姿・・・その力が放たれるときこの世界に数多の災厄が降り注ぐだろう・・・」

俺はここで学んだことがひとつある・・・

それは、

「収まれ、封印されし力よ。この世界はまだ平和すぎる・・・」

周りに合わせたらなんとかなる。

俺の目は紅目から黒目へと戻った。

この目をするとしんどいんだよなぁ。

 

この目は前に言ったように自分の身体能力を上げる。しかし、この行為は人間に掛かってるリミッターを外すようなものだ。映画とかで出てくるゾンビのような感覚がないモノはリミッター外れている事は問題がないけど、感覚のある生身の人間がやると体が潰れてしまう。

そんなリスクがあるのでこの目は持って四分弱だ。

勿論、これを試したのは服装がジャージで素手で喧嘩したときだ。

防具や武器なんて持ったらもっと短くなる。

そう考えると限界を引き伸ばしたい。

 

「では、こちらのカードに触れてください。」

しかし、紅魔族の人達は顔が整ってるよなぁ。

まぁ、自己紹介と名前はあれだけど。

ここに来る途中でスッゴイ美人の人に会った。

 

~回想開始~

「あら族長さん、こんばんは。そちらの子は?」

「やぁ、そけっと。この子は今日からうちで預かることになったしょうた君だ。」

「そう、我が名はそけっと!アークウィザードにして上級魔法を操る者。紅魔族随一の占い師!よろしくね。」

なんだろう、これ乗った方がいいやつなのかな。

なんか期待された目で見られている・・・

「こほん、我が名はしょうた!この妖刀を操る者。そしてゆくゆくは紅魔族随一の剣の使い手となる者。よろしくお願いします。」

目を爛々と輝かせいい放った。

「「おおぉ・・・」」

なんだろう、とっても癖になりそうだ・・・

~回想終了~

 

あれはとってもスッキリしたなぁ。

「はい、出ました。ええと・・・え!なにこの数値?!筋力と体力と敏捷性は平均値を軽くこえてますよ!?知力と器用度後幸運値もそこそこ高いですし、あれ、でも生命力が平均よりかなり低いですね・・・後は魔力が平均ですねこれだと魔法職とクルセイダーにつけないですけど・・・それ以外なら何でもなれますよ?」

 

「え?魔法使えないんですか、俺?」

 

いきなり魔法が使えないと言うハプニングが起こってしまった。

『インフェルノ』とか使いたかったんですけど・・・

「使えないこともないんですが・・・最弱職の冒険者になりますけど?」

 

最弱職だと?

 

「ちなみに冒険者にメリットとかありますか?」

「メリットですか?強いて言えばすべてのスキルが所得可能ですかね?でも、本職より劣ってスキルポイントの消費が大きいですよ?」

 

あれ?結構万能職なのでは?

 

「じゃあ、冒険者でいいですよ。」

魔法が使えるなら願ったりかなったりだ。

「え?ほんとですか?それなら良いんですけど。」

こうして俺は晴れて冒険者になれました。

 

「良かったのかい?冒険者なんか選んでしまって。ソードマスターとかあったんだろ?」

用事が終わって合流した族長さんが不思議そうに聞いてきた。

「良いんですよ、俺魔法が使いたかったし。魔法使っていた族長さん・・・いや、父さんに憧れてるから・・・」

うわっ、これめっちゃ恥ずかしいな。

「そ、そうか、それを聞いて父さんは嬉しいぞ。」

あー、そっか・・・俺こういうことに憧れてたんだ。

父さんとこういうこと話すことに・・・

 

 

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「「ただいま」です。」

「おかえりなさい。あら、その子が出掛ける前に話してた子?」

 

族長さんの奥さんらしき人が出てきた。

やっぱ紅魔族って美人さんが多いですね・・・

 

「あぁ、さっき養子の手続きをしてきた。」

なるほど、さっきの用事はその事だったのか。

「初めまして、山中祥太といいます。ご迷惑をかけると思いますがどうぞよろしくお願いします。」

「ふふ、そんなにかしこまらなくていいのよ。私の事は気軽にお母さんと呼んでほしいわ。」

おっと、呼んでねっと頼むのではなく呼んでほしいと願望をぶつけられるとは思ってもみなかった。

「おい、母さん。ゆんゆんはどうした?」

「あの子なら部屋に籠ってますよ?」

ゆんゆん?族長さん達の子供かな?

