カードファイト!!ヴァンガード 熱血の先導者と努力の先導者   作:先導

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去年の12月から6月まで放置してきましたが、本日からこちらの方も更新を再開していこうと思います。今後の方針はGを投稿したら次はこちらという形ですかね。

明日というか今日はいよいよBCF当日!とりあえず投稿するものを終えたらすぐに寝ます!

それではどうぞ!


旋風!小学生ファイターカムイ

学校のある平日、カズヤは宮地学園の授業を終え、自身のデッキを見つめながらカードキャピタルへの道のりを1人で歩いていく。カズヤの脳裏に浮かぶのは、先日のミサキとのファイトで見せたグレード3の力だ。

 

(ヴァンガードファイトでもっと強くなるためにや、グレード3は絶対に必須・・・今日はグレード3狙いでいくぜ。絶対に手に入れてやる・・・)

 

カズヤはクランはたちかぜのグレード3を狙いでパックを購入しようと考えていると、偶然アイチとばったり出会った。

 

「よぉアイチ。これからカードキャピタルか?」

 

「あ、カズヤさん。は、はい、そうです」

 

「だったら行こうぜ。一緒にグレード3を手に入れようぜ」

 

「は、はい!」

 

カズヤとアイチはそのままカードキャピタルまで向かっていく。ずんずん進んでいくうちに、カードキャピタルに到着する。

 

「ん?」

 

2人が店内に入店すると、1つのファイト席に人だかりができていた。その人だかりには先に来ていたソウジと、中学生組の森川、井崎、メグミがいる。現在井崎は小学生のファイターとファイトしている。

 

「ふん、弱い。弱すぎるぜ」

 

「何ぃ⁉」

 

小学生ファイターは余裕の表情でそう言ってのけた。

 

「俺のスタンド&ドロー!。ファイト終了の時間だ」

 

「なんだとぉ⁉」

 

「アシュラ・カイザーに、俺様ライド!!」

 

小学生ファイターはアシュラ・カイザーにライドさせる。そしてそのアシュラカイザーのグレードは・・・

 

「グレード3か!!」

 

「「!!」」

 

小学生がファイター出したアシュラ・カイザー、グレード3に嫌に反応するアイチとカズヤ。

 

 

 

RIDE6「旋風!小学生ファイターカムイ」

 

 

 

「アタック!アシュラ・カイザー!フィニッシュ・ホールド!!」

 

アシュラ・カイザーによる攻撃によって井崎のダメージは6となり、ファイトの方は小学生ファイターの勝ちとなった。

 

「くっ・・・」

 

「へへん!誰だっけ?俺を倒してぎゃふんといわせてやるといったのは?」

 

「うぐ・・・」

 

どうも井崎はこの小学生ファイターにそんなことを言っていたようでそのことを掘り起こされて苦い表情になる。

 

「負けたんだからお前が言えよな」

 

「うぐぐ・・・!・・・ぎゃふん」ボソッ

 

「「「聞こえねーな~!」」」

 

「ぐうううう!!」

 

小学生ファイターとその連れの小学生2人に乗せられ、井崎は悔しがる。

 

「なんなのこのクソガキ!めっちゃむかつく!」

 

「勝ったからっていい気になってんじゃねぇぞぉ!!」

 

「完全におちょくられてんな、お前ら」

 

ソウジの言う通り、小学生組は中学生組を完全に挑発している。それに怒りを覚える中学生組。それを遠くで見ていたミサキとカズヤは呆れており、アイチは苦笑いを浮かべている。するとカズヤは小学生のダメージは見てみる。小学生ファイターのダメージは2である。つまりダメージ2のままで井崎に勝ったのだ。

 

「おい見ろよ!あいつダメージ2で勝ちやがったぞ!」

 

「え⁉あ、本当だ!すごい!」

 

「すごい?この俺が?」

 

アイチの放った言葉に小学生ファイターは反応する。

 

「ちっちっち。違う、すごいんじゃねぇ。俺様は強いんだ!鼻の穴かっぽじってよぉく聞け!この葛木カムイ様がナンバー1!!」

 

「かっぽじるのは鼻じゃなくて耳の穴」

 

「まぁ小学生じゃしょうがねぇ・・・のかねぇ・・・?」

 

「あはは・・・」

 

小学生ファイター、葛木カムイの間違いにミサキはそう指摘し、カズヤとアイチは苦笑いを浮かべる。

 

「このくそ生意気なガキはヴァンガードファイトはつえぇが、性格に問題があんだ」

 

「それ、森川が言うの?」

 

