カードファイト!!ヴァンガード 熱血の先導者と努力の先導者 作:先導
G編の方がノリに乗っちゃって・・・中々上げられずにいました!すみませんでした!
今回はグレード3の力をお見せする回となっております。
スピンオフ作品の蝶と雪の絆とG編の鋼と宇宙の正義も投稿しようと思っております。
それではどうぞ!
休日のカードキャピタルでは、休みということあって、カードファイト楽しんでいる。ファイターたちが集まっていた。その日にアイチは今日もやってきた。そこでアイチはファイトを行っている櫂らしき人物を見かける。
「櫂君!・・・あっ・・・」
アイチはその人物に声をかけるが、その人物は櫂とは別人だった。
「?何?」
「あ、いえ・・・ごめんなさい!人違いです!」
アイチはその人物に頭を下げて謝罪し、ため息をこぼして落ち込む。
「やあ、いらっしゃい」
「あ・・・新田・・・店長・・・」
落ち込んだアイチにカードキャピタルの店長、新田シンが声をかける。
RIDE5「猛攻!ツインドライブ」
アイチはカウンターの席で自身のデッキをシャッフルしていく。その表情はとても楽しそうだ。
「楽しそうですね」
「え・・・?はい!楽しいです!」
「さっきは妙にしょげてましたね?まるで恋人に振られたかのような貌だったよ?」
「えっ⁉そんな!違います!僕はただ、櫂君がいないかなって・・・」
シンの例えにアイチは動揺し、自分のデッキを落としてしまう。動揺ながらもアイチは落としたデッキを拾う。
「そういえば、2、3日来てないですね・・・。まぁ、彼も気まぐれですから。でも、どうして櫂君に会いたいんです?」
「もう1度櫂君と・・・ヴァンガードファイトがしたいんです!」
シンの質問にアイチは笑みを浮かべながら答えた。
「初めて櫂君とファイトした時、彼は手加減してたような気がしたんです。僕がファイトしたことがなかったから・・・。でも、その後、何度かファイトしてきて、ヴァンガードに慣れてきて、どんどんおもしろくなってきて・・・それに、少しは力もついたかなって・・・。だから、そんな今の僕の力で、もう1度櫂君とぶつかってみたいんです!」
「ふふふ、アイチ君目が輝いてますねぇ。・・・始めた頃はみんなそうです。楽しくって、面白くて、負けることなんか考えてない」
「え・・・?」
「ちょっと、デッキをみせてもらえます?」
「あ、はい・・・」
アイチはシンに自分のデッキを渡し、シンはアイチのデッキを確認する。
「う~ん・・・」
「・・・どうか、しました?」
「うん、こうしましょう。明日学校が終わったら、お店に来てください。そこできっと、いいことがあります」
「いいこと・・・?」
「はい。きっと来てくださいね」
シンの意味ありげな言葉にアイチは首を傾げている。
☆
翌日、後江中学の授業をすべて終えた後、アイチは森川たちと一緒にカードキャピタルに向かっている。昨日のいい事があるという事を教えてもらい、森川は上機嫌、井崎とメグミも気になってたりする。
「アイチ、いいことってなんだよ?」
「いや、わからないから聞いたのに~」
「それもそっか」
いい事について話しているうちに、カードキャピタルに到着する。
「来てやったぜ!」
「ん?」
「いたな~。いい事って何なんだ~?俺にもわけてもらおうじゃねぇか」
森川が入店しようとすると、猫の店長代理が森川の前を通り過ぎる。
「にゃ~」
「うわぁっ⁉」
「店ん中だよ。静かにしな」
カウンター席に座っているミサキが本を読みながら素っ気なく注意する。
「来てくれましたね、アイチ君」
「はい」
「店長!アイチにいったいいいことってのは何なんだよ?」
「ああ、ちょっと待っててくださいね。実はカズヤ君も呼んであるんですよ」
「カズヤさんも?」
「何⁉まさかあいつもいいことを・・・⁉」
カズヤも呼ばれていることを知り、少し驚いている一同。
「なぁ、何で委員会ってたまにあるんだ?」
「知るか、んなこと。大方学校の都合とかじゃねぇの?」
噂をすれば何とやらで、カズヤとソウジがたわいない話をしながら入店する。
「カズヤさん、ソウジさん」
「よぉ。お前らも呼ばれてきたのか?」
「店長、いいことってのはいったいなんなんすか?」
カズヤが中学生組に軽く挨拶し、ソウジが本題に入らせる。