まぁ、いきなり家族が増えるってなったら色々心に来て引きこもるかもしれないな・・・

俺だってそうなるもん。

「どうして部屋に籠ってるんだ?また人見知りか?」

「それもあるんですけど、多分人と目を合わすイメージトレーニングでもしてるんじゃないかしら?」

 

引きこもってる理由が別にあったか・・・

というより、一人でどうやって目を合わすイメージトレーニングをしているのだろうか・・・

とっても気になります。

 

「まぁ、晩御飯には降りてくるだろ。それはそうとしょうた、お前学校へ行く気はないか?魔法を使えるようにするためにも。」

「学校ですか・・・行ってみたいです。」

 

魔法を使えるようになるための学校か・・・

ホグ○ーツみたいなところかな?

 

「そうか。いや実はな、手続きはすでにしているんだよ。だから明日からでもすぐに行けるぞ。娘のゆんゆんも明日からそこに通うから仲良くしてやってくれ。」

「了解です。」

もし、俺が行きたくないって言ったらどうするつもりだったんだろう。

「あ、しょうたの部屋はあの部屋でいいかい?」

「はい、問題ありません。じゃあ、部屋にこいつ置いてきます。」

俺は刀を部屋に置いてこようとすると。

「しょうた、君はこの家族の一員になったんだ。敬語をを使わなくてもいいんだよ?先程みたいに『父さん』って。」

族長さんは恥ずかしそうに頭を掻き言った。

「そんなのお父さんだけずるいわ。私も母さんって呼ばれたいわ。」

突然、声をあげて奥さんは言った。

何て微笑ましい光景なんだろう。こんな光景を見せられたら呼びたくなるな(笑)

しかし、今日のところは我慢していただこう。

「言いたいのは山々なんですけど、今日は族長さんと奥さんで呼ばせてください。自分なりのけじめみたいな感じです。急に呼び方を変えると頭が追いつかなくて・・・」

呼び方がごっちゃになるのは避けたい。一回寝て頭をスッキリさせないと・・・

「そ、そうか・・・無理言ってすまないな・・・」

落ち込みながら族長さんは言った。

すごい罪悪感がある・・・

「あ、明日からは必ず呼びますから。じゃあ、部屋にいきます。」

「ご飯が出来たら呼ぶわね。」

「ありがとうございます。」

 

 

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族長さんがくれた部屋に入ろうとすると、隣の部屋から声が聞こえた。

「・・・はゆ、ゆんゆん。・・てはこ、紅魔族のお、長・・・者。こ、これから・・・くお願いします・・・」

どうやら自己紹介の練習をしているらしい。

しかしなんだ、紅魔族にしては声が張れてないというか、恥ずかしがってるというか・・・

常識人がここに居た。

この子とは是非仲良くならないとな。中二病ばかり相手にしていると身が持たないしな。

・・・俺、誰に言い訳してんだ?

とりあえず、ゆんゆんの部屋のドアをノックする。

 

コンコンコン

 

「ひゃ、ひゃい!?」

上ずった声で返事が来た。

「あの、この家に急遽居候することになった山中祥太って言うんだけど、ちょっといいかな?」

ドアが少し開き隙間からゆんゆんが目を覗かせた。

「な、なんでしょうか?も、もしかしてうるさかったですか?そ、それで文句をいいに来たんですか?それならごめんなさい・・・」

スッゴイオロオロしてる・・・

なんか、愛玩動物みたいだな・・・すごく庇護欲に刈られる。

「い、いや、文句をいいに来たわけじゃないから安心して?ただ、挨拶がまだだったしやっとこうかなーって」

不安な顔をしているゆんゆんにを安心させるように言う。

すると、ドアを完全に開け部屋にいれてくれた。

「ど、どうぞ・・・」

こんなに簡単に男子を部屋の中に入れていいのか?いや、別になにもしないけどさ。もう少し警戒心をもってほしい。

ゆんゆんは恥ずかしそうに口を開いた。

「で、では、わ、我が名は・・・」

「あ、無理してそれしなくていいよ。それ恥ずかしいでしょ?俺の名前はさっき言ったように山中祥太。これあらよろしく。しょうたって呼んでくれたらありがたい。」

ゆんゆんは目を輝かせながらこっちを見ていた。

あぁ、やっぱり常識人だったな。

「わ、私ゆんゆんって言います。よ、よろしくです。」

もじもじしながら自己紹介してくれた。

なんかもう、たまりません。あ、手は絶対に出しませんよ・・・?