「中学生だろうが大人だろうが平気で呼び捨てだしよぉ。上下関係ってものを教えてやろうと思ったんだが・・・」

 

まとめるとこうだ。カムイが中学生や大人に対して呼び捨て、タメ口を聞いているから森川たち中学生組がファイトを申し込んだのだが、見事に返り討ちにあったようだ。

 

「さすがです、カムイさん!」

 

「SSっす!」

 

「ん・・・?SS・・・?」

 

カムイを慕っている連れの1人、左賀エイジの略称語に意味が分からないでいる森川。

 

「世界最強っす!」

 

「SSもわからないなんてほんとBKですね~」

 

「っすよね~」

 

「BK・・・?」

 

「バカって意味だよ、森川」

 

BKの意味を知らない森川にメグミがそれを教える。

 

「なっ!て、てめぇら!!」

 

意味を理解した森川は小学生組に憤慨する。

 

「ま、まさか櫂君も・・・?」

 

「いや?あいつは今日も来てねぇぜ?ついでにいや、日下部もな」

 

「何で日下部の時、俺見て言うんだよ」

 

アイチの言葉にソウジがその答えを言う。確かにこの場には櫂とリンの姿はどこにもない。アイチはカムイの盤面を見て、ファイトを申し込もうとする。

 

「あの・・・次は僕とやってみない?」

 

「名前は?」

 

「先導アイチ」

 

「先導・・・アイチ・・・?お前、弱いな。お断りだ」

 

「えっ?」

 

カムイはアイチをよく見て、弱いと判断し、ファイトを断る。アイチはどうしてわかるのかという顔をする。

 

「わかるんだよ、強い奴は。お前には何も感じねぇ。弱い奴を倒してもしょうがねぇからな」

 

「確かに、ヴァンガードファイトは始めたばかりだし、グレード3も持ってないけど・・・」

 

「グレード3があったところで、俺には勝てねぇよ。あ・い・ち・ちゃあん?」

 

カムイに言われ、顔を俯かせるアイチ。そんなアイチにカズヤは肩を乗せる。

 

「いわせとけ。あいつの言う通り、俺らは弱いからな」

 

「・・・」

 

「だったら、言われた分だけ、強くなりゃいいだけだ。そうだろ、アイチ?」

 

「カズヤさん・・・」

 

カズヤに励まされ、ちょっと元気になるアイチ。

 

「よーし!次はあたしが相手になってあげる!お姉さんが、言葉遣いってのをレクチャーしてあげる!」

 

「花咲がお姉さんって柄かぁ?」

 

「だよなぁ」

 

「森川と井崎うっさい!」

 

何はともあれ、今度はメグミがカムイに挑んだ。そして結果は・・・

 

「アシュラ・カイザーでアタック!」

 

「・・・ああ・・・負けた・・・」

 

メグミのダメージは6、カムイの勝利だ。

 

「お前、そいつと同レベルだな。弱いぜ。言葉遣いを教えてくれるんじゃなかったのかぁ?お・ね・え・さ・ん?」

 

「くううううう!!悔しいいいいい!!」

 

カムイにバカにされ、悔しい表情をしているメグミ。

 

「どうやら俺の出番のようだな。後江中最強のヴァンガードファイター、この!森川カツミが直々に相手してやるぜ!!俺が勝ったらさん付けで呼べ!!」

 

「おもしれぇ!!なら俺様が勝ったら、俺にさん付けだ!!」

 

変な賭けをつけてカムイと森川はファイトの準備をしファイトを始める。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

ファイトが始まったわけだが、その終わる時間も・・・

 

「アタック!アシュラ・カイザー!!」

 

「ぬはぁん!!負けた・・・」

 

「森川・・・」

 

「自業自得・・・」

 

森川が珍しくグレード3にライドしたが、ご覧のようにめちゃくちゃ早くファイトが終わった。

 

「言っただろ?俺様は強いってな」

 

(いうだけのことはある。本当に強い・・・)

 

(まぁ、森川に勝ってもな・・・)

 

アイチとカズヤはカムイのファイトの腕前が高いことを評価している。

 

「中学生相手に29連勝!さすがです、カムイさん!」

 

「SSっす!世界最強っす!」

 

エイジとメガネをかけたもう1人の連れ、右野レイジはカムイを敬っている。

 

「お前見掛け倒しだな。今まで戦った中で1番よえぇ」

 

「き、今日はたまたま!星座占いが最下位で調子が出なかっただけだ!」

 

「さん付けで呼ぶんだったよなぁ?マ・ケ・ミ~」

 