「それを知るにはまず、ヴァンガードファイトをしてほしいんです」
「カードファイトを?」
「ええ。そのファイトが終わった時、いい事はきっと見えてきます」
「それじゃ俺も!」
いい事を知るにはヴァンガードファイトをやるという事を聞いた森川はデッキを取り出し、ファイトを受けとしたが、シンに止められる。
「いや、森川君はもういいでしょ?アイチ君かカズヤ君に見てもらわないと」
「え?」
「どういう事だ?」
シンの真意を理解していないため、一同は首を傾げる。
「でね?僕が相手をするつもりだったんですが・・・急に商店街の寄り合いが入ってしまいましてね・・・カズヤ君には僕の代わりに・・・ミサキと戦ってほしいんです」
「「はあ⁉」」
「えええ⁉」
「何いいいいいいいい!!?」
カズヤがシンの代わりにミサキとファイトしてほしいと言われ、カズヤとミサキ、アイチ・・・特にソウジが1番驚いていた。
「おいおいおい、冗談だろ、シンさん⁉」
「そうよ!あたしが・・・こいつと⁉」
「そうですよ」
「シンさん、んなこと言ったって・・・」
「・・・店長、でしょ?」
「どっちでもいいけど、知ってるでしょ⁉あたし、ヴァンガードファイトなんてしたことないよ⁉」
「「「「えええ⁉」」」」
ミサキがヴァンガードファイトをしたことないことを知った中学生組は驚いている。
「だって、ずっと店番やってんじゃん⁉」
「シンさんの店だから手伝ってるだけ。カードファイトには興味ないんだよ」
「・・・店長・・・」
「このファイトでどんなことが見えるってんだ?俺のことからかってんのか?」
「ファイトしてみればわかりますよ。決してからかってなんかいません。おっと、寄り合いに遅刻しちゃう」
シンはミサキにデッキの入ったデッキホルダーを渡す。
「このデッキを使ってください」
「でも・・・」
「ミサキならきっと大丈夫ですよ」
ミサキはため息をこぼしながら、ファイトを承諾する。
「・・・で、どうすんの?ここ」
「え?」
「あたしがヴァンガードファイトしている間、店番がいなくなっちゃうだろ?」
「そっか・・・それじゃあ・・・」
シンは店の真ん中で自身の腕を舐めている店長代理を抱きかかえる。
「店長代理に」
「「・・・マジ?」」
そんなこんなでミサキがファイトする間は店長代理が店番をするようだ。
☆
シンが商店街の寄り合いに参加している間、カズヤとミサキは近くにあるテーブルの席につき、ファイトの準備を進める。残ったメンバーはその様子をカウンター席で見守る。
「こんちわー」
そこに三和が入店してきた。入ってきた途端店長代理が店番をしていて、さらにミサキがカズヤとファイトをしている光景に疑問に浮かんでいると、ファイトを見守っているメンバーが先ほどの経緯を三和に話す。
「へぇ~、店長がそんな話を」
「で、互いに同級生ってことで、この組み合わせになったってわけ」
「ふ~ん。そんで、こいつは何やってんだ?」
三和は続いて今のソウジについて尋ねてくる。
「カズヤ負けろカズヤ負けろカズヤ負けろカズヤ負けろカズヤ負けろカズヤ負けろ・・・」
「ミサキさんとファイトするのが相当羨ましいらしくて、こうなってるらしいよ」
「こわっ!完全にカズヤを呪い殺しそうな顔してるぞこいつ!」
「あはは・・・」
ソウジはカズヤはものすごい形相で睨み付け、カズヤの負けコールを繰り返している。
「んで、そいつは何やってんだ?」
「「・・・・・・」」
次に視線を向けたのは森川。何かを念じているようだが、それには井崎とメグミはジト目をしている。
「見りゃわかるだろ?」
「いや、すまん」
「・・・店長の言ってたいいことってのは、勝てば見えるに違いねぇ。だから俺は念じてるんだ。カズヤ~、負けろ~。1人だけいい思いすんじゃねぇ~。負けてしまえ~」
「ひでぇな」
森川の念じに三和は率直な感想を述べる。
(店長は、このファイトを見れば、僕にもいいことがわかるって言ってたけど・・・いったい、何が起こるんだろう・・・?)
アイチがそう思っている間に、2人のファイトの準備としてデッキを確認している。
(ふ~ん、こういうデッキってわけ。それにしてもシンさんも何考えてんだか・・・後で服の2、3着も買わせてやんないと)
(戸倉はファイト初めてだから、ちょっとは手加減した方がいいのかね?)