 

多分・・・

 

歳は顔だけみたら中一ぐらいか・・・

しかし・・・いいものをお持ちですね・・・何がとは言いませんが。

「いきなりこんなことになってごめんな。迷惑だろ?」

半笑いで居候のことについて謝る。

「いえいえ、め、迷惑だなんてそんな事ないです。むしろ、話し相手が増えて嬉しいです。今までお父さんとお母さんと友達のサボちゃんしかいなかったから・・・あ、サボちゃんって言うのはねこの子のことです。」

ゆんゆんが生き生きとして見せたものはサボテンだった。

 

もう一度言おう、サボテンだった・・・

 

どうしよう、この子色々と手遅れかもしれない。

「あのー、しょうたさんは何歳なんですか?」

そんな哀れみの視線を送っている俺にゆんゆんは質問してきた。

「15だな。そっちは?」

「12です。」

12でそれをお持ちなんですか?ヤバイですね。

「それにしても、ゆんゆんは紅魔族にしては珍しいタイプだよな。」

「うっ、やっぱり私って変わり者なんですかね?」

あー、なるへそ。

人見知りもあるけど、そのネガティブシンキングのせいで友達ができなかったのか・・・

「まぁ、ここではそうかもしれないけど俺が居たところでは普通だと思うよ。」

でも、俺は紅魔族のノリが好きなんだけどね。

「そ、そうなんですか。」

「でも、明日からは学校へ行くんだからあの自己紹介のやつは練習しとかないとな。」

「う、う~」

顔を赤くしたゆんゆんを横目で流して立った。

「さてと、部屋に戻るわ。改めてゆんゆん、これからよろしくな。」

部屋から出ていく俺を名残惜しそうに見送っているゆんゆんに言った。

つーか、部屋が隣なんだからそんなに名残惜しそうにしなくてもいいんじゃないか?

「は、はい!よろしくお願いします!」

 

 

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俺は天井を見上げながら考え事をして居た。

「ゆんゆんのあれ、凄かったな・・・ハッ!?」

ボソッと声に出してしまい、慌てて口を塞いだ。

どうやら誰にも聞かれてないようだ。

そんなことを考えてる場合じゃなかった。

いや、確かにどうでも良いことではないけど・・・

マジで俺どうしたんだろ?

さっさとこいつの名前を決めてあげないと・・・

「オークを斬ったときの感触がどうにも肉を斬った感触じゃなかったんだよな・・・手で雪をさわった感覚に似てたな。『スッ』って溶けるような感覚。しかもあのでかい肉塊を一瞬で断ち切ったもんな・・・雪のように柔らかく一瞬でさばく。雪、一瞬・・・せつな・・・?よし、今日からお前の名前は雪那だ。」

 

次の瞬間、刀身の根本に《雪那》と刻まれた。

 

「これからよろしく、雪那。」

そう言うとそれに返事をするよう光が反射した。

 

「ご飯ができたわよー!」

当分この家族にお世話になるな・・・

「はーい、今降りまーす!」

 

 

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ちなみに今日の晩御飯の献立

・カエルの唐揚げ

・キャベツの炒め物

・パン

・ネロイド

しょうた「なにこれ?カエルがこんなに美味しい分けない・・・何でたかがキャベツの炒め物がこんなに美味しいんだよ・・・この飲み物シュワシュワじゃなくてシャワシャワしてるんだな。よくわからん感覚だわ・・・」

ゆんゆん「それネロイドって言うんですよ。捕まえたらニャーってなくんです。」

しょうた「(゜ロ゜;へ!?」




どうも、ねこたつむりです。
えーっと、今回初めて書かせて貰ったんですが、如何だったでしょうか?
数多の至らぬ点がありますが目を瞑ったり指摘してもらえたらなぁと思っています。
基本的にご都合主義です。
後は、質問希望等があれば言ってください。
気に入れば採用させていただきます。
では、この辺でノシ

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