「・・・そうだったな。クソガキさん!」

 

「んだとお~!!」

 

カムイと森川は互いに睨み合っている。そんなおかしな光景にカズヤはため息、アイチは苦笑いを浮かべる。

 

「・・・ブースターパック?」

 

「ん?おう。俺には竜魂乱舞、アイチには騎士王降臨で頼むわ」

 

「グレード3、出るといいね」

 

「前に何度か勝ったんだけど・・・入ってなくて・・・でも今度こそ、絶対手に入れたいんだ!」

 

「俺だって出すぜ、グレード3をよ!」

 

アイチとカズヤの意気込みに少し笑みを浮かべるミサキ。すると、店内のドアが開いて・・・

 

「やっぱりここだったのね!」

 

「おっ、エミちゃん」

 

エミが入ってきた。エミが入ってきたのを見たカムイは・・・

 

ズッキューン!!

 

「・・・俺の、女神・・・」

 

頬を赤くして、エミに見惚れている。エミは一瞬ながらもカムイの方を見た。

 

「見た!」

 

エミは店内へと入っていく。

 

「来た!」

 

カムイはだんだんと顔を赤くし、目がハートマークへと変わる。

 

「惚れたあ!!」

 

エミに一目惚れをしたカムイは善は急げといわんばかりにエミに話しかける。

 

「お嬢さん!ヴァンガードファイトのことを知りたいなら、ナンバー1の僕が教えますよ!んー、というかぜひ教えたいというか、お友達をすっ飛ばしてここ、こ、恋人に・・・」

 

カムイの語りかけにエミはにっこりを微笑む。

 

「い、いいんですね⁉」

 

「・・・あっ」

 

エミは思い出したかという様子でアイチに近づく。どういうことかわからないカムイは唖然となる。

 

「ちょっとアイチ!」

 

「エミ・・・」

 

アイチがエミに呼び捨てで呼んでいることに小学生組は驚愕の表情をしている。

 

「どういう関係なんでしょうね?」

 

「俺が聞きたい!」

 

「OKっす・・・」

 

「忘れたの、アイチ?今日は一緒に宿題するって約束でしょ?」

 

「ご、ごめんエミ。ブースターパック買ったらすぐ帰るつもりで・・・」

 

「言い訳はいいからさっさと来る」

 

「あ、ああ、でもまだ買ってなくて・・・」

 

「いいから来るの!」

 

エミはアイチを引っ張って、そのまま店を出て家に帰宅していく。

 

「アイチ?エミ?呼び捨ての仲⁉」

 

「一緒に宿題って言ってましたよね?」

 

「腕を組んでたっす。まさか・・・」

 

「「「恋人!!?」」」

 

変な勘違いをしているカムイは大きくショックを受ける。

 

「・・・はぁ、訂正するのもバカらしい」

 

「そうだな。あいつらは放っておくか。それよりも・・・」

 

「わかってる。はい、竜魂乱舞」

 

ミサキは竜魂乱舞のカードをカズヤに渡し、カズヤはお金を渡す。カズヤはさっそく買ったパックをカードを確認する。

 

「えっと・・・グレード0、グレード1、グレード2、グレード2・・・」

 

カズヤはカードを4枚確認するが、お目当てのグレードはまだ出ていない。そして最後の1枚を確認する。

 

「お?おお!きたぜ!たちかぜのグレード3!」

 

最後のカードは混沌竜ディノカオス、グレード3だ。念願のグレード3が出たことにカズヤは喜びを見せている。

 

「よかったなカズヤ!しかもたちかぜだし、運がいいじゃねぇか!」

 

「おお!やっぱグレード3は風格がいいぜ!」

 

「お前らいつの間に・・・」

 

いつの間にかカズヤの出たカードを見ていたソウジと中学生組は少しばかり驚くカズヤ。

 

「ちょっとちょっと。これコモンカードじゃん。そんなんで大丈夫なの?」

 

「コモンカード?そりゃなんだ?」

 

「あんだけ買って知らねぇのかよカズヤ?」

 

コモンカードについて知らないカズヤに呆れながらも説明するソウジ。

 

「コモンカードってのはパックに必ず入ってる普通のカード。レアカードに比べると、やっぱ劣るんだわな」

 

「馬鹿野郎!グレード3に劣るもんなんかねぇだろ!」

 

「お前は黙ってろ、グレ3バカ」

 

「だったらこいつはハズレなのか?」

 

レアカードとコモンカードの違いを理解したカズヤは少し渋い顔をしている。

 