「始める?」
「おう」
デッキの確認し終え、お互いにデッキをシャッフルし始める。その際にミサキはカードを数枚落としてしまう。
「ごめん、もう1回やらせて」
「焦んなくていいぞ」
ミサキはカードを拾った後、もう1度シャッフル。互いのカットも終わり、山札を5枚引く。
「イメージするぞ」
「ああ」
カズヤとミサキは互いにイメージをし、ファイトを開始させる。
「「ヴァンガード・スタンドアップ!!」」
「ロゼンジ・メイガス」
「鉄壁竜シールドン」
ロゼンジ・メイガス(治) PW3000
鉄壁竜シールドン PW6000
「あたしが先攻だね。ドロー。オラクルガーディアン・ジェミニにライド」
オラクルガーディアン・ジェミニ PW8000
「・・・ロゼンジ・メイガスの効果で、自分自身をリアガードへ、移動」
R ジェミニ R
R ロゼンジ R ミサキの手札5枚 山札43枚
「やっぱ初心者、ぎこちないな~」
「でも、オラクルシンクタンクを使ってるのはグッドかな」
「ファイト中だよ!」
「「ご、ごめんなさい・・・」」
ファイトの会話をしていた井崎とメグミにミサキは怒気を込めた声を発し、2人を黙らせる。
「橘の番」
「おう。ドロー。ソニック・ノアにライド。続けて、リザードソルジャーガンルーと、スカイプテラをコールだ」
ソニック・ノア PW8000
リザードソルジャーガンルー(醒) PW5000
スカイプテラ PW6000
スカイプテラ ソニック R
ガンルー R R
「スカイプテラにガンルーのパワーを加えて、ジェミニを攻撃だ!」
「ノーガード。ダメージトリガーチェック『オラクルガーディアンワイズマン』」
「よし、次はソニック・ノアでジェミニを攻撃だ!」
「それもノーガード」
「ドライブトリガーチェック『槍の化身ター(☆)』ゲット、ドライブトリガー、クリティカルだ!ターの効果で5000のパワーをソニック・ノアに与えるぜ。そしてクリティカルの効果でダメージプラス1だ」
「ダメージ2、受けたのね。じゃあドライブチェックも2度できるんだ。ダメージトリガー、ファーストチェック『ドリーム・イーター(引)』ゲット、ドロートリガー」
(ドロートリガー?)
「これの効果は確か、ドローできるってことよね」
ミサキはドロートリガーの効果で山札を1枚引く。
「ダメージトリガーセカンドチェック『ミラクル・キッド(引)』また、ドロートリガー」
(手札が増えるトリガー?そんなの役に立つのかな?)
「ちっ、手札を増やされたか。まぁいいや。ターンエンドだ」
PW11000➡PW8000
PW8000(+5000)➡PW8000(10000) カズヤの手札4枚 山札42枚 ミサキのダメージ3枚
「いきなりダメージゾーンに3枚か」
「初心者に容赦ねぇな~」
「くっ!念じ方が足りなかったか!負けちまえ~!」
「カズヤ負けちまえ・・・」
「森川君、ソウジさん・・・」
「おい、ソウジてめぇ!」
「うるさい!」
外野を飛ばす森川にミサキはきつめの声を飛ばす。
「はぃ~、すみません~・・・」
これ以上うるさくしたらミサキが怒り出しそうなのでメグミは森川の口をふさいで黙らせる。
「あたしのターンね。ドロー。メイデン・オブ・ライブラにライド。サイレント・トムを2体コール」
メイデン・オブ・ライブラ PW9000
サイレント・トム PW8000
トム ライブラ トム
R ロゼンジ R
「右のサイレント・トムでソニック・ノアを攻撃」
「じゃあさっきのターでガードするぜ」
「あ、できないよそれ」
「は?何でだよ?」
「サイレント・トムのスキルでね、こいつの攻撃は、グレード0じゃガードできないんだ。悪いね」
「なっ⁉んなのありかよ⁉くそ、ノーガードだ!ダメージチェック『ワイバーンガードバリィ』」
「じゃあ次は、左のサイレント・トムでソニック・ノアを攻撃」
「(戸倉の奴、ファイトは初めてでも、カードを使いこなしてやがる。気を引き締めねぇとな)
ノーガードだ!ダメージチェック『希望の火エルモ』」
「ロゼンジのパワーを足して、メイデン・オブ・ライブラでソニック・ノアを攻撃。
ロゼンジのスキルで、ブーストをしたならパワープラス3000」
「今度こそターでガードだ!」