「コモンだからってバカにしない方がいいぜ!こいつは結構役に立つカードだ!」

 

「そういえば井崎ってたちかぜ使いだったね。井崎がそう言うならそうなんだね。あたしもオラクルシンクタンク強化しておこうかなー」

 

「そういう事ならぜひ使わせてもらうぜ!さっそく誰かファイトしようぜ!」

 

カズヤはこの後ソウジと中学生組とファイトし、新しく入ったグレード3のカードの力を存分に味わっていく。ちなみに小学生組は何やら作戦会議みたいなのを開いているようだ。

 

 

翌日のカードキャピタル、学校の授業が終わってアイチと森川はここに立ち寄っている。カズヤはすでにここ来て、2人の付き添いをしている。ちなみにソウジは家の用事で来れず、井崎とメグミは恐らくは何かしらの活動で遅れるのであろう。

 

「はい、ブースターパック」

 

「ありがとう」

 

アイチはさっそくパックを開け、グレード3が出るように祈る。

 

「グレード3が入ってますように・・・」

 

アイチはカードを確認する。グレード1、グレード2、グレード2、グレード0とまだグレード3が出てこない。

 

「お前のデッキに入れても、あんまり活躍できそうもないカードばっかだなぁ。どんだけ運がねぇんだ、アイチ?」

 

「あはは・・・」

 

「ま、残るカードは1枚だし、それに賭けてみろよ」

 

アイチは恐る恐るながら最後のカードを確認する。出てきたのは孤高の騎士ガンスロッド、グレード3だ。

 

「やったぁ!!孤高の騎士ガンスロッドだ!!」

 

「おお!グレード3はやっぱ風格が違うねぇ!」

 

「お前昨日もそれ言ってなかったか?」

 

「あんたのデッキと同じ、ロイヤルパラディンよ。運がよかったね」

 

「うん!僕の初めての、グレード3のカード・・・」

 

アイチが初めてのグレード3に喜んでいると、アイチの目の前に、紙袋が出てきた。

 

「えっ⁉えっ⁉何⁉紙袋⁉」

 

パァンッ!

 

「うわあ!」

 

紙袋が誰かの手で破裂し、アイチはビックリする。紙袋を持って現れたのは、昨日ここに来たカムイだった。連れにレイジとエイジもいる。

 

「か、カムイ君?」

 

「先導アイチ!決闘だぁ!!」

 

「・・・決闘?」

 

「知らねぇのかぁ?決闘を申し込むときは相手に袋を叩きつける決まりなんだ」

 

「決闘にや袋じゃなくて、手袋だっつーの。はぁ・・・こいつ学習能力ってもんがねぇのか?」

 

「まったくもって同感・・・」

 

カムイの学力に呆れ、思わずため息が出るカズヤとミサキ。

 

「俺とヴァンガードファイトしろ!」

 

「は?でもお前、昨日アイチとはしねぇって言ってただろ?」

 

「昨日は昨日、今日は今日だ!俺が勝ったら女神はもらう!!」

 

「・・・女神?」

 

カムイの言う女神とは恐らくエミの事だろう。

 

「やれよアイチ!俺の仇をとれ!マブダチだろ?」

 

「お前にはプライドってもんがねぇのか?」

 

カズヤの言葉に同意しているミサキ、なんと店長代理もそう思っているらしくカズヤと共にジト目で見つめている。

 

「よくわからないけど、ヴァンガードファイトができるなら!」

 

当のアイチはグレード3を見てカムイの決闘を受けることにした。アイチとカムイはファイト席につき、ファイトの準備を進める。カズヤたちを含むギャラリーも集まってきている。準備が進む中、アイチは手札を引いたのだが、グレード1、グレード2が1枚ずつ、グレード0が3枚といったものだ。

 

(グレード0ばっかりだ、どうしよう・・・)

 

「まさか、お前引き直しを知らないのか?」

 

「引き直し?」

 

「はぁ・・・本当に初心者だな・・・」

 

引き直しを知らないアイチにカムイはため息が出る。実はカズヤも引き直しを知らないので冷や汗をかいていた。

 

「ゲーム開始直後に限って、不要な手札を山札に戻してもう1度引き直せるんだ」

 

「そうなんだ・・・」

 

「知らねぇだろうから教えといてやる。グレード1、2、3を最低でも1枚ずつ手札に入れるようにするのが、戦略の基本だ」

 

「そっか!手元にあれば、上位のグレードにライドしやすくなるもんね!教えてくれてありがとう!」

 

引き直しを知ったアイチは新鮮なものを得たかのような笑みを浮かべている。

 

「敵にアドバイスするなんて紳士っす」

 

「これなら女神もメロメロですよ」

 

エミがカムイの惚れ直すような妄想をし、思わず笑みを浮かべるカムイ。

 

「では、3枚引き直します」

 

「俺も引き直す」

 

アイチとカムイはカードを引き直し、手札を5枚引き直す。

 

「もう引き直しはできない。いくぞ!」

 

「うん!」

 

カードを引き直したことで、互いに準備を終え、いよいよファイトが始まる。

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!!」」

 

「スターダスト・トランぺッター!」

 

「バトルライザー!」

 

スターダスト・トランぺッター  PW6000

 

バトルライザー  PW3000

 

「僕が先攻でいいんだよね?」

 

「ああ。俺は後攻の方が好きなんだ!」

 

「じゃあ、ドロー。小さな賢者マロンにライド!」

 

小さな賢者マロン  PW8000

 

「先手の最初のターンは攻撃できないから、これで終了です」

 

「そうそう」

 

R マロン R

R  R  R  アイチの手札5枚 山札43枚

 

「俺様のターンだ。ドロー。叫んで踊れる実況シャウトに、俺様ライド!」

 

叫んで踊れる実況シャウト  PW7000

 

「他のノヴァグラップラーのユニットがバトルライザーにライドした時、バトルライザーの能力が発動し、リアガードサークルに置いていいことになっている!」

 

「へぇ~、そんな能力もあるんだ」

 

「クイーン・オブ・ハート、シャイニング・レディをコール!」

 

クイーン・オブ・ハート  PW6000

シャイニング・レディ(☆)  PW5000

 

 クイーン    シャウト  R

バトルライザー シャイニング R

 

「俺が後攻が好きな理由は、先に攻撃できるからだ!バトルライザーの支援を受けて、クイーン・オブ・ハートでマロンを攻撃!

バトルライザーのスキルで、さらにパワープラス3000!」

 

「武器商人ゴヴァノンで守ります!」

 

「シャイニング・レディの支援を受けて、シャウトでマロンを攻撃!」

 

「幸福の運び手エポナで防御!」

 

「ドライブトリガーをチェックだ!『キング・オブ・ソード』」

 

「トリガーなし・・・よかった・・・」

 

「その防御は本当に必要だったのか?」

 

「え?」

 

「ターンエンドだ!さっき視線したバトルライザーは山札に戻る」

 

PW12000➡PW8000+SH10000=18000

PW12000➡PW8000+SH10000=18000  カムイの手札4枚 山札42枚

 

「お前のターンだ!」

 

「僕のスタンド&ドロー!立ち上がれ!僕の分身!ライド!ブラスター・ブレード!!」

 

ブラスター・ブレード  PW9000

 

「うぃんがる、、沈黙の騎士ギャラティンをコール!」

 

沈黙の騎士ギャラティン  PW10000

うぃんがる  PW6000

 

ギャラティン ブラスター R

  R    うぃんがる R

 

「いいか?全力でアタックしろ。攻撃側はダメージを受けない。アタックしなきゃ損ってもんだ」

 

「うん・・・。ギャラティンでシャウトを攻撃!」

 

「防御なしだ。ダメージトリガーをチェックだ『タフ・ボーイ』」

 

『NOOOO!』

 

イメージ内でギャラティンの斬撃を受けたシャウトは大袈裟に叫ぶ。

 

「うぃんがるの支援を受けて、ブラスター・ブレードでシャウトを攻撃!

うぃんがるの能力でブラスター・ブレードにブーストした時、さらにパワープラス4000!」

 

「それも防御なしだ」

 

「そして、ドライブトリガーチェック『小さな賢者マロン』」

 

『アウチ!!』

 

ブラスター・ブレードの攻撃を受けたシャウトはこれもまた大袈裟に叫んでいる。

 

「ダメージトリガーチェック『ラッキー・ガール(醒)』スタンドトリガーだ」

 

「あっ!」

 

「ラッキー・ガールをトリガーした時、好きなユニットにパワープラス5000。このパワーはシャウトに、さらに、リアガードサークルにいるユニットをスタンドさせることができる!」

 

「うわぁ!大変だ!」

 

「あん?けど今はアイチのターンだから・・・」

 

「ああ。俺から攻撃はできない」

 

「ほっ・・・よかった・・・意味のないトリガーで・・・」

 

「初歩の初歩だろ・・・」

 

スタンドトリガーの役割は自分の攻撃ターンでは役に立たないことにアイチは安堵する。それには森川は呆れる。

 

「とにかく、これでアイチのターンは終了だな」

 

PW10000➡PW7000

PW19000➡PW7000(+5000)  アイチの手札2枚 山札41枚  カムイのダメージ2枚

 

「俺様のターン!スタンド&ドロー!いいタイミングだぜ!ハングリー・ダンプティに俺様ライド!クイーン・オブ・ハートを移動!さらに、空いたマスにキング・オブ・ソードをコール!」

 

ハングリー・ダンプティ  PW9000

キング・オブ・ソード  PW10000

 

(移動・・・?)