「ドライブトリガーチェック『バトルシスターしょこら』これでターンエンド
ロゼンジのスキルで、ターン終了時に、山札に戻してシャッフル」
PW8000➡PW8000
PW8000➡PW8000
PW15000➡PW8000+SH10000=18000 ミサキの手札6枚 山札36枚 カズヤのダメージ2枚
「中々やるなぁ」
「いいぞ姉ちゃん!そのままやっつけちまえ!」
「さすがです戸倉さん!そのまま奴の始末を!」
「うるせぇんだよ!ファイト中だろ!!」
「「す、すいませ~ん・・・」」
ミサキの怒声に森川とソウジは今度こそ静かになった。
「(まだダメージは1点差がある。けど、あのサイレント・トムが邪魔すぎる。削らねぇと)
俺のターンだ!スタンド&ドロー!ライド!バーサーク・ドラゴン!」
バーサーク・ドラゴン PW9000
「バーサーク・ドラゴンのカウンターブラスト(2)!かげろうのヴァンガードがいるんでグレード2以下のユニットを退却させるぜ!右のサイレント・トムを退却!次に突撃竜ブライトプスとドラゴンダンサーモニカをコール!」
突撃竜ブライトプス PW9000
ドラゴンダンサーモニカ(引) PW5000
(うし、サイレント・トムは1体撃破だ!)
スカイプテラ バーサーク ブライトプス
ガンルー モニカ R
「ブライトプスでメイデン・オブ・ライブラを攻撃!」
「オラクルガーディアンニケでガード」
「まだだ!バーサークにモニカの支援を加えて、ライブラを攻撃!」
「ノーガード」
「ドライブチェック『ソニック・ノア』」
「ダメージトリガーチェック『ミラクル・キッド(引)』ドロートリガー。ドロートリガーの効果で1枚引く。パワーはライブラに。・・・そろそろか」
「最後にスカイプテラにガンルーのパワーを足してサイレント・トムを攻撃だ!」
「ノーガード」
「よっしゃ!邪魔なサイレント・トムを全部潰したぜ!ターンエンドだ!」
PW9000➡PW9000+SH10000=19000
PW14000➡PW9000
PW11000➡PW8000 カズヤの手札2枚 山札38枚 ミサキのダメージ4枚
「浮かれてる場合じゃないよ」
「何⁉」
「これからが本番なんだ」
カズヤはミサキが持つ1つのカードに秘められた力を感じ取った。それは見ていたアイチもそれを感じられた。
(あれは・・・?)
「光り輝け、美しき女神。ライド!CEOアマテラス!!」
CEOアマテラス PW10000
「おお!戸倉さんのグレード3!なんと美しい!」
「アマテラス!グレード3か・・・」
「あんなのも入ってんのかよ!」
「いいなぁ、アマテラスあたしも欲しい!」
「ヴァンガードのカードの中で最強、グレード3!」
森川はグレード3を目の前にしてものすごく目がキラキラと輝いていた。
「お前、グレード3大好きだもんな」
「おうよ!故に俺様最強!」
「その前にそれで手札事故起こしたら意味ねぇけどな」
「「はは・・・」」
(グレード3・・・)
アイチは目の前で見せたグレード3に戦慄を覚える。
「アマテラスのスキル。山札のカードをソウルに置く『バトルシスターここあ』山札の1番上を確認する」
「山札の上を確認だぁ?」
「この1番上のカードを見て、そのまま上に置いとくか、1番下に回すか決める」
「なんだよそれ?何の意味があんだよ?」
「今にわかるわ。この子は・・・いらない。山札の下に。オラクルガーディアンワイズマン2体、そしてジェミニをコール」
オラクルガーディアンワイズマン PW10000
ワイズマン アマテラス ワイズマン
ジェミニ R R
「右のオラクルガーディアンワイズマンでバーサーク・ドラゴンを攻撃」
「ガンルーでガードだ!」
「左のワイズマンにジェミニのパワーを加え、バーサーク・ドラゴンを攻撃」
「ノーガードだ!ダメージトリガーチェック『ドラゴンモンクゲンジョウ(治)』おし!ヒールトリガーゲットだ!ダメージゾーンのカードから1枚を回復!」
「ダメ。できない」
「あ?」
「それができるのは、あんたのダメージゾーンの枚数があたし以上の時だけ」
「げっ、それじゃあ・・・回復できねぇのかよ⁉」
「カードのことも、ファイトの進め方も、よくわかってやがる。ファイト初めてだってのに」