 

「タフ・ボーイ、ジェノサイド・ジャックをコール!」

 

タフ・ボーイ  PW8000

ジェノサイド・ジャック  PW11000

 

「すごい・・・ジェノサイド・ジャックはグレード2なのに、攻撃力11000!」

 

「俺のキャノンギアと同じパワーだな」

 

「そうだ。だが、コストを1枚払わねぇとそのターンは攻撃できねぇけどな」

 

「高いパワーには必ずリスクはあるって奴だな」

 

「なんだよ、使い勝手がわりぃな」

 

「わかってねぇな、マケミ。そこの高校生の方がよっぽど頭がいいぜ」

 

「なんだと!」

 

「コストを払って、ジェノサイド・ジャックの拘束解除!カウンターブラスト!」

 

ソード  ダンプティ  ジェノサイド

クイーン シャイニング タフ・ボーイ

 

「そして、タフ・ボーイの支援を受けて、ジェノサイド・ジャックでブラスター・ブレードを攻撃!」

 

「合計19000!

(これ以上手札を減らしたくないし、さっきのエポナはここで防御に使えば・・・)

ノーガード。ダメージトリガーチェック『盟約の騎士ランドルフ』」

 

「シャイニング・レディの支援を受けて、ハングリー・ダンプティでブラスター・ブレードを攻撃!」

 

「ノーガード」

 

「ドライブトリガーチェック。来た!『バトルライザー』スタンドトリガー!バトルライザーをトリガーした時、リアガードサークルにいるユニットを1体スタンドさせることができる!」

 

「まさか・・・!」

 

「そう、ジェノサイド・ジャックだ!さらに好きなユニットにパワープラス5000!このパワーもジェノサイド・ジャックに与える!」

 

「16000⁉ダメージトリガーチェック『閃光の盾イゾルデ』」

 

「さらに、スタンドさせたジェノサイド・ジャックでブラスター・ブレードにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージトリガーチェック『閃光の盾イゾルデ』トリガーはなし」

 

「クイーン・オブ・ハートの支援を受けて、ブラスター・ブレードにアタック!

クイーンの能力で支援を受けたキングはパワープラス4000だ!」

 

「そうか!それでクイーンを後ろに!ノーガード!ダメージトリガーチェック『うぃんがる』」

 

「ターンエンドだぜ!」

 

PW19000➡PW9000

PW14000➡PW9000

PW16000➡PW9000

PW20000➡PW9000  カムイの手札2枚 山札38枚  アイチのダメージ4枚

 

(このターンだけで一気に4枚も・・・。カムイ君は本当に強い・・・。僕にできることは・・・全力でぶつかっていくことだけだ!)

 

アイチのターンとなり、ユニットをスタンドさせ、カードを1枚引く。

 

「!これは・・・」

 

「やっと来たな」

 

「!!」

 

「僕に力を!気高き誇りの強き翼!ライド!孤高の騎士ガンスロッド!!」

 

孤高の騎士ガンスロッド  PW9000

 

「ガンスロッドのカウンターブラスト発動!ソウルにブラスター・ブレードがあるなら、コストを2枚支払ってパワープラス5000!さらに、クリティカルがプラス1!」

 

「くっ・・・!」

 

「さらにもう1度!コストを2枚支払って、パワープラス5000!クリティカルプラス1!小さな賢者マロンをコール!」

 

ギャラティン ガンスロッド R

 マロン   うぃんがる  R

 

「マロンの支援を受けて、ギャラティンを攻撃!ハングリー・ダンプティだ!」

 

「(くっ・・・2枚の手札でシールドに使えるのは1枚・・・この攻撃を防御しておけば、3ダメージまで耐えられる・・・。今ガンスロッドはクリティカルが3・・・ツインドライブのトリガーチェックでエポナを引いてこない限り大丈夫・・・。こいつがエポナを引き当てる運を持ってるとは思えねぇ・・・)

よし!バトルライザーで防御だ!」

 

「くっ・・・うぃんがるの支援をつけて、ガンスロッドで攻撃!」

 

「ノーガードだ!」

 

「ツインドライブ!ドライブトリガーチェック!まず1枚目『沈黙の騎士ギャラティン』」

 

「よし!」

 

「エポナを引け!あのガキを倒すんだ!」

 

「バカ!プレッシャーを与えんじゃねぇ!」

 

「ドライブトリガーチェック!2枚目『沈黙の騎士ギャラティン』」

 

「はぁ・・・」

 

「かあぁ!ここ1番で引いてくる強運は俺にしかねぇのか⁉」

 

「お前はまず運の前に自分のデッキを見つめ直せ!」

 

森川の発言にカズヤが一言そう言い放つ。正論ゆえなのかカウンター席にいるミサキと店長代理は同意するように首を縦に頷く。

 

イメージではガンスロッドは天馬でハングリー・ダンプティの前まで近づき、剣で一閃する。ハングリー・ダンプティはまだ耐える。

 

「ダメージトリガーを3回チェック!1枚目『タフ・ボーイ』トリガーなし。2枚目『ドグー・メカニック』3枚目『Mr.インビンシブル』トリガーなし」

 

「あと少しだったんだけど・・・僕のターン終了です」

 

PW18000➡PW9000+SH10000=19000

PW25000➡PW9000  アイチの手札3枚 山札34枚  カムイのダメージ5枚(裏1枚)

 

「俺のスタンド&ドローだ!いくぜ!アシュラ・カイザーに俺様ライド!!」

 

アシュラ・カイザー  PW11000

 

「カウンターブラスト発動!ジェノサイド・ジャックの拘束を解除する!」

 

ソード   アシュラ  ジェノサイド

クイーン シャイニング タフ・ボーイ

 

「タフ・ボーイの支援を受け、ジェノサイド・ジャックでガンスロッドにアタック!」

 

「ノーガード!ダメージトリガーチェック『薔薇の騎士モルガーナ』」

 

「後1枚か・・・」

 

「クイーン・オブ・ハートの支援を受け、キング・オブ・ソードでガンスロッドをアタック!

クイーンの能力でキングはパワープラス4000!」

 

「ふろうがるでガードします!足りない分はギャラティンでインターセプトします!」

 

「「インターセプト?」」

 

まだ初心者であるカズヤと、グレード3にばかりこだわって、グレード2の能力を知らない森川が首を傾げ、ミサキが説明する。

 

「前衛から防衛に参加できる能力よ」

 

「そんなのがあったのか。奥がふけぇな」

 

「そ・・・それぐらい知ってるぜ!言ってみただけ」

 

「あはは・・・」

 

(絶対知らなかったな)

 

森川は冷や汗をかきながらそう発言し、アイチは苦笑い、カズヤはジト目で見つめている。

 

「これで攻撃は通らねぇぜ!」

 

「くっ・・・次だ!シャイニング・レディの支援を受けて、アシュラ・カイザー、ガンスロッドにアタックだ!」

 

「ギャラティン2体で防御します!」

 

アシュラ・カイザーは複数ある腕を伸ばし、持っている武器でガンスロッドに攻撃するが、2体のギャラティンが間に入り、複数の腕を止めていった。

 

「よっしゃ!いける!」

 

「これでトリガーさえ出なけりゃ次はアイチのターンだ!」

 

(これで僕のターンが来れば・・・)

 

「まだだ!ツインドライブ!ドライブトリガーチェック!1枚目『ハングリー・ダンプティ』」

 

「よぉし後1枚!」

 

「俺は・・・強いんだあああ!!」

 

カムイのツインドライブの2枚目で出てきたのは、Mr.インビンシブル、グレード3、トリガーではない。

 

「グレード3・・・だが・・・」

 

「やったぜ!トリガーはねぇ!」

 

「ふふ、確かに普通はねぇ。普通はな」

 

「「「?」」」

 

「だが、ヴァンガードサークルにアシュラ・カイザーがいる時、ドライブトリガーでグレード3が出たなら、リアガードサークルの1体をスタンドできる!」

 

「なっ・・・そんな!」

 

「必殺技、ヘルスタンド!!ジェノサイド・ジャックでガンスロッドに攻撃!!」

 

ジェノサイド・ジャックはガンスロッドに口部分にあるビームキャノンを向け、ビームを発射する。ガンスロッドはビームをまともに喰らい、周辺は爆発を起こし、辺りは炎に包まれていった。