「「「うん」」」
三和の言葉に中学生組3人は首を縦に頷く。
「毎日ずっと、店番としてカウンターに座ってるんだ。嫌でも覚えることになるさ」
「へぇ~」
「それに、そうならないと、お客さんの相手もできないしね」
「それでお前はそんなにカードに詳しかったのか。だったらあの時ティーチングファイトしてくれても・・・」
「あんたにはいい薬だと思ったのさ」
「くっそ。けど、まだ効果はあるぜ!バーサーク・ドラゴンにパワープラス5000だ!これでうかつに攻撃できねぇだろ!」
「アマテラスでバーサーク・ドラゴンに攻撃」
「何⁉パワーが足りてないんだぞ⁉」
アマテラスのパワーは10000、バーサークのパワーはさっきのトリガーで14000明らかに足りていない。
「ドライブトリガーチェック。ツインドライブ」
「ツインドライブ?」
「グレード3のカードには、ツインドライブっていう能力があってね、ドライブトリガーのチェックを2度できるんだ」
「なんだと⁉」
「ファーストチェック『バトルシスターしょこら』セカンドチェック『オラクルガーディアンアポロン』」
(ふぅ、トリガーはなし、攻撃はヒットできずだ)
「ホッとした?」
「!」
「アマテラスにはちょっとした能力があるの。手札が4枚以上なら、パワーはプラス4000される」
「あっ!手札5枚・・・そうか、ドロートリガーのカードがあるのは、アマテラスの能力を生かすためか!」
「今頃気づいても遅い」
アマテラスは日輪の光を操り、その光をバーサークに目掛けて放つ。光は拡散し、バーサークに攻撃がヒットしてしまう。
「ぐあああ!ダメージトリガーチェック『バーサーク・ドラゴン』」
「ダメージの枚数並びやがった!」
「さすが戸倉さんです!素晴らしい!」
「これがアマテラスの力・・・」
「アマテラス・・・いや、やっぱりグレード3すげぇ!」
(これが・・・グレード3の力・・・)
「ターンエンド」
PW10000➡PW9000+SH10000=19000
PW18000➡PW9000(+5000)
PW10000(+4000)➡PW14000 ミサキの手札5枚 山札30枚 カズヤのダメージ4枚(裏2枚)
「(負けてたまるかよ!)ブライトプスの後ろにソニック・ノアをコール!」
スカイプテラ バーサーク ブライトプス
ガンルー モニカ ソニック
「ガンルーのパワーを加えて、スカイプテラでアマテラスを攻撃!」
「それは見逃し。ダメージチェック『お天気お姉さんみるく』」
「後1点・・・バーサーク・ドラゴンにモニカの支援を加えて、アマテラスに攻撃!」
「しょこらでガード。
スキルの発動。手札のオラクルガーディアンアポロンをドロップして、攻撃を無効にする」
「ち・・・ドライブトリガーチェック『槍の化身ター(☆)』ドライブトリガー発動!ブライトプスにパワーを加えて、クリティカルもアップ!ソニック・ノアの支援を加えて、ブライトプスでアマテラスを攻撃!」
「しょこらでガード。
スキルで手札1枚捨てて、その攻撃を無効にする」
「ま、マジかよ・・・ターンエンド・・・」
PW11000➡PW10000
PW14000➡PW10000(完全ガード)
PW22000➡PW10000(完全ガード) カズヤの手札2枚 山札34枚 ミサキのダメージ5枚
「そろそろフィニッシュかな。
アマテラスのスキル発動。ソウルチャージ『バトルシスターしょこら』山札の上1枚を確認する。・・・この子もいらない。山札の下に。ミラクル・キッドとバトルシスターここあをコール」
バトルシスターここあ PW6000
ミラクル・キッド(引) PW5000
「ここあはアマテラスと同じで、山札を確認することができる。・・・これは残し」
ワイズマン アマテラス ワイズマン
ジェミニ ここあ キッド
「右のワイズマンにミラクル・キッドのパワーを足して、バーサーク・ドラゴンに攻撃」
「ターでガード!何度だって防いでやるぜ!」
「左のワイズマンにジェミニのパワーを足して、バーサーク・ドラゴンに攻撃」
「ゲンジョウでガードだ!」
「アマテラスにここあのパワーを足して、バーサーク・ドラゴンに攻撃」