 

PW19000➡PW9000

PW20000➡PW9000+SH15000=24000

PW16000➡PW9000+SH10000=19000

PW11000➡PW9000

 

ダメージチェック『竪琴の騎士トリスタン』

 

「トリガーなし・・・君の勝ちだ・・・」

 

ファイトはカムイの勝利で収まり、このファイトを見ていたギャラリーはファイトに満足したのか帰っていく。

 

「さすがです、カムイさん!」

 

「中学生相手に30連勝っす!」

 

レイジとエイジはカムイを称賛しているが、カムイはアイチを見つめている。

 

(櫂君とも違うタイプの強さだった・・・。いろんな人と戦えるのも、ヴァンガードの面白さなんだ!)

 

ヴァンガードの奥深さを知ったアイチは思わず笑みを浮かべる。

 

「なんて様だアイチ!俺のマブダチにしてやるには100年はえぇ」

 

「ごめん・・・」

 

「気にすんなって。よくやれたと思うぜ」

 

「だいたいグレード3が1枚しか入ってねぇデッキで戦うってのがおかしいんだよ」

 

(何ぃ⁉グレード3が⁉)

 

アイチのデッキにはグレード3が1枚しか入っていないことに驚愕するカムイ。1枚しかないグレード3運で引き当て、なおかつダメージ5まで追い詰めたのだから当然だ。

 

「(デッキが完成していたらやばかった・・・とはいえ・・・)

先導アイチ!約束は守ってもらうぜ」

 

「ああ、そっか。そういえばなんかを賭けたんだったな?」

 

「は、はい!カムイさん!」

 

アイチは敬語でカムイを呼ぶが、カムイの要求はそれじゃない。

 

「違う!さんはどうでもいい!」

 

「えっ?」

 

「め、女神は・・・おれがもらうからな・・・」

 

「あのー、その、女神って・・・」

 

「ほ、ほら!昨日店に来た・・・」

 

「あー、その子は・・・」

 

カムイの説明に理解したカズヤはカムイが抱いている誤解を解こうとすると・・・

 

「あっ!アイチ!」

 

当の本人である女神、エミが入店してきた。エミを見たアイチは苦笑い、カムイはエミにデレデレしている。

 

「アイチまたここだったのね!宿題は?」

 

「まだ・・・」

 

「たく~、お母さんからアイチが宿題やるのを見張るのを頼まれてるんだからね!」

 

「あいつ・・・また俺の女神と仲良くしやがって・・・!」

 

アイチとエミの会話を見ていたカムイは恨めしい表情をしている。

 

「たく、これじゃあどっちが兄貴でどっちが妹かわからねぇな」

 

「あんたがそれを言うの?アツシ君の件、忘れたとは言わせないわよ?」

 

「うっ・・・それはだな・・・」

 

カウンター席でカズヤとミサキの会話でカムイはある単語を聞き取った。

 

「えっ?今なんて・・・」

 

「あん?アイチが兄貴で、エミちゃんは妹だぜ?」

 

「世間でいう兄妹」

 

「「「兄弟ーーー!!??」」」

 

アイチとエミが兄弟関係であると知った小学生3人組は驚愕の反応をする。

 

「お義兄さん!」

 

「え?お兄さん?」

 

アイチがエミの兄だと知ったカムイの行動は早く、アイチのことをお義兄さんと呼び出した。

 

「アイチお義兄さん、いえ・・・お義兄様と呼ばせてください」

 

「なっ、何を!!?」

 

「お義兄様、お肩をお揉みしましょうか?」

 

カムイのアイチに対する急な態度の変化に店内にいる全員は呆気にとられている。

 

「いや、僕君のお兄さんじゃ・・・」

 

「そんなこと言わずに、アイチお義兄様~」

 

「う・・・うわああああああ!!」

 

あまりの態度の激変にアイチは思わずカムイから逃げていった。カードキャピタルは今日も賑わいを見せていた。

 

to be continued…




カムイ「アイチお義兄さん、素敵な妹さんですよね~」

アイチ「うん。でもしっかり者だから、僕なんか毎日怒られっぱなしで・・・」

カムイ「叱ってくれるですね⁉いいなぁ・・・」

アイチ「そんなことよりカムイ君って強いよね!早くグレード3のカードを手に入れて、カムイ君と対等に戦えるようにね!」

RIDE7「謎のカードショップ」

アイチ「すごい・・・ユニットが目の前で戦いを繰り広げてる!」

カムイ「お義兄さん、僕はイメージできました!僕とエミさんの未来を!」

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