「がー・・・てっ、しまった!さっきのガードで手札が全部・・・」
グレード2のある能力があれば、シールドを足すことができるのだが、それだけではアマテラスの攻撃を防ぐことはできない。そしてカズヤにはまだその知識もない。
「ドライブトリガーチェック。ツインドライブ、ファーストチェック。これ、さっきのカード」
「!ここあの能力で1番上に置かれたカードか」
「山札の1番上を見て、捨てたり残したりできるっていうのは、こんな風に、トリガーのゲットを期待できるんだ『オラクルガーディアンニケ(☆)』」
「げっ⁉クリティカルトリガー⁉」
「ドライブトリガー発動。ニケの効果でアマテラスにパワープラス5000、クリティカルトリガーの効果でダメージをプラス1。セカンドチェック『お天気お姉さんみるく』トリガーはなし。けど、これでアマテラスのパワーは21000。これがグレード3の力」
「・・・っ!」
「そう、今のあんたのデッキみたいに、グレード2しかないままじゃ、絶対に勝てない」
アマテラスは再び光を操作し、再びバーサークに向けて放たれた。バーサークは光を喰らい、悲痛の叫びをしながら消滅していった。
PW15000➡PW9000+SH10000=19000
PW18000➡PW9000+SH10000=19000
PW16000(+5000)➡PW9000
ダメージチェック『砲撃竜キャノンギア』『スカイプテラ』
カズヤのダメージ6枚 ミサキのダメージ5枚 勝者ミサキ
「決まったな」
「カズヤの・・・負けだ・・・」
ファイトが終わってから、カズヤは沈黙が続く半面、内心では興奮が収まらなかった。
☆
ファイトが終わってから、カズヤはソウジと共にショーケースのカード、主にグレード3を見ている。アイチはカウンター席にある様々なパックを見ている。
(すごかったな・・・、グレード3・・・。今の僕のデッキじゃ敵いっこない・・・)
「カズヤ君のあの様子からして、ミサキに負けましたね?」
そこに商店街の寄り合いから戻ってきたシンが声をかける。
「あ、はい」
「それで?2人のファイトを通して、何か見えました?」
「はい・・・まだまだ知らないことが多いなって・・・。ヴァンガードの世界は、もっとずっと、広くて大きい・・・」
「それが、アイチ君やカズヤ君に見てもらいたかったいいことです」
アイチとシンの会話にカズヤは顔だけを2人の方に向ける。
「誰でもみんなそうですけど、ヴァンガードを始めたばかりの頃は、狭い世界しかわからない。でもそのままでいると、いつまでも強くはなれない。それじゃあ、櫂君とは戦えません。リンさんに至ってもそうです」
「「!」」
「よかったです。いいことが見えて」
いい事に対してアイチは本当にしてよかったといった表情を、カズヤは少々鼻をかいている。
「ヴァンガードの広い世界、か・・・」
「ちっ・・・そんなことがいいことかよ・・・。俺にはわかりきったことだったぜ」
「どんなこと思ってたんだよ?」
「まぁ・・・なんとなく予想はつくけどね・・・」
「例えば・・・」
テーブルについている森川は自分が持っているグレード3を井崎とメグミ、三和に見せる。
「この俺様すら持ってねぇグレード3を見せてくれるとかな。あっはっはっは!」
「あぁ、やっぱり・・・」
「自慢かよ・・・」
平常運転の森川に3人は呆れた表情をしている。
「カードのことを知りたかったら、いつでも教えてあげますからね」
「客として店に来るなら、だろ?」
「あはは・・・」
「ありがとうございます!」
ヴァンガードの広い世界を知ったアイチは頭を深く下げて感謝の言葉を示す。
(グレード3・・・そして、まだ見たことないカードたち・・・もっとヴァンガードを知って、もっともっと強くなって、そしていつか・・・櫂君と・・・)
to be continued…
カズヤ「戸倉、ファイト初めてだったんだな」
ミサキ「ああ、いつもカウンターで座って見てるし」
カズヤ「すげぇな。俺はいろいろ教わっていくので手一杯だぜ。もっと強い奴もいるんだろうな」
ミサキ「小学生で強い子、いるよ?」
カズヤ「え?マジで?どんな奴なんだ?・・・てっ、今井崎がファイトしてる小学生って・・・」
RIDE5「旋風!小学生ファイターカムイ」